知っておきたい!「グルーの使用期限」っていつまで?

この記事をシェアする

グルーは使用期限が短いため、在庫を抱え過ぎないように注意が必要なアイテムのひとつです。今回は、グルーの使用期限についての知識や、グルーの正しい保管方法と注意点をまとめました。また、もしも使用期限が過ぎてしまったグルーを使い続けるとどうなってしまうのかについてもご説明します。

グルーの使用期限とは?

メーカーや製品で多少の差はありますが、グルーの使用期限は一般的に未開封で2ヶ月、開封後は1ヶ月程度とされています。注意しておきたいのは“開封後”の定義で、こちらは商品到着後に即日開封する場合のこと。グルーの鮮度は日々低下するため、商品到着から開封するまでの日数が空くほど実際に使用できる期間は短くなります。そのため、グルーを頻繁に使う場合は30日程度で新品に交換する方が良いのです。

また、グルーの使用期限には季節やサロンの立地環境が関係する場合も。グルーが高温多湿に弱いためです。クーラーが稼働していない梅雨や夏場の夜間、定休日などは注意が必要です。常温保存してしまうと、グルーが劣化し、本来よりも使用期限が短くなる要因になります。また、熱や湿気がこもりやすい盆地や気密性の高い建物内にサロンがある場合も同様です。

つまり、使用期限が短いグルーは鮮度が高いうちに使い切ることがベターで、保管方法にも注意しなければなりません。では、グルーの劣化を早めずにできるだけ長く使用するためには、何に気を付けて保管すれば良いのでしょうか?

グルーの保管方法・注意点は?

グルーの劣化は、硬化速度の遅さや持続性などの大きな原因となるもの。つまり、グルーの保管を正しく行うことで、施術で必要以上にお客様をお待たせせず、美しい仕上がりも維持できるのです。ここでは、正しいグルーの保管方法と注意点をしっかりマスターしましょう。

<グルーの保管方法>

基本的な保管方法

高温多湿と直射日光を避け、グルーの推奨保管温度である18~23℃の冷暗所にて保管しましょう。グルーの硬化反応を進める湿気やアンモニアガスを避けるため、付属のアルミ袋にグルーと乾燥剤を一緒に入れ、チャックをしっかり締めてください。ノズルやキャップにグルーが付かないよう立てた状態で保管します。

予備のグルーの保管方法

鮮度が高いグルーを使うことが理想ではありますが、初期不良や紛失に備えて予備のグルーを用意することもありますよね。予備のグルーを未開封で1ヶ月以上サロンに保管する場合は、12℃前後に温度が保てる化粧品冷蔵庫や冷温庫などのグルー専用冷蔵庫が必要です。温度が低すぎる家庭用冷蔵庫での保管はNG。グルーの温度が低くなりすぎたり、容器内に結露ができたりしてグルーが劣化し、本来の性能が失われるおそれがあるからです。

熱帯夜・定休日の保管方法

世界的にも真夏日や猛暑日が年々増えていますよね。サロンで空調が効いてない熱帯夜や定休日などは、繊細なグルーの取り扱いには注意が必要です。室温が上がるとグルーも温められるため、グルーの粘性が高まるおそれがあります。開封後のグルーが長時間温められる心配がある場合は、庫内温度を18℃前後に保てるグルー専用冷蔵庫で保管しましょう。ただし、日中何度もグルー専用冷蔵庫に出し入れすると、結露でグルーが劣化するためNG。サロンの営業中は、空調で室温をほぼ一定に保つことが鉄則です。

<グルー保管上の注意点>

キャップを確実に締める

ノズルやキャップにグルーが付いたまま保管すると、グルーの劣化が急速に早まります。

空気に触れた部分のグルーは硬化するためです。

グルーを使う度に以下のポイントを毎回チェックして、きちんと保管しましょう。

  1. ノズルからグルーからあふれ出していないか
    容器の腹部分をやさしく押して、グルーがあふれ出てこないことを確認します。
  2. ノズルにグルーが付いていないか
    ノズル部分に付いたグルーは、清潔な綿棒でしっかりふき取ります。
  3. キャップにグルーが付いていないか
    キャップの内側に付いたグルーも、綿棒で丁寧にふき取ります。

▼「固まってしまったグルーの使用方法」はこちらの記事もチェック!

家庭用冷蔵庫で保管しない

グルーの劣化が起こること以外にも、家庭用冷蔵庫がグルーの保管に適さない理由があるのをご存知でしょうか?家庭用冷蔵庫は1日に何度も開け閉めすることが多いため庫内の温度が上下して、グルーの容器内に結露ができやすくなります。すると、グルーの容器が発熱したり破裂したりする場合があり、グルーの取り扱いを知らない子どもやお年寄りが手にすると、事故が起きる危険があります。また、グルーが食品や生ものなどと接触して不衛生になることもあります。安全や衛生を保つためにも家庭用冷蔵庫でグルーを保管することは避けましょう。

使用期限が過ぎたグルーを使用しつづけるとどうなる?

結論から言うと、使用期限が過ぎたグルーは接着力・持続力・安全性のすべてにおいて低下することが考えられます。グルーは安価なものではないため、アイリストとしては1本のグルーをできるだけ長く使いたいですよね。経費削減という経営者視点を持つことは素晴らしいのですが、何度もお伝えしているようにグルーは鮮度が命。使用期限が過ぎたグルーを使い続けると、接着剤としての機能が失われ、仕上がりや持続力でグルー本来の力が発揮できないでしょう。また、最悪の場合はマツエクの装着でお客様が目や目のまわりの異変・違和感を覚えられるなど、大きなクレームにもつながりかねません。“グルーの使用期限=安全に使い続けられる期間”ということにも留意したいですね。

また、未開封や開封後の使用期限を正しく守っていても、グルーが劣化している場合も。
・ドロドロしている
・人工毛に付けると糸を引く
・硬化速度が遅い
などの特徴が見られた場合は、新しいグルーに交換するタイミング。たとえ残量が多くても、使用期限が過ぎたグルーを使っているのと同じことになるため危険です。上記でご紹介した保管方法や注意点に問題がなかったか、もう一度チェックしてみましょう。思い当たる点がなければ、直接メーカーに問い合わせてみてください。

まとめ

グルーの使用期限は、一般的には未開封の状態で2ヶ月、開封後は1ヶ月ほどであることを学びました。また、基本的な保管方法は、高温多湿を避けることが鉄則。開封後はノズルやキャップに付いたグルーをきれいに拭き取りキャップをきっちり閉め、乾燥剤の入ったアルミ袋に入れてチャックが締まっていることを確認しましょう。開封後に長時間使わないグルーや未開封の予備は、適温が保てるグルー用冷蔵庫で保管します。さらに、使用期限が過ぎたグルーは品質や安全の面でパフォーマンスが低下することもお伝えしました。
使用期限の短いグルーに関しては、経費削減よりもリスク管理の視点が重要。そのためにも、グルーの在庫を抱えすぎないように適切な個数を管理することが大切です。

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

この記事をシェアする