「本物だけを届けたい」信念を貫く“飾らない経営観”株式会社アルマダ代表・安藤潤さんにインタビュー
今回お話を伺ったのは、株式会社アルマダ 代表取締役の安藤潤さん。ヘアケアからまつげケアまで幅広いサロン専売品を展開するアルマダは、美容サロンにとって身近なブランドのひとつです。中でもまつげ美容液「EGUTAM(エグータム)」は、アイデザイナーなら誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?そんなアルマダを牽引する安藤さんに、社長に就任するまでの歩みや、製品にかける想い、美容業界で大切にしたい経営観などを語っていただきました。
【経営者プロフィール】安藤 潤(あんどう じゅん)さんとは
<安藤 潤さん>
島根県出身。広島市立大学卒業後、人生を放浪する。2005年、株式会社アルマダに入社。関連会社の代表・役員を歴任しながら、18年間会社の成長を支える。2023年、先代から会社を受け継ぎ、代表取締役に就任。
株式会社アルマダは、ヘアケア・まつげ・スキンケア・ネイルなどのサロン専売品を手がける化粧品メーカーです。ディーラーを介さない直接取引のスタイルでサロンの声を拾い上げ、高品質なプロダクトの開発・製造を行っています。2026年6月現在、取引サロン数は全国8,000店舗以上(アイサロン含む)。
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出典:アルマダ公式HP
中でも「EGUTAM(エグータム)」は、発売以来多くの方に愛用され続ける、アイケアの定番ブランド。厳選した美容成分を配合したまつげ美容液は、シリーズ累計販売本数が900万本を突破しました(2026年6月時点)。自まつげ本来の美しさを育てるアイテムとして、美容メディアのアワードでも数々の受賞歴を誇っています。
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“偶然”辿り着いた―アルマダとの出会いと、がむしゃらに走り続けた18年
出典:アルマダ公式HP
―さっそくですが、アルマダとの出会いを教えてください
大学卒業後、就職するつもりがなかったんです。組織に属することに抵抗があり、2年ほど国内外を旅して回っていました。起業しようとか独立志向があったわけでもなくフラフラしていましたね。そのうち大阪で資金が尽きて「アルバイトでもしようか」と応募したのが、当時、不動産広告事業をメインで扱っていたアルマダだったんです。最初は気楽にバイトするはずが、先代の社長と関わることが増え、「社員にしたる」のひと言を受け流していたら、気づけば社員にされていました。当時はまだ小さなベンチャー企業だったため、社長と僕の2人からのスタートでした。
―会社の成長を支えてきた時代、どんな日々を過ごされていたのでしょうか?
社長の口癖が「なんとかせぇ」で、なんとかするしかない日々を送っていました。目の前の仕事をこなすのに精いっぱいで、逃げることを考える暇すらありませんでした。2008年に自社工場を建設したのですが、そのときも法律関係から運用まで、すべてゼロからひとりでやるわけです。3日間寝てない日もざらにありましたね。今の時代だったら完全にアウトですよね(笑)
―2023年に代表に就任されました。そのときのお気持ちはいかがでしたか?
先代は「あとはよろしく」という感じで。会社を引き継ぐのは必然というか、他にできる人もいないから僕が代表になるしかないという感情でした。ただ、会社も大きくなり、スタッフや取引のあるヘアサロンも増えていたので。「引き継ぐべきところはしっかり引き継ぎ、変えるべきところは変えていく」という決意表明はしました。
守るべきものと、変えていくもの。二代目社長として取り組んだ3年間
―二代目社長として、守り抜いていることを教えてください。
「嘘をつかない、まがいものは作らない」ということです。アルマダは、サロンに寄り添い、サロンの利益を確保することを昔から大切にしています。製品の価値を守ることはもちろん、この業界にはサロン専売品と謳っていながら、一般向けに販売しているメーカーも存在しているんですね。しかし、アルマダは転売品の取り締まりも厳しく行い、一貫してサロン専売を貫いてきました。
ディーラーを介さずサロンと直接取引するスタイルも、SNSがなかった時代から今も変わりません。経営の悩みだったり、お客様との向き合い方だったり、そういった一つひとつのサロンの声に寄り添いながら、解決策を一緒に考えることもあります。
―代表就任から3年が経ちますが、変えたものはありますか?
まず、製品のデザインです。サロンが自信を持って置きたくなるようなビジュアルへの刷新も含め、ブランドのさらなる地位向上を目指しました。
また、会社の組織面でもボトムアップ体制を導入。これまで完全なトップダウンでしたが、僕が代表に就任してからは、スタッフのアイデアや意見を吸い上げる体制を整えてきました。同時に労働環境も見直し、スタッフの定着率を飛躍的に改善することができました。
“本物の価値”を、サロンとその先へ届けたい―安藤さんが会社に込める想い
出典:アルマダ公式HP
―製品作りにおいて、大切にしていることは?
「見せかけでごまかさず、本当の美しさを真剣に考えること」に尽きます。就任後に制定した会社のスローガン「0 or 100 style」にもその意味が込められていて。万人受けを狙うのではなく、100点と言ってくれる人に向けて100の力で返したい、という考え方から生まれたものです。
また、サロンに寄り添うメーカーであることには自負がありますが、最近はその先の消費者にも向き合えているか考えるようになりました。弊社の製品はサロンを通じてユーザーに届いていますが、一人ひとりの悩みに十分応えられているのだろうかと。そういった先を見据えた課題に、これからも取り組んでいきたいです。
―経営者として、どんな会社を目指していますか?
僕は「売上を何百億にして、上場して…」といった軸で経営をしていません。革新的な商品を目指しながらも、普遍的なものを追求していきたいと考えています。そして、実直に美容と向き合っている「アルマダ」という会社があるということ、大手にはできないことができる化粧品メーカーだということを、もっと広く知ってもらいたい。目先の利益を追うのではなく、サロンやその先のユーザーに寄り添いながら、誰かに大切にされる会社になることが一番の目標です。
「騙されず、本質を見抜く力を」情報があふれる時代に、安藤さんが伝えたいこと

―まつげ業界の今とこれからについて、安藤さんのお考えをお聞かせください。
今は、SNSによって情報量が爆発的に増えましたよね。それ自体は良いことですが、ユーザー、美容師、アイデザイナーのみなさんが、とにかく騙されないでほしいと思っています。先日、素まつげをテーマにしたイベントを開催したのですが、まさにそれがテーマでした。
“盛る”ことが流行っている時代ですが、まずは「自分本来のまつげを育てましょう、本質はどこにあるのか?」という価値観を、改めて大切にしてほしいと願います。そして、美しさの答えはひとつではないため、これからは“一人ひとりの美しさ”に寄り添えるものが必要ではないでしょうか。僕は「みんなが使うから使う」ではなく、「私はこれが好きだから使う」という社会に向かっていくべきだと考えています。
―最後に、次世代のアイデザイナー・サロンオーナーへメッセージをお願いします。
美容に興味がなかった僕ですが、20年以上この業界にいて気付いたことがあります。美容師さんもアイデザイナーさんも、お客様の喜びや感謝という、ものすごくポジティブな気持ちをダイレクトに感じられる仕事なんですよね。他の仕事では、なかなかそうはいきませんから。感動が跳ね返ってくるこの仕事の価値を、ぜひ信じてほしいと思います。お客様一人ひとりを大切にしながら、これからもがんばってください。
まとめ
株式会社アルマダは、サロンとその先のお客様にとって、“本当に価値のあるもの”を届けることを大切にする会社でした。約20年間会社とともに歩み、代表取締役へ就任した安藤さんだからこそ語れる「本質を見極めることの大切さ」は、多くのアイデザイナーやサロンオーナーの心にも響いたのではないでしょうか。情報があふれ、競争が激化するこの時代だからこそ、自分が大切にすべきものについて今一度考えたいですね。Beauté編集部は引き続き、株式会社アルマダ、そして安藤さんが届ける「本物の価値」を追い続けます。
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