【接客・対応】エクステの長さを、イメージしやすいようにお客様に伝える方法とは

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マツエクにおいてエクステの長さは、目元の印象を左右する大きな要素のひとつ。長さを少し変えるだけでもかなり印象が変わることから、どれぐらいの長さのエクステを装着すべきか慎重に考慮しなければなりません。しかし、お客様の目元の特徴は十人十色。同じ長さのエクステを選んでも見え方に違いが生まれることも。また、お客様によっても長さの度合いについては感じ方が異なるため、「ナチュラルをご希望だから○mm」と明確な基準を持って判断できないのが難しいところです。そこで、エクステの長さについて、どのような伝え方をすればお客様とイメージを共有できるのか、今回はこちらに焦点をあてて詳しく検証していきます。

注意!エクステの長さの感じ方は人により違う

現役アイリストとして活躍中のみなさんは、エクステの長さをどのように選定しているでしょうか。今一度、エクステの長さについてしっかり考えてみましょう。

エクステの長さのラインナップをおさらい

画像元:HOT PEPPER Beauty magazine

エクステの長さは、1mm単位で主に6~15mmまでがラインナップされています。このなかでも上まつげにおいて主要なサイズは8~12mm。みなさんのサロンでも実際に、この範囲内のエクステを使って施術する頻度が高い傾向にあるのではないでしょうか。また、なかには、ナチュラルデザインをご希望ならだいだい○mmぐらいといった基準が自分のなかでできている方もいらっしゃるでしょう。
一般的に、ナチュラルに仕上げるためには”自まつげの長さ+1~2mm”が理想と言われています。日本人の平均的な自まつげの長さは約6.8mmとされているので、これをもとに考えると、6~15mmあるラインナップのなかでも、9mmを選べばナチュラルな仕上りに近づけるということになりますね。

基準値だけで長さを決めるのはNG

しかし、前述した内容はあくまで平均値の話。「ナチュラルな仕上りでお願いします」とお客様がご希望されたからと言って、「では、ナチュラルなら9mmあたりなので、こちらの長さのエクステで施術しますね」と安易に提案してしまってはNG!
実際に仕上がったときに、長さの度合いをどうか感じるかには個人差があり、「ナチュラルなら9mmです」と言い切ってしまうと、イメージしていた仕上がりと全然違う!という事態も招きかねません。もしお伝えするのであれば、基準として紹介するまでに留めておくのがベターです。たとえば「感じ方には個人差があるため、一概には言えませんが、9mmあたりだとナチュラルと感じる方が多いですね」などあくまで情報のひとつとして伝えるスタンツがよいでしょう。

長さが違ってみえる原因例をチェック!

お客様の感じ方以外でも、同じ長さのエクステが実際に短く見えたり、長く見えたりすることがあります。たとえば次つぎのような要素によって、長さの見え方に影響が出ることも。

まぶたのかぶり方

日本人に多く見られるのが、一重まぶたや奥二重のタイプ。どちらのタイプもまぶたが厚く目元のラインに覆いかぶさっているため、エクステの根元が見えづらい状態に。そうなると、実際の長さよりも短く見えてしまいます。また、まぶたの重みでカールがうまくでないこともあるでしょう。
一重・奥二重の方への詳しいデザイン提案については、こちらをチェックしてみてください。

目のサイズ

日本人の目幅は平均3cmと言われています。これより小さい目幅の場合、目の印象が薄まることから、目幅3cmの人と同じ長さのエクステを装着すると、エクステが目立って長く感じるケースもあるかもしれません。

顔の彫りの深さ

顔立ちがはっきりしている彫り深い人に比べて、顔の凹凸が少ない人の場合、目元の印象も薄い傾向に。そのため、同じ長さのエクステを装着しても、顔の彫りが深い人よりも長く見えることもあるでしょう。

自まつげの生え方

自まつげの生え癖によっても、エクステの長さの見え方に違いが生まれます。次の画像をご覧ください。

画像元:@eyeplus.designさん

画像元:@eyeplus.designさん

一見違うマツエクデザインのように見えますが、実は上下どちらの女性も、

フラットラッシュ120本
Cカール
太さ0.15mm
長さ9mm・10mm・11mm

と同じ条件のもとで装着しています。2枚を見比べてみると、上の女性の方がエクステが長く見えますよね。それは上の女性のまつげの生え癖が、根元からくるんと持ち上がっているタイプだからです。
これを見ると、基準値というものさしだけでエクステの長さを決めてしまうことが、いかにリスクのあることかが分かりますね。

お客様にエクステの長さをイメージしてもらうためには、目元の特徴や自まつげの生え癖も説明したうえで、実際より短く見えるのか・長く見えるのか。その可能性についても伝えることが求められます。エクステの長さに迷われている場合、まずはヒアリング時に目元をしっかり確認させていただくことが大切です。

どのカールタイプを選ぶのかでも大きく異なる

画像元:松風

エクステの長さの見え方に違いが生じてしまうのは、お客様の感じ方・目元の特徴・生え癖だけではありません。エクステのカールタイプによっても長さの見え方は大きく異なります。

上の写真は、全てシルクセーブルエクステで、太さ・長さ・本数と全て同じ条件で装着したものです。CカールやSCカールは根元からしっかりと上を向いているため、正面から見たときJカールよりも長く見えます。一方、目を閉じたときは、Jカールの方が長く見えますよね。これは先ほど紹介した、自まつげの生え癖による見え方の違いと同じ原理です。

この点もお客様にしっかりお伝えすることが重要。お客様のイメージと施術後のギャップを小さくすることが期待できます。

お客様のイメージとすり合わせるために

長さの見え方に違いが生まれる原因には、さまざまな要素があることが分かりましたね。とはいえ、これらの要因をお客様に口頭で伝えてイメージしていただくのは容易なことではありません。やはり、長さのイメージを共有するためには、視覚に訴えるのが最も有効な手段と言えるでしょう。

施術例の画像を用いてヒアリングを実施する

これまで施術してきたお客様の目元を撮り溜めておいて、現像してアルバムにしたり、iPadやパソコンを使ってデータを保存しておくとヒアリング時に役立ちます。写真数はなるべく多ければ多いほどよいでしょう。その分、お客様の目元の特徴に近い施術例を提示することができ、お客様も実際にイメージしやすくなるはずです。もし、お客様の目元に近いものがなくても、「お客様の目元は○○なので、この写真よりも少し短く見えるかもしれません」と比較しながらお伝えすることができますね。
また、イメージのすり合わせにも画像は役立ちます。

このデザインだと物足りないと感じますか?
もう少しナチュラルな感じの方が好きですか?

など、画像をベースとしてヒアリングを進めると、お客様のイメージや好みを掴みやすくなります。

エクステを実際に数本装着して確認していただく

「お客様とイメージが共有しきれていないかも…」と不安が残る場合は、実際にエクステを数本装着してみるのも方法です。お客様に確認いただいたうえでスタートできるため、安心して施術に挑めるでしょう。
ただし、お客様の意向にそぐわなかった場合は、オフ作業が発生するため、時間がかかってしまうことも。事前にお客様に了承いただいたうえで、仮装着に入るようにしましょう。

まとめ

マツエクは、長さ×カール×太さ×デザイン×目の特徴×技術の全てがそろうことで、お客様のなりたい目元を再現できるもの。そのため、長さ以外の要素もトータル的に考慮したうえで、どのような仕上りになるのかを伝えることが大切です。施術前にいかにイメージを共有できるかが、お客様の満足度アップのカギとなるでしょう。191025Emm

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