アイリストが知っておくべき「目の黄金比率」目幅の広さの個人差や平均、理想の状態とは

この記事をシェアする

これまでにもBeauté(ボーテ)の記事では何度か触れてきましたが、みなさんは「目の黄金比率」を知っていますか?目元を美しく見せる理想の比率を知っているからこそ、現状との差を埋めるためにはどうすれば良いか、しっかり考えて施術することができるのです。今回の記事を参考にして、目元の美を追求するアイリストとしての知識やスキルをさらにレベルアップさせてください!

そもそも、黄金比率とは?

日常生活でも、「黄金比率」という言葉を聞きますが、一体どんなものなのでしょうか?

一言で説明すると、黄金比率とは不変の美しさを示すスケールです。黄金比率を数値で表すと、1:1.618
こちらの比率に従えば、「宇宙空間でもっとも美しく見える」と言われることもあるほどです。この黄金比率、実は歴史的な建造物ではピラミッド、有名な美術作品ではミロのヴィーナスにも使われています。そのため、多くの人がその美しさに魅了されるのだとか。

そして、この黄金比率は人の顔にも存在すると言われています。雑誌やテレビで芸能人を目にして、「整った顔立ちの人だな」と思わず見とれてしまった経験はないでしょうか?実は、私たち人は無意識のうちに黄金比率というものさしで、相手の顔が美しいかどうかを判断しているそうなのです。

では、顔の黄金比率で人がもっとも重視するパーツは、どこなのでしょうか?

出典元:湘南美容クリニック 

上記は、全国展開している美容クリニックが行ったアンケートの結果をグラフ化したものです。全国の10~40代の男女400名を対象に、顔の黄金比率について調査が行われました。

なんと、66.0%もの男女が、顔の黄金比率でもっとも重要なパーツは「目」と回答!2番目の鼻とは6倍以上もの大差をつける、圧倒的な結果となりました。

では、顔のなかでも重要な「目」に関係のある黄金比率には、どのようなものがあるのでしょうか?

目幅の平均

日本人の目幅は、平均して約3cm。つまり、目幅が3cm未満だと狭く、逆に4cm以上だと広いということになります。
しかし、平均的な目幅であっても、目と目の間隔や、目尻から輪郭までの幅がどれくらいあるかによって、ひとりひとり印象が違ってくるようです。そこで、魅力的な目元へと導くために、「目の黄金比率」の知識が重要になってきます。
目の黄金比率について、全体で見たときのバランス、両目の位置、目の縦横バランスにポイントを絞って、それぞれご説明しましょう。

①全体で見たときのバランス

まずは、顔全体と目のバランスが大切。黄金比率は、「顔の横幅が目幅の5倍」とされています。

②両目の位置

つぎに、両目の位置関係も重要。黄金比率は、「目頭から目尻までの幅が、両目の間隔と同じ」とされています。

③目の縦横バランス

さらに、目の縦と横の幅にも黄金比率があります。黄金比率は、目の幅が「縦:横=1:5」です。

また、まつげに関しても黄金比率があります。
たとえば、

まつげの生え際:まつげの生え際~まゆげまでの上まぶた=1:1.618
まつげの1番長い部分:瞳の直径=1:1.618

などです。黄金比率を意識したデザインに取り組み始めたばかりの頃は、ここまでこだわったデザインを提供することはなかなか難しいかもしれません。しかし、施術スピードが上がって時間に余裕ができたり、ワンランク上のデザインを提供したいと思ったりしたときは、ぜひ参考にして取り入れてみてください。

どんな目幅でも黄金比率を知っていれば印象をコントロールできる

お客様の目幅は人それぞれ。しかし、目の黄金比率が頭に入っていれば、施術を工夫して理想的な印象に近付けることが叶うでしょう。
ここでは、お客様の目幅や両目の間隔が平均とは大きく異なる場合、どのように施術すれば良いかをご紹介します。

目幅が狭いお客様

目幅が平均の3cm未満のお客様には、横幅が長く見えるデザインがおすすめ。
具体的には、黒目の上部から目尻までに長いエクステを装着し、目を大きく見せるようにします。ただし、太く長い毛でボリュームを出し過ぎるとかえって目が小さく見えることもあるため、逆効果になってしまうことも。自然な仕上がりも意識して、エクステが密集しすぎていないかチェックしながら施術してください。

目幅が広いお客様

目幅が広く、切れ長の目をされたお客様には、目の縦幅を強調したデザインがおすすめ。
さらに、素材を活かして、より切れ長に見せるデザインも似合うタイプの目です。
具体的には、黒目の外側に装着するエクステは長く、目尻へ行くにしたがってやや短くします。こうすることで、魅力的なアーモンド型の目をより印象強くすることができるでしょう。

両目が離れているお客様

目と目の間隔が離れている場合、たとえば美容整形では目頭の脂肪を取り除き 、目頭の面積を増やして離れ目を改善するのだとか。この考え方と同じで、マツエクの施術でも目の中央から目頭を強調したデザインにすることが鉄則です。
具体的には、目の中央を境にして、マツエクで使うカールの種類、太さや長さ、装着本数を変えます。
目頭には強い印象を与えるために、エクステはカールが強いCカールで、長くて太いタイプを装着。一方、目尻には視線が行かないようにするために、短くて細いJカールをチョイスして、目頭よりも少ない本数を装着します。こうすることで、目頭にボリュームを持たせ、目尻はスッキリとした印象に導くことが可能なのです。また、装着する向きをやや内向きにすると、目が近づいて見えます。
さらに、目頭の先端ギリギリまでエクステを装着し、黒目の上部分にエクステを密集させる方法もおすすめ。エクステの効果で瞳が内側に寄り、目の縦幅も広がったように見えて、両目が離れている印象がやわらぐためです。

エクステの具体的な長さとしては、

目頭~黒目の内側と黒目の外側~目尻:9mm、黒目の上部:10mm
目頭~黒目の内側と黒目の外側~目尻:2分割して内側から10・11mm、黒目の上部:12mm

などを選びます。

▼「両目が離れている方へのデザイン」については、こちらの記事もおすすめ!

両目が近いお客様

左右の目頭の間隔が目幅よりも狭い場合は、両目が離れたお客様とはまったく逆の施術になります。目尻側の印象を強めて目の横幅を出すことで、顔全体の黄金比率である「顔の横幅:目幅=5:1」に近付けるのです。
目頭に着けるエクステは、カールが弱く、短くて細いJカールを選び、目頭の先端からではなく目の中央寄りから装着してください。一般的には、目頭の間隔に関係なく、目頭から5mm程度空けて施術を行いますよね。しかし、たとえば目幅と目頭間の差が6mmある場合は、通常5mmのところを8mm空けるようにします。
そして、目尻に装着するエクステは、カールが強く太いものにして、目尻の端までしっかりとつけてください。こうすることで、視線が目尻に行くため、顔全体のバランスが黄金比率に近づいて見えるでしょう。

エクステの具体的な長さとしては、

目頭~黒目の外側:9mm、黒目の外側~目尻:10mm
目頭~黒目の外側:9mm、黒目の外側~目尻:3分割して内側から10・11・12mm

などがおすすめです。
さらに、目頭よりも長いものにして横に流すようにすると、目幅が外側に広がったような印象になります。

▼「両目が近い方へのデザイン」については、こちらの記事もおすすめ!

 

まとめ

目元の美を追求するアイリストにとって、目の黄金比率は押さえておくべき大事なポイント。同じくらいのスキルを持ったアイリストから施術を受けても、黄金比率の知識があるかないかで仕上がりはまったく違ったものになるかもしれません。また、カウンセリングでお客様のご希望を伺ったときも、理想に近付けるために具体的なデザインの提案ができそうですね。
深い専門知識と高い技術力を兼ね備えたアイリストは、多くのお客様にご満足いただけるでしょう。それはきっと、うれしいリピートや口コミでの評価アップにもつながります。この機会に、顔の黄金比率をしっかりマスターして、サロンでの施術に活かしてみてはいかがでしょうか。180630Eih

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

この記事をシェアする