【抑止力は絶大】マツエクサロンの「キャンセル料金」事情を解説!本当の目的とは?

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サロンを運営するにあたり、どうしても避けられないのがお客様の無断キャンセルや当日キャンセル。キャンセルが相次いでしまうと、売上に影響してしまうため、経営危機にも発展しかねません。このような事態を防ぐための手段として有効なのが、キャンセル料を設定することです。今回は、マツエク業界におけるキャンセル料金事情についてご紹介します。

キャンセル料とは?

予約が入るということは、その日の売上が事前に見込めるというメリットがあります。しかし、お客様が無断キャンセルや当日キャンセルされてしまった場合、飛込みの他のお客様がいない限り、お店側にとってはかなりの痛手となってしまいますよね。
そこで各業界のなかには、キャンセル料をあらかじめ設定しているところが多くあります。
例えば、旅行会社や国内宿・ホテルなどは当日キャンセルの場合、代金の100%をキャンセル料としていただくところがほとんど。7日前なら料金の20%、2~3日前なら半額と、詳細をしっかり明示しているところも少なくありません。
また、2018年11月には、飲食店業界において、無断キャンセルに遭遇した場合、顧客にキャンセル料を請求できるという指針も経済産業省から新たに発表され、各業界でキャンセル料という制度について新たに注目が集まっています。

しかし、マツエク業界含む美容業界では、まだ「キャンセル料をいただくのが当たり前」という概念が浸透するまでには至っていないのが実状です。航空業界などを考えてみると、チケットを手配した時点で、「直前キャンセルはチケット代金は帰ってこないだろう」ということは世の中の人がみな当たり前に認識をしていますよね。

ではなぜ、美容業界ではキャンセル料が浸透せず、また、設定していないところが多いのでしょうか。その理由を考察してみましょう。

次回来店してもらえる機会を逃してしまうかもしれない

お店の評価につながる可能性がある

クレームやトラブル発生の元となるかもしれない

施術メニューが事前に決まっていないお客様が多いため、キャンセル料を施術料金の〇%と設定しにくい

などが挙げられます。では、キャンセル料を設定することは果たして良いことなのでしょうか。次でキャンセル料を設定することの目的について確認してみましょう。

キャンセル料の目的とは?

キャンセル料を設定する一番の目的は、やはり当日キャンセルや無断キャンセルされるお客様を減らすことでしょう。
大手のサロンであればスタッフも多く、同じ時間帯に同時受付することができますが、個人サロンや小規模サロンの場合、1日に対応できるお客様の人数には限りがあります。キャンセルされた時間帯に、来店希望だった他のお客様もおられたかもしれません。そこに急遽穴が開いてしまうと、金額的な被害を被るだけでなく、来店希望だったお客様に対しても影響を及ぼしてしまい、二重の損失が発生してしまうこととなるのです。
また、なかには一度当日キャンセルや無断キャンセルしたお客様が「このサロンはキャンセルしても大丈夫」と判断し、今後安易にキャンセルを繰り返すようになることもあるかもしれません。
これらを抑止するためにも、キャンセル料を設定することは重要と言えます。

しかし、現実にはキャンセル料をいただくことが難しいケースもあります。例えば以下のようなケース。

キャンセルされたお客様が新規の方で、二度目の来店が無い場合

天候や公共交通網の遅延、家族や身内の不幸など、やむを得ない理由で来店できなかった場合

自サロンを何度も利用していただいているリピーター客

このような場合は、キャンセル料をいただくのが難しかったり、言い出しにくかったりすることもあるでしょう。新規のお客様で二度目の来店が無い場合においては仕方ありませんが、あとの2つにおいては、対応次第でリピートしてもらえなくなることも考えられます。
キャンセル料の目的はあくまで、「キャンセルを減らすこと」であり、「キャンセル料をいただくこと」ではありません。予約を入れていただいた時点で、キャンセル料の旨を伝えるだけでも、お客様自身の理由による身勝手なキャンセルを抑止する効果は十分見込むことができます。
キャンセルされるお客様を減らすことができれば、売上に対する影響も縮小させることができるでしょう。

キャンセル料を設ける上で注意すべきこと

キャンセル料を設ける上で注意すべきポイントを、順を追って確認していきましょう。

当日キャンセルや無断キャンセルを減らすために、サロン側ができること

キャンセル料を設ける前に、まずは当日キャンセルや無断キャンセルを減らすためにサロン側が実践できることを確認してみましょう。

予約の際にキャンセル料がある旨を伝える

予約を受け付けた際に、キャンセル料の案内をすることも大切。「予約時にお客様にとってマイナスとなることをお伝えしたくない」と思う方もいるかもしれませんが、お客様とのトラブルに発展するのを防ぐためにも、しっかり案内するようにしましょう。

予約日が近づいたら予約の日時確認を電話やメールで行う

予約したことを失念してしまっていたお客様に思い出してもらうだけでなく、事前に心構えしておいてもらうことで、「面倒だから行くのをやめようかな」といった当日キャンセルを減らすことができます。また、新規の方であれば、お店の場所やアクセスなども添えて連絡すると、「サービスが行き届いた親切なお店だな」と感じてもらえるかもしれません。

自サロンの利用規定をお渡しする場合、キャンセル料の旨を明記する

新規のお客様が来店された場合、自サロンの利用規定を紙面でお渡しするところもあるでしょう。その利用規定にもキャンセル料の旨をしっかり明記しておくのもポイントです。また、お渡しする際、キャンセル料など大切となるポイントは口頭で再度説明すると、「説明が丁寧だな」とサロンの印象アップにもつなげられるかもしれません。

キャンセル料を設定するにあたって決めておくべきこと

実際にキャンセル料を設定するにあたって注意しておくべきことも考えてみましょう。
まず大切なのは料金設定です。キャンセル料の設定には決まりがないため、設定内容はオーナーの判断となりますが、マツエクの場合、マツエクの本数や種類など施術内容によって料金が異なるため、料金の〇%と設定するのは難しいところもあるでしょう。
キャンセル料を設定しているサロンのなかには、「当日キャンセル一律1000円」などと、一律料金としているところもあるようです。
先ほどご紹介したように、キャンセル料をいただくことではなく、キャンセルされるお客様を減らすことが最大の目的です。そのため、お客様にも分かりやすいように一律料金制度を導入するのも方法のひとつでしょう。

また、どの範囲までキャンセル料をいただくようにするのかも、事前に決めておかなければなりません。

いかなる場合でもキャンセル料を必ずいただくのか

やむを得ない理由と判断した場合は考慮するのか

初回であれば、警告までにとどめておくのか

遅刻の場合は何分からキャンセル料が発生するのか

など、範囲をしっかり決めておくことが大切です。範囲が曖昧な場合、「スタッフによって対応が違う」と、クレームにつながる恐れもあります。キャンセル料を設定するのであれば、この部分も明確にしておきましょう。

キャンセル料が実際に発生するとなった場合の対応方法

キャンセル料が実際に発生するとなった場合、お客様への伝え方にも気を配らなければいけません。伝え方次第では、お客様の気分を害してしまい、次回の来店機会を逃してしまうことにもなりかねません。

非常に心苦しいのですが、ご予約いただいた際にもお伝えしたように当日キャンセルをされた場合には、みなさまよりキャンセル料をいただいております

○○様含め、お客様のみなさまに気持ち良く当サロンをご利用いただくための規定ですので、何卒ご了承ください

といったように、キャンセル料が発生することを単にお伝えするだけでなく、他のお客様のご予約をお断りしていることや、同じような理由でキャンセルされた他のお客様からも料金をいただいていることなど、いただくための理由も添えてお伝えするようにしましょう。お客様にきちんとご納得いただくことが、トラブル回避につながります。
また、体調不良などが理由の場合は「その後お体いかがでしょうか」と気遣う言葉をかけることや、「次回のご予約、心よりお待ちしております」といった言葉かけも意識すると印象が良いでしょう。

まとめ

予約されていたお客様の突然のキャンセルは、サロンにとって大きな損失です。キャンセル料を設定することは、これらを抑止する効果が期待できますが、しっかりとした基準を設けていないとお客様トラブルに発展してしまうことも考えられます。もし、キャンセル料を設定するのであれば、キャンセルされたお客様が次回も気持ちよくご予約していただけるような対応の方法をサロン内で共有しておくと良いでしょう。Emm181218

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