【動画解説あり】「モチの悪さの原因が『オイルクレンジングによるグルー劣化』か『装着技術の問題』か」の見極め方法

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一般的にマツエク=オイルクレンジングNGと言われています。しかし現在、マツエクをしていても使用できるオイルクレンジングが数々登場していますよね。なぜ問題なく使用できるのかという理由は未だはっきりとわかっていませんが、今後お客様からオイルクレンジングに関する問い合わせを受ける機会は徐々に増えていくはずです。そのとき自らの意見をしっかりと発信することで、お客様からの信頼度アップにもつながるでしょう。今回はモチの悪さが「グルーが劣化したからかどうか」について、見定める方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

マツエクOKのオイルクレンジングの存在

これまで一般的にマツエクとオイルクレンジングの相性は悪いと言われてきました。その理由はグルーに含まれる油分がオイルクレンジングの油分により分解され、グルーの劣化や接着力の低下につながるとされていたためです。
しかし現在、問題は「油分」そのものではなく、「油分を落ちやすくするために使用されている別の成分が問題なのでは」ということがわかってきました。
さらにメーカー側の立場でも、公式ホームページ上に「マツエクOK」と明記したオイルクレンジングがあることも事実です。その理由を探るため該当のオイルクレンジング販売メーカーに対し、『Beautéの見解!「マツエクにオイルクレンジングはNG」は間違い!?真実に迫る』の記事で、 Beauté独自に調査を行いました。

各社から得られた回答のほとんどは「企業秘密」。中には「マツエクを考慮して、特別配合した成分はない」と答えたメーカーもありました。このことからマツエクOKのオイルクレンジングを製造しているメーカーであっても、なぜマツエクOKなのかという科学的根拠を示すことができないのではないかと考えます。
しかしながら、マツエクOKと公表しているオイルクレンジングは、実証実験などにより「マツエクをしていても問題なく使用できる」と証明された商品であることは確かです。では、オイルクレンジングの使用について、一体何が問題視されているのでしょうか。

信頼してもよい?ネット上の口コミやレビューで拡散された情報

ヒントとなるのは全てのオイルクレンジング=マツエクOKというわけではないということです。グルーには油分が含まれており、当然のことながらオイルクレンジングにも油分が含まれているため、基本的にはマツエクとオイルクレンジングの相性がよいとはいえないのです。そのためオイルクレンジングを使用したい場合は、「実証実験などによりマツエクをしていても使用できることが証明された商品に限る」ということを忘れてはいけません。

しかしインターネット上には、販売元が「マツエクOK」と公表していないにもかかわらず、「マツエクOK」のオイルクレンジングとして扱われている商品が数えきれないほどあります。この危うい状況はSNSをはじめとしたネット社会の発展により引き起こされていると考えられます。

例えば…人気インスタグラマーが「マツエクをしていても使えた!」と商品の画像をアップする。または人気芸能人が「この〇〇なら、マツエクしていても大丈夫!」と大手ブログサイトに投稿するなど。このときその情報が正しいか正しくないかにかかわらず、情報発信者の影響力が大きいほどものすごい勢いでネット上に拡散されますよね。

そして、これらの不確かな情報を信頼し「マツエクOK」とはどこにも記載されていないオイルクレンジングを使用してしまっているマツエクユーザーも多数存在すると考えられます。もしかすると異常にマツエクのモチが悪いお客様の中には、ネット上の情報を信じ込み、マツエクに適していないオイルクレンジングを使用している人もいるのかもしれません。

原因はオイルクレンジング?モチが悪い場合の見定め方法

通常のグルーの持続期間よりマツエクのモチが異常に悪い場合、または施術から1ヶ月未満であるにもかかわらずエクステが激しく取れる場合には、今後の予防策を練るためにも何が原因でエクステが取れてしまうのかを考える必要があるでしょう。

前提として、クレンジングなどに配合されている成分がグルーに影響を及ぼすと、グルーが劣化し、軟化するという特徴があります。そのため実際にマツエクに触れたときの感覚で、マツエクのモチの悪さの原因がクレンジング剤との相性によるものなのか、それとも接着幅が合っていないなどの接着技術によるものなのかを見定めることができる場合があります。

クレンジングに問題がないかどうかを見定める方法

今回はひとつのアイデアとして、オフの際に2本のツイザーを用いて行う見定め方法をご紹介します。
まず、エクステより根元側の自まつげを片方のツイザーでつまみます。そして、もう片方のツイザーでエクステを弾いてみましょう。このときのエクステが取れる感触の違いによりグルーの状態を見定めます。

グルーが軟化している場合

ぐにゃ・ふにゃっとした感触→クレンジングなどの影響によりグルーが劣化している可能性が大きい。

グルーの接着が不足している場合

ボロッ・カチッ・パキッとした感触→グルーは劣化しておらず、施術技術が原因の可能性が大きい。

ではエクステを弾く手順を、画像を用いて説明します。

1. 片方のツイザーでしっかり自まつげを支える
このとき痛みが出ないよう引っ張らないことがポイントです!

2. エクステの接着部の近くをツイザーで挟む
接着部から遠い位置を持つと弾きにくいため、挟む位置が大切です。

3. もう一方のツイザーでエクステを弾く
エクステが取れる際、ふにゃっと取れたか、ボロッと取れたか、どちらに近い感覚なのかを判断します。

では、実際の様子を参考に一連の流れを確認してみましょう。

※当然、この見定め方法は、「エクステを装着したタイミングではグルーの劣化は起きていない」という条件下でのみ有効です。

劣化したグルーと接着力を保持したグルーから得られる感覚の違いは、経験を積むことで徐々に判断できるようになるでしょう。そしてオフの際にグルーが軟化し、劣化していると感じた場合には、クレンジング剤やスキンケア剤などがマツエクに悪影響を及ぼしている可能性があることをお客様にお伝えすることをおすすめします。
このときお客様から実際に使用しているケア用品の商品名を教えていただけるとベストです。そして、その情報はサロン全体で共有しておきましょう。一つひとつの事例を積み重ねで、情報を構築することが大切です。

ただしマツエクとの相性が悪い可能性がある商品名は自サロン内での機密事項とし、他のお客様や他サロンのアイリストに情報に伝えたり、ネット上で情報をシェアすることは避けましょう。なぜなら、以下のようなリスクが考えられるためです。

注意

  • 該当商品の誹謗中傷になる可能性がある。
  • ケア方法には個人差があり、同じクレンジング剤を使用していてもマツエクのモチが悪くなる人とそうではない人がいる可能性が否定できない。

では、事例を積み重ねることで得られた“グルーと相性が悪い可能性がある商品”についての情報には、どのような活用法があるのでしょうか。

これなら安心!マツエクOKの市販オイルクレンジング

“グルーと相性が悪い可能性がある商品”の情報は、サロンにとって大変貴重です。なぜならこの情報はネット上にはびこる間違った情報を否定する材料となるためです。例えばネット上で「マツエクOK」と言われている商品であっても、実際にその商品を使用していてグルーが軟化した事例があった場合には、サロンとして該当商品はマツエクとの相性が良くないと判断することができます。
また別のマツエクのモチが悪いお客様が該当商品を使われていることがわかった場合には、先ほどご紹介した見定め方法を実施しなくても該当商品が影響を及ぼしている可能性があることをお伝えできますよね。

しかしタイトルにもある「オイルクレンジングって使えるの?」というお客様からの問い合わせの際には、答え方を工夫する必要があります。

例えば…
「オイルクレンジングの〇〇はマツエクとの相性が悪くなる可能性があるため、使用を避けてください。」
「〇〇はオイルクレンジングですが、マツエクをしていても安心して使えますよ!」

上記の2つの回答のうちどちらが回答として適切だと思いますか?
上の回答例では、「じゃあ、どれを使えばいいの?」とお客様に不安を抱かせてしまうかもしれません。しかし下の回答であれば、オイルクレンジングでも安心してお使いいただけるでしょう。このようにお客様への対応はネガティブな表現ではなく、出来る限りポジティブな表現を心掛けましょう。

では、現役アイリストからも評判の高い市販のオイルクレンジングをご紹介します。今回検証データのご共有をいただいたサロン「ハニーラッシュ」では、毎回のカウンセリングとグルーの劣化チェックを10年続けてきたとのこと。10年かけて検証された結果であれば、参考になる商品も多そうですね!ぜひオイルクレンジングを希望するお客様への提案に役立ててください。

▼HoneyLASH(ハニーラッシュ)グループのオーナー、長谷川哲さんから伺った「経営者インタビュー」の記事もぜひ合わせてご覧ください。

FANCL:マイルドクレンジングオイル

『FANCL(ファンケル)』の「MILD CLEANSING OIL(マイルドクレンジングオイル)」は、アイリストも多数愛用する人気のアイテムです。公式販売ページのトップに「まつエクもOK!」と明記されており、メーカー側もマツエクユーザーをターゲットとしていることがわかります。価格がリーズナブルなうえ、マツエクをしていても安心して使える優秀なクレンジングと言えるでしょう。

shu uemura:アルティム8∞ スブリム ビューティ クレンジング オイル

クレンジング効果だけでなく、天然オイル由来の香りの良さから人気を博しベストセラーとなっている『shu uemura(シュウ ウエムラ)』の「アルティム8∞ スブリム ビューティ クレンジング オイル」をおすすめします。利便性の強化として「まつ毛エクステ対応」にアップクレードしたことが公式ホームページに明記されています。『shu uemura』は、マツエク対応の製品開発に力を入れている信頼のコスメブランドです。

まとめ

一般的なオイルクレンジングに関しては、油分を落ちやすくする成分が含まれてしまっているため、基本的にマツエクとの相性は良くはありません。そのためマツエクのモチが異常に悪いお客様に対しては、ご紹介した見定め方法を試してみてください。もしグルーの軟化が判断できた場合には、お客様に対して適切なアドバイスを行いましょう。また新しく開発されたオイルクレンジングの中には、マツエクをしていても問題なく使用できるものもあります。オイルクレンジングの使用に不安を抱かれているお客様に対しては、安心して使用できるアイテムをご紹介しましょう。181201Euk

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