さらに応用編!どのくらいのグルーの量が一番モチが良いのか?をマスターしよう

この記事をシェアする

今回はリクエストが多かった、大人気記事『【画像解説&練習方法付き】多ければ持つとは限らない!!「グルーの適量」とは?』の再確認&応用編の記事です。グルーの適量についての知識を深め、しっかりマスターしてサロンでの施術に活かしましょう!

【復習】どれくらいのグルー量が適切か

さて、前回はグルーの最適な量について、画像でOK例とNG例を解説しましたね。
おさらいの意味も込めて、ここで再度チェックしておきましょう。

▼前回の記事をまだ読んでいない方は、ぜひこちらからチェックしてみてください。

(OK例)適量

こちらの画像は、グルードームから最適な量のグルーをすくえた、お手本となる例。

根元とその上にグルーの玉が2個ある
装着幅よりもやや短い位置までグルーがついている

という2つがポイントでしたね。
根元にあるグルーの玉でエクステの根元から装着でき、その上の玉で自まつげになじませながら接着力を高めます。
また、スライド装着する場合は、スライド幅を考えてグルーを取ると、自然で美しい仕上がりにつながるのです。

(NG例)量が多い

つづいての画像は、エクステにグルーを多くつけすぎてしまった例。

グルーの玉が1つ余分にできてしまっている


ということがNGポイントでした。
グルーが少なすぎるよりは多い方が、エクステのモチが良く、まつげが濃く見えるというメリットはあります。しかし、このままの装着はやはりNG。
スライドしてもグルーを馴染ませきれず、エクステの毛が不自然に太く見えてしまうためです。また、接着面が凸凹したり、はみ出した余分なグルーで隣どうしの毛がくっついたりするおそれもあるでしょう。
さらに、グルーが適量の場合と比べて、固く違和感のある仕上がりになってしまうことが多いようです。

(NG例)量が少ない

最後の画像は、エクステにつけたグルーが少なすぎる例。

グルーの玉が1つしかない
エクステの根元にグルーがついていない


という2つがNGポイントでした。
自まつげにエクステを装着するためのグルーが足りないと、理想的な接着面が確保できません。このままの状態で装着すれば、当然モチは悪くなります
また、グルーがついた中間部分だけが装着されるため、根元浮きの原因にもなるでしょう。

このように、グルーは多すぎても少なすぎても、エクステのモチを悪くする原因になります。
ただし、単純にグルーの量だけに注意すれば良いというわけではありません。
では、グルーが適量かどうかの判断材料は、他に何があるのでしょうか?

装着幅とまつげの太さに合わせた適量の判断とは

グルーの適量を判断するためには、装着するエクステの種類とお客様のまつげの質もチェックしておかなければなりません。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

装着するエクステの種類

Beautéの記事で以前もお伝えしたように、カールが強いほど、自まつげへの装着幅は短くなります

一般的な装着幅の目安としては、下記のとおりです。

Jカール  :約4~4.5mm
Cカール  :約3~3.5mm
SCカール:約2.5~3mm


お客様の自まつげの状態によっては、多少の誤差があるかもしれません。カールの強さと自まつげの角度を考慮して、実際の施術ではどれくらいの装着幅が取れるかをしっかり見極めましょう。
さまざまな角度の自まつげとエクステを組み合わせて、先ほど紹介した適量のグルーを取れるように、練習を重ねておきたいですね。

お客様のまつげの質

お客様のまつげをチェックするときは、

硬さ

弾力

水分量

ダメージ具合

太さ

の5つをしっかりと見極める必要があります。

まずは、①~④の場合について見ていきましょう。

【自まつげが硬い場合】

自まつげが硬い場合は、グルーが少なすぎるとエクステが弾かれてしまうおそれがあります。適量のグルーを取ることを意識しましょう。

【自まつげの弾力が低い場合】

弱って弾力が失われた自まつげは、グルーを多くつけすぎると重さで下がってしまうかもしれません。エクステには気持ち少なくグルーをつけることがポイント。

【自まつげの水分量が多い場合】

水分量が多い自まつげも、グルー表面の硬化を早めるため厄介。未熟なアイリストでは装着し終わる前にグルーが硬化してしまうでしょう。前処理で余計な水分をしっかりオフし、適量のグルーで素早く装着してください。

【自まつげにダメージがある場合】

ダメージを受けた自まつげは、ザラザラして装着しにくいもの。気持ち多めのグルーが必要になります。

さて、お客様のまつげの質を確認するとき、もっとも注目してほしいのは「⑤太さ」。

上記は、適量のグルーが使用され、自まつげにエクステが正しく装着されたときのイメージ画像です。
画像のように、自まつげに沿わせたエクステの根元からカールの立ち上がりまでが、均一な厚さのグルーで覆われると◎!
どのような太さのまつげでも、エクステ装着の際、画像のような状態にできればグルーは適量と言えます。

それではここで、まつげが太い人・細い人の場合に分けて、具体的にグルーの適量をチェックしましょう。

【自まつげが太い・硬い場合】 

健康的な自まつげのお客様は、グルーの量が少なすぎるとエクステのモチが低下する原因になるでしょう。
平均的な日本人と比べて、毛質が太くて硬い場合は、先ほど紹介した適量のグルーで施術することを心掛ければ問題ありません。

【自まつげが細い・やわらかい場合】

一方、自まつげがもともと細い方や、マツエクにより自まつげがダメージを受けたお客様へは、どのくらいエクステにグルーをつけると適量と言えるのでしょうか。
自まつげが太い場合に比べて、グルーを控えなければいけないことは明らか。
ただし、先ほど紹介した適量のグルーと比べたとき、

グルー玉を根元とその上に2個つくることは変わらない

2個のグルー玉をやや小さくつくる

という点は忘れないようにしましょう。
グルーを少なく取るためには、グルードームからゆっくりエクステを引き抜きます。引き抜く時間をどれくらい遅くすれば良いのかは、グルーの種類やエクステの太さによってさまざま。そこは、サロンで使用している商材で研究すべきポイントでしょう。
また、通常、適切な位置にグルー玉が2個つくれていれば、グルードームにエクステをくぐらせる方向は変更なしでOKです。

▼日本人の平均的なまつげについては、こちらの記事をチェック

スライドで装着できる範囲とは

アイリストやサロンによっても違いますが、マツエクの装着では、自まつげにエクステをスライドさせる方法とそうでない方法がありますよね。
スライドなしの場合は、自まつげに装着する位置から動かさないため、先ほど紹介した装着幅を目安にすれば問題ないでしょう。
しかし、スライドしてマツエクを装着する場合は注意!スライド幅を考慮して、グルーをつける範囲を決めなければなりません
カールの種類に関わらず、スライドする幅の目安は、一般的に1~2mmと言われています。
つまり、カールの装着幅から、その1~2mmを差し引いた幅だけグルーをつける必要があるのです。

【スライド装着の場合】エクステの種類とグルーをつける幅の関係

スライド装着の場合

装着幅

グルーをつける幅

◆Jカール

約4~4.5mm

約3~3.5mm

◆Cカール

約3~3.5mm

約2~2.5mm

◆SCカール

約2.5~3mm

約1.5~2mm

ただし、カールの強さによって、グルーの量はやや調節する方がベター。たとえば、Jカールよりもカールが強いSCカールでは、グルーの量は気持ち少なくなります。
1~2mmを超えてエクステにグルーをつけると、グルーが適量より多くなり、施術に手間取ったり仕上がりの美しさが損なわれたりするでしょう。逆に、短めにグルーをつけると、グルーが足りなくなり、モチがダウン。
つまり、「装着幅より1~2mm短く」の鉄則を外れてグルーをつける必要はないのです。

まとめ

今回は、Beautéの読者リクエストにお応えして、前回の人気記事よりもグルーの適量についてさらに深める内容をお伝えしました。
まずは、いつでも最適な量のグルーをエクステにつけられることが大事。カールの種類やグルーの状態などにも左右されない、プロとしてのテクニックを確立させましょう。また、カールによって異なる装着幅とお客様のまつげの質を考慮することも重要。
ひとりひとり違うまつげの状態をしっかり見極めて、瞬時にグルーの適量を判断できるようにしておきたいですね。さらに、マツエクをスライド装着するアイリストは、装着幅よりもマイナス1~2mmの幅でグルーを取る技も身に着けましょう。こちらも、カールの強さによって多少グルーの量を調節しなければならないことがポイント。
グルーの量は、マツエクの仕上がりやモチに直結します。つまり、「グルーの適量を体得した者は、マツエク施術を制す!」と言っても過言ではありません。トップアイリストに近づくためにも、グルーに関する知識と技術の両方をしっかりマスターしましょう!180809Eih

この記事をシェアする