今後の施術者のために!世界の技術に触れる場所を提供したい|VENUSCOSME Japan CEO木村かおるさんインタビュー

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今回は、VENUSCOSME Japan(ヴィーナスコスメジャパン)のCEOを務める木村かおるさんにお話を伺いました。VENUSCOSME Japanは、商材メーカーとしてロッドやまつげ美容液など、マツエクやまつげパーマにまつわる商材を取り扱っています。さらにサロンやスクール、国際大会の代表など、さまざまな形で美容業界に携わる木村さん。商材開発やJiBC国際美容大会についての想いなどを教えてもらいました。

【経営者プロフィール】木村かおるさんとは

VENUSCOSME JapanのCEOを務める木村かおるさん。

商材メーカー「VENUSCOSME Japan」の代表として化粧品やロッドの開発などを行う。日本国内はもちろん、海外にも多数代理店を持つ。さらにスクール「Beauty Academy(ビューティーアカデミー)」、千葉県内に4店舗ある「VENUS salon(ビーナスサロン)」の経営なども行い、美容業界に広く携わる。これまで多くのコンテストに参加しており、受賞歴も豊富。審査員としても活躍し、「世界に伝えたい日本の20選 東日本アイリスト」にも掲載された実績を持つ。

2023年6月には日本初、国内最大級の美容コンペティションJiBC国際美容大会の代表として運営にも携わる。

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大好きな美容を仕事にしたい!5年のブランクを経てサロンをオープン

―――木村さんはどのような形でサロンを始められたのでしょうか?

VENUS COSME Japan CEO 木村かおるさんインタビュー

将来自分の好きなことで仕事がしたいと思っていて、結婚して子どもが生まれるまではいろいろ美容関連の資格を取得しながら、会社に勤めて出張サロンという形で働いていたんです。出産してからは子育てに専念していましたが、5年のブランクを経てネイルやエステなどのトータルビューティーサロンをオープンしました。

―――お子さんが5歳くらいのときですか?すごい!

上の子がまだ5歳でもちろん子育ても大変なときでしたが、仕事が好きだったので(笑)保育園の保育料も高くてびっくりしたのを覚えています……!オープン当初からスタッフも雇って、スタッフを育成しながら……といった感じでしたね。施術をするのは好きだったのですが、教えるとなるとまた話が違って……。スタッフの育成の大変さを実感しました。

―――マツエクメニューはサロンオープン当初からあったのですか?

マツエクのメニューを導入したのは、サロンをオープンして半年ほど経った頃です。まだマツエクが日本に入ってくるかこないかくらいのタイミングに、こんな技術があると海外の先生に教えてもらったのですが、目元が華やかになり施術前後のビフォーアフターが分かりやすい点に惹かれましたね。まだマツエクメニューのあるサロンはほとんどなかったこともあり、すぐに大人気メニューになりました。

元々施術よりも研究が好き!商材開発を始めたのは自然な流れ

―――サロン運営の傍ら商材開発を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

サロンを始めて数年が経ち、サロンもある程度落ち着いて人も育ってくると、自然と商材開発に目が向いたという感じですかね。施術者目線であったら良いなというものを形にしたいと思い、商材開発を始めました。開発とか研究とか、考えることが元々好きなんです。最初はグルーやエクステから始まり、いろいろな商材を手掛けてきました。

―――商材開発で重視しているのはどんなところでしょうか?また、最近手掛けた商材についても教えてください。

そうですね、どの商材にも共通しているのは、日本製の安全な商材を提供するということ。お客様や施術者の目線に立って商材作りができるよう心掛けています。最近はオリジナル商材として提供を始めた『color touch(カラータッチ)』が好評をいただいていますね。

VENUS COSME Japan CEO 木村かおるさんインタビュー

color touchの特徴は、まつげパーマや眉毛パーマの後にコーティングし、マスカラをつけたような仕上がりにできるというもの。カラーはおよそ2週間続き、メイクも楽になります。化粧品登録されたまつ育成分やトリートメント成分も配合されており、パーマも長持ち。導入前に講習が必要ですが、講習は動画なので導入しやすい点にもうれしい声をいただいています。まつげパーマや眉毛パーマのオプションメニューになるものをと開発したのですが、形にするまで2年半以上かかりました……!これからも施術者目線の商材を提供していきたいですね。

世界の技術に触れる場所を作りたい!これがJiBC国際美容大会開催のきっかけ

VENUS COSME Japan CEO 木村かおるさんインタビュー

―――2023年6月に行われたJiBC国際美容大会の代表も務められたとのことなのですが、開催のきっかけを教えてください。

JiBC国際美容大会の開催に至ったのは、海外の方から「大会を一緒にやらないか」と打診されたのがきっかけです。これまで海外で行われる大会に参加するばかりだったのですが、せっかくなら日本で開催したいと思い、悩みもしましたが代表として主催することを決断しました。

海外で行われる大会は参加できない施術者も多いので、もっと日本人がエントリーしやすい場を作りたかったんです。また、これからの若い子たちが世界の技術に触れて今後活躍してもらうため、JiBC国際美容大会では一般部門だけでなく学生部門も設けました。

さまざまな国の施術者が参加する海外大会はレベルが高いし、勉強になります。私自身、9年前に言葉も分からないまま手探りで海外の大会に参加、技術力の高さを目の当たりにしました。今後も積極的に参加しようと思うようになりましたし、仕事の幅が広がるきっかけにもなったので、若い子たちももっと参加してほしいなと思っています。

―――JiBC国際美容大会はどのくらいの人数が参加されたのですか?

VENUS COSME Japan CEO 木村かおるさんインタビュー

14ヶ国が参加してくれて、実際会場に来てくれたのは400人ほど、作品エントリーが350以上と、全部で800人ほど参加してくれました。学生部門もあったので、年齢層も幅広かったですね。海外でも有名なアニメキャラクターやパンダなどにコスプレしている人もいて、大会を楽しんでもらえたようでなによりです。海外の技術を近くで体験し、また日本の技術を海外の施術者にも見てもらえる場を提供でき、本当にうれしかったですね。

視野を広げて得意分野を伸ばす!これが今後のアイ業界の課題

VENUS COSME Japan CEO 木村かおるさんインタビュー

―――これから施術者が技術力を向上するために、どうすべきだと思いますか?

そんなたいそうなことは言えないのですが……JiBC国際美容大会を開催した理由ともつながりますが、若い施術者は世界の技術を知って日本の技術を誇ってもらえると良いですね。今はアイだけでもマツエクにまつげパーマ、アイブロウと全部こなせないといけない風潮もありますが、正直大変だなと感じています。そんな中で自分の得意分野を見つけて、得意分野で戦えるよう伸ばせると強みになるし、もっと分業にできれば良いのかなと思います。

今はSNSで画像を見てサロンに足を運ぶお客様が多いので、ひと目で良いな、やりたいなと思わせる技術が重要です。そのためには、まずは視野を広げていろいろな技術を知ることも大切かなと思います。

―――なるほど、JiBC国際美容大会を開催された理由にもつながりますね!

そうですね。大会の主催は本当に大変で、正直なところ反省が7割でしたが……(笑)言葉の違いで伝わらないこともあるなど、準備不足も否めませんでしたが、参加してくれた各国の審査員の方々や頑張ってくれたスタッフと、たくさんの人の支えで無事に終えることができました。実はもう来年に第2回JiBC国際美容大会の開催が決まっています。今回の反省点を活かしつつ、もっと良い大会にするつもりなので、技術力向上を目指す施術者はぜひ参加していただきたいですね。

まとめ

商材メーカーやスクール、サロン運営と、美容業界に複数の軸を持つことに加え、実は飲食店など業界をまたいで活躍されている木村さん。今回の取材を通じて、海外を含めた視野の広さと行動力のある、とてもバイタリティの高い方だと感じました。また注力されているJiBC国際美容大会は世界の技術が日本に集まる、まさに貴重な機会。第1回を終えられたばかりですが、すでに次回の大会も開催が決定しているなど、今後のJiBC国際美容大会と木村さんの動向から、ますます目が離せません。

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