“香り”で美容業界に新たな価値を。Jade Japan代表・田村純一さんにインタビュー
“香り”を軸としたプロダクトを展開する『Jade Japan株式会社』。代表ブランド「LOA THE OIL」は、マルチに使えるパフュームオイルとして注目を集めています。今回は代表取締役・田村純一さんに、美容業界を志したきっかけや起業への想い、香りに込めた価値観についてお話を伺います。
プロフィール│田村 純一さんとは
Jade Japan株式会社 代表取締役 田村 純一(たむらじゅんいち)様
日本美容専門学校を卒業後、美容師免許を取得
約5年間サロンワークを経験後、美容業界専門ディーラーへ転身
国内大手美容メーカー・外資系美容メーカーにて、営業・ブランド戦略に従事
2022年4月 『Jade Japan株式会社』設立
2026年3月 大規模POPUPイベントを開催
2026年~ 百貨店展開を本格スタート。主要百貨店へ進出
サロンワークを経験する中で“製品と提案次第でサロンの価値は大きく変わる”と感じた田村さん。2022年に『Jade Japan株式会社(ジェイドジャパン)』を設立しました。
現在は、ヘアだけでなくボディやハンドにも使えるパフュームオイル「LOA THE OIL(ロア ザ オイル)」をはじめとする、さまざまな商品・ブランドを通じて、国内外へ新たなビューティーカルチャーを発信しています。
―――Jade Japan株式会社について教えてください。
“香り”という新たな価値を美容業界へ提案し、フレグランスを軸としたプロダクトを展開する企業です。社名の“Jade”は、持つ人によって色が変化するといわれる“翡翠”を意味。多様性を尊重し、一人ひとりの個性や強みを引き出しながら挑戦できる環境づくりを大切にしています。
代表ブランドの「LOA THE OIL」では、“香りのある人生(Life of Aroma)”をコンセプトに、香りを身にまとうだけでなく、自分らしい生き方や心の豊かさを表現する体験としてプロダクトを届けています。
<LOAブランド実績>
- 累計販売数:約450万本
- 導入サロン:約25,000店舗
- 日本全国・海外へ展開
▷Jade Japan株式会社の公式ホームページはこちら
▷LOA THE OILのオフィシャルサイトはこちら
▷LOAシリーズの公式Instagramはこちら
自身の感動体験が美容業界を目指す原点に。“香り”の可能性を信じて起業
―――美容師を目指したきっかけは?
初めてストレートパーマをかけたときの感動がとても大きく、まさに“心の中まで変わったような体験”でした。中高生の頃には、外見も内面も変えられる美容師の仕事に強く惹かれるようになり、美容業界を志すことに。その後、高校生時代は美容師のアシスタントのアルバイトを経験し、美容専門学校に入学しました。
―――田村さんが考える“香り”の魅力を聞かせてください。
五感の中でも、香りはとくに記憶と結び付きやすいものだと感じています。美容室やアイサロンで過ごした時間を思い出すきっかけになる点が、香りの大きな魅力です。
また、香りは季節やファッションに合わせて提案できるため、お客様一人ひとりに合った香りを提供することで、サロンの付加価値向上にもつながると考えています。
―――香りに目を付けるきっかけとなったエピソードは?
外資系美容メーカーで営業をしていた頃、美容師の方々が商品を手に取ると、まず香りを確認していることに気付きました。「質感や機能性が優れていても、香りが好みに合わなければ選ばれない」と、香りの重要性を強く実感したのがきっかけです。
さらに、ヘアサロンではパーマ液やカラー剤のにおいに対する課題があり、コロナ禍以降は香水市場も拡大していました。また、美容業界では機能面の競争が進む一方で、“香り”を中心に設計されたブランドはほとんど存在していませんでした。私は美容師・メーカー営業としての経験から「香りこそが最後に人の感情を動かす価値だ」と確信。その想いを形にしたのが、2022年に創業した『Jade Japan株式会社』です。
“香り”を軸にサロンとスタッフの未来を見据えた価値創造を
―――Jade Japan株式会社の設立経緯を教えてください。
美容師として5年間、美容メーカーで約5年間勤務した後に『Jade Japan株式会社』を設立しました。以前から独立を視野に入れており、美容メーカー時代に出会った仲間たちには「いつか一緒に仕事をしたい」と伝えていたんです。
起業を決意した一番の理由は、自分が大好きな美容業界の労働環境をより良くしたいと考えたから。設立後は立ち上げメンバーやスタッフからの紹介を通じて仲間が増え、現在は20名体制で事業を展開しています。
―――田村さんが“より良い労働環境”を作るために行ったことは?
サロンの店販品は3,000円前後と比較的手に取りやすい価格帯の商品が多く、量販店で購入できる商品との差別化が難しいケースもあります。しかし、お客様には“サロンならではの付加価値や特別感”を感じていただきたいものです。そのためには、品質はもちろん、香りや体験価値にもこだわった商品の提案が欠かせません。
また、付加価値の高い商品によってサロンの収益が向上すれば、スタッフにも給与として還元しやすくなります。起業の決め手となった“より良い労働環境”の実現を目指し、サロンとお客様の両方に価値を提供できる仕組み作りに取り組んでいます。
―――Jade Japan株式会社の強みとは?
ヘアのダメージケアや悩みに特化したメーカーは数多くありますが、香りを主軸にしたブランドはまだ多くありません。私たちは香りそのものを価値として捉え、お客様に新しい体験を提供している点が強みだと考えています。
香りを通じて商品を手に取る方々の気持ちを豊かにしながら、美容業界に新たな価値を提案していけることがJade Japanならではの魅力です。
アイサロンにも広がる“香り”を活かした新たな提案。店販を支える選択肢に
―――日本と海外では、求められる商品や香りに違いはありますか?
海外ではヘアオイルの文化がまだ浸透していない地域もありますが、ケアオイルを使用する方は多いため、そうしたニーズに合わせた提案を強化しています。
また、市場特性だけでなく、好まれる香りにも地域差があります。例えば、日本では爽やかな香り、韓国ではウッド系、東南アジアでは甘い香りなど。地域ごとの嗜好を理解しながら商品展開を行っています。日本で培った香りの価値を世界へ発信し、アジアを皮切りにグローバルブランドへ成長させていきたいと考えています。
―――LOA THE OILはアイサロンでもアピールできるでしょうか?
すでに店販品として導入いただいているアイサロンもあります。とくに人気なのは「LOA THE OIL」や「LOA THE OIL CARE」の30mlサイズです。施術後のヘアのお直しはもちろん、乾燥が気になる季節にはボディやハンドにも使えるため、お客様からも好評をいただいています。
また、アイデザイナーが使用していると「この香りは?」と会話のきっかけになることも。アイの施術はお客様との距離が近いため香りが伝わりやすく、長時間香りが続く「LOA THE OIL」の魅力を実感していただきやすい環境だと感じています。
スピード感を武器に人材育成にも注力。一人ひとりの強みを伸ばす組織を目指して
―――仕事をするうえで、一番大事にしていることは?
スピード感です。製品のローンチはもちろん、サロンを訪問した際にいただいた課題への対応も、できる限り早く行うことを意識しています。
こうした姿勢を大切にしてきた結果、現在は全国約25,000店舗のサロンに導入され、累計販売数は450万本を突破しました。2026年度は売上60億円を目指し、日本発のフレグランスビューティブランドとして海外展開も加速しています。
事業が成長すれば、その分スタッフへの還元も大きくなります。より良い労働環境を実現するためにも、これからもスピード感は欠かせません。
―――人材育成でとくに重視している点を教えてください。
Jade Japanには営業担当のスタッフが多く在籍していますが、単に商品を販売するだけでなく、マーケターとしての視点も持ちながら成長してほしいと考えています。お客様に喜ばれ、美容業界の発展にもつながる商品は何かを考え、その価値を届けられる人材を育てたいからです。
そのため、外部のマーケティング研修も取り入れるだけでなく、営業担当が商品開発からPR、販売まで一貫して携わる取り組みも行っており、この夏・秋には実際に販売する予定の商品もあります。一連の工程に関わることで商品への理解や熱量が深まり、より良い提案や売上の向上につながると考えています。
―――これまで大きな壁にぶつかった経験と、乗り越えた際のエピソードを聞かせてください。
美容師から転職した当初は営業の進め方がわからず、クレームも多く悩んでいました。そんな私が壁を乗り越えるきっかけになったのは、「営業の中で自分は何が得意なのか」を見つけられたことです。
私が強みとして伸ばしたのは新規顧客の開拓でした。小さな成功体験を積み重ねるうちに自信が付き、今では“営業が得意”といえるほどになりました。若手のうちに自分の強みを見つけて磨いておくことは、壁や失敗を乗り越える大きな力になります。
サロン発の香り文化を広げ、美容業界の新たな価値創造へ
―――今後のビジョンについて聞かせてください。
私たちは単に香りの製品を販売するのではなく“香りを纏う文化”を美容業界に根付かせたいと考えています。ヘアデザインと同じように、香りも自己表現の一つになる世界を目指しています。
香水は直感的に魅力を感じてもらいやすく、店販の提案に苦手意識がある方でもおすすめしやすい商品です。また、コレクションとして複数購入される方も多く、サロンの定番商品としての定着も期待できます。
さらに、中長期的には百貨店展開も視野に入れています。まずは百貨店でブランドを知っていただき、その価値を感じたお客様がサロンでも商品を手に取る。そうした流れを作るため、今後も販路を広げていきたいと考えています。
―――アイデザイナーに向け、メッセージをお願いいたします。
アイサロンは、ヘアサロンと同じように、お客様の自信や前向きな気持ちを引き出せる場所だと思っています。施術後に表情がぱっと明るくなる瞬間を見られるのは、とても魅力的な仕事ですよね。
そうした技術やサービスに“香り”という付加価値を加えることで、お客様により豊かな体験を提供できるのではないでしょうか。アイと香りを掛け合わせながら、これからの美容業界を一緒に盛り上げていけたらと思います。
まとめ
美容業界の労働環境をより良くしたいという想いから起業した田村さん。今回のインタビューを通じて、「美容業界で働く人の所得向上と働き方の改善を実現し、日本の美容産業を世界に誇れるものへと発展させたい」という田村さんの信念が伝わってきました。香りを通じてこれからどのような新たな市場を創り出していくのか、その挑戦に期待が高まります。
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