まつげから届けるポジティブな気持ち|10分アイサロンとインプットブロウ 株式会社六花代表取締役社長ICHIGO氏インタビュー

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個人サロンの経営からはじまり、現在10分アイサロンの展開や新しいアイブロウ技術の開発を行う、株式会社六花の代表取締役社長ICHIGOさん。さまざまなアイラッシュの大会で最優秀賞に輝くなど高い技術力には定評があり、最近は美容学校やセミナーの講師、コンテストの審査員などとしても活躍中です。今回はICHIGOさんにマツエクとの出会いから今力を入れていること、仕事への想いなど、詳しくお話を聞かせていただきました。

【経営者プロフィール】ICHIGOさんとは

中国出身で中学生のときに来日し、美容師として働きながらマツエクの技術を習得。トータルビューティーアドバイザーやフラワーデザイナーなどの肩書も持つ。これまでアイラッシュの世界大会や日本大会で多数の受賞経験もあり。2023年2月現在、株式会社六花の代表取締役社長として、千葉県に2店舗のサロンを運営。

美容師時代に出会ったマツエク技術が大きな転機に!

ICHIGOさんインタビュー

―――まずは、マツエクに出会ったきっかけを教えてください。

高校生の頃からマツエクの存在は知っていましたが、マツエクを初めて施術したのは美容室に勤めていたころ。美容室でマツエクメニューを導入するということで施術を学んだのがきっかけです。当時はまだ美容師のアシスタントで、美容師としては先輩よりも優れているところがなかったのですが、マツエクはスタッフ全員同じタイミングからのスタートで、せっかくならうまくなってやろうと思い頑張りました。もともと手先が器用だったこともあり、はじめからスムーズに施術できたように思います。

―――美容師として独立する道もあったかと思うのですが、マツエクの道に進むことを決めたきっかけは?

ビューティーワールドジャパン(ビューティービジネスの国際的な総合見本市、以下BWJ)には毎年参加していて、それまではずっとヘアのブースがメインだったのですが、2012~2013年のBWJで一気にまつげのブースが増えたんです。これまではヘアメニューの傍らでマツエク施術をしていたのですが、BWJでまつげのブースを目にして「こんないろいろな商材があるんだ!こんな技術があるんだ!」と驚いて!マツエク施術の可能性を感じたのと同時に、ちょうど美容師免許がないとマツエク施術ができないと規制されたタイミングでもあったので、「今だ!」と思いましたね。

美容師だと初期費用がかかるので貯金して独立して……と考えると道のりは長かったのですが、マツエクサロンなら短期間で独立できたのも理由のひとつ。1年後の6月にマツエクサロンをオープンしようと決め、そこから貯金して翌年3月に美容室を退職。2014年にサロン「TRISH(トリッシュ)」をオープンしました。

夜11時までオープン!仕事終わりに立ち寄れるマツエクサロン「TRISH」をオープン

有言実行で目標通り1年後にマツエクサロンをオープンさせたのですね!どんなサロンをオープンしたのですか?

「TRISH」は夜11時まで営業しており、仕事終わりでも立ち寄れるサロンがコンセプトです。美容師のときは自分以外にマツエク施術できるスタッフがいなくて、自分が施術してもらいたいときは、休みの日にわざわざ遠くのサロンまで足を運ばなければなりませんでした。仕事帰りに立ち寄れるサロンがあれば良かったのですが、マツエクサロンの営業時間はだいたい19時くらいまで。自分と同じように仕事終わりに行きたい人もいるのではないかと思い、夜遅くまでオープンしているサロンにすることを決めました。

なるほど!サロンをオープンするにあたり、大変だったことはありますか?

サロンをオープンするタイミングで、お客様はゼロだったんです。勤めていた美容室では既存のお客様を自分のサロンに引っ張っていくことがないよう監視の目が厳しかったので……。今みたいにSNSもなかったので、美容室をやめてからどうやってお客様を集めるか考えました。まずはサロンの近くで働いている女性に狙いを定めて、近くのデパートで美容部員さんにチラシを配り、「夜11時までやっているので、仕事終わりにでもぜひ来てください!」と声掛けして回りましたね。デパート内で働くスタッフさんは休憩室が同じで、みんな同じチラシを持っているので話題になったそう(笑)

そうしてオープンした結果、初月から黒字になり予約半年待ちと、ありがたいことに忙しくなりました。ずっと自分ひとりで働くつもりでしたが、募集していないのに働きたいと希望する人が来てくれたことをきっかけに、スタッフを雇うようにもなりました。

コロナをきっかけにスタートしたのは10分アイサロン!

「TRISH」に次いで10分まつげと眉毛のサロン「The TEN」をスタートさせたきっかけを教えてください。

ICHIGOさんインタビュー

新型コロナウイルス感染症が流行し始めたとき、祖母と住んでいるスタッフがいたんです。まだコロナの実態やリスクが分からないタイミングで不安も大きかったので、早い段階で2ヶ月間お休みにすることに決めました。予約を入れてくれているお客様にひとりずつキャンセルの連絡をして、再開未定であることをお伝えして。その後、緊急事態宣言が出たという流れでしたね。

サロンは再開しましたが、お客様も以前よりも少なくなり、マツエク業界全体の需要が減ったことを肌で感じました。お客様がマツエクから遠のいたのは、施術者との距離が近く滞在時間も長くなるというのが理由。であれば、滞在時間の長さを覆すサロンがあったら、お客様も足を運びやすくなるのでは……、そんな想いからできたのが、「The TEN」です。

「The TEN」について詳しく教えてください!

 「The TEN(ザ テン)」は、施術時間10分1,100円~というシステムで、気軽に立ち寄ってもらえるサロンです。1時間あればまつげと眉毛両方の施術ができるし、時間が空いてちょっとリペアしたいときにも使ってもらえます。おしゃれ=特別なものではなく、もっと気軽なものにできたら良いですね。お客様にとって施術が早いのはメリットですが、働くスタッフにとっても10分単位の施術はキャンセルが発生した場合のロスも少なく、メリットが大きいんです。はじめは予約なしでスタートしましたが、お客様から終わる時間が分からなくて不安というお声をいただいたので、完全ネット予約制に。予約制にしてから、今まで毎日予約が埋まっています。

10分間30本保証なのですが、それを実現するためには、高い技術が重要です。現在技術トレーニング専用のスタジオを作っている最中で、2023年4月の新卒入社のタイミングで本格的に稼働させる予定。新人施術者はまずここで研修をして、「The TEN」オリジナル技術を学んでもらいます。1人あたり100人以上のモデルでマツエクやラッシュリフトの施術練習をしてもらい、一定基準までできるようになれば一人前の施術者としてサロンデビューとなる予定です。

お客様のまつげと眉毛美容に対する意識を変えて、今後アイ業界全体の客数を増やすためにも、「The TEN」を広げていきたいと考えていて、2023年5月にはFC展開のサロンをオープンする予定。今後全国に店舗展開したいと思っています。

消えない眉毛「インプットブロウ」を新しい眉毛施術の定番にしたい!

眉毛の技術の開発もしていると耳にしたのですが……詳しく教えてもらっても良いですか?

ICHIGOさんインタビュー

そうなんです、消えない眉毛「インプットブロウ」の開発も、「The TEN」の展開と並行して力を入れています。千葉県でアイブロウメニューを最初に導入したのは「TRISH」だったのですが、眉毛はプロにとっても難易度の高いパーツです。時間をかけて習得した技術をお客様に提供し完璧に仕上げていますが、それを素人のお客様が家で再現するのは正直ハードルが高い。また、私自身ももともと眉毛が薄いのが悩みでしたが、ヘナはアレルギーがあって使えないし、ティントは良くも悪くもしっかり感が出て自然なグラデーションにはならない。何か良い方法はないかとずっと考えていて、ようやく形になってきました!

たしかに眉毛は苦手な人も多いですよね……「インプットブロウ」とはどんな技術なんですか?

インプットブロウは、施術後5日前後こすっても落ちない眉毛。そのため、施術後にお客様が自宅でなぞるだけでアイブロウを完成させることができ、お客様にベストな眉毛の形を覚えてもらうことにもなります。お客様に理想の眉毛をインプットしてもらいたいという想いを込めて、この名前になりました。

原料は企業秘密ですが、ヘナやティントと違い肌に優しく、私のようにアレルギーがあるお客様にも施術可能です。色味のグラデーションも再現でき、ナチュラルな仕上がりになるので、男性にもおすすめ!サロンでの施術に加えホームケアも検討していて、両方を併用すれば365日ずーっときれいな眉毛でいてもらうことができるんです。

ICHIGOさんインタビュー

長らく試行錯誤していましたが、ついに2023年5月に「インプットブロウ」をリリースすることが決まりました!技術を学べるスクールも5月からスタートする予定。みなさんに「インプットブロウ」を喜んでもらえること、今から楽しみにしています!

▷「インプットブロウ」のインスタアカウント(@input_brow)はこちら

まつげから国を豊かにしたい!ポジティブな気持ちを提供できるマツエクは天職

ICHIGOさんインタビュー

最後に、ICHIGOさんが働くうえで大切していることを教えてください!

お客様には、安心安全な施術を提供して、ポジティブな気持ちになるお手伝いをしたいと思っています。施術をすることでお客様がハッピーになれたら、それがスタッフにとってのモチベーションにもなり、良い循環になりますよね。一緒に頑張ってくれているスタッフのためにも、常に最新の技術をアップデートしていけるようなサロンにしていきたいですね。美容業界は給料が安いという問題もあるので、そこも覆して、スタッフみんなにお金持ちになってもらいたい!!!

お客様はまつげをつけたり眉毛をきれいにしたりするためにサロンに足を運んでくれますが、目的はまつげの本数を増やすことではなく、かわいくきれいになることだし、もしかしたらそれで彼氏ができたり結婚できたり……といったハッピーな出来事のきっかけになるかもしれません。そんな風に外見を磨くことが内面の自信にもなり、結果的に生活が充実していくことにもつながるのではと考えているし、大きく言うと、美容には国を豊かにする力があると本気で思っています!!!私自身、マツエクのある時代に生まれて幸せだし、今の仕事は天職だとも感じています。これからもずっと美に関わる仕事をしていきたいですね。

まとめ

ピンクの髪色に負けない華やかでハッピーなオーラをまとうICHIGOさん。本当に美容から国を元気にできそう、そう思わせてくれる人柄が魅力的でした!新形態サロン「The TEN」と消えない眉毛「インプットブロウ」、どちらもアイ業界に新しい風を吹き込んでくれそうです。ICHIGOさんの今後の動向に、Beauté編集部も引き続き注目していきたいと思います!

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