【総集編】「スライドしにくいまつげ」の原因ってなに?対策方法も学ぼう

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これまでのBeautéでもたびたび取り上げてきた「スライドしにくいまつげ」の問題。アイリストの皆さんにとって重要な問題だからこそ、さまざまな視点から解説してきました。今回は、それらの過去記事の総集編。改善方法が思い出せないとき、自分の中の知識を整理したいときに、ぜひ活用してみてください。

「スライドしにくい自まつげ」とは?

マツエクの世界では、エクステを自まつげに沿わせるようにスライドさせて装着するというのが一般的な方法。
その目的としては、

  • グルーとエクステを自まつげになじませやすくする
  • 装着時のポジションを取りやすくする
  • モチのいい仕上がりになる

という3つが挙げられます。

この方法は、マツエクに必要なスキルの中でも基本中の基本。おそらくほとんどのアイリストがスクールで、またはサロンでレクチャーを受けるのではないでしょうか。
ただ、練習と実践で異なるのは、お客様一人一人の自まつげのコンディションに合わせなくてはならないということ。中には、スライド装着が難しい場合もあります。

スライド装着が難しいというのは、エクステを自まつげにつけたときに、一瞬でピタッとくっついてしまうということ。このような状態では、グルーが自まつげにしっかりと馴染まないだけでなく、装着ポジションにもばらつきが出てしまいます。
その結果、

  • グルーがエクステ上にボコボコと浮き出たまま硬化し、仕上がりが汚くなる
  • 浮き出たグルーが隣の産毛を巻き込みやすくなる
  • 向きや長さにばらつきが出て、アウトラインが揃いにくくなる

ということにもつながるでしょう。マツエクの質を高めるためには、スライド装着がいかに重要かと言うことが分かりますね
では、なぜこのような現象が起こってしまうのでしょうか?次は、その原因について考えてみましょう。

原因追求

スライド装着を妨げてしまう原因としては、次のようなものが挙げられます。さまざまな視点からチェックしてみましょう。

お客様の自まつげの状態

マツエク装着に影響をきたすのは、自まつげの油分量と水分量。この二つのバランスは、お客様の生活習慣や体調によって日々変化するため、アイリストは敏感に対応する必要があります。同じお客様であっても毎回同じ毛質とは限らないため、しっかりとその変化を見極めないと「同じようにオーダーしたのに、前回と仕上がりが違う…」ということにもなりかねません。

マツエク施術に向かない状態というのは、

  • 油分の多いオイリー毛”
  • 水分が不足している”乾燥毛”

の2つが挙げられます。油分と水分はどちらもツヤのある健康なまつげには欠かせないものですが、適切なバランスを保てていることが必須条件。多すぎたり少なすぎたりすると、マツエクの仕上がりが汚くなったり、モチが悪くなったりする原因となってしまいます。

さらに、今回のテーマである「スライドしにくいまつげ」は、まさにこの2つのバランスが乱れることによって引き起こされる状態。乾燥しすぎて固くなった毛や、油分の多いしっかりとした毛の場合には、一瞬でエクステがくっついてしまいやすくなるのです。アイリストとしては、お客様に一番いい状態のマツエクを楽しんでいただけるよう、”自まつげマネジメント”を進めていくことが大切。まつげ美容液の提案や正しいホームケアについての説明など、丁寧なフォローを心がけていきましょう。

【お客様の自まつげの状態】の参考記事

プレケア(前処理)がしっかりと出来ていない

先ほどお伝えしたグルーの天敵である油分は、前処理でしっかりと落とすことができます。このひと手間を丁寧に行うかによって、マツエクの仕上がりも違ってくるでしょう。油分といっても、メイクや皮脂汚れなどさまざま。お客様自身でも気づかない汚れが付着していることもあります。前処理の正しい方法や注意点などは、こちらの過去記事を見ながらおさらいしておきましょう。

【プレケア(前処理)】の参考記事

サロン環境

少しの湿度変化や温度変化によって状態が変化してしまうグルーは、とてもデリケートなアイテム。スライド装着ができない原因として、サロン環境が関わっていることもあるのです。

まずは、温度について。実は、温度による施術への影響は少ないと言われていますが、グルーの劣化を防ぐためには大切なポイント。グルーの使用可能温度は「-20度~60度」とされているため一般的なサロンの温度であれば問題ありません。ただ、エアコンの風や日差しが直撃することでグルーの劣化が急速に進んでしまうこともあります。

そして湿度は、40~70%が適切とされています。湿度が高すぎたり低すぎたりすると、グルーの劣化が進みやすくなるだけでなく、硬化スピードにも影響が出てしまうでしょう。今回のテーマのようなピタッとくっつくケースは、多湿のときに起こりやすい現象です。

【サロン環境】の参考記事

改善ポイント

最初の1~2本をつけてみて「あれ?このお客様はスライドしにくい…!」と気づいたら、すぐに施術方法を変える必要があります。臨機応変に対応できれば、施術のしづらさによる時間ロスや施術後のモチの悪さを防ぐことにもなるでしょう。ここからは、困ったときに見直したいポイントをリストアップしてご紹介します。

  • しっかりと前処理を行い、余分な油分をとる
  • グルーを装着幅分とり、グルーの小さな粒が均一に点々とつくようにする
  • グルーはアイリストの装着速度に見合った硬化速度のものを選ぶ
  • ツイザーはアイリストの手のサイズや握力に合ったものを選ぶ
  • アイリストの手(ツイザーを持たない方)は、お客様のおでこに添わせるようにする

これらのポイントを守ることで、スライドしにくい場合の難しさを多少は改善できるはず。とはいえ、新人アイリストにとってはテクニックのいる施術となることには変わりありません。日頃から「正しい装着位置を瞬時に見極める力」や「指先のコントロール力」を高めることも意識しておくといいでしょう。

正確なポジションで装着できるように、手元の安定感を高める方法については過去のBeautéでも解説しました。ぜひこちらの内容も参考にしてみてくださいね。

改善ポイントやスキルアップのポイントについてご紹介しましたが、そもそもスライドしにくい状況を作らないようにすることも大切なこと。先ほどもお伝えした原因の中にもありましたが、お客様の自まつげに気を配ること、サロンの環境を見直すこと、グルーの管理を徹底するなどの対策も心がけていく必要があるでしょう。

「スライドしにくいまつげ」というテーマひとつでも、さまざまな改善ポイントがあることが分かりましたね。今回の内容をもとに広い視野で自分の周りを見渡すと、今までは気づかなかった課題が見つかるかもしれません。

まとめ

スライド装着しにくい状況で普段通りの質を提供できるのは、アイリストとしてスキルが高い証。装着の基本的なテクニックとはいえ、マニュアルにない状況でも臨機応変に対応するにはそれなりの経験や知識が必要となります。今回の記事では、スライド装着というキーワードを通して、「マツエクに最適な環境を整えること」と「最適な環境でなくても高い質のマツエクを提供できること」の重要性をお伝えしました。ぜひ皆さんにも、サロンや日頃の業務に置き換えて考えてもらいたいテーマのひとつです。

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