「雰囲気が良いサロン」ってどんなサロン?お客様に愛されるサロンの作り方

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マツエクサロンの数が増えるにつれて、課題となるのが他サロンとの差別化です。近年は高い技術を持つアイリストも多く、ごく一般的なレベルの施術だけでは、自サロンの特色をアピールするのが難しくなりつつあります。そんな中、「雰囲気が良い」「落ち着いて過ごせる」とお客様からの評価が高く、客足の絶えないサロンもあります。今回は、お客様に長く愛される「雰囲気が良いサロン」の秘密を探ってみましょう!

そもそも「雰囲気が良い」とは?

あなたがプライベートで通っているお店の中に、雰囲気が良いお店や居心地の良いお店はありますか?もしあれば、あなたがそう感じる理由をいくつか挙げてみてください。内装がおしゃれだから?提供されるサービスが優れているから?それとも、スタッフの接客が良いからでしょうか?
思いつくことをリストにしてみると、お店の「雰囲気」を構成するものが、内装や設備などの「目に見えるもの」と、サービスや接客などの「目に見えないもの」の、2種類に分かれることが理解できると思います。これらはビジネス用語で、「ハード面」「ソフト面」と呼ばれています。代表的なポイントをそれぞれ見ていきましょう。

【ハード面】

  • お店のエントランス(看板や玄関)
  • 内装(壁やフロアの色、照明、デコレーション)
  • 設備(ソファやテーブル、ベッドなど)

【ソフト面】

  • スタッフの接客(挨拶やカウンセリングなど)
  • 施術以外のサービス(ドリンクやマッサージなど)
  • BGMやアロマ

お客様が「このお店、素敵だな」と感じる雰囲気とは、これらの要素が複合的に組み合わさったものです。お店に入ったときに感じる空間の広がりやスタッフの挨拶、BGMなど、店内をたった数歩歩いただけでも、お客様の目や耳には多くの情報が飛び込んできます。もちろんそれらを「雰囲気が良い」と感じるかどうかは、お客様一人一人の好みや、その日の体調・気分によっても異なるため、唯一の正解はありません。だからこそ、慎重に考える必要があります。
よく「人の第一印象は会って数秒で決まる」と言いますよね。しかし、サロンやお店の場合は、少し事情が異なります。最近は事前にInstagramや公式サイト、HotPepperBeautyなどで下調べするお客様が増えているからです。そのため、来店前からすでにサロンの「雰囲気」をある程度把握しているお客様が多いと言えるでしょう。お客様は、ネットに掲載されている店内画像やスタッフの顔写真などを見て「おしゃれなお店だな」「入りにくそうだな」など、無意識にお店をジャッジしています。今の時代、サロンの「雰囲気」をつくるには、SNSなどネット上での情報発信も欠かせない要素と言えるでしょう。

サロンの雰囲気づくりのポイントとは?

それでは実際に、サロンの雰囲気づくりのためにチェックしたいポイントを、ハード面とソフト面に分けて、具体的に見ていきましょう。

ハード面のポイント

まずは、ハード面のポイントから見てみましょう。

ターゲットに合わせた内装

まずは、サロンのターゲットを絞り込みましょう。ターゲットとは、サロンにとって「理想のお客様」。「こんなお客様に来てほしいな」というイメージを、できるかぎり言葉に出してイメージしてみましょう。サロンの立地からも、ターゲットを考えることができます。オフィス街に近いなら仕事帰りの女性が、閑静な住宅地にあるなら日中来店する女性が多いでしょう。ライフスタイルが異なれば、サロンに求められる雰囲気も変わってきます。地域で長く愛されるサロンになるために、事前にしっかりとターゲットを絞り込み、そのターゲットに好まれる雰囲気をイメージして、内装を決めるようにしたいものです。
サロンのコンセプトづくりについては、過去にも次の記事でご紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。

行き届いた設備環境

快適に過ごしていただくため、サロンの設備は定期的に見直し、必要に応じて更新しましょう。
・照明
サロン内の明るさは、お店の雰囲気を構成する大切なポイントです。施術に必要な手元の明るさは十分に確保した上で、間接照明やスポット照明を上手に組み合わせて、サロンの雰囲気を作りましょう。
・ウェイティングルーム
待ち時間をリラックスしていただくため、ウェイティングスペースにアロマデフューザーを設置したり、雑誌を自由に手に取れるようにマガジンラックを置いたりしているサロンも多いですよね。また、待ち時間にスマホを使うお客様も多いため、サロン内はなるべくWi-Fi環境を整えましょう。施術中にスマホを充電できるサービスがあれば、さらに満足度がアップしますよ。

・ベッド
施術中、お客様は長時間仰向けの姿勢が続きます。どんなにアイリストの技術が高くても、ベッドの寝心地がいまいちだと、リピートしていただけなくなる可能性もあります。定期的にスタッフが寝心地をチェックして、お客様の立場で見直しましょう。
・トイレやメイクルーム(パウダールーム)
トイレがあまりきれいでないと、お客様を幻滅させてしまいますし、サロンのイメージダウンにもつながります。トイレ周りの衛生面にはとくに気を配りましょう。
また、近年はメイクルーム(パウダールーム)を完備したサロンも増えてきました。施術後にメイクを整えておきたいお客様から好評ですよ。

ソフト面のポイント

次に、ソフト面のポイントを見てみましょう。

お客様との適度なコミュニケーション

アイリストは、技術職であると同時に接客業でもあります。施術前のカウンセリングや、施術中の会話など、お客様とのコミュニケーションが欠かせません。マツエクのお手入れ方法をアドバイスしたり、最新技術やトレンドをご紹介したりすれば、お客様にもよりマツエクを楽しんでいただけるはず。また、さりげない会話から、お客様の趣味や嗜好、ライフスタイルなどが分かれば、デザインの提案に生かせることもあるでしょう。「なんとなくイメージを変えたい」「不満はあるけどうまく言葉にできない」など、お客様が言語化できない曖昧な要望を丁寧に聞き取り、具体的な提案をしていくことが大切です。
ただ、お客様の中には「会話は必要最小限にして、施術中は眠っていたい」という方も少なくありません。必要以上に話しかけると、煩わしいと感じられる方もいます。お客様の様子に応じて適度に距離をとり、臨機応変に対応しましょう
お客様に信頼していただけるコミュニケーションの工夫については、こちらの記事で詳しく触れています。

ドリンクやマッサージなど+αサービス

施術前後のドリンクやマッサージなど、施術以外のサービスを充実させることも、お客様の満足度をアップさせる一つの方法です。必須ではありませんが、お客様におもてなしの気持ちを伝えることができますよ。
施術以外のサービスで付加価値をつけたいときのポイントについては、こちらの記事が参考になります。

BGMやアロマのセレクト

「1週間がんばったから」「忙しい日々の癒やしに」など、自分へのご褒美としてマツエクサロンに通っているお客様もいらっしゃいます。サロンには、そんなお客様が心身ともにリラックスでき、ラグジュアリーな気分を味わえる雰囲気が求められると言えるでしょう。
そんなとき役立つのが、店内のBGMやアロマです。サロンのコンセプトに合ったものをセレクトし、お客様の体調や好みに合わせて、音量やアロマのタイプを調整するとよいでしょう。
マツエクサロンにおすすめのBGMについては過去にこちらの記事で詳しくまとめています。

雰囲気の良いサロンづくりのために

「雰囲気の良いサロン」は、決して一朝一夕に作れるものではありません。人材を育てるのと同様に、お店も長期的な視点でじっくり育てる必要があります。
しかし、スタッフ一人一人が今すぐ取り組めることもありますよ。具体的にご紹介しましょう!

サロンの改善点を話し合う

今回ご紹介したようなサロン作りのポイントをスタッフ全員で共有し、ミーティングの時間を利用して自由に話し合ってみましょう。これからどんなサロンにしていきたいのか、お客様にリラックスしていただけるためにどんな工夫をするべきか……などを意見交換し、サロンを魅力的にするためのアイデアを出し合います。お客様への声かけの仕方を見直したり、サロン内に飾る小物や花などを変えたりなど、まずはちょっとしたことから取り組んでみましょう。
ときにはスタッフ間で、意見が対立することがあるかもしれません。しかし、そんなときこそ、サロンの基本コンセプトに立ち返るチャンス!本来の目的を見失うことなく、必要に応じてサービス内容をブラッシュアップしていきましょう。

他店のサービスを受けてみる

ときには、他店に学ぶことも大切です。地域で評判の良いライバルサロンに足を運び、お客様の立場でサービスを受けてみるのも良いでしょう。そのサロンならではの特徴を分析して、自サロンでも取り入れられるかどうか検討してみましょう。飲食やアパレルなど、他業種のお店も参考になります。お客様から支持される理由を、身をもって体験できます。
逆に評判の悪いお店も、反面教師として参考になります。不快に感じる接客やサービスを受けたら、同じようなことをお客様にしていないか振り返ってみましょう。「もし自分がこの店のオーナーだったら、どこを改善するか」を考えてみるのも、良いトレーニングになります。
他店と比較することで、自サロンの良さや持ち味もまた見えてくるものです。素敵な雰囲気作りの参考になるヒントが、きっとたくさん見つかるはずですよ。

スタッフ全員でサロンの「雰囲気」を作りましょう

サロンの雰囲気は、一人一人のスタッフが協力して作り上げるもの。自サロンをどんな空間にしたいのか、そしてどんなお客様をお迎えしたいのか、もう一度スタッフ同士で具体的に話し合ってみてください。お客様にリピートしていただける、素敵なサロンをめざしましょう!190524Ekk

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