痛くない、ひきつらない。ストレスにならない「テープ貼り」を極めよ

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皮膚が薄いまぶたは、少しの刺激でも痛みを感じやすい場所。マツエクをつける前のテープ貼りの工程はアイリストにとって、極めて重要なポイントです。今回は、痛みや違和感がないテープ貼りの方法や注意事項について、ご紹介します。

テープ貼りの違和感の原因とは

マツエクをする際に、まぶたに貼る医療用テープ。使用する目的は、3つあります。

1:マツエクをつける上まつげと絡まないよう、「下まつげとまぶたを保護するため」

2:「瞼を保護するため」。テープを貼ることでグルーが皮膚についてしまうことを防ぎます。

3:上まぶたを引き上げ、「上まつげの根元が見えやすいようするため」。根元が見えやすくなることで、仕上がりがきれいになることと、施術をスムーズに行うことができます。

 

しかし、施術中にお客様が違和感を訴えるケースも。その原因はいくつか考えられますが、まず、粘膜付近にテープを貼ったため、粘膜を刺激している可能性があります。痛みは感じなくても、かすかに粘膜に触れているだけで違和感を覚えることも。もしくは、テープの長さがお客様の目幅と合っていなく、テープの端が目頭を刺激している可能性もあります。いずれにしても、テープを貼る際に粘膜や目頭ギリギリの位置にテープがくることは避けましょう。テープ貼りが終わったタイミングで、お客様に違和感がないか確認しましょう。

適度な粘着力と力加減が必要

お客様がマツエクの施術中「痛い」「違和感がある」と感じないためには、テープの粘着力とアイデザイナーの力加減が重要です。まず注目するのは「テープの適度な粘着力」。素材選びが肝心で、介護用テープや子ども用テープなど粘着力が強すぎない柔らかいタイプを選ぶと良いでしょう。粘着力の強いテープを皮膚が薄い敏感な目元に使用すると、皮膚を傷つける可能性があるためです。また、粘着力が緩まると、剥がす時にお客様が痛みを感じにくくなります。テープ貼りの工程で、よく用いられるのが、テープを直接お客様のまぶたに乗せるのではなく、一度自分の手の甲部分にテープを貼る方法です。粘着力を調整できるためです。特にノーメイクの方は注意が必要で、逆にしっかりメイクの方の場合粘着を取りすぎてしまうと剥がれやすくなりかえって施術がしづらくなります。お客様に合わせて粘着力を調整していきましょう。粘着力の調整の仕方はサロンによってやり方は様々ですが、他にも、テープを全面皮膚に貼るのではなく、一部を折って貼る場合も。テープの端を縦に折ると、施術後に剥がしやすくなります。テープを横に折ると、皮膚に触れる面積が少なくなり、剥がす時に感じる痛みが減少するでしょう。

次に注目するのは「力加減」。人は、テープを貼る時よりも剥がす時の方が痛みを感じやすいです。剥がす時は、専用の先端の丸いツイーザーを使い、反対の指で皮膚を軽く押さえながらはがすことでより痛みを緩和できます。必ずゆっくりと優しく剥がしていきましょう。合わせてお湯などで濡らした綿棒を使いながら剥がしていくと、より痛みを感じにくいでしょう。

正しいテープ貼りの方法をマスターしよう

マツエクの際に使用するテープ貼りの手順は、2つのステップがあります。

1つめは「アンダーテープ」。
役割は、上下のまつげが絡まないようにすること。まぶたや眼球に触れないように意識しながら貼っていきましょう。しかし、遠すぎると根元のまつげが隠れず、上まつげと重なって見えてしまうことで施術がしづらくなるため、粘膜から1mm程度離して貼ると粘膜付近を刺激することも少ないです。正しく貼るためには、上まぶたを引き上げた状態で貼ること。お客様に目を開いていただくのも、ひとつの方法です。

アンダーテープの段階で注意したいことは、2つ。①上まつげを巻き込んでいないか。エクステがつけられないどころか、お客様に違和感を与えてしまいます。②下まつげは産毛など短く細い毛が多いため、しっかりとテープで捉えられているか意識しましょう。下まつげがテープで固定されていなければ、上まつげとの見極めが難しく、上まつげと下まつげが絡んだ部分にエクステを装着してしまう可能性も。そうなると、お客様の目は開かなくなってしまうので、細心の注意を払いましょう。
ちなみに、サロンによってはアンダーテープを1枚のみ貼るところもありますが、より安全性を高めるため、装着をしやすくするために2枚重ねて貼ることをおすすめします。

 

2つめは「アップテープ」。
役割は、上まぶたの皮膚を引っ張り施術しやすくすること。皮膚を引っ張るようにするとスムーズに貼れます。しかし、お客様が薄目をあけてしまうほど引っ張ると、目が乾きトラブルの原因となるため注意が必要です。

そして、テープ貼りのときは、まぶたの上からでも眼球に触れないようにすること。眉の上あたりに手を固定して引き上げるように貼っていくと、お客様も違和感をもちにくいです。

貼った後はココを確認!指さしチェックしよう

テープ貼りの工程が全て終了したら、最後の確認です。

1:テープは浮いていないか

2:テープの先が粘膜や目頭に触れていないか

3:目は開いていないか

4:上まつげが絡んでいないか

5:下まつげは全てキャッチできているか

必ず確認が必要です。同時にお客様への声かけも忘れずにしましょう。

目元はデリケートな場所だからこそ、痛みや違和感を感じやすい部位です。マツエクの施術中に、お客様に「痛い」と感じられてしまうと、アイリストとしての腕も疑われてしまいます。加えてテープ貼りは、貼り方ひとつで仕上がりを左右するほど重要な技術です。正しいテープの貼り方や注意事項をしっかり守り、お客様にリラックスして施術を受けていただきたいですね。

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