お客様の目が施術後に充血!?考えられる原因と対策を理解しよう

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マツエクの施術を終えて、マツエクの仕上がりを確認してもらおうとお客様が目を開いたとき、予想外にも目が充血していた、などということはありませんか。お客様の目が真っ赤に充血していると、施術中に何か不手際でも起こしたのかと焦ってしまうでしょう。
今回は、マツエクの施術と「充血」の関係について解説します。まずは、目が充血するしくみや原因を知り、なぜマツエクの施術後に目が充血してしまうのかを考え、適切な対処方法を身につけていきましょう。

マツエク装着後にお客様の目が充血してしまう原因とは?

出典:photoAC

施術前には正常だったお客様の目が、施術後には真っ赤に充血してしまっていたという経験のあるアイリストも少なからずいると思います。なぜ正常な目が充血してしまうのか、まずは充血のしくみや原因について見ていきましょう。

目が充血するしくみを解説

まずは目が充血するしくみをご説明しましょう。「充血」は、目の疲れや炎症などが原因で、白目にある血管が膨らんでしまった状態のこと。白目の表面を覆っている「結膜(けつまく)」という薄い膜には細い血管が通っています。普段、結膜は白く見えますが、さまざまな原因によって膨らんだ細い血管が表面上に浮き出て目が赤く「充血」して見えるのです。

目が充血する原因とは?

目が赤くなり充血する原因は、大きく分けてふたつあります。ひとつは「目の疲れ」によるもの。テレビやパソコン、スマートフォンの画面を長時間見続けていると、目周辺の筋肉疲労や、涙の供給不足で疲れ目となり、目の血管が膨張して充血してしまうのです。
もうひとつは「病気や外部からの刺激による炎症」によるものが挙げられます。病気や炎症による充血は、主にドライアイ、ぶどう膜炎、アレルギー性結膜炎や感染性結膜炎などです。外部刺激が原因となる充血には、紫外線や刺激物質の影響、ゴミなどの異物混入や摩擦、コンタクトレンズ装着時のトラブルなどがあります。病気に罹ったり刺激を受けたりした目は、結膜が異物を排除しようとして炎症反応を起こし、その症状のひとつとして目の血管が膨らんで充血を起こすのです。

マツエク装着後に目が充血するのはどうして?

出典:photoAC

目が充血するしくみや原因は分かったとしても、なぜ施術前には正常だった目が施術後に充血してしまうのでしょうか。マツエク施術後の充血には、以下の3点が原因として考えられます。

1.長時間の施術により目が乾燥する

人の目は、まばたきをすることで涙腺から出る涙を表面部分へと運び、潤いを保っています。しかし、長時間に渡る施術により目を閉じた状態でまばたきをしなかったり、まつげテープでまぶたを固定したまま少しでも目が開いていたりすると、涙を供給することができずに目の表面が乾燥し、結果的に充血が起こるのです。

2.エクステなどの接触による刺激

エクステの毛先が眼球に触れたり、グルーの接着不良により外れたエクステが目に入ってしまったりするなど施術中に物理的な刺激が加わった場合に、異物を排除しようと充血が起こる場合があります。

3.グルーに含まれる成分による刺激

マツエクの接着剤でもあるグルーには、硬化させるための成分「シアノアクリレート」が含まれています。シアノアクリレートが硬化するときに発生した「ホルムアルデヒド」という気体が、眼球や粘膜に刺激を与えてしまったために充血が起こることがあるようです。ドライアイや、疲れ目を感じているお客様には特に注意する必要があります。

施術後にお客様の目が充血していた場合の対策はある?

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マツエクを装着した後にお客様の目が充血していた場合、アイリストはどのように対処すれば良いのでしょうか。施術後の充血を未然に防ぐための対処方法や、充血してしまった場合の対処方法を見ていきましょう。

目の症状に関するカウンセリングを徹底する

カウンセリングといえば、目元の悩みやエクステのデザイン選びが会話の中心になりがちですよね。しかし、充血や目の違和感などのトラブルを未然に防ぐためには、お客様の健康状態をしっかりと把握することが大切です。これは、新規のお客様だけでなくリピーターのお客様にもいえること。

同じお客様でも、施術する季節や時間、体調によって健康状態はまったく異なります。たとえば、「肌の乾燥が気になる」「花粉症の症状が出ている」「最近コンタクトを装着しはじめた」など、お客様から生活や体調の変化について告げられた場合は、どんな症状が出やすいか、施術中に行って欲しくないことや、気をつけて欲しいことを具体的に聞き取っておくことが大切なのです。

目の症状が気になる場合の対処法は?

お客様に疲れ目やドライアイなどの自覚症状がある場合は、普段から充血や異物感を感じていることも少なくありません。そのような症状を抱えているお客様に対しては、施術前に目薬をさしてもらう、できるだけ目が疲れていない状態でご来店いただくなど、お客様にも無理のないご協力をお願いして対応する必要があります。

グルーの揮発成分による充血の場合

グルーを使用したときに発生するホルムアルデヒドは、多少でも目を刺激する成分であるため、沁みたり充血したりする可能性があると先程もお伝えしましたね。では、どのような状態のときに痛みや充血を感じやすいのでしょうか。

ドライアイの症状がある

ホルムアルデヒドは、涙の量が少なく目の表面が乾燥している場合やドライアイの症状があるときに痛みを感じやすくなるといわれています。ドライアイの症状が酷く施術が難しいと考えられる場合は、予約の日にちを変更するなど目の健康状態を優先して対応することが大切です。

女性ホルモンのバランスが不安定

女性の場合は、妊娠や出産、毎月の月経によってもホルモンのバランスが大きく変化します。普段より刺激に敏感になることもあり、少しの刺激で肌荒れや痛みを引き起こす可能性もあるのです。
女性ホルモンは、妊娠中や産後の授乳期、PMS(月経前症候群)だけでなく、ストレスや体調不良によってバランスが乱れてしまうこともあるため、施術当日の体調をしっかりと把握することが必要といえます。

施術が終わった後に充血していた場合の対策は?

施術が終わってグルーが乾いた後に目が充血していたり、沁みて痛いといわれたりした場合は、グルーがきちんと乾いているかもう一度確認しましょう。グルーの乾き具合は、サロン内の湿度や温度、お客様の体温によっても変化します。湿度の多い梅雨の時期や雨の日は乾きにくいため特に注意が必要です。
もし施術後に充血してしまっても、グルーが原因の場合は通常2~3日ほど経過すれば自然に収まるそう。もしそれ以上経っても充血が治らないとお客様から報告を受けた場合は、の炎症も考えられるため、速やかに眼科を受診するようおすすめしましょう。

まとめ

今回は、マツエクと目の充血について、充血が起こるしくみや原因についてご説明しました。
施術後にお客様の目が充血していたり、痛みやトラブルが起こってしまったりすると症状が心配なのは当然ですが、クレームに発展してしまうのではないかと不安を感じることもあるでしょう。しかし、施術を行うスタッフそれぞれが、グルーの塗り方や扱い方、室内環境の管理など技術力や正しい知識を持っていれば、お客様を不安な気持ちにさせることなく適切な対応ができるのです。201131Etc

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