朝目覚めると、目やにで目が開かない!!エクステが原因?マツエクグルーとの関係とは

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皆さんの中には、お客様から「マツエクをしたら目やにが多くなった」と言われた…という経験を持つ方もいるかもしれませんね。

中には「朝、目が開かないくらい目やにがたくさん出ていた」という経験をしたお客様もいらっしゃいます。

果たして、マツエクと目やににはどのような因果関係があるのでしょうか…?また、目やにが出やすい、と訴えるお客様にはどのような対策が有効なのでしょうか?

この記事で詳しく解説していきましょう。

マツエクが原因で目やにが出ることはある?

そもそも目やにとは…?

まずは、目やにについて、説明いたしましょう。医学用語では目やには「眼脂(がんし)」と呼ばれる、いわゆる皮膚の垢のようなものです。目やにとは、代謝によって角膜や結膜から脱落した古い細胞なども含まれている、生理的分泌物の一種。目の中のゴミをくるんで外へと排出する働きがあります。

また、ウイルスや細菌などの異物が目の中に入ったときにも目やにはでます、これは免疫反応のひとつで、白血球が目の中に取り込まれたり分解されたり異物を体外に排出しようとして起こる現象です。

この現象がいわゆる「目の炎症によって発生する目やに」です。この目やにの中にはウイルスや細菌、そしてそれらと戦った白血球などが含まれているのです。

マツエクが原因で起こる目やに

さて、目やにのメカニズムをご理解いただけたら、なんとなく「マツエクがきっかけとなって目やにが誘発されることもあるかも…」と感じられるのではないでしょうか。

どうしても、「目やに=アレルギー」と考えてしまいがち。もちろんそれも大きな要因のひとつではありますが、決して原因はそれだけではありません。

・マツエクが気になり、汚れた手で目を触る ・目の代謝が落ちて、ゴミやホコリが混ざりやすくなっている ・マツエクにメイクや皮脂が付着し、それが目の中に混入する…

など、考えられる原因はたくさんあるのです。

眼科の見解とは

マツエクによる目やにの二大原因

さて、マツエクと目やにの因果関係、眼科では一般的にどのような見解をしめすことが多いのでしょうか。

まず、原因として挙げられることが多いのが

・マツエクによる物理的な刺激
・グルーによる化学的刺激、アレルギー反応
のふたつです。それぞれ眼科医による見解を引用してみましょう。

マツエクによる物理的な刺激

接着不良や取れかけたり、自まつ毛が折れて人工毛が眼球に触れることにより角膜に傷がつくことがあります。 施術直後はデザイン通りでも、やがて自まつ毛が人工毛の重さに耐えられなくなり、取れかけたり、折れたりしてしまうことがあります。

グルーによる化学的刺激、アレルギー反応

施術中に接着剤(グルー)が目に入ってしまう場合や、気化したグルーにより、角膜に傷がついたり、瞼が炎症を起こすことがあります。 瞼や眼はとても刺激に弱く、直接皮膚に触れていなくてもアレルギーを起こすことがあります。

引用:医療法人新光会「まつげエクステのトラブル」

マツエクが原因で起こる主な症例は

続いて、マツエクが原因となって起こる主な目のトラブルについて、眼科医の見解を引用しつつご紹介していきましょう。

急性結膜炎

急激におこる炎症。めやにが出たり、結膜が充血するなどの症状がある。重症化すると眼痛を伴い、炎症が強い場合は角膜の表面に小さな濁りが残り視力障害をおこす。

アレルギー性結膜炎

目の表面に抗原(アレルギー反応を引き起こす物質)が付着して起こる結膜の炎症。目のかゆみ、充血、涙が出る、めやに、瞼の裏にぶつぶつができるなどの症状がある。

マイボーム腺梗塞

マイボーム腺開口部が詰まっている状態。液表層への油の供給が低下し、涙が蒸発しやすくなり、ドライアイの原因にもなる。異物感・不快感の原因ともなり、黒目の表面を傷つけてしまうこともある。細菌感染を起こすとものもらい(霰粒腫)になる。

点状表層角膜炎

角膜上皮に小さな点状の傷がついた状態。異物感や眩しさや、痛みなどの症状がある。重症化すると視力障害を引き起こす。 ※細菌感染により角膜びらんに悪化する恐れがある。

角膜びらん

角膜の表面の上皮が部分的にとれた状態。眼の異物感や痛み、充血や涙が出るなどの症状がある。 ※細菌感染により角膜潰瘍に悪化する恐れがある。

角膜潰瘍

角膜の組織が欠損して角膜実質にまで及んだ状態。異物感や痛み(時に激痛)、充血、涙やめやにが出るなどの症状があり、重症化すると視力低下を引き起こす。 ※重症の場合、治ったあとも視力障害や、角膜に孔(あな)があいてしまい、失明に至るケースもまれにある。

これらマツエクが原因で起こりうる症例は、自然治癒することはまずありません。お客様から目やになどの症状を訴えられた場合は、すみやかに眼科医にかかっていただくようにしましょう。

引用:医療法人新光会「まつげエクステのトラブル」

目やに対策として気を付けたいこと

目やにを軽減するための対策

マツエクをすると目やにがでやすい…というお客様に対しては、施術の際に目やにを軽減するための対策を行う必要があります。お客様のお悩みに真摯に対応することは、お客様の信頼度アップに繋がるでしょう。

事前カウンセリングをしっかりと

まずは細やかなカウンセリングを行うことが大切です。

・マツエク施術後、いつから目やにが出始めたのか
・その際の施術内容は
・目やに以外、充血、かゆみなどの症状はあるのか
・医師の診察は受けたか

などをヒアリングし、場合によっては医師の許可が下りているかどうかを確認、許可が下りていない場合は施術を延期していただくくらいの潔さを持ちましょう。

パッチテストを行う

アレルギーは、ある日突然発症します。極端に言えば、昨日まで大丈夫だったものが、今日から急にダメになった…ということもあるのです。

目やにに限らず、かゆみや充血、涙の増加など、お客様が目の違和感を訴えられた場合は必ずパッチテストを行って、グルーとの相性を確認しましょう。

「この方は以前のパッチテストで問題なかったから大丈夫」という思い込みはNG。体調や体質の変化によって、グルーアレルギーは突然発症する場合がある、ということを肝に銘じておいてください。

マツエクの本数を減らす

マツエクの本数が多く、密度が濃くなるとホコリなどを絡めてキャッチします。ホコリが付着したマツエクをつけていると、目の周りは常に異物に囲まれた状態になってしまうのです。マツエクに付着した異物はふとした拍子に目の中に入りやすくなります。

目の中に異物が入ると、それを排出しようとして、目やにや涙が多くなってしまいます。

そこで、目やにを訴えられるお客様には、マツエクの本数を減らしたデザインを提案する、というのもひとつの方法です。

マツエクに付いた目やにの取り方

さて、目やにが多くなってしまうと、マツエクにも付着してしまう…と悩んでいらっしゃるお客様もたくさんいらっしゃいます。

そのようなお客様には、正しい目やにの取り方も教えてさしあげましょう。

少量の場合は綿棒を使用

少量の目やには、ぬるま湯でしめらせた綿棒を目尻から目頭へと動かしながら取ります。間違っても指でつまんで取らないようにアドバイスしましょう。マツエクが引っ張られ、抜けてしまう恐れがあります。
焦らず、ゆっくりと絡め取るように動かすのがポイントです。

頑固な目やにはワセリンなどを使用

目やにが大量に出て固まってしまっている場合、綿棒ではなかなか落とすことができません。

そのような場合は、ワセリンやオイルフリーのクレンジングをコットンや綿棒につけると、目やにが滑りやすくなるでしょう。 蒸しタオルを数分間目にあてて目やにを柔らかくするのも効果的です。

まとめ

少々の目やには自然現象のひとつですが、朝起きたら気になるくらい目やにが出ている、目が開かないくらいの目やにが出ている、といった場合は要注意。なんらかのトラブルを起こしている可能性が高いです。

お客様の大切な目を守るため、カウンセリングと対策をしっかりと行い、場合によっては受診をおすすめするようにしましょう。190815Eco

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