人を大事にするとは、自立させること!株式会社Maxability 代表取締役 會田剛也氏へインタビュー

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「株式会社Maxability」は、関東を中心に9店舗のアイゾーン専門サロン「DL・BEAUTY」を運営する他、教育ビジネスや化粧品開発など、さまざまな事業を展開する今注目の企業です。代表を務める會田剛也さんは、金融業界の敏腕営業マンから全く未知の美容業界で起業を果たした経歴の持ち主。現在は、アイゾーン業界の更なる認知拡大のため、サロン100店舗展開を目指して目下奮闘中とのこと。會田さんの起業のきっかけをはじめ、現在の事業内容や目標、仕事をする上で大切にしていることなどをお伺いしました。

【経営者プロフィール】會田剛也さん

株式会社 Maxability代表取締役 會田剛也氏へインタビュー

株式会社Maxability(マックスアビリティ)
代表取締役
會田 剛也(かいだ たかや)さん

10代からさまざまな職種を経験し、金融業界で証券営業に携わり功績を残す。その後、30歳で起業を決意。2010年4月に「株式会社Maxability」を設立し、同年6月にアイゾーン専門サロン「DL・BEAUTY(ディーエルビューティー) 」をオープン。現在関東を中心に9店舗を展開する。
その他「株式会社Maxability」以外にも、飲食・眉毛美容・クリーン事業・化粧品製造販売・リムジンサービスと幅広い分野で事業を展開し、新たな企業間シナジーを創り出し続けている。

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アイゾーン業界で起業した理由 ~チャレンジ要素9割で美容業界へ参入~

―――「株式会社Maxability」設立前はどのようなお仕事をされていたのでしょうか?
いろいろな仕事をやってきましたが、最も現在経営者としての糧となっているのが10年近く携わった営業職ですね。株や債券、ファンドなどの金融商品を扱うチームの統括マネージャーをしていました。

―――美容業界で起業しようと考えたきっかけは?
ヘアメイクをしていた友人から美容業をやりたいと相談を受けたんです。エステやネイルや美容クリニックなど、いろいろな選択肢がある中で、当時まだビジネスモデルが確立されていなかったアイビューティーの会社を作ろうと決めました。

それまでは美容とはかけ離れた金融の仕事をしていましたが、営業はビジネススキルの原点であり、営業こそ全て!営業ができたら、どんな仕事もできる!という信念がありました。また、ちょうど30歳を迎える節目だったこともあり、新たな自分へのチャレンジで起業を決意したんです。

チャレンジ要素9割ですね。そもそも美容業に関しても、マツエクの技術についても全くの未知の状態でしたから。それでも、自分の得意とする仕組みづくりやマネージメント力に自信があったので、「やれるでしょ!」という気持ちでした。また金融業界にいたことから経済力にも自信があり、無借金で起業することができました。

―――アイゾーン専門サロン「DL・BEAUTY」を2010年にオープンされていますが、当時はマツエク施術に美容師免許が必須となり、アイゾーン業界全体が揺れ動いていた時期。人材獲得が大変だったのでは?

株式会社 Maxability代表取締役 會田剛也氏へインタビュー

厚労省からの通達後、他のサロンも一斉に有資格者を募集し始めたため、施術者の受け入れが急激に難しくなりました。業界全体が人材獲得に苦戦する状況を目にし、市場の伸びを実感しつつも、とにかく苦労しました。

その後、美容業界向けの人材紹介会社ができてきたことで、少しずつ人材を獲得できるようにはなってきましたが、それでも不十分だったので、美容専門学校へ営業時代さながらの飛び込み営業をして新卒の人材獲得に動いた時期もありましたね。

株式会社 Maxability代表取締役 會田剛也氏へインタビュー

現在は、2022年に行った採用に関する施策が功を奏し、就職フェアによる新卒採用として毎年30~40人と安定的に人材を獲得できるようになりました。新卒採用の成功を期に2023年にはアイゾーン業界最大級となる「DL・BEAUTY ACADEMY」を設立しました。今までの「現場で研修を行う」という体制から、アカデミーで3ヶ月間研修を受けていただき、技術への安心感と社会人になる準備を整えてから店舗配属する形を取り入れています。
このように、未経験の方でも安心してアイデザイナーデビューができる環境を創り上げることができました。

「株式会社Maxability」で叶えたいこと ~“やること”と“やらないこと”を明確に分ける~

―――「株式会社Maxability」の現在の事業内容は?
「株式会社Maxability」は、3つの柱で事業を進めています。1つ目が、サロンを店舗展開すること。2つ目が、粧品開発。お客様が本当に求めているもの、より良いものを自社で開発・販売すること。そのために化粧品ブランドを創立しました。3つ目が、教育。自社で培った教育制度を外部に発信・提供していくことです。

現在、2つ目までは実現している状況で、3つ目に関しても今年「DL・BEAUTY ACADEMY」を設立することができたので、今後は内部のみでなく外部向けにも発信させていく準備を進めています。「DL・BEAUTY ACADEMY」を通じて弊社のカリキュラムを発信し、どなたでもノウハウを学ぶことができるよう進めています。

Maxabilityにおいては、この3つの柱以外の事業はやりません。“やること”と“やらないこと”を明確に分け、この3事業を確実に固めていくことに全力を注いでいます。

―――會田さんは、美容以外にもたくさんの事業を手掛けられていますが、それらの事業に関しての思いは?
僕は美容師でもなく、何かの職人というわけでもありません。何も属性がないことこそが僕の強みです。金融業界にいるとさまざまな業種の方と取り引きをしますが、その中で、ご縁のあった他の経営者の方々と組んで新規会社を設立し、また違った色の組織を構成して牽引していくことが僕のセールスポイントです。

実績としては、『HOLLYWOOD BROW LIFT(ハリウッドブロウリフト)』を展開する「株式会社 JULIA IVY」や清掃業、飲食業、通販事業、ユニークなものだと馬主やリムジンの運行サービスなども手掛けています。このように人との繋がりと、そこから生まれるものを見逃さないで形にしていくことが僕の武器ですね。

アイゾーン業界で活躍し続けるための極意 ~目標が見えない時は目の前のことを全力で~

―――施術者やサロンオーナーとして、アイゾーン業界で長く活躍するために大切ことは?
一貫して、どこまでキャリアを積めるか、ということに尽きると思います。だいたいの人が、目標がないんですよ。でも、ないなら、ないで良いんです。目標がない人に目標を作れというのは難しいことだと思うので。まずは、目標を作るためにも目の前にあること、与えられたことを全力で頑張ることが大切だと思います。

仕事における質・量・スピードの3つの要素のうち、初心者にありがちなのが初めから質を求めてしまうこと。それでは、うまくいきません。まずは、量やスピードを重視してみてください。積み重ねていくうちに熟練され、自然と質の高さが伴ってくるとともに、自分の強みや目標も見えてくるでしょう。

ただし、提示されたものをこなすだけではキャリアを積み続けることはできないため、自分はどうすべきか、何になりたいのか自問自答することも大切!目標達成までの道のりのうち、最初の半分はマニュアル100%を全力でこなす、道のりの75%まではマニュアルと自分の思考が半々、それ以降はほぼ思考の領域に入ってくるので。そうしないとキャリアは積めない、自分の力では生きられないということになります。

施術者になる、独立する、立場はどうあれ、自分が不安な状態で満足していないならまずは目の前のことを全力でこなしてみてください!

アイゾーン業界の未来のために ~秘訣は自社のノウハウを共有すること~

株式会社 Maxability代表取締役 會田剛也氏へインタビュー

―――今後もアイゾーン業界が末永く繁栄するために大切なことは?
アイゾーン業界だけでなく、美容業界全体として、閉鎖された世界だなと感じています。業界内の情報共有があまり積極的ではないため、有益な情報や技術の広がりが悪いな、という印象です。

現在、Maxabilityでは100店舗展開を目指しています。なぜなら、50店舗、100店舗と多店舗展開できるようになれば、教育ビジネスでもおのずと価値が出てくるから。そして、教育で培った自社のノウハウを外部にも共有して、業界スタンダードになる、アイゾーン業界のリーディングカンパニーになることを目指しています。

女性はやはり、ヘアもそうですが、まつげや眉毛などのアイゾーンに1番お金を使ってくださるという方も多いですよね。なので、サロン運営・教育ビジネス・化粧品開発を組み合わせるとかなりの市場規模になる、魅力的な業界なんです。その割にはプロ経営者がいないな…と。

弊社はフランチャイズシステムを導入し、アイゾーン業界における経営ノウハウを提供しているので、異業種経営者の参入もお受入れし、アイゾーン業界に新風を吹き込ませたいと思っています。

仕事の流儀 ~業界の常識を壊していける経営者になりたい~

―――自社で培ったノウハウを惜しげもなく提供されている會田さん。教育において重視されていることは?
人を大事にするということは、長年言い続けています。人を大事にする=相手の要望に応えるという考え方もありますが、教育においては、僕はそうは思っていません。できなかったことをできるようにすること、1人でも生きていけるようにすること、最低限の強さを身につけさせること、つまり自立=人を大事にすることだと考えます。

だからこそ、キャリア形成にも重きを置いています。例えば、「〇〇になりたい」のような漠然とした目標を提示されても、1年目に〇〇をやって、2年目に〇〇をやって…とすれば〇年目に実現できるね、といったキャリアマップを引けることも僕の強みです。

この“人を大事にする=自立”という考え方のエッセンスを社内で引き継いで行ってもらうことで、いろいろな考え方がプラスされ、より良く変化・進化してくれることを期待しています。経営者としては、その過程で思わしくない変化が起きていることにさえ気付ければいいかな。

―――最後に、會田さんがお仕事をされる上で1番大切なものは?

株式会社 Maxability代表取締役 會田剛也氏へインタビュー

関わってくれる全ての人たちを大切に思っています。利益も残しつつ、業界内の悪しき風習や常識を壊していける経営者になりたい。スタッフが納得感を持った状態で、楽しく仕事ができる環境を作っていきたいです。

まとめ

教育で最も大切なことは、自立させることだと語る會田さん。今後は、その會田さんのマインドがアカデミーを通じて外部に発信され、さまざまな人に引き継がれ、広がっていくことでしょう。それによりアイゾーン業界全体がより健全に、より楽しく仕事ができる環境へと変化していくことが期待されます。「株式会社Maxability」が100店舗展開を達成され、會田さんが作りあげたビジネスモデルが業界のスタンダードになっている、そんな日もそう遠くはないはず。楽しみですね!

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