安心・安全なマツエク商材でサロンとその先にいるお客様をサポート|ビュプロ廣瀬涼子さんインタビュー

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今回は、安心・安全をモットーにしたマツエク商材を販売する「beaupro(ビュプロ)」とフラットラッシュ専門メーカー「Lashvoug(ラッシュヴォーグ)」を運営する株式会社ビュプロの廣瀬涼子さんにインタビュー。商材メーカーを始めたきっかけや商材作りのこだわり、業界の先駆けとなったセミナー開催など、廣瀨さんの手掛ける事業について、詳しく教えていただきました。

【経営者プロフィール】廣瀬涼子さん

大学卒業後、自動車関連企業のOLを経て、2005年、26歳の時に、まつげエクステ商材メーカーであるビューティープロダクツを起業。
資本も仲間もないところから個人サロンを経営した自身の経験を活かし、【安心・安全】を信念とした商材作りに励んでいます。現在は、一般社団法人日本まつげエクステメーカー連合会の会員として、ヒト皮膚パッチテストやホルムアルデヒド検査など、業界における商材の自主基準にも携わっているそう。
2009年から始まった商材勉強会は、全国各地で40回以上開催しており、参加した技術者はのべ3,000人以上になりました。2013年7月より、さらに専門的なセミナーを目指すため、各分野のスペシャリストを呼ぶBPセミナーの運営もしています。

商品開発を軸にしたコンテンツをオンライン、オフラインで発信し続ける

株式会社ビュプロは、マツエクに特化した商材メーカーです。マツエク商材の商品開発と、その商品を販売するWEBサイト2つの運営が業務の主軸。WEBサイトは、マツエク商材販売のビュプロと、フラットラッシュ専門のラッシュヴォーグを展開しています。また、商材の最新の情報を学んでもらう場を提供するため、定期的にセミナーを実施。2009年にスタートしてから現在まで、ありがたいことに3,000人以上に参加していただいています。オンラインとオフラインの両方で、マツエクについての情報を発信している会社です。

起業したい!という気持ちから飛び込んだマツエク業界

OLを経て起業したという廣瀬さん。起業に至ったいきさつを教えてください。

大学卒業後、自動車関連企業の営業として働いていましたが、その頃から自分の責任で何かをやりたいという気持ちが強く、起業したいという考えに至りました。自分の提供したものに対してうれしくなってもらいたいという気持ちが強かったんだと思います。女性が起業しやすい美容に焦点を当て、ネイルやまつげパーマ、アートメイクなど色々検討していきました。

スクールで学ぶ方法も考えましたが、知りたかったのは技術だけでなくサロンの運営方法。そこで、アートメイクとマツエクの施術を行う赤坂のサロンに頼みこみ、技術やサロン運営についてバイトしながら勉強させてもらいました。仕事終わりと休みの日に働かせてもらう2足のわらじ生活を1年半続け、起業をする目途が立ったのと同時に体調を崩したのをきっかけに会社を退社。そのときまだマツエクは日本に入ってきて間もないタイミングだったのですが、リピート率の高さや需要を感じたため、マツエクで起業することに決めました。

起業したいという気持ちのうえで出会ったのがマツエクということだったのですね。起業した当時はどんな感じだったのでしょうか?

起業した当時は、サロンとマツエク商材の販売、スクールの3つの軸でスタートしました。10平方メートルのすごく狹いビルでサロンをオープンし、ひとりで全て行っていましたね。

当時マツエクの商材メーカーはほとんどなく、サロンで使うものは海外メーカーから仕入れたものでした。日本でもいくつか取り扱いはあったのですが、今1,000円で買えるような商材が当時は10,000円というくらい、とにかく高くて。毎日使い続けるものがそれでは採算が取れません。サロンで働いていたため市場の価格と仕入れの価格を知っていたからこそ、今の市場価格よりも安いもの、もっと質の良いものを売ろう!と思ったのが、マツエク商材を取り扱うようになったきっかけです。

起業してうれしかったこと・つらかったことがあれば教えてください。

全てが初めて尽くしだったのですが、不安よりも逆境に立たされて「やってやる!」という強い気持ちだけで動いていたような気がします。「やってやれないことはない」と思っていたのもあり、逆境に奮い立つタイプなのか、これがつらかった!と思い浮かぶことはなかったかもしれないですね。

嬉しかったのは、サロンをはじめて1~2年目のとき、株式会社ビューティガレージの野村秀輝社長が取引の提案に来ていただいたこと。当時から大きな会社だったにも関わらず、偉ぶることもなく、真摯に取引したい旨をお話してくださり、感動しました。それまでは起業したい、軌道に乗せようと、目の前のタスクをこなしながらがむしゃらに進んできただけで、目指すべきものが明確になっていなかったのですが、経営者としての理想の姿を目の当たりにしたことが、私の転機となりました。

サロンとお客様に寄り添うものづくりが事業の軸

それでは、現在の事業の軸となっている商品開発で、こだわっていることを教えてください。

とにかく大切にしているのは、安全性。例えば、うちの看板商品のひとつである「日本製グルー」。グルーはマツエクの要ともいえる重要な商材ですが、製品が不安だと安心して使うことができません。その当時のグルーはほとんど海外製だったのですが、海外メーカーは責任の取り方が甘いところもあり、信頼関係という面で不安がありました。製品の成分や安定性に信頼がおけるのが日本のメーカーだったということもあり、ビュプロのグルーは安全性に長けた日本製を採用し、現在に至ります。安全性を大切にした商品開発という部分は、これから先もブレないでいきたいと思っています。

事業のひとつにセミナーがありますが、始めるきっかけはあったのでしょうか?

セミナーを開催するきっかけとなったのが、もうひとつの看板商品であるプレ処理剤の「Pure+K」の発売です。プレ処理剤の役割は、まつげの油分を落とすことにあり、当時はどのサロンもエタノールを精製水で薄めてまつげを拭いていました。うちのサロンでもそうしていたのですが、リピーターのお客様のまつげが乾燥して細くなっている気がしたんですね。薄めているとはいえ、目元にエタノールを使うのは、安全面から見てどうなのだろうと思っていたときにテレビで目にしたのが、工業油を落とす”魔法の水”と謳う電気分解水です。この電気分解水をマツエク業界で応用できるのではないかと思い、製造元をあたりました。電気分解水は、特許技術により原材料は水だけにもかかわらずアルカリ性の力で汚れを浮かせることができるというもの。しかも、水なので刺激成分が入っていないため、まつげの油分を落とすという目的も果たせるうえ安全性もばっちりということで、販売に至りました。

当時はプレ処理剤を販売しているメーカーもなく、「水だけでは落ちないでしょ!」などという声をいただくことも。目に注したり、口にしてみたり、そういった形で自分で実験したこともあり、「Pure+K」の安全性についてはブログなどで情報発信してはいましたが、それだけではきちんと伝わらないなと思ったのが、セミナー開催のきっかけとなりました。

セミナー開始は2009年から。1回に6人くらいの少人数で始めました。あっという間に満席になったので、セミナーを求めているアイリストも多いことが分かり、定期的にいろんな場所で開催するようになりました。商材勉強会として、商材のエビデンスを紹介しながら、仕組みなどを伝えていました。当時はセミナーをやっているところが多くなく、業界の先駆けだったと思います。安全性の高い商品を作る商品開発とその商品の魅力を伝えるセミナーは2つでひとつです。

では、商品開発やWEBサイト運営で大切にしていることを教えてください。

大切にしているのは、アイリストの使いやすさだけでなく、サロンに来たお客様の顔まで想像しながら商品開発をすること。そしてその良さやメリットをサイトやブログ、セミナー等を通して、きちんと伝えていくことです。

商品開発するときは、自分がお客様だったら、アイリストだったら、オーナーだったらと仮定し、取り入れたときのメリット・デメリットをシミュレーションします。切り口を変えた提案の仕方をコンテンツとして用意することが、サロンの売りやすさやおすすめしやすさにもつながると思っています。

商品開発に活かしたいのは、サロン、そしてお客様が求めているであろう、小さな気付き。そのちょっとした積み重ねにより、弊社の商品を使ってくれるサロンやお客様の喜ぶ姿につながるサポートができるとうれしいですね。

安心・安全を追い求め、その先にある感動に寄り添いたい

今後ビュプロとしての展開やマツエク業界について、廣瀬さんの考えを教えてください。

新型コロナウイルス感染症の拡大により、マツエクサロンにもさまざまな影響があったと思います。コロナ禍の今、私がしているのは、ビュプロの商材を使ってくれているサロンをこっそり回ること。少しでもサロンの助けになればという気持ちもありますし、現状をしっかり見ておき、サロンの今に寄り添っていきたいという気持ちもあります。今の状況が厳しいサロンやどうにか頑張っているサロンなど状況はさまざま。商材メーカーとして何ができるのか、今模索している最中ですが、模索し続けながらより良い商品を開発・提供していけたらと思っています。

マツエク業界をどうにかしたいという大きな目標を掲げるつもりはなく、自分のできることをひとつずつ積み重ねていきたいと考えています。それが最終的には何らかの大きな形になっていけばいいですね。マツエク商材メーカーとして、安全・安心な商材を提供することで、サロンやその先にいるお客様の感動に寄り添っていければうれしいです。

まとめ

今回のインタビューで、起業した当時の出来事や商品の安全性に対する想いを語ってくれた廣瀨さん。自分の提供したもので喜んでもらいたいという想いが、ビュプロの商品を形作る原点です。廣瀨さんの発信するビュプロやラッシュヴォーグを通した今後の活躍にも期待が高まります!210616Ess

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