マツエク装着後にコーティングするサロン。メリット・デメリットとは?

この記事をシェアする

今回は、読者の方からいただいたリクエストがテーマ。「マツエク施術後のコーティング剤」について掘り下げる記事です。自分のサロンでは導入していなくても、他のサロンが扱っている商材は気になるものですよね。コーティング剤のメリット、デメリットについて調査してみましょう!

装着後のコーティングとは

今回、読者の方からいただいたご質問は、次のような内容です。

「マツエク装着後、コーティング剤を塗るサロンがあるようです。柔らかい質感が損なわれるような気がするのですが、どんな効果があるのか気になります」

まずは、コーティング剤というのは、どのようなものなのか解説しましょう。

マツエクにおける”コーティング”には、次のような2つのタイプがあります。

① コーティング効果のあるまつげ美容液

② マツエク施術の最後に塗るコーティング剤

①は、主にお客様がホームケアとして使うアイテム。あくまで、まつげ美容液の役割がメインとなります。みなさんのサロンでも店舗販売で取り扱っているのではないでしょうか。湿気や水分、皮脂からは保護してくれますが、薄く膜で覆う程度のため、持続力はありません。この膜は、毎日のクレンジングや洗顔で簡単に落ちてしまいます。
一方、②の方は、施術の最後にアイリストが塗る強力なコーティングのこと。一度塗ると数週間はキープされます。イメージとしては、”落ちないマスカラ”。色はクリアタイプや黒タイプがありますが、黒タイプだとボリュームアップ効果もあります。中には、美容成分が入っているものもありますが、メインの役割はマツエクの持続力を高めるということ。オプションとして導入するサロンもあります。

オプションメニューの「コーティング剤」とは?

施術後のケアとして、コーティング剤をオプションメニューとして導入するサロンも増えつつあります。お客様にとっても、「マツエクの持続力を高めてくれる」、さらに「自然にボリュームアップできる」となれば、嬉しいメニューなのではないでしょうか。ここからは、まだ導入していないサロン、導入を検討中のサロンに向けて、詳しく掘り下げてみましょう。

どんな種類がある?

どんなタイプのコーティング剤を導入するのかも重要なポイント。皆さんのサロンで働くスタッフのスキル、お客様の要望、使用頻度などを考慮しながら、選ぶようにしましょう。

①塗布する部分の形状

筆タイプが一般的。他には、ブラシタイプもあります。
筆タイプは、エクステと自まつげの接着面をピンポイントで塗りやすいですが、量の調節が難しく、使いこなすためには多少の慣れが必要。一方、ブラシタイプは、マスカラのような感覚で塗りやすいですが、エクステと自まつげの接着面には馴染ませにくいという特徴があります。しっかりとコーティングするためには、筆タイプがおすすめです。

②液体の色

黒い液体が一般的。他には、クリアなタイプもあります。
黒いタイプは、マスカラのようなテクスチャーが特徴。ボリュームやツヤを出したい方には、黒タイプを塗ってあげるといいでしょう。一方、クリアはナチュラルな仕上がりが特徴。エクステの本数が多い方や太い方にもおすすめです。新人アイリストにとっては、クリアなタイプの方が失敗したときに目立ちにくいため、使いやすいかもしれませんね。

③粘度

粘度の高い方が、コーティング力は強力。しかし、量の調節が難しくダマになりやすかったり、まつげ同士がくっついてしまったり、扱いづらいというデメリットもあります。新人アイリストは、粘度が比較的弱いものを使って練習するといいでしょう。

導入価格は?

オプションメニュー料金は、500~1000円程度が一般的。追加料金としているところもあれば、施術料にコーティング料を含んでいるサロンもあります。

塗り方のコツは?

先程もお伝えしたように、コーティング効果の高い筆タイプが一般的とされていますが、上手に塗るためには多少のテクニックが必要となります。
まずは、適量を筆に取れるようになることが必須条件。少なすぎると肝心のコーティング力が弱まってしまいますが、多すぎるとダマになりやすくなってしまいます。適量というのは、商品の筆の大きさや太さによって異なるため、正しく取れるようになるためには練習しかありません。塗り終わったら軽くコームでとかすことも大切。余分なコーティング剤を取るという目的もありますが、まつげ同士のくっつきをとる、毛流れを整えるという目的もあります。

おすすめのコーティング剤

人気のコーティング剤をご紹介しましょう。ぜひ、導入検討の際の参考にしてみてください。

日本製 専用コーティング

画像元:ビューティープロダクツ

こちらは、筆タイプのコーティング剤。色は、クリアと濃紺の2色で、10ml入りです。一般的な黒いコーディング剤はカーボンによって染色することでボリュームアップが狙える一方、分離しやすくなってしまうのがデメリットでもありました。こちらの商品の濃紺カラーでは、スダンブラックBという染色剤を使うことで、分離しやすいという問題を解消。なおかつ、黒いタイプのようなボリュームアップ効果もあります。

フェニックス コーティングリキッド プロフェッショナル≪ブルーブラック≫

画像元:ビューティガレージ

ノンウォーター処方のためグルーの硬化を妨げることもないコーティング剤。カラーは、ブルーブラックとクリアがあります。5ml入りで筆タイプ。施術後に塗布することで、水分や皮脂の影響を特に受けやすい施術後24時間の間、エクステを保護してくれます。強力なコーティング力は、低刺激タイプなどの持続力が弱いグルーを使われるお客様にもおすすめです。

コーティング剤のメリット

コーティング剤のメリットは、次の2つが挙げられます。

マツエクのモチが良くなる

これは、コーティング剤の最大のメリット。マツエクというのは、皮脂(油分)や水分に弱いという性質を持っています。そのことについては、多くのアイリストがお客様にしっかりとお伝えできていると思いますが、どんなに気を付けていても日常の中で完璧に防ぎきることは難しいですよね。

コーティング剤は、皮脂や水分からマツエクを守り、持続力を高めてくれるものです。さらに、グルーとエクステに成分が浸透することで、クッションのような役割を果たしてくれる効果も。まつげというのは、日々の生活の中でさまざまな刺激を受けています。お客様の中には、そのことに気付かず、無意識にマツエクのモチを悪化させているという方もいらっしゃることでしょう。コーティング剤は、さまざまな刺激からまつげを守ってくれる画期的なアイテムなのです。

ナチュラルなボリュームが続く

これは、黒いコーティング剤が使われているものに限った話ですが、マスカラを塗ったようなナチュラルなボリュームを出すことができます。しかも、先ほどもお伝えしたとおり、その効果は数週間キープされるため、常にマスカラを塗ったような状態になります。日常的にマスカラを塗るという方、ボリュームのある目元を好まれる方には、特に喜ばれることでしょう。

オプションの追加時間は必要ない

オプションの中には、導入することで追加時間が必要となってしまうものもあります。あまりに施術時間が延びるようだと、予約管理も非効率になりかねません。コーティング剤のオプションは、施術後にサッと塗るだけ。追加時間はそれほどかかりません。時間単価をアップできるコーティング剤は、サロンにとっても嬉しいアイテムですね。

コーティング剤のデメリット

先ほどはメリットについてお伝えしましたが、注意しなくてはならないのはデメリットの方。お客様に責任をもっておすすめできるように、次のようなデメリットについてもしっかりと把握しておきましょう。

自まつげへの負荷が大きい

コーティング剤というのは、エクステに膜をはることで保護するアイテム。当然、自まつげにかかる重さも増えてしまいます。特に、太いエクステ、長いエクステを装着している方の場合は要注意。コーティング剤も含めた重さに耐えられるだけの、自まつげの強さが求められます。モチを良くするために塗布したとしても、まつげ自体が重さに耐えられずに抜けてしまっては意味がありません。アイリストが、自まつげの状態をしっかりと見極める必要があるでしょう。

清潔な状態を保ちにくい

コーティング剤の落ちにくさはメリットでもありますが、デメリットでもあります。なぜなら、エクステを液剤で覆った状態が数週間続くということは、汚れが付着した状態もずっと続くことになるから。特に、敏感肌のお客様にとっては、汚れが原因でかぶれたりすることもあるため、注意が必要です。

違和感が出やすい

コーティングすることで隣り合うまつげの根元がくっついてしまうと、どうしてもつっぱり感が出てしまいます。まつげの成長スピードは一本一本違うため、日が経つにつれてその違和感は強まってくることでしょう。違和感があるということは、触る頻度も増えやすくなりますよね。結果として、まつげが抜ける原因をつくることにもなりかねません。

コーティング剤は導入すべき?

コーティング剤にはメリットとデメリットがあります。オプションメニューとして導入を検討する際には、重要な判断基準となることでしょう。ただ、コーティング剤というのは、正しく塗れていないとデメリットの方が大きくなってしまうアイテム。塗り方を誤ると、効果が薄れてしまうだけでなく、衛生面や自まつげの負荷など不安要素が多くなってしまうのです。もし、導入に際してそれほど必要性を感じないのであれば、マツエク専用のまつげ美容液をホームケアで毎日塗っていただくほうが、負担は少ないと言えるかもしれません。「どのようにしたら、お客様により喜んでいただけるのか」について、慎重に検討することをおすすめします。

まとめ

オプションメニューとして導入すれば、サロンの強みにもなるコーティング剤。ただ、お客様にその効果を実感していただくためには、アイリストがしっかりと知識とスキルを身に付けておくことが必要です。コーティング剤にもさまざまなタイプが登場してきています。自分のサロンに合ったアイテムで、お客様にさらに喜んでいただけるようなサービスを積極的に取り入れていきたいですね。

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

180923Esa

この記事をシェアする