読者リクエストにお答えします!「上付け・下付け、どっちがいいの?」

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マツエクは、奥深い世界。装着方法ひとつ取っても、上付けに下付け、そして横付けと3パターンあり、それぞれにメリット・デメリットがありますよね。実は教科書によっても、またメーカーによっても装着方法に関する見解はさまざま。上付けが良い!という情報を元に優先して習得したにもかかわらず、実は下付けの方が「カールが上がりやすい」と耳にしたり…結局何が正しいのか分からない!と悩んでいるアイリストも多いのでは?そこで今回は、装着方法別のメリット・デメリットを画像とともにご紹介します。

つけ方にはどんな種類があるの?? 施術と1本単位で見る時のメリットデメリット

冒頭でも紹介した通り、装着方法には上付けと下付け、横付きの3パターンがあります。実際の装着感を写真で見ていきましょう。

いかがでしょうか。それぞれの違いを見た目で確認したところで、メリット・デメリットについても整理していきます。

<上付け>

上付けは、自まつげの上からエクステを乗せて、軽くスライドさせてから硬化させる装着方法 です。
【メリット】:エクステと自まつげが1本の毛に見えやすい点。つまり、“自まつげ感”を維持したまま、ボリュームアップできるため、マツエクの魅力が発揮しやすい装着方法と言えるでしょう。
【デメリット】:装着面が確保しづらいため、根元が浮きやすいデメリットがあります。また、自まつげの真上に付けていく上付けは、遠近感により距離感を掴みにくくなり、付けづらさを感じる場合もあるでしょう。

<下付け>

下付けは、自まつげの下にエクステをくぐらせ、上付けと同じく軽くスライドさせてから硬化させる装着方法です。
【メリット】:上付けと同じく、エクステと自まつげが1本の毛に見えやすい点がメリットです。その自然な仕上がりは、つけまつげやマスカラでは手に入らないマツエクの醍醐味と言えるでしょう。上付けよりも装着面をしっかりと確保できるため、持続力も期待できます。
【デメリット】:自まつげの下に付けるため、下側に向かって根元浮きしやすい点がデメリット。自まつげのカーブに合わせて、根元からしっかりと接着させましょう。

<横付き>

横付きは、自まつげの側面にエクステを当てた後、軽くスライドさせて硬化させる装着方法です。
【メリット】:横に付けるため、アイリストとしては視界が遮られず装着しやすいというメリットがあります。
【デメリット】:横に付けると、自まつげの太さだけでなくエクステの太さもあるため、狙った仕上がりよりも濃い印象になりがち。自まつげのようなナチュラルさを求めるお客様には、避けておいた方がよいでしょう。反対に、あえて濃く見せたいお客様にはぜひ活用したい装着方法です。

上付けと下付け、そして横付きと、それぞれにメリットがあり、同じようにデメリットもあることが分かりました。では実際の装着感には、どのような違いが見られるのでしょうか。

【画像で検証】上付け・下付け、実際の仕上がりに違いはある?

ここからは実際に上付けと下付けで装着した目元画像を参考に、装着感の違いを勉強していきましょう。

【装着感比較】右目:下付け・左目:上付け

右目は下付け、左目は上付けで施術してみました。どちらも目頭から黒目の外側までをCカールの9~11mm、黒目の外側から目尻にかけてをJカールの11~12mmで統一しています。
「上付けと下付け、カールの出方に違いはあるのか?」
と、アイリスト同士でもよく話題に上りますが、画像で見てみると上付けで施術した左目の方がハッキリとしたカール感。一方、下付けで施術した右目は、目尻にかけてのカールが緩やかに感じられますよね。
つまり、装着方法によって、やはりカールの出方に違いが出るということです。

さらに詳しく違いを確認するため、片目ずつ拡大して見てみましょう。

<左目:上付け>

上付けで装着した左目は、カールがしっかりと出ているため、エクステが白目にかかっていません。瞳の中に光が入り込みやすくなっていて、パッチリとした印象です。お人形のようなキュートな目元を求めるお客様には、特に好まれる仕上がりになっているのではないでしょうか。

<右目:下付け>

一方下付けで装着した左目は、拡大して見てもやはり右目に比べてカールが下がっていますよね。しかしそれは、デメリットではありません。下付けはカールが下がって見やすい反面、アイライン効果が出やすいと言われています。画像を見比べても、左目の方がハッキリしたラインになっているでしょう。
お客様によってマツエクに求める魅力が違っていて、「カールを上げたい!」というお客様もいれば、「アイラインを引かなくてもいい目元にしてください」と言われる人もいます。もし、アイライン効果を求めるお客様であれば、あえてカールを緩やかにしてくれる下付けで装着したいですね。
また、今回施術したタレ目デザインは目尻の下がり具合が重要です。下付けの場合は、目尻の下がりを強調しやすいため、今回のデザインにマッチしていると言えます。

結局どっちがいいの?求める仕上がりや場所にあわせて選ぼう!

メリットとデメリットを整理しても、また画像で実際の仕上がりを見比べても、それぞれに魅力があるため、結局どの装着方法が良いか分からないですよね。
そう。分からなくて当然です。なぜなら実は、装着方法に優劣はないから。
マツエクで大切なことは、いかに装着面をしっかりと取れるか。そしてお客様の求める目元デザインを実現できるかであり、その方法の良し悪しではないのです。
可能であれば全ての装着方法を習得し、シーンに応じて使い分けられるようになりたいですね。

そこで最後に、シーン別に取り入れたい装着方法をご紹介します。

<目をパッチリと見せたいとき>
普段下付けで施術をしていて、「もう少し目をパッチリと見せたい」とお客様から相談された場合、カールや長さを変える前に、装着方法を上付けに変更する方法も検討してみてください。下付けは白目に影ができやすいため、目が小さく見えてしまいます。上付けに変えるだけで、瞳に光が入り、パッチリと見せてくれるでしょう。
また、サロンのSNSやブログなどに投稿する写真を撮影するときも、上付けがオススメ!瞳に光がしっかりと入るため、美しい仕上がりに見えますよ。

<技術に自信がないとき>
実は下付けよりも上付けの方が難易度は低め。上付けや横付きは自まつげにエクステを沿わせやすい一方、下付けは真下から装着するため、高い技術が求められます。そのため、新人アイリストにとっては、上付けの方が習得しやすい傾向にあるようです。まずは上付けから技術を高め、コツを掴んだタイミングで下付けに挑戦してみてはいかがでしょうか。

<モチを良くしたいとき>

上付けのデメリットは、装着面の狭さです。そのためモチの良さを求めるお客様には、下付けで装着すると良いでしょう。下付けでも自まつげの状態によっては装着面が取りづらい場合もあるため、その場合は横付きも取り入れながら施術を進めたいですね。先ほども紹介しましたが、ポイントは装着面を確保すること。お客様の自まつげによって、上付けでも大丈夫な場合もあれば、下向きや横向きでなければしっかり装着できない場合もあります。お客様ごとに最も装着面を確保できる方法を取り入れていくと良いでしょう。

<ボリュームを出したいとき>
上付けや下付けの話ばかり紹介してきましたが、ボリュームを出したいお客様には横付きの装着方法がオススメ。太さのあるエクステを上付けや下付けで装着するより、ある程度の太さのエクステを横付けする方がボリュームを出せる場合もあります。お客様の好みに合わせて使い分けたいですね。

<自まつげに癖があるとき>
髪の毛に癖があるように、まつ毛にも人によって癖があります。下の写真を見てみましょう。

全体的に外向きに生えていて、目尻は特に強い癖が付いていることが見て取れます。この場合、目頭や中央部分は上付けもしくは下付けで装着しても、目尻部分だけは横付きの方が装着面を確保しやすいでしょう。

<自まつげの層にバラつきがあるとき>
毛の向きだけでなく、角度も人によって癖があります。例えば目頭は少し上向きに生えているにもかかわらず、目頭は下向きに癖が付いているなど、自まつげの層がバラついているお客様も珍しくありません。その場合、下の層の自まつげにはカールの出やすい上付けで装着し、中間層には横付き。そして上の層にはカールが緩やかに出る下付けで装着すると、ラインの揃った仕上がりを演出できるでしょう。

いかがでしょうか。シーンによって使い分けられたら、施術の幅がまた広がりそうですよね。上付けも下付けも、そして横付けも全て正解。大切なことは、お客様の自まつげを観察し、しっかりと装着面を取れる装着方法を選ぶこと。そして希望のデザインを作れる方法で装着することです。そのためにも、どれかひとつの装着方法だけでなく、すべての方法を身につけておきたいですね。

まとめ

アイリストが気になる、「上付けと下付け、横付け」の違いについて紹介してきました。どの装着方法にも魅力があるからこそ、教科書に書かれている内容や各メーカーによる見解に違いがあったのかもしれませんね。それぞれの特徴を理解した上で、自まつ毛の状態や、求める仕上がり、用途に合わせて使い分けができれば、よりレベルの高いアイリストとして活躍できることでしょう。施術の幅を広げることは、顧客満足度向上にも直結します。お客様からさらなる信頼を得るためにも、すべての装着方法を上手く使い分けられるスキルを身につけていきましょう。

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