「目の距離は近いけど目尻に長さを出したくない…」そんなお客様への提案方法とは?

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顔の黄金比率の中でも、最も重要なパーツである「目」。目幅や目と目の間隔が黄金比率に近いほど、顔全体のバランスが良くなっていきます。
今回は、目と目の距離が近い人への提案方法について解説。目と目の距離が近いと、目尻に長さを出して目と目の距離が離れて見えるデザインを提案するのが一般的ですが、中には「目尻を長くしたくない」という人もいるでしょう。
目尻の長さは出さずに、目と目の距離が近く見えるのを解消する方法はあるのでしょうか。

黄金比率についておさらい!

まずは、「目の黄金比率」のおさらいからはじめていきましょう。Beautéでは過去に、『アイリストが知っておくべき「目の黄金比率」目幅の広さの個人差や平均、理想の状態とは』について解説しました。

黄金比率の基本は、「髪の生え際から眉頭:眉頭から鼻の下:鼻の下からあご先」が「1:1:1」になること。目と目の距離の近さを解消するためには、この黄金比率をベースにデザインを作っていく必要があります。

日本人の目幅の平均はどれくらい?

海外の人と日本人とで顔の印象が違うように、目の幅も日本人には日本人の平均値というものがあります。日本人女性の平均的な目の幅(目頭から目尻までの横幅)は、約3cm。目が大きいと言われる人でも、3.3cmほどだと言われています。
目だけで見た黄金比率(目の縦幅と横幅の黄金比率)は、「縦:横=1:5」。この比率を守れているかどうかが、黄金比率にのっとった目に仕上げるポイントです。

顔と目のバランスが取れていることが大切

顔全体のバランスをよく見せるためには、顔全体の比率と目の比率も大切です。
顔と目の黄金比率は、「目幅の5倍=顔の横幅」。そして目の位置は、「目頭から目尻の幅=目と目の間隔」であることが理想です。
目と目の距離が近い人は、「目尻から顔の端までの距離>目と目の間の距離」になっているということ。目と目の間が近いという悩みを持つお客様には、ただ目と目の間が離れて見えるようなデザインを提案するのではなく、黄金比率を意識したデザインの提案が必要なのです。

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【方法その1】マツエクデザインを工夫

目尻を長くするデザインだけが、目の距離を離して見せる方法ではありません。つけ方の工夫で近くにある目が少し離れて見えるようになるので、まずはマツエクのデザインを工夫していきましょう。

濃さを調整して目線を目尻側に集中させる

出典:@1i1k2.1hさん

目と目の距離が近い印象を変えるには、人からの視線を外側へ移動させる工夫が必要です。一般的に、目と目の距離が近い人に向けて目尻に長さを出すのも同じ法則。目尻に長さを出すことで目尻側が強調されるため、目と目の距離を離して見せることができるのです。
目尻に長さを出したくないと言われたときは、長さを出す以外の方法で目尻側に視線がいくようなデザインを提案するのがポイント。他の部分よりも目尻側の本数を増やして、濃さをアップさせてみましょう。
長さを出さずとも、濃さを出せば自然と人からの視線は目尻側へ移動します。

目頭を広めに空けて装着する

目尻側に視線を集中させるためには、濃さの調整も有効であることが分かりました。“濃さを調整する”というと、目尻側の本数を増やす以外に方法がないような印象を持つ人もいるかもしれないですね。
しかし、もっと単純な方法で人からの視線を目尻側に集中させることができるのです。それは、目頭側を広めに開けてマツエクを装着する方法。目頭から目尻までびっしりとマツエクをつけるのではなく、あえて目頭はマツエクをつけず自まつげだけの状態にしておくことで、視線を目尻側へと移動させることができます。
目頭を広めに空けると、マツエクをつけ始めたところから目がスタートしているような印象になるため、目と目の距離を広げる効果は絶大。自まつげの状態的に目尻への本数アップが厳しいというお客様には、目頭を開けて装着するデザインを提案してみてください。

【方法その2】メイクを工夫

目と目の距離を離して見せたい場合、マツエクデザインを工夫するのはもちろん、メイクにも工夫が必要です。どんなポイントを意識すれば良いのか、確認していきましょう。

眉頭の位置と眉の濃さに注意

目の距離を離して見せるには、眉の書き方にも注意が必要です。眉頭からしっかりとアイブロウを入れてしまうと、眉間が狭く見えて目と目の距離がより近い印象になります。アイブロウは、小鼻と目頭を結んだ位置から描き始めるのが基本ですが、基本に忠実にアイブロウを入れると目の距離を離して見せることはできません
ポイントは、基本の位置よりも少し外側から描き始めること。マツエクと同じで、スタートの位置を少し外側へ移動させてあげることで、目が離れたような印象に変えることができます。
また、眉尻も基本の位置となる小鼻と目尻を結んだ延長線上ではなく、それよりも少し長めに描くとより目が離れた印象に。「眉頭も眉尻も基本の位置より外側」にすることが、目を離して見せるコツです。
眉の色は、「薄い色」にしておくのがベスト。眉の色を濃くしてしまうと、描き始めと描き終わりの位置が外側であっても、眉毛が中心に寄っているような印象を与えてしまいます。普段しっかり眉毛を描くというお客様には、少し薄めの色をセレクトするようにアドバイスしてみましょう。

アイメイクも目尻重視で

マツエクと同じく、アイメイクも目尻側に視線が行くよう工夫することが大切です。ポイントは、以下の2点。

◆目頭にハイライト
◆アイラインは細め・長め

目頭のハイライトは、目と目の距離を離して見せるのに有効な手段。目頭のところに「くの字」になるようハイライトを入れると、目の始まり部分がぼけて見えます。一方目尻側には、少し濃くアイシャドウを。この方法でアイメイクを仕上げれば目尻側が強調されるため、目と目の距離が近い印象を解消できます。
アイラインは、細く、かつ長めに引くのがポイント。かつ、下がり気味にすることで目尻側が強調されるため、目の距離が離れて見えるようになります。アイラインが太くなると目の形が強調されてしまうため、太くならないよう注意していただきましょう。

チークは顔の外側に

目の距離を離して見せるには、チークも顔の外側に視線が集まるような場所へ乗せることが大切です。狭い場所へピンポイントに乗せてしまったり、顔の中心寄りにチークが乗ってしまったりすると、顔のパーツが全体的に真ん中に寄っているような印象になります。
目と目の距離が近いと悩んでいる人は、頬骨から顔の外側へ向かってチークを乗せるのがベスト。頬骨のトップのところにチークを置き、そこから外側へ円を描くようにして色を乗せていくよう、お客様へアドバイスしてあげてください。

まとめ

目と目の距離についての悩みを持つお客様は、意外と多いもの。マツエクのデザインを工夫するだけでなく、メイク方法なども合わせてアドバイスして、お客様の悩みに寄り添ってあげましょう。
目だけでなく、そのお客様のなりたい姿に近づけるためには、総合的に見て「どうすれば悩みが解消できるか」を考えることが大切です。201215Eue

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