『トップアイリスト』になりたい!!売上目安や成長STEP、満たすべき要件とは?

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最近は専門学校などでもどんどん人気が出ている「アイリスト」という職業。資格や技術、売れっ子アイリストへの道のりはどんな壁があるのでしょうか。売れっ子と呼ばれる売上目安や、成長のステップを学びましょう。

アイリストってどんな仕事?資格は要るの?

アイリストとは、まつげにエクステンションを装着する技術を持つ「まつげケアのプロフェッショナル」のことを指します。アイリスト、アイデザイナー、アイラッシュデザイナーなど様々な呼称がありますが、目元のメイクアップアーティストなどとは異なり、パーマやエクステンションの専門施術をする人を総じて呼びます。

かつては目元のメイクといえばビューラーやマスカラを使用したセルフメイクが主流でしたが、まつげにパーマをかけたり、人工毛を装着させたりする技術が登場しました。この人工毛を装着する技術がまつげエクステンションこと、「マツエク」です。

マツエクは2000年ごろに韓国発祥で日本に上陸した比較的新しい美容文化で、当時は美容師とアイリストは別物として考えている人が多くいました。しかし、普及に伴い施術時の事故や消費者センターへのお申し出が増えてきたため、2008年に厚生労働省が「美容師免許の取得を必須」という通達を出しました。日本国内においては、首から上の毛髪に対する施術においては免許取得が必須というのは以前から決められていたことでしたが、その再確認を行ったのです。

当時、多くのアイリストの方は美容師免許を持っておらず、業界に激震が走ったのは言うまでもありません。

その後、美容専門学校でも必修科目となり、美容師免許を取得する全ての学生が美容師・アイリスト、どちらを目指すのかに関わらず、両方を学ぶことが義務化されました。とはいえ、現在のカリキュラムでは9割以上が美容師を目指す内容の授業内容。アイリストを目指そうと思うと、「最初からアイリストコースを設けている専門学校を選ぶ」か、「サロン就職の際に学ぶ」かのどちらかの選択が必要といえます。

美容師免許があれば施術を行うことは可能ですが、それは最低限の資格の問題をクリアしたに過ぎません。技術職である以上、免許があれば施術できるわけではなく、技術を習得して初めてお客様への施術が可能となります。

「1人前のアイリスト」になるのに必要な期間・技術

比較として、美容師の場合を考えてみましょう。美容専門学校を卒業した後、お客様のカットに入るまでには「アシスタント」と呼ばれる実務研修期間を経てデビューしなければなりません。アシスタント期間はサロンで学びながらスタイリストを目指す期間で、サロンの方針にもよりますが、約1年~4年程度の修業期間が必要となります。その間、給与は安く、サロン閉店後の残業練習等を経てデビューという過酷なイメージがありますよね。
それと比較すると、アイリストは技術を学び出してから平均3ヶ月でデビュー可能といわれているため、稼げるようになるまでの時間も短く、待遇は良いほうです。繁忙サロンに入社した場合、月間売り上げがデビュー後すぐに70万を超えることも難しくないでしょう。

システムがきちんとしているサロンではサロンと別に技術向上のためのスクールを開校している場合もあり、そういったサロンの方がより技術習得に専念できる環境といえます。

しかし、デビューはできても1人前とはいえないのが技術職の世界。マツエクはつけた瞬間に理想通りの目元になっているかはもちろんのこと、満足値が上がるか下がるかは、その後の【モチのよさ】に大きく左右されます。
笑顔で帰られたお客様も、夜顔を洗った際にほとんどのまつ毛が取れてしまい、クレームになるケースも少なくありません。
また、まつ毛1本1本に対し、装着向きがバラバラな場合、寝ている間に四方八方を向いてしまうことも。楽になる予定の化粧の時間が逆に手間が増え満足値が下がる要因になってしまうでしょう。お申し出をいただける場合はまだしも、通うサロンを変更されてしまうリスクを考えると、安易にデビューせず、しっかりとした研修期間を経て、より多くのモデルさんをこなしデビューする「3ヶ月」の期間は少なくとも必要不可欠な期間といえるでしょう。

しかしながら、マツエク業界は国家資格が必要な上にお客様からのニーズが高い伸び盛りの業界。慢性的な人材不足であるといえます。育成期間中は売り上げを作ることが出来ず、人件費をひっ迫するため、余裕のないサロンでは研修期間がままならないままデビューをさせてしまうことも。こういったお客様へのリスクも考えてしっかりとモデル研修のできる会社に就職することがオススメといえます。

「トップアイリスト」ってどんな人?売上目安は?

「トップアイリスト」と呼ばれている人達の月間売上は、どれくらいなのでしょうか?明確な基準はありませんが、多くのマツエクサロン経営者に対する調査を行ってみたところ

繁忙サロン:月間100万円を超えるプレーヤー
一般サロン:月間70万円を超えるプレーヤー

を表す言葉といえるそうです。

※但し、集客力のないサロンでは繁忙店の一般アイリストレベルをトップアイリストと呼ぶサロンもあります。

とある繁忙店の例をご紹介します。
1日の平均施術者数

「トップアイリスト」 …7~10名
「一般アイリスト」  …5~6名

これは、同じ8時間労働でも月間に置きかえると、

「トップアイリスト」 …154名~176名
「一般アイリスト」  …110名~132名

となります。このように、1日あたりではさほど差を感じなくても、積み重ねが大きな差に変わることが分かります。施術時間を短縮することもトップアイリストへの重要なステップです。

お客様の多くは施術時間が短い方を望まれる方が多いので、顧客満足度にもつながります。

トップアイリストになるために、満たすべき要件

一般的に女性は1つのお店にとどまらず、浮気するといわれており、ライフスタイルの変化(結婚・出産・旦那さんの転勤など)などで自然失客は免れません。そんな流動的な女性ターゲットの職種の中で、自分のファンを増やし、容易ではない結果を出し続けることができる人のみが与えられる称号、それが「トップアイリスト」と言えます。では、どのようなステップを踏めば、トップアイリストに成長することが出来るのでしょうか。
以下の3つのステップをクリアしていくことで、高い売り上げを作ることが出来るので、今の自分の現状に何が足りないのかをチェックしてみましょう。

1.生産性が高い:施術スピードが速い
アシスタントのサポートを受けて何人も同時に入客出来る美容サロンの「トップスタイリスト」と異なり、アイリストは1人が1つのベッドで施術をします。そのため、施術スピードをいかに速くし、一日に何人入客できるかは極めて重要な指標です。

2.固定客化:顧客満足度・リピート率が高い
どんなに施術スピードが速くても、新規入客ばかりでは安定した売り上げを作り続けることはできません。「自分のファンになるお客様」を作り、指名予約を増やすことが必要です。さらに、一度ついた固定客が離れないようにすることも重要です。そのためには、技術のみならず、接客や接遇、お客様を大切にする心のこもったおもてなしができることも重要と言えるでしょう。

3.物販売上:施術以外でも売上を作れる
施術スピードが高く、リピート率が高くなってくれば、最終ステップです。物販は「時間をかけずにお客様の満足度を高められる」という、前述の2指標を最大限に高めてくれる大切な指標です。トップアイリストには技術売り上げだけでなく物販売り上げも高い人が多いというデータも存在しています。お客様が信頼してくれているからこそ、オススメした物販商品の販売に繋がりやすいということですね。

まとめ

アイリストといえど、働くサロンによって技術レベルはもちろんのこと、お客様への対応レベル、求められる1か月の売り上げレベルは大きく異なってきます。せっかく技術職として一生の仕事を身に着けるからには、意識レベルの高いサロンを見極め、お客様はもちろん、スタッフも大切にしてくれる会社と出逢いたいものですね。

また、トップアイリストを目指すあまり、時短意識ばかり先立ち、お客様を蔑ろにしては本末転倒となりいい結果も長くは続きません。やはり私たち技術職の根底にある【お客様へのおもてなし】が最大限できてこそ、真のトップアイリストと呼べるのではないでしょうか。

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