【マツエクのお直し】原因不明のときはどうする?事例から対応方法を学ぶ

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マツエクのお直しとは、「施術直後にエクステが大量に取れた」「施術からあまり時間が経っていないのに、エクステが取れてまつげの隙間が気になる」といった場合に、取れた部分を修復する施術のこと。今回はマツエクのお直しをメインテーマに、エクステが取れる原因や実際のお直し対応で想定される事例から、対応方法のポイントを探っていきます。

マツエクのお直し対象は“お客様に非がないこと”。ヒアリングで原因を見極めて

マツエク お直し

マツエクのお直しは、施術後にエクステが取れてしまった場合に、取れた本数分を改めて付け直し(リペア)する制度のことです。そもそもお直し不可としていたり、条件や期間を定めていたりと、マツエクのお直しの基準はサロンごとに異なります。

まずはエクステが取れてしまうシチュエーションを見てみましょう。

  • 毛周期の影響で、自まつげがエクステごと抜け落ちた
  • お客様の取り扱いが原因でエクステが取れてしまった

これらに該当する場合は施術者側に非がないケース。施術の際にきちんとカウンセリングを実施したのなら、マツエクのお直しの対象外と判断して良いでしょう。しかし、どちらのシチュエーションにも該当しない場合には、エクステが取れた原因を正確に把握するために、お客様に対してしっかりとヒアリングを行う必要があります。
その理由は、取り扱い上の注意でお伝えしていない行為、つまりお客様が日常生活の中で何気なく行った行為がマツエクに影響を与えている可能性があるためです。しっかりとヒアリングをすることは大切ですが、お客様の気分を害すことのないよう、適宜相づちを打ちつつ、会話を展開していくよう意識しましょう。

エクステが取れた原因を探るために、ヒアリングでチェックしたい項目がこちら。

寝るときの姿勢は?

うつ伏せや横向きで寝ている場合、摩擦でエクステが取れる可能性がある

激しいスポーツをしたか?

汗の影響で、グルーの接着力が低下する可能性がある

海やプールなどのマリンスポーツをしたか?

大量の水分や塩分、紫外線などがグルーを劣化させる可能性がある

普段、メガネをかけているか?

まれにメガネのレンズにエクステが当たって、取れやすくなる場合がある

目薬を頻繁に使用していないか?

目からあふれた目薬を拭き取らずに放置すると、グルーを劣化させる可能性がある

前髪がエクステに当たっていないか?

スプレーなどで固めた前髪がエクステに常に触れていると、取れる場合がある 

これらのヒアリング項目にあたる行為は、一見するとマツエクに悪影響を与えるとは考えにくいもの。お客様自身も気づかないうちに日頃の癖や生活習慣がマツエクにダメージを与えている可能性も考えられるので、聞き取りをする価値は十分あるといえるでしょう。ただし、ひとつずつ漏れなく尋ねていくと、お客様にまるで尋問を受けているような不快な思いをさせてしまいかねません。お客様のパーソナリティーに合わせてヒアリング項目を見極め、エクステが取れた原因を探っていきましょう。
それでも原因を突き止められないときには、“原因不明”と判断します。この場合はマツエクのお直し対象になるとお客様にお伝えし、丁寧な施術に努めましょう。

実際に想定されるマツエクのお直しと対応方法

マツエク お直し

マツエクをしたお客様から「すぐ取れた」とクレームが入ったり、お直し対応で気まずい思いをしたり…そんな経験のあるアイデザイナーも少なくないでしょう。ここでは、実際に想定されるマツエクのお直しと対応方法を見ていきます。

ケースその1│マツエクのお直しで来店されたお客様が怒っていた

マツエクのお直しで来店されたお客様が怒っていたため、対応に困るケースもあるでしょう。そんなときの対応方法のポイントは、“お客様の気持ちに寄り添う姿勢”を意識すること。まずは謝罪し、「マツエクのお直しを希望する理由は?「どんなところに不満を持ったのだろう」とお客様の意見にしっかりと耳を傾けることが大切です。
せっかくきれいに仕上がったエクステが取れてしまうと、お客様側はショックを受けて悲しくなったり、怒りの気持ちに変わったりするもの。施術料金を払ったことはもちろん、忙しい合間に時間を作って来店したことも悲しみや怒りに影響します。そのため、お客様の気持ちを汲み取ったうえでの対応が欠かせません
怒って来店されたお客様も「しっかりと話を聞いてもらえた」と感じれば気持ちが落ち着き、サロンの印象も良い方へと向かっていくでしょう。アイデザイナーにとってピンチといえるシーンであっても、“お客様からの信頼を得るチャンス”と見方を変えれば、前向きに対応できるかもしれませんね。

クレーム対応についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

ケースその2│付け直してもまた取れるのでは?と心配された

エクステが取れた原因が不明だった場合、施術者・グルー・エクステの種類・生活スタイルなどの条件が初回施術時と同じなら「また、取れてしまうのでは?」と疑念を抱くお客様もいらっしゃるようです。このタイプのお客様は、初回施術時のカウンセリング内容もしっかりと把握してくださっており、なおかつ日常生活においてもマツエクに気を払ってくださっていた真面目なタイプの方が多いようです。
このケースでは、原因を追究するためのヒアリングにご協力いただいたことに感謝を述べたうえで、施術者をベテランまたは責任者に変更し、全オフして1から付け直すといった特例を設けるのもひとつのアイデアかもしれません。
真面目なタイプのお客様の場合、これに味をしめて何度もお直しを希望されるような悪質な行為に及ぶ可能性が限りなく低いと考えられます。また次回もご来店いただけるよう、最善の対応を心掛けましょう。

ケースその3│マツエクをお直ししたのに、再度取れてしまったと2回目を希望された

エクステが取れた原因が不明ということは、つまり施術者側・お客様側のどちらに非があったのかが不明、ということですよね。しかしお客様の中には、マツエクをお直ししてくれた=施術者側に非があったと解釈する方もおられるようです。
口には出さなくとも、内心そう思っているお客様の場合、施術者を変更したり、エクステの種類を変えたりして最善の対応をしたとしても、施術から数日後に再度のお直しを依頼されるケースもあるようです。
2回程度であれば、施術者側に原因があることも否定できません。しかし、3回以上続くようであれば、もはやマツエクのお直し希望ではなく、クレーム案件として対応すべきでしょう。勇気を持って、お直しの対象にならないとお伝えすることも大切です。
そのような事態に陥らないための対策は、マツエクのお直し制度に関する基準を設けて、注意事項をお客様にお伝えすること。マツエクのお直しには条件があるとお客様が理解すれば、クレーム案件につながる可能性も低くなるでしょう。

マツエクのお直し制度の注意事項について

マツエク お直し

マツエクのお直しについてお客様が気にする点は、「無料でできる?」といった料金面の他、「いつまでならお直し可能?」といった期間に関することなど。その他、「マツエクをお直しするならどこまで直せる?」といった点や、デザイン変更についても気にされるかもしれません。そんな疑問にお答えするために欠かせないのが、お直し制度の基準です。内容や条件はサロンごとに異なりますが、お客様にきちんとお伝えすることで不安解消やクレーム予防につながるでしょう。

マツエクのお直し制度に盛り込みたい注意事項の項目例がこちら。

  • マツエクのお直しの目的は取れた部分のリペアであり、デザイン全体の変更は不可
  • 下まつげは取れやすいため、対象となるのは上まつげのみ
  • サロンが定める期間中に、マツエクのお直し予約が完了した方のみ対象
  • マツエクのお直し制度を2回以上希望される場合は、状況改善のためカウンセリングの時間を新たに設ける
  • 全体のエクステ本数が2/3以上残っている場合は、お直し対象外 など

マツエクのお直しでは、他店で装着したエクステに付け足してリペアすることは一般的にNGとされています。サロンによって取り扱うグルーは異なり、組み合わせによっては安全面や強度に問題が生じることも。他店のマツエクのお直しについても基準を設けておきましょう。

お直し制度について、こちらの記事もチェックしてみてください。

マツエクのお直し対応はデメリットだけじゃない!

マツエク お直し

ここまでマツエクのお直し対応の大変な部分にフィーチャーしてしまったため、「荷が重いな」「上手くできるか不安」などと苦手意識を持ったアイデザイナーもいるかもしれませんね。しかし、マツエクのお直し制度はお客様を守るためのものであると同時に、サロン側にもメリットがあるんですよ。

マツエクのお直し制度が失客を防止!

エクステが取れた原因が施術者側にある場合、「もう二度とあのサロンには行きたくない!」と思われても当然ですよね。しかし、マツエクのお直し制度で来店されたお客様に対し、誠心誠意、丁寧な対応・施術を行うことで、サロンやアイデザイナーを再評価いただける可能性があります。マツエクのお直し制度には、「失客間違いなし」の悪い状況から「リピーター獲得」という良い状況に転じるチャンスがあるのです。

サロンやアイデザイナーにとって“技術力に自信があること”の証になる

例えば、ダイエット食品などのCMでよく見られる「効果がなければ、全額返金OK!」という謳い文句。多少、企業戦略的な臭いはするものの、「全額返金なんて企業にとっては大きなデメリット。それほど効果に自信があるんだな!」と思いますよね。マツエクのお直し制度も同じように、“技術力に自信がある”というイメージを与えることができます
このように、サロンやアイデザイナー自身にもメリットがあることが分かれば、マツエクのお直し対応に苦手意識のあるアイデザイナーでも前向きな気持ちになれるのではないでしょうか。お客様との会話を大切にしながら、しっかりと原因を追究し、その原因をお客様にも分かりやすい言葉でお伝えすることが大切です。
また、マツエクをお直しする際は、エクステが取れた原因を正確に突き止め、お伝えし、精度の高い施術を行えるベテランアイデザイナーが対応するのもひとつのアイデアといえるでしょう。さらに、どこまで・どんな風にお直しするかの案を施術前にお伝えしておくことも、2回以上の無理なお直し依頼を防ぐための重要なポイントとなります。

アイデザイナーとしての技術を見直すきっかけにも

施術者側に原因がありエクステが取れてしまったときのマツエクのお直しは、“アイデザイナーとしての技術を見直すきっかけ”と考えることもできます。「自分の施術に何か問題はなかったか?」と見直したり、「より取れにくくするためにどんな工夫ができるだろう」と改善策を考えたりと、スキルアップを図るチャンスになるかもしれません。「マツエクのお直しを依頼された…」と暗い気持ちになるのではなく、前向きに取り組むことで自身にとってのメリットにつなげるのはいかがでしょうか。

まとめ

いろいろな可能性を探っても、エクステが取れた原因が分からないというケースもまれにあります。そんなときは“原因不明”であることを伝えてとお詫びし、丁寧なお直しを努めましょう。マツエクのお直し制度は、お客様にはもちろん、サロンやアイデザイナーにとってもメリットがあります。ぜひ自信を持って対応に当たってくださいね。

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