乾燥厳禁!施術に適した室温、湿度って知ってる??

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サロン内の室温や湿度は、お客様が過ごしやすいという点はもちろん、私たちアイリストにとって欠かせない「グルー」にとっても重要なポイントです。では具体的な適温をご存知でしょうか。今回は、施術に適している室温や湿度、それをキープしないとどうなるのかについて確認していきましょう。

施術に最適な室温・湿度とは?

お客様にとって、サロンに足を運んだ時に感じる「室温」。私たちアイリストは常にサロン内にいるため分かりにくいかもしれませんが、外から入ってきたお客様は特に室温に敏感になりがち。快適に過ごせるかどうかの要素の一部でもあります。また、マツエクを施術する際に欠かせない「グルー」にとっても室温や湿度は重要なポイントです。2つの観点から過ごしやすい室温と湿度を考えてみましょう。

・お客様の観点
はじめに、私たち人間が快適に過ごせる室温を確認していきましょう。もちろん地域や季節によって異なりますが、目安として夏場は室温を25~28度、湿度は55~65%が望ましく、冬場の室温は18~22度、湿度を45~60%に設定すると望ましいです。
・グルーの観点
ご存知の通り、グルーは水分に反応して硬化する特徴がありますよね。硬化のスピードに関係してくるため、グルーを管理する上で室温や湿度の設定は手を抜けないところです。具体的には、室温は20~25度、湿度は50~70度が望ましいとされています。適切な室温や湿度を保っていないとグルーにトラブルが生じるため、アイリストとして注意したいポイントです。

両者の観点を合わせて考えると,夏場は室温25度前後、湿度55~65%ほど。冬場の室温は20度前後、湿度は50~60%が適切と言えます。

では、室温や湿度を守っていないと、どんなことが起こるのでしょうか。

もし室温や湿度が適切でない場合どんなことが起きる?

適した室温や湿度ではないと以下のようなトラブルが考えられます。
・グルーの硬化に支障が出る
室温や湿度が適していないと、グルーの硬化に支障がきます。はじめにグルーの硬化についておさらいしてみましょう。

 

初期硬化

中期硬化

完全硬化

時間

1~4秒

5時間

24時間

 

(グルーによって異なる)

表面だけ硬化

(グルー全般)

しかし室温が最適でないと硬化のスピードに変化が。室温が高すぎると、グルーが固まりにくくなり、乾燥している場所では硬化が進みやすくなります。室温や湿度が適切でないと、お客様に正しい説明をすることができません。
本来はグルーが完全に固まるまで24時間かかります。しかし、24時間全く水に触れないということは難しいため、お客様に「施術から最低でも5時間は濡らさないように」と説明しますよね。

また、グルーが通常通りのスピードで固まらないことにより、施術に関して以下のような影響が考えられるでしょう。

【硬化速度が速い時】:グルーの硬化速度に施術速度が追い付かず、装着前にグルーが固まりはじめてしまうトラブルも考えられます。結果、思ったようにマツエクがつきません。

【硬化速度が遅い時】:通常エクステを装着する際、グルーがある程度固まってからでないと次に移れませんよね。しかし、グルーの硬化速度が遅いと待ち時間が発生するため、施術に時間をとられます。トータルして大幅な時間を要してしまうため、お客様への負担もかかるでしょう。

思った通りの施術ができないことは、アイリストにとって避けたいこと。そのため、室温と湿度設定は大切となります。

・白化現象が起こることも
前処理後には、グルーに水分が付着するのを防ぐため、しっかりと乾燥させなければなりませんよね。湿度が適していなければ、乾燥が足りない状況になり白化現象が起こる可能性があります。サロンの環境が原因で、白化現象が起こることは何としても回避しましょう。

・サロン自体にも影響が
湿度が高いと、サロンの窓にも結露が発生します。すると、カビやダニが発生する可能性も考えられます。保管しているグルーにダメージを与えるだけではなく、お客様にとっても「居心地の悪いサロン」とされてしまうかも。もちろんお客様に「暑い」「寒い」「じめじめしている」「乾燥している」と感じさせてしまっても同様です。

最適な室温や湿度を保っていないと起こる事態は、どれも避けたいものばかりですよね。対策をしているサロンがほとんどだと思いますが、おさらいの意味も込めて具体的にどんな対策をとっていけばいいのか確認していきましょう。

室温・湿度を一定に保つためにやるべきこと

私たちアイリストが室温や湿度を一定に保つために行うべきことは、空調の設定や、加湿器での調節です。室温計を用いて小まめにチェックしていきましょう。個室があり部屋ごとに空調を置いているサロンだと場所によって微かに温度が異なる場合もあるため、部屋ごとに室温計を置いて確認するとより正確です。

また、グルーの保管場所も大切。ものによりますが、グルーのメーカーからは「冷蔵庫への保管」を推奨しているところもあります。もちろん冷蔵庫での保管もひとつの手ですが、【「そのグルー、もう廃棄かも?」グルーの使用期限と保管方法】でも説明したとおり、結露などの心配もあるため湿気の少ない冷暗所に置いておく方が無難です。

まとめ

グルーの硬化に関係するだけではなくお客様が快適に過ごしていただく点でもアイリストにとって、温度や室温は大切なポイントです。1回でも来店時に居心地が悪いと感じられると「あのサロンは避けよう」と思われてしまう可能性も。そんな状況を避けるためにも、小まめな室温・湿度チェックを行い、お客様がリラックスして過ごせるサロンを目指したいですね。

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