選ばれなければ意味がない!『本当にいいグルー』をお客様に選んでもらうための「伝え方テクニック」

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最近はお客様にご選択いただけるよう、複数のグルーを導入しているサロンも多いですよね。しかし、どんなにいいものでも、そもそもそのグルーを選んでもらえないと仕上がりイマイチでリピートしてもらえないかも!?今回はいいグルーを選んでもらうためのお客様へのお薦め方法をご紹介します★

まずは『本当に良いグルー』を、知識として知ろう

最近ではサロンで使用するグルーを複数使用するサロンが増えてきました。

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を読んだ方は本当にいいグルーについて学んだはずですが、本記事でも少しおさらいしてみましょう。

 

1.グルーには様々な種類がある
グルーにはエチルグルー(刺激あり)のものから、ブチルグルー(医療グレード)のものまで成分や特徴も様々です。また、同じエチルグルーでもメーカーによって速乾性や粘度にも違いがあり、アイリストの扱いやすさも変わります。エクステの毛質や、アイリストの技術レベルによってモチの良さや相性が異なります。
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2.エクステとグルーには相性がある
また、数ある条件の中で圧倒的に大切にしなければいけないポイントは、『エクステとの相性』です。

接着剤で例えると、木工用ボンド・金属用ボンドなど、接着する素材別に名称が異なることが物語るように、接着剤には接着したい対象との相性が存在します。あなたのサロンでは、「この毛質にはこのグルーが相性がいい」という研究、検証はきちんとできているでしょうか。
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3.導入価格帯・原価にもムラがある
原価も1000円~1万円を超えるグルーまで存在しており、導入の際にも頭を抱えます。安すぎるグルーの中には「劣化しやすい」グルーも存在しています。保管状況にも左右はされますが、劣化しやすいグルーはエクステのモチが悪く、お客様の満足値を下げかねません。安いからと言って安易に導入するのはNGといえます。

さて、簡単におさらいしましたが、以上3つの観点に気を付けたうえで、安価なグルーを避け、低刺激なものや、モチがいいものなど、複数のグルーを導入したとしましょう。
ところが導入後も、目の前のお客様にとってどのグルーが適しているか断言できないアイリストも多いのではないでしょうか。次に立ちふさがる壁が「お客様への伝え方」なのです。アイリスト側の立場で感じる良いグルーと、お客様がそれを良いと感じてくれるのかどうかは、説明方法次第といえます。どのように伝えれば、『本当にそのお客様にとって最適なグルー』を選択していただくことが出来るのでしょうか。

【カウンセリングの徹底】2つのSTEPを学ぼう

重要なポイントは、それぞれのお客様によってニーズは異なるという点。そして、良いグルーをお薦めする時に一番押さえるべきポイントは、お客様が自ら「そのグルーこそ、私にとって必要なものだ」と感じていただくことです。カウンセリングは以下の2つのSTEPで行います。

【STEP1】グルーのアレルギーの有無確認

ケースワークとして、あるお客様のご要望が、

『とにかく、取れないようにエクステを付けてください』

だったとします。

このとき、安易に刺激の強い、モチのいいグルーお薦めてはいけません。
グルーは揮発成分により、アレルギー反応が強くでるお客様がいらっしゃるためです。

 

①過去にエクステ経験はあるか?
②エクステの経験のある場合目の腫れた経験はないか?
③初めての場合は心当たりのあるアレルギーはないか?

など、しっかりカウンセリングをすることが重要です。省略してはいけません。
少しでも心配のある方には「大丈夫だろう」で済ますことなく、パッチテストを行うことも重要といえます。

また万が一、グルーでのアレルギーが発生した場合でも眼科医との提携をおこなっていれば、より親切な対応をすることができるでしょう。

【アレルギーの有無】を把握し、初めてグルーの種類提案にすすむことが可能になります。

 

【STEP2】相性別・エクステとグルーの種類提案
前述の通り、エクステとグルーには相性が存在します。

そのため、エクステの毛質も数種類あり、グルーも数種類あるサロンでは、言葉で説明してもわかりにくいため、お客様が選べるように視覚的なチャートを用意することをお薦めします。
この毛質にはどのグルーが相性がいい、ということをチャートにしましょう。

また、施術者本人が使用しやすいグルーか?というのも重要なポイントです。グルーは粘度によって、硬化スピードが違うため、施術者のレベルによって適したグルーが存在します。ベテランアイリストであれば硬化スピードが速いものの方が施術を早く行うことが出来ますが、新人アイリストであれば施術スピードが硬化スピードについていけず、かえってモチが悪くなる可能性があります。

 

そのため、アイリストの技術や接客レベルに大きく開きのあるサロンでは、チャートを作ってただお客様にご選択いただくという受け身の姿勢はNG。ご案内方法にも注意が必要です。

そういったサロンはエチルグルーとブチルグルーのみを一種類ずつ用意し、グルーの種類を限定して練習する方が無難といえるでしょう。

【クロージング】カウンセリングの内容を確認し、最終提案を行う

最後に、お客様のアレルギーの有無、毛質とグルーのご提案を終えたら、「お客様に合ったグルーはコレだと思います」と明確に伝えましょう。この際、お客様が一番初めに要望していたこと(今回のケースでは「エクステが取れないようにつけてほしい」という要望)を叶える内容になっているかどうか、復唱することが必要です。

『お客様はモチの良さを重視されているとのことですので、毛質との相性も考え、少し刺激を感じるかもしれませんがこちらのグルーを使用しましょう。』

『お客様は今回この毛質をご選択されているので、一番相性が良く低刺激なグルーを使用しましょうか。』

など、何故そのグルーをお薦めするのか、それがお客様にとってどのようないい効果をもたらすのかをしっかりと伝えましょう。お客様がカウンセリングの際伝えた要望がちゃんと叶えられるのであれば、きっとご同意いただけるはずです。

まとめ

お客様はプロではありません。カウンセリングの際、深い知識がないままにお客様が要望した内容を、そのまま受け入れて施術に入るのではなく、本当に満足していただけるようプロとして考え、選び取っていただきやすいよう提案をすることがプロとしての使命です。グルーはエクステのモチを左右するものでありながら、お客様にとっては知識がなく、選んでいただきにくい商材でもあります。プロとしての提案にかかっていると思ってお薦めしたいですね。

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