「ドライアイでもマツエクはできる?」注意点と施術時の対処法とは

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パソコンやスマホ、タブレットなどを頻繁に使用する現代、ドライアイに悩む人は増加傾向にあるといえるでしょう。
当然、お客様の中にも、ドライアイを訴えらるという方人は少なくありません。中には「ドライアイだけど、マツエクは可能ですか?」と質問されたことがある方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ドライアイのお客様へマツエクを施術する際の注意点やリスク、お客様に安心してマツエクを楽しんでいただくためのコツやアドバイスを詳しく解説していきます。

ドライアイの方へのマツエクはリスクが高い?

まずドライアイでのマツエクは、以下のようなリスクがあることを覚えておきましょう。

  • 揮発成分の刺激を受けやすい
  • グルーの劣化が早まる場合がある
  • マツエクが取れやすくなる可能性がある
  • ドライアイが進行することがある

続いてそれぞれのリスクについて、もう少し詳しく説明していきます。

揮発成分の刺激を受けやすい

本来、目の表面は“涙”という防御膜で覆われているのですが、ドライアイの場合はその防御膜が完全ではありません
そのため、マツエクグルーが乾く際に発生するグルーの揮発成分が直接目に触れやすくなってしまうのです。揮発成分が目に触れると目に強い刺激を与えてしまうばかりか、さまざまな目のトラブルの原因になってしまう恐れがあります。

グルーが劣化しやすい

揮発成分が目に触れ、目に強い刺激が加わると涙が出やすくなってしまいます。その涙による湿気の影響を受けて、グルーが劣化してしまう場合があります

マツエクが取れやすくなりやすい

ドライアイ症状のひとつとして目の違和感や目のかゆみを覚える方も少なくありません。そういった方がマツエクをした後、目にかゆみを感じてゴシゴシこすってしまうと、エクステが取れやすくなってしまいます。

ドライアイが進行することも…

マツエクをつけたことによってまぶたが閉じにくくなってしまうこともあります。まぶたが閉じにくくなってしまうと目の表面が乾燥してしまい、ドライアイがますます進んでしまう可能性があります。

ドライアイの方にマツエクをする際の必須対策

しかし、ドライアイの方へのマツエクは絶対にNGというわけではありません。事前にしっかりと対策をしておけば、ドライアイの方にもマツエクを施術することは可能です。
その際は、以下のような対策を行うことが必須です。

施術前に目薬を点眼していただく

マツエク施術中はずっと目を閉じた状態になるため、目が乾燥しやすくなります。もしお客様が眼科でドライアイ用の目薬を処方されているのなら、その目薬を持参していただき、施術前に点眼していただくようお願いしましょう
市販のドライアイ用の目薬を使用されている方にも同様に、施術前の点眼をおすすめしてください。

コンタクトレンズは外していただく

通常、ソフトコンタクトレンズの場合は装着したままでもマツエクの施術は可能です。

しかし、ドライアイのお客様にはソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズにかかわらず、コンタクトレンズを外していただくようにお願いしましょう。
コンタクトレンズをしたまま長時間目を閉じてしまうと目が乾燥しやすくなり、さまざまな目のトラブルにつながる恐れがあります。

ドライアイのお客様には事前にコンタクトレンズは装着せずにお越しいただくか、施術前に外していただくことを徹底しましょう。

マツエクを離れた位置に装着する

通常マツエクは、自まつげの根元から1.5mm離したところに装着します。しかし、ドライアイのお客様には少しでも揮発成分が目に触れないよう、できるだけ自まつげから離れた位置に装着するようにしましょう。

低刺激のグルーを使用する

ドライアイのお客様にはできるだけ低刺激のグルーを使用するようにしましょう。目への刺激をできるだけ軽減することが重要な対策のひとつです。

施術後も丁寧に

施術前、施術中だけでなく施術後の対策も重要です。グルーをしっかりと乾かして、さらにコーティング剤を塗り、そのコーティング剤もしっかりと乾かすこと。念には念を入れてお客様の目にグルーの揮発成分が入らないようにしましょう。

ただし、ドライアイの症状によっては、事前に眼科医にマツエクが可能かどうか診察していただくことをおすすめすることも必要です。重度のドライアイのお客様にはマツエクをお断りする潔さも必要である、ということを心にとどめておいてください。

そのためにも大切なのがカウンセリング。施術が終わってから、お客様から「実は私ドライアイで…」と訴えられる、ということがないように、カウンセリングは丁寧に行うようにしましょう。

ホームケアのポイントは?

ドライアイのお客様に快適にマツエクを楽しんでいただくためには、自宅でのホームケアが重要になります。
施術後のアフターカウンセリングの際にしっかりとアドバイスできるよう、ホームケアのポイントをしっかりと覚えておきましょう。

ドライアイのお客様にお伝えしたいホームケアのポイント
  • 目薬の使い方に気をつける
  • メイクはしっかりと落とす

目薬の使い方に気をつける

ドライアイのお客様に欠かせないのが目薬。マツエク施術中、施術直後にいくら気をつけても、目薬を頻繁に使用している方は、グルーが目に入ってしまう可能性がゼロとは言い切れません
マツエクを施術した当日は目に負担をかけない程度に目薬の使用回数を減らしていただきましょう

また、目薬を使用する際は、目薬がマツエクに触れないようにしていただきます。
目薬を使用する際は清潔なティッシュやタオルを目がしらに置いてさします。こうすることで目からあふれた目薬がティッシュやタオルに吸い込まれ、目薬がマツエクに付いてしまう可能性が少なくなります。

メイクはしっかりと落とす

マツエクをしているときは、マツエクが落ちてしまわないよう「極力マツエクに触らないように」お伝えしていると思います。しかし、お客様の中にはあまりに神経質になりすぎて、クレンジングや洗顔で目の周りを避けてしまう方もいるので気をつけてください。

クレンジングや洗顔が不十分だと、メイクや汚れがまつげの根元に残ってしまいます。まつげの根元に残ったメイクや汚れは、まつげの生え際の内側にある「マイボーム腺」という皮脂腺に入り込んでしまうことも。

本来、マイボーム腺からは油分が排出されていて、それが目の表面で涙と混ざり合うことで涙が蒸発しにくくなるはずなのですが、マイボーム腺がメイクや汚れで詰まってしまうと、油分が排出されにくくなってしまいます。そうなると、ますます涙が渇きやすくなってしまい、ドライアイが進行してしまうこともあるのです

そうならないためにも、メイクや汚れはしっかりと落としていただくことをお客様にお伝えしましょう。「まつげ近くのメイクや汚れは、綿棒で丁寧に落としていただくと安心ですよ」と、アドバイスしてあげると親切ですね。

また、マツエクが乾くまでにお客様に気をつけていただきたいことは、こちらの記事が参考になるでしょう。

まとめ

よほど重度でない限り、ドライアイのお客様にもマツエクの施術は可能です。しかし、ドライアイのお客様はマツエクをすることによって、目のトラブルに発展してしまうリスクがある…ということはしっかりと念頭にいれておかなねければなりません。

しかし、アイリストが施術中に工夫したり、お客様に適切なホームケアのアドバイスをすることでをしたりすることによって、そのリスクを軽減することができるのです。
もちろんドライアイの程度にもよりますが、お客様が気兼ねなくマツエクを楽しんでいただくためにも、アイリストは常に的確な施術とアドバイスを行うことが大切です。191211Eco

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