グルーアレルギーを発症してもマツエクを続けると…?どんなリスクがある?

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今まで何ともなかったのに、ある日突然襲ってくるのがグルーアレルギー。一度発症すると完治は難しく、さまざまな症状に悩まされてしまいます。しかし、過去にグルーアレルギーを発症しているにも関わらず、どうしてもマツエクがしたい…そう望まれているお客様も少なくありません。そこでこの記事では、グルーアレルギーの症状と、アレルギーがあるのにマツエクを続けたときのリスクについて、いまいちど検証していきたいと思います。

グルーアレルギーの症状について

まずはグルーアレルギーを発症した際に起こる代表的な症状を詳しく解説していきましょう。

目の症状

朝起きたときにまぶたが腫れている
目やにがよく出る
目のかゆみ・充血、涙が出る
目の中がゴロゴロする、不快感がある
目の周りの皮膚やまぶたのかさつき、荒れ
まつげが抜け落ちる

やはり、グルーアレルギーの症状が一番出やすいのは目です
症状が酷くなると、充血や腫れによって目が開かなくなってしまったり、黒目の部分に当たる角膜に傷が付いてしまい、激しい痛みを起こしてしまったりする恐れがあります。

目以外の症状

くしゃみが出る
鼻水が出る
のどが痛くなり、声がかすれてしまう
皮膚のかゆみ、荒れ

グルーアレルギーの症状は、何も目だけに現れるわけではありません。アレルギー症状とは、実は全身に発症することも多いのです。
目には症状が出ていないから、グルーによるアレルギーではないだろう…と思っていたのに、病院に行ってみると実は…というケースも少なくありません。

アレルギー症状が出ても続けるリスクとは?

グルーアレルギーを発症しても、我慢できる程度だから、とそのままマツエクを続けてしまうお客様もまれにいらっしゃいます。
しかし、アレルギーがあるのにマツエクを無理して続けてしまうと、症状が改善されるどころか、ますます悪化する恐れがあるのです。
ここでは、アレルギーを発症してもマツエクを続けた場合に考えられるリスクをいくつかご紹介していきましょう。

視力低下の恐れがある

アレルギーが酷くなると、角膜と呼ばれる目の黒目部分に傷がついてしまう恐れがあります。角膜は非常に痛みを感じやすい部分であるため、少しの傷でも酷く痛みます。角膜に傷がつくと、治るまでコンタクトレンズの装着ができません。普段コンタクトレンズで生活している人は、非常に不便な生活を強いられるでしょう。
また、視力がよい人でも角膜に傷がつくことで見えにくくなったり、視界がかすんでしまうこともあります。
さらに、目がかゆいから、と目を強くこすったり叩いたりすることで、白内障と呼ばれる病気を引き起こす可能性も。白内障は「水晶体」と呼ばれるカメラのレンズに該当する部分が濁ってしまう病気です。白内障になってしまうと、視力が低下してしまい、手術しか治療方法がなくなってしまいます
最悪の場合、角膜の傷ついた部分から細菌が侵入してしまい、視力が戻らなくなってしまうケースも。

お化粧ができなくなってしまう

グルーアレルギーが酷くなると、皮膚の荒れやまぶたの腫れがさらに強くなってしまう可能性があります。肌荒れが酷くなってしまうと、当然ながらメイクがいつもどおりに仕上がる…というわけにはいきません。それどころか、化粧品に含まれる成分が肌を刺激してしまい、メイクができなくなってしまう可能性もあるのです。

体調不良を引き起こす

中には吐き気や頭痛などの症状が現れる人もいます。体調が悪くなってしまうと、日常生活に支障が出ますし、気分もスッキリとしません。また、酷い場合には喘息のような症状が出てしまい、ステロイドの吸入を毎日しなければならなくなることもあるのです。
吐き気や頭痛、喘息は我慢してもしきれるものではありません。このように、アレルギー症状が進んでしまうと、日々の生活が脅かされてしまうくらい深刻な状態になってしまうこともじゅうぶんに考えられます

アナフィラキシーを引き起こす場合も…

アレルギー症状のなかでも最も重篤な症状がアナフィラキシーと呼ばれる症状です。アナフィラキシーはじんましん腫れ、など軽度のものから、重度のものに至っては、呼吸困難意識障害血圧低下など命の危険にさらされる恐れがあります。

症状が軽度だからと甘く見てしまうと、日常生活に支障をきたすばかりか、命にかかわる可能性もあるのがアレルギー。
お客様も大切な健康をお守りするためにも、グルーアレルギーを発症しているにもかかわらず通常通りのマツエクを施術するリスクをしっかりと念頭に置いておきましょう。

治ることはある?

アレルギー症状は、一度発症してしまうと、残念ながら完治することは難しいでしょう。しかし、アレルギーの原因物質を取り除いたり、万全な予防策を講じたりすることで、症状が出ないようにすることは可能です。
ここでは、グルーアレルギーの発症を抑える方法をご紹介していきましょう。

症状が出たらまず病院へ

お客様が「マツエクをしてから目がかゆい、涙が出る…」などの症状を訴えられた場合は、そのまま様子を見るのではなく、かならず病院へ行っていただくようにしましょう。
例えばお客様が「目が痛い」と訴えられた場合、アレルギーを発症したケースも考えられますが、まれに、マツエクの重みに耐えきれなくなったまつげが下がってしまい、エクステの先端が角膜に触れて傷を付けてしまった…というケースも考えられるのです。
いずれにせよ、素人判断は非常に危険。いつもと違う症状が現れたり、違和感を覚えられたりした場合は、必ず専門医に診断してもらうことを、事前に必ずご案内しましょう。

体調を整えていただく

アレルギー全般に言えることですが、身体のコンディションが万全でなかったり、強いストレスを感じていたりする場合には、アレルギー症状が出やすくなってしまいます。逆に言えば、身体のコンディションを整え、体質改善することによってアレルギー症状が治まる可能性があるのです。
ただ、アレルギーの克服方法や症状の改善方法は病院によって千差万別。さらに、アレルギー症状も十人十色であるため、一概に「この方法がオススメ」とは言い難いのが現状です。
現在、アレルギー症状を抑えるのに有効な方法だと言われているのが

体内免疫バランスを強化する
腸内環境を整備する
抗酸化物質で活性酸素を除去する
食生活を改善する

です。しかしながら、これらは専門医の指示のもとで行うことが大前提。お客様にアドバイスを求められた場合は、医師に相談していただくことを強くオススメしたうえで、施術を受ける際は、体調を万全に整えていただきたい、ということはお伝えしておきましょう。

アレルギー対応のグルーを使用する

お客様のアレルギーが、グルーに配合されているカーボンブラックによるものなら、ノンカーボンタイプのグルーで施術することによってアレルギーの発症を抑えることができます。
さらに、

ホムデアルヒドが液化して皮膚に付くのを防ぐため、8時間程度顔を濡らさない
コーティング剤を塗ってホルムアルデヒドの発生を抑える
皮膚をガードするためにワセリンを塗る

という対策も有効です。
アレルギー用のグルーに関する記事はこちら

いずれの対策も、アレルギーを完全に出さない…というわけにはいきませんが、ある程度アレルギーを抑える効果は期待できます
ともあれ、グルーアレルギーの発生を抑えるポイントは、丁寧なカウンセリングと施術に尽きる、ということでしょう。

まとめ

マツエクを付けた状態に慣れてしまった方は、マツエクをオフして日常生活を送ることに抵抗を覚えることがあります。そのため、少々のアレルギー症状は我慢してでも施術して欲しい、と考える方も少なくありません。しかし、カウンセリングの際に、アレルギー症状を認められたお客様は、施術をお断りするという決断も大切です。我々アイリストが美しいマツエクを施術するためには、お客様の健康が必要不可欠である、ということを忘れずにいたいものです。190521Eco

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