マツエク中にお客様が目を開けたくなる・開けてしまう原因と対策をチェック

施術中に、お客様の目が開いてしまうこともありますよね。目が開いてしまうと、施術しづらいだけでなく、お客様が不快感を抱くこともあるため、適切な対応を把握しておきたいもの。そこで今回は、マツエク中に目を開けたくなる・開けてしまう原因とその対策をご紹介します。
マツエク中に目が開くのはなぜ?寝ているのに開くことも
お客様の中には、マツエクの施術中に寝てしまうというケースも結構な頻度でみられます。寝るという行為はお客様がリラックスしている証拠。それ自体は良いことなのですが、寝ている状態のお客様の目がうっすら開いて対応に困ったというアイデザイナーも多いのではないでしょうか?また、寝ていないお客様であっても、マツエク中に目が開いてしまう、もしくは目を開けたくなることも。ここでは、なぜ施術中にお客様の目が開いてしまうのか、考えられる原因について解説していきます。
原因① まぶたの大きさに対して、眼球が大きい
お客様がマツエク中に目を開ける原因の一つに、まぶたの大きさに対して眼球が大きめであるということが考えられます。眼球が大きい場合でも、起きているときは意図的に目をつぶるため、日常生活では問題ありません。しかし、寝るとまぶたの筋肉が緩み、大きめの眼球を覆いきれないため目が開いた状態になりやすいと考えられます。
原因② まぶたの筋肉が緊張している
まぶたを上に引き上げる筋肉が緊張状態にあり、寝ている間も筋肉が緩まず目が開いたままの状態になることがあります。筋肉が緊張状態になる原因はさまざまですが、ストレスが主な原因。ストレスを感じると交感神経が働き、筋肉が緊張して固くなってしまうのです。
原因③ まぶたの筋力が低下している
加齢や疲労などにより、目の周りの筋力が低下していることも原因の一つです。加えて、寝ることによりさらに筋肉が緩み、目が開いてしまいます。
原因④ テープの貼り方に問題がある
特に原因となるのがアッパーテープの貼り方です。テープを貼る時点ではお客様は起きているため、意図的に閉じたまぶたを基準にテープを貼り付けている状態。しかし、お客様が眠るとまぶたの筋肉が緩み、テープで引っ張り上げられることで、目が開いてしまいやすくなるのです。そのため、施術前にはきちんと貼れていても、途中で目が開いてきてしまうこともあります。
原因⑤ 恐怖心がある方も
マツエクの施術では、デリケートな眼球の近くでまつげにグルーを塗布したりツイザーなどを使ってエクステを装着したりと、細かな工程を進めていきます。そんなマツエクの施術中に心臓がバクバクするなど、恐怖を感じることで思わず目を開けたくなるお客様もいるようです。
また、中には、長時間同じ姿勢でいることがしんどいと感じるむずむず脚症候群や、閉所恐怖症などの影響で目を閉じていられなくなることも。お客様によっては、恐怖心からマツエク中にパニックになることもあるため、配慮が必要な場合もあります。
目が開いてしまうことで起こるデメリットとは?
施術中に目が開いてしまうと、どのようなデメリットがあるのかをチェックしておきましょう。
目が乾燥する
施術中に目が開いてしまうと、目が乾燥することが考えられます。通常は目が乾燥するとまばたきによる涙の供給を行いますが、施術中はテープでまぶたを固定しているため、まばたきするのが難しい状態です。
また、寝ているお客様の場合は、意識的なまばたきが難しいことも。目の乾燥によってお客様が不快感を抱いたり充血したりといったリスクが考えられます。
白化現象が起こる
施術中に目が開いてしまったことで乾燥すると、それを解消しようと反射的に涙が分泌されます。この涙は、施術効率や仕上がりを左右するため要注意です。
ご存知のとおり、グルーは硬化前に水分に触れると白化現象が起こりますよね。つまり、目が乾燥して出た涙がグルーに付着することで、白化現象につながる可能性があるのです。グルーの白化現象は不可逆的、つまり一度起こると元の状態には戻せないため、エクステをオフして付け直す必要があります。
目への刺激が起こりうる
涙が出ることでさらに危険をはらんでいるのが、ホルムアルデヒドによる目への刺激です。ホルムアルデヒドとは、グルーが硬化する過程で発生する刺激性のある気体。
ホルムアルデヒドについてひとつ、分かりやすい例を挙げましょう。子供の頃「理科室」などにあった生物の組織標本が入っている液体で満たされた瓶を覚えていますか?あの液体の正体は生物の腐敗を防ぐ役割があるホルマリンという物質。あのホルマリンが気体になったものがホルムアルデヒドです。
液体の状態で安定する物質であるため、もちろん水溶性。そのためグルーから発生したホルムアルデヒドは涙にも溶けやすく、涙に溶けたホルムアルデヒドが目を刺激します。このとき目が開いていると、なおさら刺激を受けやすくなります。刺激を受けるとさらに涙が分泌され、ホルムアルデヒドがまた涙に溶け出し、刺激が継続してしまうという悪循環を引き起こす危険性があるのです。
目が開いてしまった場合の対策とは?
ここからは、施術時にお客様の目が開いてしまった場合の対策について解説しましょう。具体的な対策を把握しておくことで、スムーズかつ快適な施術が提供できるはずです。
指でまぶたをトントンする
目の乾燥や沁みることなどを回避するため、まず開いている目をしっかりと閉じることが重要です。簡単な方法として、上まぶたを指の腹でトントンと優しく触れるのが効果的。反射的にまぶたが閉じることがあるため、寝ているお客様にもおすすめです。刺激になりすぎないよう配慮しつつ、ぜひ試してみてくださいね。
テープを貼り直す
施術前にまぶたを強く引き上げすぎていることが原因の場合、テープの貼り直しによって目が閉じることがあります。お客様が起きてしまうと筋肉に力が入るため、寝ている(筋肉が緩んでいる)状態のままテープを貼り直せるとより良いのですが、現実的には難しいかもしれませんね。
ちなみに施術前のテープ貼りの段階で、頭側からではなく口側から貼り具合を確認することも大切です。口側から確認し、目の開きがある場合は貼り直しましょう。
しかし、眼球の大きさや目の筋肉の緊張、筋力の低下が原因で目が開いている場合には、この対処法は効果的ではありません。寝ると目が開くタイプのお客様であるにもかかわらず、何度沁みても寝てしまうという場合にはお声かけをし、起きていただくのがベストでしょう。
起きれば意図的にまぶたを閉じるため、沁みることを防げますよね。リラックスしているお客様を起こしてしまうのは忍びないですが、ホルムアルデヒドによるアレルギー反応を起こさないためにもやむを得ないことです。
その際に、ただ単に起こしてしまうのではなく、お客様が不愉快な思いをしない工夫をすることを忘れてはいけません。
出典:【お客様100人に聞きました!】マツエクサロン、長く通うのに一番重視するポイントとは
こちらはお客様100人に「長く通えるサロンの条件」をお聞きしたアンケート結果をまとめた表です。
表からも読み取れるように「施術技術の高さ」と「料金体系」が1、2トップですが、ベスト5の残りは「スタッフの接客」や「カウンセリングが丁寧」、「スタッフの人柄」とアイデザイナーのコニュニケーション力が試される結果となっています。
そのためお客様を起こす前に、目を覚ましたお客様が快く対応してくれるような話題などを考えるもの大切です。
片目ずつ施術する
マツエクの施術で長時間目を閉じているのが難しい、恐怖心から目を開けてしまうといったお客様には、片目ずつ施術するという対策もあります。お客様によっては「目をずっと閉じているのは怖いけど、マツエクをしてみたい!」という方もいるでしょう。より多くの方に美を提供できるよう、サロン側も工夫が必要ですよね。
片目ずつ施術する場合には、まず片目のみにテープを貼り、施術が完了したらもう片方の目にテープを貼って施術を進めていくのが基本的な流れ。通常よりも施術の時間が長くかかってしまうため、片目ずつ施術する場合にはお客様にもその旨を事前にお伝えしましょう。サロンによっては、時間が長くかかることからプラス料金を設定している場合もあるようです。
マツエク中、暇つぶしになるようにイヤホンで音楽を聴いてもらうのもアイデアの一つ。お客様自身が好きな音楽を選ぶことができ、リラックスしやすい環境になるおすすめの対策です。
まとめ
今回は、施術中にお客様の目が開いてしまう原因と対策をご紹介しました。目の乾燥や沁みといった、目が開いていることで起こるデメリットを回避するためには「指でトントン」や「テープの貼り直し」などを行い、目を閉じてもらうことが大切です。それでも目が開いてしまう場合には、事前に話す内容などを考えたうえでのお声かけを行い、残りの施術時間をお客様が快適に過ごせるよう努めましょう。
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