アイデザイナーで独立したい!流れや準備すべきことは

アイデザイナーとしてサロンに勤めている方の中には「将来的には独立したい」という方もいるでしょう。最近は独立の方法もさまざまなので、自分に合った方法を選び、顧客確保につなげていきましょう。しかし、いずれの独立の方法にしてもこれまでのように“施術が業務のメイン”ではなくなり、他業務も増えることになります。そこで今回は、アイデザイナーとしての独立の流れと、成功するためにしておきたいことを解説します。
アイデザイナーが独立する方法は?
アイデザイナーとして独立する方法は、今や自身のサロンを持つ1択ではありません。どのような選択肢があるか、確認してみましょう。
シェアサロン
近年増えつつあるというシェアサロンは、イスなども備えてある個室などを借りてお店を開くスタイルです。アイデザイナーであれば、施術に必要なアイテムをそろえるだけでお店が開けるという手軽さが魅力。月額制もしくは売り上げの〇%を支払うことでスペースを借りられるため、独立する方法としては比較的ハードルが低いでしょう。
モール型サロン
シェアサロンと似ているようで異なるのが、モール型サロン。ワンフロアに独立したサロンが集合して営業を行っているものです。一つひとつのサロンはモール運営元と定額制で契約を結ぶパターンが多いため、売り上げの〇%を支払う必要はありません。店舗名だけでなく内装もある程度は自由に決められるため、カスタマイズ性が高いのも特徴です。
業務委託
自身の店舗を持たず、フリーランスのアイデザイナーとして働く方法もあります。業務委託として契約を結んだサロンで、担当したお客様の分だけ報酬を受け取る“完全歩合制”の働き方です。自身でサロン開業する場合と比べると初期費用を大きく抑えられるうえ、パートナーがいる方は転勤にも帯同しやすいといったメリットがあるでしょう。
ただし、報酬の相場は40~50%といわれており、固定給ではないため収入が安定しないというデメリットがあることも覚えておきましょう。
店舗で開業
“独立=自身のサロンを持つ”と聞くと、店舗を持つイメージの方が一番多いかもしれません。好きな立地にテナントを借りてお店を構えられ、内装工事の自由度が高いのも魅力です。
ただし、独立するためには“集客が見込める立地”という条件の優先度が高くなり、必然的に駅前や商店街のように人通りが多く家賃が高い場所となる傾向に。工事なども含め、初期費用はかなりかかり、相場は300万円ほどです。「手軽に独立したい」という方には向いていません。
それでも“店舗を持ちたい”という方は、自宅サロンという方法もあります。テナントの家賃や光熱費がかからないため、費用の節約に。開業費用は150~200万円と、テナントを借りる場合よりは抑えられ、通勤時間がカットできるというメリットもあります。自宅を知られるという点では防犯面の不安も残るため、メリット・デメリットを踏まえて選択するようにしましょう。
マッチング
起業したい方のマッチングサービスがあるのをご存知でしょうか。「1人で独立するには不安が大きいので仲間が欲しい」という方におすすめです。
“独立”は自分がオーナーとなって働くイメージがありますが、同じ志の仲間がいると心強く、業務が分担できるというメリットもあるでしょう。独立資金に不安がある方も、仲間がいると初期費用を折半でき、売り上げも延ばしやすい可能性があります。
独立するために必要な資格と書類
独立するためには、次のような資格や書類提出が求められます。
独立に必要な資格
独立のために必要な資格は、アイデザイナーとして欠かせない「美容師免許」です。すでにアイデザイナーとしての施術経験があれば持っているはずですが、無免許での施術は違法となるため注意しましょう。とくに、独立してから他のアイデザイナーを雇用する場合は、美容師免許を所有しているかよく確認する必要があります。なお、自分では施術を行わず、経営者としてサロンを開業するのみの場合は、美容師免許は不要です。
また、複数のアイデザイナーが在籍する際は「管理美容師免許」も必要になります。これは全員ではなく、従業員のうち1人が持っていれば良い免許です。最初から複数人での独立を考えている場合は、誰がこの免許の取得を取得するか考えましょう。
独立に必要な書類
オープン準備が整ったら、「美容所開設届書」を管轄の保健所へ提出する必要があります。提出の目安は、オープンの1~2週間前です。アイラッシュサロンとして適切かどうか実地検査が行われ、無事クリアすれば「美容所確認済証」が送付されて開業許可がおりたということになります。
また、自身のサロンを持つ場合は「開業届」を管轄の税務署へ提出しましょう。独立して自身のお店を運営していくことは、個人事業主になるためです。提出期限は、事業をスタートさせてから1ヶ月以内です。
独立する場合の大まかな手順は?
アイデザイナーとして独立するためには、次のようなステップを踏んでいくことになります。ここでは自身の店舗を持つ場合の一般的な流れを解説します。
開業計画
どのようなコンセプトのお店にしたいか、明確にすることが大切。これが、事業経営やサービス内容のベースになってくるためです。
お店の方向性が決まったら、事業計画と資金調達を行います。資金は金融機関からの融資だけでなく、利用できる助成金・補助金があれば申請しましょう。
物件選び・工事
立地条件や賃貸契約の内容などを総合的にみて物件を選定しましょう。ターゲット層によってエリアを絞るのも1つです。
物件が決まり次第、内装・外装の工事を進めていきます。電気・ガス・水道など必要な契約も忘れないようにしましょう。
必要な書類手続き
店舗の工事を進めながら、先ほどご紹介した「美容所開設届書」「開業届」の準備も並行して行いましょう。オープン予定日をもとに提出期日を確認し、早めに提出できるものは先に提出しておくと安心です。
備品やシステムの導入
アイラッシュサロンとしてどのようなメニューを提供するか確定させ、備品をそろえていきましょう。決済システムは、現金だけでなく複数のキャッシュレス決済にも対応できるようにしておくと、お客様の利便性が高くなります。
従業員の確保
アイデザイナーを雇う場合は、採用活動も進めていく必要があります。研修期間を設ける想定であれば、オープンの1ヶ月前までには採用できているのが理想です。
集客活動
オープンが決まったら、SNSや予約システムなどを使って積極的に情報発信・集客に努めましょう。クーポンを用意しておくと、初めてのお客様も来店しやすくなります。
これまで勤めていたサロンでの固定客がいる場合は、独立のお知らせをしておくと引き続き顧客となってもらえる可能性が高いでしょう。
独立を成功させるために準備しておきたいこと
オープン前には、次のような準備もしておくと独立しても成功につながりやすいでしょう。
集客を工夫する
ターゲット層に合わせて集客方法を選びましょう。サロンのHPやSNSだけでなく、ポスティングといった方法もあります。
月額制のネット予約システムは幅広い年齢層が利用しており、サロン側の予約管理も同時に行いやすいため活用してみると良いでしょう。クーポン掲載やブログ掲載もできるため、長期間の集客が見込めます。
他店のリサーチ
お客様にリピートしてもらえるお店にするために、同じエリアに出店している他店との差別化を図ることも重要です。他店と同じようなメニューやサービスでは特徴がなく「また来たい」と思ってもらいにくいもの。価格やメニュー設定だけでなく、店内の雰囲気などで独自性を出すことも考えましょう。
まとめ
アイデザイナーとして独立するためには、少し前までは“店舗での独立”が一般的でした。しかし、近年は自前の店舗を持たず、低コストで独立できる選択肢も増えています。「アイデザイナーとして独立する」目的は何なのかを明確にし、自分により良い独立方法を選ぶようにしましょう。多くの場合、自分1人で手続きを進めていくようになります。今回ご紹介した流れを参考に、必要な免許や手続きも漏れがないよう計画的に進め、独立の夢を叶えましょう。
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