アイリストを諦めたくないー…グルーアレルギーに悩むアイリストが出来る対処法とは?

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Beautéには、読者の皆さまから連日さまざまなご意見・ご感想・ご質問をいただきます。中には、アイリストにとって切実なお悩みの相談も。今回は、アイリストにとっては死活問題ともいえる、「グルーアレルギー」についてのお悩みをご紹介いたします。

突然発症したグルーアレルギー…

まずは、お悩みの内容をご紹介しましょう。

「私はアイリスト4年目なのですが、2年前からグルーアレルギーに悩まされています。施術が終わったあとなど症状が出てとても大変で…。でも、アイリストが天職だと思い、眼科や皮膚科に通いながら、今でも仕事を続けています。病院に行くのはもちろんですが、施術者側のグルーアレルギー対策、悪化させないためにできることなどあれば教えてほしいです」

確かにアイリストがグルーアレルギーを発症してしまうと、業務に差し支えが出てしまいます。アレルギーは辛い、でもアイリストの仕事は諦めたくない…と、葛藤していらっしゃる方も多いのではないか…と推察します。

アレルギー症状に悩まされることなく、スムーズに業務を行いたい、という気持ち、痛いほどよくわかります。

果たして、アイリストがグルーアレルギーを発症してしまった場合、どのような対策が有効なのでしょうか。ご相談いただいたアイリストさん以外の方もぜひ読んでみてください。

発症したらまず病院へ

アレルギーかな?と思われる症状が発症した場合、「これくらい…」と我慢せずに、すぐに病院に行くようにしましょう。

主な症状

グルーアレルギーを発症すると、主に以下のような症状があらわれることが多いようです。

・目やにが多くなる

・目の周りのかゆみ・赤み・腫れ

・まぶたがかさつく

・目がゴロゴロする・異物感

・涙が出る

・目の充血・かゆみ

・くしゃみ・鼻水

・のどがいがらっぽい

グルーアレルギーは目だけでなく、鼻やのどにも症状がでることがあるため、「花粉症かな?」と勘違いしてしまう人が多いようです。

しかし、「仕事の時しか症状はでない。休みの日は症状が治まっている」という場合は、グルーアレルギーの可能性が高い、といえます。

いずれにせよ、自己判断は危険。「あれ?おかしいな?」と思ったら、医師の診断をあおぐことが大切です。

どうしてアレルギーが起こるの?

グルーに含まれている化学物質がまぶたの炎症や腫れを引き起こしたり、気化したグルーが目を刺激したり、角膜を傷つけることにより、さまざまなトラブルを引き起こします。

また、気をつけたいのは、アレルギー症状は、ある日突然起こる、ということ。

昨日までなんともなかったのに、今日突然まぶたが腫れていた…目がかゆくなった…ということも大いにありうる話。

なぜなら、アレルギー反応とは人間が生まれ持っている自己防衛本能のひとつ。体内に侵入した異物を体外に排出しようとして、体が必要以上に頑張ってしまっている状態なのです。

もう少し詳しく説明しましょう。体内には、アレルギー反応や炎症を引き起こす。「肥満細胞」と呼ばれる細胞があります。また、グルーなどの化学物質が体内に入ると、それを退治しようと、IgEという抗体が作られます。

この抗体は体内に入ってきた異物を排出する働きがあります。IgEは肥満細胞と結合しやすいという特徴があるため、グルーが体内に入るたびにIgEと結合した肥満細胞がどんどん増えていくのです。IgEが一定の量を超えると、肥満細胞から化学伝達物質が排出され、その化学物質に目や鼻が反応してアレルギー症状が引き起こされる、というわけです。

IgEがどれくらいの量になるとアレルギー症状がでるのか、それは解明されておらず、個人差によるとされています。

大きなどんぶりいっぱいIgEが増えても大丈夫な人もいれば、小さなおちょこ程度の量でアレルギー反応を起こす人もいるのです。つまり、アレルギー反応を起こしてしまった人は、体内のIgE許容量を超えてしまった人、ということなのです。

アレルギーの二大症状

グルーによるアレルギーの二大症状は「アレルギー性結膜炎」と「アレルギー性眼瞼炎」です。それぞれの症状について詳しく解説しましょう。

「アレルギー性結膜炎」

アレルギー結膜炎とは、目の表面にアレルギーの原因となる物質が付着することで、かゆみなどの症状を引き起こす病気のことです。

アレルギー性結膜炎を引き起こした場合、目薬による治療を行います。主に抗アレルギー点眼剤を使用しますが、症状が重い場合はステロイド剤もしくは免疫抑制点眼剤を使用するケースもあります。

「アレルギー性眼瞼炎」

アレルギー性眼瞼炎は、アレルギーによってまぶたのかゆみや腫れ、皮膚のただれなどが起こる病気です。治療には、弱いステロイド剤の軟膏を使用することがほとんどです。

アレルギー検査をしてもらうのも有効

眼科によってはアレルギーの有無を調べる検査を行ってくれるところもあります。採血して血液の中にIgE抗体があるかどうかを調べる検査です。グルーアレルギーがあるかも…と思われる方は、一度アレルギー検査を行ってみてもいいかもしれませんね。

サロンでできるアレルギー対策

実際にグルーアレルギーだと診断された場合、また、グルーアレルギーの症状に悩まされている際に有効な対策方法をまとめてみました。

換気をしっかりする

まず大切なのは、アレルギーの原因となる物質をできるだけ体内に取り込まないようにすること。そのために大切なのが「換気」です。窓のあるサロンなら、施術が終わるたびに窓を開けて空気の入れ替えを行うようにしましょう。窓のないサロンの場合は空気清浄機を導入するのがオススメです。特に真夏や真冬になるとエアコンをつけるため、換気がおろそかになりがちです。施術が終わるたびに空気の入れ替えをする、ということを習慣づけておきましょう。有害物質除去ジェル を併用すると、さらに安心です。

<7Lash>アンティアレジーゲル 80ml

画像元:Amazon

グルーから発生する「ホルムアルデヒド」や悪臭成分である「アセトアルデヒド」、揮発性の有機化合物「VOC」などを強力に吸収し、無害化してくれるジェルです。ベッド1台分のスペースに1個置くのが目安。お部屋の消臭効果も期待できます。

 

マスク・メガネの着用

グルーの成分が直接目や鼻、口に入らないように、メガネとマスクを着用することも有効です。マスクはホルムアルデヒド用マスクが売られています ので、そちらを着用するとよいでしょう。また、サイズの合ったものを正しく着用することも大切です。メガネは、花粉症対策用のレンズにフードが付いたものを着用することをオススメします。

BMC活性炭入りフィットマスク

画像元:Amazon

ガードステッチ効果で、すき間なくフィットしてくれるマスクです。ちりやほこりなど、ミクロの粒子まで補足してくれる四重構造。顔のラインにフィットしたデザインなので、メガネがくもってしまう心配もありません。

BMC フィットマスク 使い捨てサージカルマスク

画像元:Amazon

耳が痛くなりにくい、ソフトな平ゴムのマスクなので、長時間着用していても不快感がありません。超極細繊維フィルターで、ミクロの粒子まで捕捉してくれます。鼻の部分はやわらかノーズフィッターで、ぴったりフィット。メガネのくもりも解消してくれます。

手洗い・うがいの徹底

施術後にうがいや手洗いをしっかりすることも大切です。こまめにうがいすることで、のどに付着したグルーの成分を洗い流す効果が期待できます。頬やおでこなどに付着したグルーの成分を取り除くために、できたらこまめに顔を洗うことも有効なのですが、それはなかなか難しいですよね。できれば業務が終了したらすぐに顔を洗う、それが難しければ帰宅後すぐにシャワーを浴びて、顔や髪に付着したグルーの成分をできるだけ早く洗い流すようにしましょう。

規則正しい生活をする

体調が悪くなってしまうと、アレルギー症状が酷くなってしまう恐れがあります。こまめに睡眠をとる、栄養バランスのよい食事を三食きちんととるなど、しっかりと体調管理を行うようにしましょう。また、ストレスもアレルギーに深く関係している、と言われています。ストレスをためないように心がけることも大切です。

グルーを見直す

使用するグルーを医療グレードの低刺激なブチルグルーに変えてみるのもよいでしょう。できればグルーを使用する前にパッチテストをしてみて、これなら「大丈夫」と思えるものを使用するとよいでしょう。ブチルグルーは粘度が高い、硬化が遅い…と敬遠してしまっている方もいるかもしれませんが、なかには硬化が早いブチルグルー もあります。何よりもアイリストとしての自分の身を守るため。低刺激のグルーで、アレルギー症状を押さえるようにしましょう。

LS超低刺激 マザーグルー日本製上級者向け

画像元:Amazon

従来のグルーに比べて反応時間が早くなった最新タイプの低刺激グルー。装着後2時間で完全硬化してくれます。シアノアクリレート系接着剤が持つ、あの独特な刺激臭もほとんどないのが嬉しいですね。ホルムアルデヒド試験も実施済なので、安心して使用することができます。

まとめ

アレルギー症状は一度発症してしまうと、完全に治すことはできません。だからといって、アレルギーが原因で、アイリストの道を閉ざしてしまうことだけは避けたいですよね。グルーが原因のアレルギー症状を完全に除去することは難しいですが、日常の対策で症状を緩和させることは可能です。日々の業務の中で、ほんの少し注意すれば、アイリストの仕事を続けることもできるのです。「アレルギーを発症してしまったから…」といって、仕事を諦める必要はありません。自らの健康を守り、毎日万全のコンディションで施術を行うためにも、適切な対処を行うようにしましょう。これからも、私たちBeautéは、アイリストの皆さんが快適にお仕事を続けられるお手伝いをしていきたいと思っています。

 

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