マツエク施術をコンタクト装着のまま行うリスクって?サロンの対応方法を解説

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マツエク施術の際、「コンタクトレンズを付けたままでも大丈夫ですか?」と質問を受けたことはありませんか?マツエク施術中のコンタクトレンズの装着については、ハード、ソフトはもちろんのこと、カラーコンタクトレンズも外していただいた方が安心です。では、なぜコンタクトを付けたままだとNGなのでしょうか?今回は、コンタクトレンズを装着したままマツエク施術を行うリスクについてまとめました。また、コンタクトを装着したままの施術を希望する方への対応や、トラブル回避のために常備しておきたいグッズもご紹介します。

コンタクトレンズをしたまま施術するリスクとは?

マツエク コンタクト

コンタクトレンズを装着したままでマツエク施術を行うと、どのようなリスクがあるのでしょうか。ハードコンタクトレンズやソフトコンタクトレンズを付けたまま施術することで起こりうる、いろいろなリスクについてまとめました。

1. 目の乾燥による角膜の損傷

人間は目の乾燥を防ぐために、定期的にまばたきを行い涙(水分)の供給をします。しかし、目を閉じた状態では涙はほとんど分泌されません。つまり、マツエク施術中、お客様は目を閉じたままでいるため、涙の供給はほぼストップしている状態です。
マツエクの施術時間は、100本あたり約45分から1時間30分が平均です。100以上の装着や複数のカラーエクステを用いたデザインなどの場合、施術時間はさらに長くなりますよね。このように長時間、涙の供給が滞ると、 コンタクトレンズを装着したままの目は乾燥状態に陥ってしまいます。乾燥したままコンタクトレンズを付けていると、コンタクトレンズが眼球にはり付いてしまうことも。さらには、眼球にはり付いた状態でコンタクトレンズを外すと、角膜を傷付けてしまう危険性もあるのです。

LEDマツエクなら比較的施術時間を短縮できるため、コンタクトレンズをつけたまま施術しても乾燥を感じにくいお客様もいます。しかし、LEDライトの照射によって不快感や異物感が生じる場合や、次に挙げるようなリスクもあるためコンタクトレンズは外してもらうようにしましょう。

2. まぶたを押さえることによる角膜の損傷

ハードコンタクトレンズは硬い素材でできているため、外部からの刺激により目が傷付く可能性があります。そのためコンタクトがズレたり、乾燥やLEDライトにより不快感・異物感が生じたことで、まぶたを外側から押さえると角膜を傷付けてしまう危険性が。ソフトコンタクトレンズに比べて乾燥しにくいといわれているハードコンタクトレンズにも、施術中のリスクが潜んでいることを理解しておくことが大切です。

3. 涙がグルーに付着することによる白化現象

前述したように、コンタクトレンズを装着したまま施術を行う、お客様の目が乾燥状態になることがあります。そのためマツエク施術後には、まばたきをしたり、目を閉じたり、こすったり…などを繰り返すことで涙を出そうとする方も多くいるでしょう。
目にとって涙は大切な水分ですが、十分な時間を置かずしてマツエクグルーにまで付着してしまうと、 「白化現象」を起こすことがあります。マツエクグルーの白化現象は、施術後のグルーに水分が触れることで起こる現象で、お客様の涙も要因の1つです。

一度白くなってしまったグルーはもとには戻せません。再度装着をやり直す必要があり、お客様にも多大な迷惑をおかけすることになります。つまり、コンタクトレンズを装着したままの施術には、 施術のクオリティを落としてしまうリスクもあるのです。

4. コンタクトレンズの破損・変形

ソフトコンタクトレンズの場合、マツエクグルーの主成分である「シアノアクリレート」の揮発成分によって変形する可能性があります。揮発したグルーの成分によりコンタクトレンズが変形したという事案は実際に報告されており、変形したコンタクトレンズは、再び使用することはできません。それだけでなく、 レンズの変形により目を傷付けてしまう危険性もあります。

カラーコンタクトレンズも要注意!

マツエク コンタクト

最近では、カラーコンタクトレンズを愛用している方も少なくありません。以前のカラーコンタクトレンズは、通常のソフトコンタクトレンズに比べて厚みがあり、 酸素透過率は通常レンズの5分の1といわれていました。しかし、今では薄型タイプや酸素透過率が高いものも多く販売されています。このように性能が上がってきているカラーコンタクトレンズですが、つけたままのマツエク施術には、

  • 目の乾燥による角膜の損傷
  • コンタクトレンズのズレやまぶたを押さえることによる角膜の損傷
  • 涙がグルーに付着することによる白化現象
  • コンタクトレンズの破損・変形

といった、通常のコンタクトレンズと同様のリスクがあります。

特に、黒目を大きく見せるカラーコンタクトレンズは、見た目では装着の有無が分かりにくいのも特徴です。マツエク施術中や施術後の目のトラブルを避けるためにも、 コンタクトレンズを付けているかどうかの確認は、すべてのお客様に対して行いましょう。

お客様へのお声がけ方法とサロンでできる工夫

マツエク コンタクト

忙しいお客様の中には、マツエク施術を受けるための時間をどうにか捻出して来店される方もいます。時間的な制約がある中で、コンタクトレンズの装着確認や、装着している場合の施術前後の脱着をスムーズに行ってもらうためにはどうすれば良いのでしょうか。

お声がけ方法

マツエク施術前に記入してもらうカウンセリングシートで、お客様のコンタクトレンズの種類と、今も装着中かどうかを確認しましょう。

もし装着しているようであれば「マツエク施術中は目を閉じた状態となります。そのためコンタクトレンズを装着したままでは目が乾燥しやすくなり、充血する可能性もございます。できるだけ目の安全を確保したうえで施術させていただきたいため、コンタクトレンズを外していただけないでしょうか?」とお伝えしましょう。
ハードタイプの場合は「ハードタイプの場合は目の中でレンズがズレやすくなるうえ、まぶたに施術中の手が当たって傷につながるリスクも高まります」という旨も添えて、リスク軽減のお声がけを。

アイデザイナーがしっかりと問題意識を持ち、お客様の気持ちを行動に移せるよう促すお声がけをしていきましょう。

サロンでできる工夫

コンタクトレンズを愛用している方は、朝にレンズを装着すると夜まで外さない方がほとんど。そのため、コンタクトレンズを外す際に必要な保存液やコンタクトレンズ専用ケースを持ち歩いていない方が大半です。サロンにこれらのアイテムを準備しておくとご案内しやすいでしょう。
なお、コンタクトレンズを外す前に、お客様から「マツエク後はコンタクトレンズを入れて帰れるか」「施術当日はいつからならコンタクトしていいか」と質問があるかもしれません。基本的に、マツエク後すぐのコンタクトレンズ装着はNG。グルーが完全に乾いてからなら大丈夫なので、施術で使用するグルーの完全硬化の目安時間をお伝えすると良いでしょう。

また、メガネを携帯している方やレンズの度数が弱い方であれば裸眼での帰宅が可能ですが、コンタクトレンズがなければ困難なお客様施術日の変更を提案しましょう。何度も来店いただくことにならないよう、予約時や予約の前日などに予約確認とあわせてコンタクトレンズに関する確認を行うと安心です。コンタクトレンズを装着したまま来店すると施術前に外す時間を要するため、「マツエク施術にはメガネで行く」ことを初めからおすすめしてみても良いでしょう。

サロンに用意しておくとスムーズ!おすすめのコンタクトレンズ用品

現在、多くのマツエクサロンでは、コンタクトレンズを外すことをお願いしているかと思います。お客様がコンタクトレンズを外しやすくなるよう、 コンタクトレンズケースや保存液を常備するのがおすすめです。サロンに用意しておくと便利なコンタクトレンズ用品をピックアップしました。

サクラプチケア コンタクトケース

マツエク コンタクト出典:EYELASH GARAGE

こちらはコンタクトレンズ専用のケースと洗浄液、保存液のセットです。ソフトはもちろん、ハード・カラーなどすべてのコンタクトレンズに使えます。個包装してあるので、お客様に提供する際にも衛生的で安心ですよ。

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使い捨てコンタクトレンズ保存液 容器付 ナイトステップ

マツエク コンタクト出典:Amazon

こちらは保存液とコンタクトレンズのセットです。使い捨てで簡易的なタイプのため、施術前に気軽にお客様にお渡しできます。お客様に気持ち良く施術を受けていただくためにも、必ず個包装で清潔なものを選びましょう。

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メリダ・スタンドミラー

マツエク コンタクト出典:EYELASH GARAGE

コンタクトレンズを外す際に使いやすいスタンドミラーです。パウダールームなどがないサロンでは、カウンセリングスペースにこちらのミラーを置くちょっとしたスペースを設けておくと、お客様に洗浄液やコンタクトレンズ専用ケースをお渡ししてコンタクトレンズを外してもらうよう促しやすいでしょう。

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まとめ

コンタクトレンズを装着したお客様にそのままマツエク施術を行うと、さまざまなリスクが考えられます。施術中のトラブルを防ぐためにも、必ず施術前にコンタクトレンズの装着の有無をお伺いしましょう。また、マツエクサロンにコンタクトレンズの保存液や使い捨てのケースを用意しておくことで、お客様の理解も得られやすくコンタクトを外していただくようお願いするのもスムーズになります。ぜひ参考にしてください。

※本記事の内容や価格はすべて、2025年5月時点のものです。最新情報は、公式HP等よりご確認ください。

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