花粉症でもマツエクできる?対処法や日々のケアを知っておこう

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早い人だと2月くらいから発症してしまうと言われている花粉症。涙が止まらなくなる人も多いため、マツエクをする女性の中には「花粉症だとマツエクって辞めた方がいいの?」と不安に思う人もいるでしょう。そこで今回は、花粉症のお客様にどのように対応したら良いのか、また花粉症の症状軽減にもつながるホームケアなどについて詳しく紹介します。

花粉の季節到来!そもそもマツエクはできる?

まずは、花粉症についての基本情報や花粉症とマツエクとの関係について知っておきましょう。

花粉症とはどんなもの?

花粉症とは、アレルギーの原因となる花粉が体内に入ることでアレルギー反応が起き、鼻づまりやくしゃみ、目のかゆみ、目の充血を起こす疾患のこと。私たちにとってとても身近な病気のため、自分自身が花粉症であるというアイリストも多いのではないでしょうか?

それもそのはず、「環境省の花粉症環境保護マニュアル2014」によると、日本で花粉症を有する人の割合は約30%でした。( https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual/full.pdf

ただ、花粉症の症状の程度は人それぞれで、自分では自覚していないほど軽症の人もいれば、何も手につかないほど重症な人もいます。

花粉症でもマツエクして良いの?

結論からいうと、できるだけ控えた方が良いです。まず花粉症とマツエクの関係について考えていきましょう。

マツエクは、目元を強調し目をぱっちりと見せたり華やかな印象にしてくれたりします。そのため、自まつげよりもボリュームや長さを出すこともあるでしょうし、カールさせることもあるでしょう。

その状態で花粉が飛んでくるとどうなるか想像してみてください。いつもよりボリュームや長さのあるマツエクが、花粉を吸着しやすくなり花粉をより多く集めてしまうことに。さらに根元から立ち上がる強いカールの場合にはまつげが眼球にかかりにくくなるため、花粉がダイレクトに目に入りやすくなるでしょう。

また、花粉症ではくしゃみや目のかゆみといった諸症状を発症させますが、それ以外にも目元の皮膚が荒れたり肌が敏感になったりすることもあります。

つまり、マツエクによって花粉症を悪化させる可能性があるのです。

花粉症だけどどうしてもマツエクしたい!対処法は?

「花粉症はマツエクできないのは分かっているけど、完全にお休みするのは嫌」というお客様の声も多いはず。重度の花粉症のお客様へのマツエクは厳禁ですが、軽度の花粉症のお客様が、「どうしてもこのときだけはマツエクしたい」「マツエクはやめられない」といわれた場合の対処方法を紹介します。

低刺激のグルーを使う

花粉症を発症している場合、目元が敏感になりやすいため、低刺激のグルーを使う方が安心です。花粉症を持っているお客様がマツエクをするのは、リスクがあることをしっかり説明しておきましょう。

それでも「どうしてもマツエクをしたい」とおっしゃるのであれば、できるだけ刺激を抑えた施術を心掛けてください。たとえば、グルーに含まれるシアノアクリレートが揮発する際に、ホルムアルデヒドを発生させます。それによってアレルギー症状を引き起こす可能性があるので、できるだけホルムアルデヒドの発生を抑えた低刺激のグルーを使用しましょう。

ただ、「低刺激のグルー=安全」というわけではありません。グルーは薬事法上「雑貨」に分類されるため、成分表示を義務付けられていません。そのため、低刺激のグルーと呼ばれているものの、その内容成分ははっきり分からないものが多いです。

内容成分をしっかり把握し、安全な低刺激のグルーを選びたいのであれば、「SDS(Safety Date Sheet)」を確認しましょう。SDSとは経済産業省が導入している制度で、安全データシートとも呼ばれます。

SDSをチェックすれば、どういった成分で作られたグルーなのか確認が可能です。SDSの作成は任意ですが、SDSを作成しているということは、それだけ安全性に自信があるとも受け取れるでしょう。SDSを作成しているメーカーであれば、依頼すれば提示してもらえるので、ぜひ確認してみてください。

もう1つ、グルー選びでおすすめしたいのが、アイラッシュガレージが作成している「グルーポジショニングマップ」です。グルーの粘度や硬化速度別に、さまざまなメーカーのグルーを分類しています。

また主成分も表示しているので、低刺激のグルーを選びやすいでしょう。低刺激のグルーは、持続性が低いものも多いため、事前にモチについてお客様にお伝えしておくとより親切です。

ボリュームや長さをチェンジ

どうしてもマツエクをしたいのであれば、ボリュームや長さを抑えたエクステにしましょう。そうすることで、花粉がマツエクにつきにくく、花粉症の症状を軽減できるかもしれません。

花粉症では、目にかゆみが出ることもあります。花粉症による目のかゆみで強く目をこすってしまうと、エクステが取れてしまうだけでなく目の角膜を傷つけたり、健康な自まつげが抜けたりすることも。花粉がつきにくくなれば、こういったリスクも抑えられるでしょう。

花粉症が治まったときに、思いっきりマツエクしようと思っても自まつげが少なくなってしまっていてはマツエクを楽しめません。そういったことにならないためにも、軽度の花粉症の方のマツエクは、ボリュームや長さを控えめにしたナチュラルテイストに仕上げましょう。

ホームケアにアイシャンプーを提案

サロンで使っているアイシャンプーをホームケアとして、提案するのもおすすめです。

帰宅後、メイク落としと併用してアイシャンプーを使っていただくことで、自まつげの皮脂や汚れと一緒に、マツエクについた花粉もしっかり落とせます。そうすれば、花粉によるアレルギー症状を少しでも抑えられるかもしれません。

マツエク中のケアや目をこすってしまう方へのおすすめ施術法

最後に、軽度の花粉症のお客様へマツエク施術をする際の、おすすめのケア方法を紹介します。目がかゆくてこすってしまいがちなお客様の施術で、押さえておきたいポイントを見ていきましょう。

洗眼薬の活用

花粉症で目がかゆい場合、洗眼薬を使う方もいます。しかしマツエクをしているときに、洗眼薬を使えるのかと疑問に思った人もいるでしょう。通常販売されている洗眼薬はエクステへの影響を調査していないため、基本的には控えた方が無難です。

ただ、2018年に点眼型の洗眼薬が発売され、「点眼型洗眼薬ウェルウォッシュアイ」に関しては、マツエクをしていても使えると評判。アイシャンプーと併せて日々の前処理に取り入れると良いでしょう。

目頭空けの装着

通常の施術では、目頭から5mmほどのところからエクステを装着するはずです。しかし目をこすってしまいがちなお客様から、「目頭のエクステが気になる」「産毛とエクステが触れてかゆくなる」といった声を聞いたことはありませんか。目頭には産毛が多く、大切にしなければ今後のまつ育にも影響します。

そこでおすすめなのが、目頭から5.5mm~6mmほど空けたところからエクステを装着する方法です。ただ、何mmといった決まりはなく、お客様の自まつげの状態を見て判断してください。

間隔を空けた際に、装着する自まつげを選ぶポイントは、長さがありハリツヤの良い健康毛を選ぶことです。また左右で装着開始位置をそろえるようにすると、バランスが整います。

柔軟性のあるグルー

もう1つのポイントは、グルー選びです。目をかいてしまうからと接着力の強いグルーを選ぶと、目をかいたときにエクステと一緒に自まつげも抜けてしまうかもしれません。自まつげをしっかり守るためにも、接着力よりも柔軟性のあるグルーを選ぶようにしましょう。

まとめ

「花粉症が辛くてもきれいな目元でいたい」と思ってしまうのが、マツエクファンの声です。重度の花粉症の方には残念ながらマツエクを控えていただいた方が賢明ですが、軽度の花粉症の方にはより安全な方法でマツエクを提案してあげたいですよね。そういったお客様に、できるだけ負担を軽減したマツエクのデザインを提案できるのか、またホームケア方法を話せるのかはアイリスト次第です。花粉が落ち着いた後に、お客様が思いっきりマツエクをできるように、花粉飛散期間の対策をしっかりと頭に入れておきましょう。210124Eyn

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