「毛量はあるけど細く短いまつげ」の方に!ケアのアドバイスと「濃さが出るデザイン提案」

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お客様の自まつげの特徴は十人十色。自まつげが太く長い方もいらっしゃれば、細く短い方もいらっしゃいます。しかし、細く短い自まつげに、長くて重さのあるエクステを装着してしまうと自まつげへの負担が心配になるところ。そこで今回は、“毛量はあるけれど細く短い・華奢な自まつげの方”への施術アプローチの方法について焦点をあてて検証していきます。お客様へどのようなケアをアドバイスすることができるのか、また濃さを出すためにはどんなデザイン提案ができるのか、いっしょに考えていきましょう。

自まつげのケアについて

アイリストにとっては周知の事実ですが、自まつげの毛量がある=エクステOKというわけではありませんよね。自まつげの状態もしっかり見極めたうえで、装着できるエクステの長さや太さ、量を判断しなければなりません。

細くて短い自まつげに対して、長くて重さのあるエクステを装着してしまうと、自まつげにかなりの負担がかかってしまうことに。マツエクのモチが悪くなったり、脱毛の原因となってしまったりすることもあります。お客様の希望される目元のデザインに近づけるためには、自まつげに太さや長さがあるにこしたことはありません。そのため、まつげを育てることも大切です。では、まつ育に効果的な成分とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

健康的なまつげを生やす4つの成分

ビマトプロスト

まつげ貧毛症と診断された人に、医師より処方されるのはこのビマトプロストです。効果には個人差がありますが、なかには10日ほどで長さに変化が現れ始めたという人も。しかし、色素沈着やかゆみを感じる人もなかにはいるため、副作用には注意が必要です。

キャピキシル

毛母細胞を活性化させるために必要な、グロスファクターへ働きかける効果を持つキャピキシル。細胞が活性化させてまつげにコシを与え、太く健康的な毛へと導いてくれるとされています。また、キャピキシルは、天然の植物由来のものがほとんどなので、強い副作用などの心配も少ないと言われています。

リデンシル

発毛に深く関わっている毛包内の「バルジ領域」へとアプローチし、まつげの成長を促す効果を持つとされているリデンシル。チャ葉エキスやセイヨウアカマツ球果などから製造されることから、副作用も起きにくいと言われています。

イソプロピルクロプロステネート

ビマトプロストと類似した成分で、化粧品として扱われていることも多いのが特徴。目元の細胞の再生を促す働きを持つとされています。医薬品扱いではないため、入手しやすいのもポイントです。

いまあるまつげを健康的にしてくれる6つの成分

ヒアルロン酸:保湿成分。育毛効果は無いが、育毛成分と併用すると効果的
イチョウ葉エキス:アンチエイジング成分。年齢を重ねて細くなってしまったまつげ向け
加水分解エラスチン:補修成分。枝毛や切れ毛などのトラブル予防に効果的
フコイダン:海藻植物由来の成分。まつげを太く濃くするのに効果的
パンテノール:保湿成分。まつげにハリやコシを与えるのに効果的
アルガンオイル:保湿成分。浸透力が優れているのが特徴

まつ育のため、まつげ美容液を推奨するのであれば、配合されている成分を確認することも大切。特にサロンで店販しているのであれば、成分にもこだわって商品を選定したいものですよね。細く短い自まつげのお客様にも幅広いデザイン提案ができるよう、ぜひ、いま一度サロンで店販している美容液にどのような成分がどれぐらいのバランスで配合されているのか確認してみるようにしましょう。

濃さが出る選定とは?太さや長さ

では、実際に自まつげが細く短いお客様が来店された場合、カウンセリングでどのようなポイントを基準にして、デザイン提案に結び付ければよいのでしょうか。

太さ

冒頭でも紹介したように、細いまつげに太いまつげを装着するのは適していません。一般的に、どんな人でも自まつげより倍ほどの太さを装着するのはNGです。負担を考えると、自まつげと同じぐらい、もしくはそれ以下の太さにとどめておくのがベター
お客様の自まつげの太さをチェックし、0.1mm前後の細めのエクステを選ぶのがよいでしょう。また、太いまつげや細いまつげがなど太さにバラつきがあるお客様へは、太いまつげにのみ0.15mmを装着するなど太さの違うエクステをミックスさせるデザインも提案可能。カウンセリング時に、自まつげの太さを1本1本確認することが大切となるでしょう。

長さ

一般的に、エクステの長さの基準は、自まつげの長さに対して2~3mmほどプラスしたものがよいとされています。それよりも長いエクステを選定してしまうと、自まつげがエクステの重みに耐えきれなくなってしまうことも。また、細い自まつげの場合、太い自まつげと比べるとコシがないため、より注意が必要。お客様が長さを求められている場合は、自まつげの長さ+2~3mmしたエクステを提案するのがよいですが、ボリュームアップや濃さを求められているのであれば、敢えて短めのエクステを装着するのも方法です。
エクステは長いものほど扇状に広がってしまう性質があるため、まつげ同士に隙間ができてしまいます。そのため、短めのエクステを装着して密度を出しボリュームアップを叶えるというデザイン提案もよいでしょう。

また、短めのエクステと長めのエクステをミックスさせる方法も効果的。

上の画像は長さを統一させてエクステを装着したもの。下の画像は短いエクステと長いエクステを混ぜて装着したものです。見比べてみると、長さをミックスさせている方は毛先に軽さがあるのに対して、根元に密度が出ていることが分かります。長さでボリュームアップを叶えられない細くて短いまつげのお客様には、こういったアプローチ方法もあることを頭に入れてカウンセリングを行うとよいでしょう。

エクステのタイプ

自まつげが細い方に向いているエクステのタイプは、シングルラッシュよりも軽い付け心地であるボリュームラッシュやフラットラッシュです。簡単に特徴をおさらいすると、

ボリュームラッシュ:複数本の細いエクステを1本の束にしたもの
フラットラッシュ:エクステの断面がフラット状になっているもの

となっていて、濃さを出すためには、1本の存在感が強いフラットラッシュがおすすめです。

また、濃さを出したい場合には、カールを調節するのも効果的。カール力の強いエクステを装着すると、エクステの根元から毛先までの長さが正面から見たときに見えやすいため、カールの弱いものに比べると存在感が出せます。このあたりも考慮しながら、カウンセリングするとよいでしょう。

デザイン提案

では、先程ご紹介したポイントを見ながら、実際に施術した画像を確認してみましょう。

短めのエクステを本数多めに装着したデザイン例

出典:@natari_.lashさん

こちらは、9mmと10mmの短めの長さのエクステを160本施術したものです。毛先のバラつきが少なく、根元部分に密度があることからナチュラルでありながらもアイラインを引いたかのような仕上がりとなっています。また、施術より時間が経過してエクステが一部取れてしまっても、目立ちにくい点も短いエクステのメリットと言えますね。

細めエクステで本数多めに装着したデザイン例

画像元:natari_.lashさん

こちらの方は、太さ0.1mmのエクステを220本と本数多めに施術されています。エクステの1本1本は細くても、自まつげに毛量があればエクステの本数を調節することで、この方のように密度の濃い目元を叶えることができますね。また、たくさんエクステを装着しても細いエクステならフサフサとした仕上がりとなるため、自然な仕上がりをお好みの方にもおすすめです。

フラットラッシュ+下まつげにエクステを装着したデザイン例

 

画像元:@eyeplus.designさん

こちらは上まつげにフラットラッシュの太さ0.1mmを装着し、下まつげにもエクステを装着しています。上まつげだけでも充分存在感を演出することができていますが、さらに目元を強調させたいという場合は、下まつげにもエクステをすることで目元全体のボリュームアップを叶えることができます。下まつげのエクステに抵抗がある方は、肌なじみのよいブラウンから提案してみるのもいいかもしれません。

まとめ

細くて短い自まつげの方への施術アプローチの方法についてご紹介しました。お客様の中には、ご自身の自まつげの状態を把握しておらず過信してしまっている人も少なくありません。しかし、そんな方にお客様の要望されたままに長さや太さのあるエクステを装着してしまうと、モチが悪くなってしまうほか、自まつげが抜けてしまうことにもつながりかねません。お客様の自まつげに適したエクステを提案することで、持続もキープしやすく、エクステを長く楽しんでいただくことができます。細く短いお客様の自まつげでも、傷めることなくマツエク施術をできるよう、アイリストとしてしっかり知識を身に着けておくことが大切となるでしょう。Emm190526

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