スタッフが多いサロン必見!「スタッフの段階別研修 」って何?マツエクサロンではどのように行うべき?

この記事をシェアする

同じアイリストでも、歴によって新人・中堅・管理職など、いろいろなキャリアの人がいますよね。当然、それぞれの段階で求められるスキルや知識は異なります。そこで役に立つのが、「スタッフの段階別研修」。すでに段階別研修を整備しているサロンもありますが 、入社後は定期的な研修がないサロンも多いのが現状です。また、「今まさに段階別研修の導入を検討中!」というサロンオーナーやアイリスト講師もいるかもしれませんね。そこで、今回はサロンにおけるスタッフの段階別研修を大特集!研修の種類やキャリアごとに学ぶべき、段階別研修の必要性や実施例なども紹介します。ぜひ参考にしてください。

マツエクサロンの研修の種類

マツエクサロンにおける研修と言えば、入社後、平均して1~3ヶ月間ほど行われる新人研修がほとんどではないでしょうか。新人研修で行われることは、接客研修技術研修がメイン。接客で必要な、接遇とカウンセリングの研修もあります。それらの配分としては、技術研修にウエイトを置くサロンが大半でしょう。

マツエクサロンにおける新人研修の種類と内容 

研修の種類

研修の内容

研修の

ウエイト

基礎知識の研修

まつげ・目・肌・商材・エクステの装着方法・施術時の注意事項・マツエクのリスクなどについて学ぶ。

技術研修

前処理・テープワーク・ツイーザーワークなどを習得する。最初は専用のマネキンから初めて、慣れてきたらモデルへ実際に施術。

接遇・カウンセリングの研修

電話応対・来店時の接遇(立ち居振る舞い・姿勢・挨拶・話し方など)・コミュニケーションの取り方・アドバイスの発信力を習得する。

上記のような新人研修を終えて、アイリストデビューをした後は、定期的な研修がないというサロンもあるようです。そのような場合は、自発的に外部研修へ参加するアイリストもいるのだとか。しかし、そうなるとサロン内でもアイリストのスキルにバラつきが生まれてしまうかもしれません。

一方、社会全体を見てみると、社員のキャリアに応じて「階層別研修」と呼ばれる研修を実施している企業も存在します。 企業や団体の人事に関する調査・研究を行うHR総研の調べでは、「階層別研修を行っている」と答えた企業は全体の83%に上りました(出典:「HR総研 人事白書2015」)

一般的に、階層別研修とは、レベル・立場・役職が変わるタイミングで行われる成長機会の場。その目的は、

自分の階層に求められているスキルの理解
自分の階層に合った役割を果たすために必要なスキルの習得

の2つと言われています。
つまり、階層別研修を行うことで、ひとりひとりの課題が明確になり、企業全体でスキルの均一化と底上げが狙えるのです。

一般的な階層別研修の種類と内容 

新入社員研修

基本知識

・スキル

ビジネスマナー、コスト意識など

ビジネススキル

・リテラシー

ビジネス文書作成、データ活用、コミュニケーション、目標設定・スケジュール管理など

若手社員研修

ビジネススキル

・リテラシー

データ活用、タイムマネジメント、対人対応コミュニケーション、財務・会計・営業入門など

中堅社員研修

基本知識

・スキル

求められる役割と言動の理解、行動指針など

ビジネススキル

・リテラシー

論理的思考力、問題解決能力、統計の基本・ビジネスデータ分析、プレゼンテーション、後輩育成スキル、マーケティングなど

リーダー研修

基礎知識

・スキル

育成研修、課題解決能力の評価など

ビジネススキル

・リテラシー

プロジェクトマネジメント、ファシリテーター研修、部下・後輩指導、戦略・マーケティング、財務・会計、人事・経営管理など

管理職研修

基礎知識・スキル

マネジメントの原則原理、人事労務管理など

ビジネススキル

・リテラシー

コーチング、組織運営、社内ファシリテーター、女性活躍推進など

出典:リクルート マネジメントスクール

階層別研修は、さまざまなレベルやキャリアのアイリストがいるマツエクサロンでも、もちろん実施が可能。
企業独自で階層別研修を組む場合と、階層別研修を行える外部講師をサロンに招いたり、外部セミナーに参加したりする場合とがあるようです。
美容業界専用の階層別研修を行うコンサルタント会社もあるようなので、そちらを検討してみても良いかもしれませんね。

マツエクサロンの スタッフはキャリアによって「学ぶべきこと」が異なる

冒頭でもお伝えしましたが、マツエクサロンのスタッフは、新人・中堅・管理職以上のいずかによって、求められることが変化するもの。そうなると、キャリアによって学ぶことは、当然異なりますよね。
階層別研修を整備する前に、アイリストのキャリア別にどのようなスキルを身に着けるべきか、再確認しておきましょう。

新人アイリスト 

基礎知識・技術・接遇マナー 

サロンに入った直後は、何よりもマツエクに関する基礎知識や技術の定着が求められますよね。また、お客様に気持ちの良いサロンと思っていただくために、現場に立つ前には接遇研修も必要です。

些細な疑問の解決

新人アイリストがサロンで実際に施術や接客を行ってみて、初めて生まれる疑問や悩みもありますよね。教科書やマニュアルには載っていないことを、先輩アイリストから教わります。小さな疑問や悩みをひとつずつクリアしていくことも、新人の重要な課題です。

中堅アイリスト

スピードアップ

中堅アイリストに求められることのひとつは、スピーディーな施術です。新人アイリストがシングルラッシュ80本の装着に40分掛かるのに対し、中堅アイリストは30分で装着できるようになることが目標。売上を確保しながら、新人育成や自身のキャリアアップも行います。

ニッチなお客様ニーズの対応

仕上がりの美しさやモチにこだわる方、イメージがあいまいでカウンセリングに時間が掛かる方、装着が難しいクセ毛の方……など、お客様のタイプもいろいろ。そのような難しいニーズに対して、知識や技術で応えることも、中堅アイリストの役割です。

トップアイリスト(管理職以上)

サロンのマネジメント・後輩の育成スキル

スタッフが多いサロンでは、管理職は快適な職場づくりを担いますよね。そのために必要なことが、コーチングとメンタル管理。後輩アイリストたちが抱える課題の解決をサポートしたり、人間関係の調整役も行ったりします。

コスト管理・クレーム対応

サロンの安定した経営に貢献することも、管理職の役割です。材料費・人件費・家賃・水道光熱費・広告宣伝費・減価償却費などの支出と利益のバランスを、常に意識しなければなりません。また、クレームへの的確な対応力も求められます。

「キャリア別研修」を実施する必要性と実施例

当たり前のことですが、研修を組む前には、マツエクサロンでキャリア別研修を組む目的を明確にしなければなりませんよね。ここで、今一度考えを整理しておきましょう。

キャリア別研修の必要性とは?

一般企業を経験してからアイリスト職に就く人もいますが、美容師からの転職者や新卒の人は、一般的なビジネスマナーが十分に備わっていません。
また、大きな挫折がないまま中堅アイリストになると、不器用な後輩アイリストのつまづきが理解できず、育成に悩む人がほとんど。
さらに、管理職以上になると、商材開発や求人募集に携わることもあり、外部の企業や団体との頻繁なやり取りが発生することも考えられますよね。
サロンにおけるキャリア別研修は、第一に足りないスキルを補うため、そして次のキャリアを見据えるためにも必要。そうすることで、サロンスタッフが同じ方向を見られるようになります。

マツエクサロンでの実施例が知りたい!

関東や中国エリアに7店舗を構えるマツエクサロンでは、新人研修・次世代研修・店長研修と、サロン独自のキャリア別研修を実施。その内容を紹介しましょう。

研修の種類

目的

内容

新人研修

社会人としての素養を身に着ける

ビジネスマナー(名刺交換・ビジネス文書)、言葉づかい、接遇など

次世代研修

後輩のサポート力、スケジュール管理能力を身に着ける

言語化スキル(外部研修や展示会後のスピーチ発表)、仕事の段取りなど

店長研修

店舗の売上管理や次世代候補を育成する力を身に着ける

コーチング(次世代の後輩育成能力をサポート)、コスト意識など

このように、マツエクの知識・技術以外でも、アイリストに必要なスキルを身に着ける場を設けています。キャリア別研修があることで、「次の研修に参加できるようレベルアップしたい!」「体系的な研修が組まれていて、安心感がある!」と言うスタッフも多いようです。

まとめ

今回の記事では、マツエクサロンにおけるスタッフの段階別研修についてお伝えしてきました。一般企業に比べて、現状では段階別研修は未整備というサロンも多いようです。しかし、マツエクサロンにおいても、アイリストのキャリア別に学ぶことや課題は異なるもの。スタッフひとりひとりの意欲を高め、クリアすべき課題を明確にするためにも、段階別研修を行う意味は大いにあると言えるでしょう。
段階別研修の実施により、サロンスタッフの全体観を育てられます。また、充実した研修はスタッフの安心にもつながり、人材の定着も図れるはずです。他のサロンでの実施例を参考にして、ぜひあなたのサロンでもスタッフの段階別研修を検討してはいかがでしょうか?181002Eih

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

この記事をシェアする