どっちがオススメ?「エステ用ベッド」と「リクライニングチェア」施術の際のメリットデメリット

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あなたの勤務するサロンには「エステ用ベッド」と「リクライニングチェア」のどちらが使われていますか?それぞれにどのようなメリットやデメリットがあるか考えたことはありますか?今回はアイリスト目線・お客様目線で双方のメリデメを検証してみました。ぜひお客様の施術ベッドでの寝心地について、一緒に考えてみましょう。

「寝心地」は失客の原因になり得る

「サロン」とは、そもそもどのような場所であるべきなのでしょうか?サロンはフランス語の“salon”に由来しており、本来は「応接間」を意味した言葉です。さらに意味が発展したのはフランスの歴史上、特に17世紀から18世紀のこと。その頃、宮廷や貴族の夫人などが文化人や作家らを邸宅に招き、知的な談話などを自由に楽しむ社交界の場をサロンといったのだそうです。その意味が転じて、現代の日本ではサービスを提供する店舗などをサロンと呼ぶようになりました。

私たちアイリストもかつてのフランス貴族のように、サロンという「応接間」にお客様をお招きし、会話などを楽しみながら、自由にリラックスして過ごしていただけるよう努めたいものです。

さて、話を現代に戻しましょう。では実際にお客様は、何を求めてマツエクサロンを訪れるのでしょうか?
以下のグラフはお客様100人に対し、Beautéが独自で行ったアンケート調査の結果とまとめたものです。
最初の質問は「なにが決め手で現在のサロンに通うようになりましたか?」という質問です。

アンケート結果から、お客様は「スタッフの接客」「カウンセリングが丁寧」といったアイリストとのコミュニケーションを重視していることがわかります。その他「施術の高さ」や「料金体系」、「施術の速さ」などのマツエクの施術に直接関連する項目が続きます。
その中で今回注目したいのは、「リピーターに向けたサービス」や「ドリンクサービス」を差し置いて、「施術ベッドの寝心地」が高ポイントを獲得していたことです。なぜ、サロンを選ぶ決め手に「施術ベッドの寝心地」が選ばれたのでしょうか?

この謎を解くために、「施術中の過ごし方、あてはまるのはどれ?」という質問に対するお客様の回答を見てみましょう。

他の回答に圧倒的な差をつけて「適度なコミュニケーションはしたいが、装着中は寝たい」というアンサーが得られました。ヘアサロンやネイルサロンとは違い、マツエクサロンの場合、施術中、お客様は目を閉じている状態ですよね。そのため、寝ていたいと思うのかもしれません。寝たいと思うということは、必然的に施術ベッドの寝心地が気になりますよね。もしそのときに、寝心地が悪いと感じてしまったら「もう、このサロンには通いたくないな…。」という強い印象が残ってしまうかもしれません。

一般的にマツエクの施術には、エステ用ベッドやリクライニングチェアが用いられますよね。しかし、両方を設置しているサロンは少ないため、双方のメリットやデメリットを比較する機会は少ないのが現状。施術ベッドの寝心地について楽観視せず、お客様目線に立ち、今一度考えてみましょう。

リクライニングチェアのメリット・デメリット

現在では設置しているサロンも多くなってきたリクライニングチェアですが、アイリストおよびお客様それぞれの立場では、どのような捉え方があるのでしょうか。一緒に見ていきましょう。

アイリスト目線

  • 横幅はあるが、奥行きはエステ用ベッドと比較するとコンパクトであるため省スペース化が図れる。
  • リクライニングチェア特有の姿勢で施術を行うため、不慣れなうちはやりにくさを感じることもある。ただし慣れれば、問題なく施術を行うことができる。
  • 質感は固めのものから柔らかいものまで、商品選択の幅が広い
  • フルフラットまで角度を調節できるアイテムもあるので、ベッドの施術姿勢が好きなお客様の希望にも添える。

お客様目線

  • 長時間、ベッドで横になることが難しい(妊娠中や腰痛のある)お客様は、リクライニングチェアの方が快適と感じる場合がある。
  • ワンフロア展開で、施術スペースが個室ではないサロンでは、リクライニングチェアの方がラグジュアリーに感じることがある。
  • ベッドに比べてふわふわと柔らかい質感のアイテムが多く、よりリラックスできるという人も多い。

 

リクライニングチェアはアイリスト・お客様双方にとって大きなメリットがあることがわかりました。中にはフルフラットになるタイプもあるので、施術中は真横になってしっかりと眠りたいというお客様のリクエストにも応えられます。

以下の過去記事でおすすめのリクライニングチェアを紹介しています。チェックしてみてくださいね。

エステ用ベッドのメリット・デメリット

エステ用ベッドは現在でも多くのサロンで使われています。こちらも前項のリクライニングチェア同様、アイリスト・お客様それぞれの立場からの捉え方を考えてみましょう。

アイリスト目線

  • 奥行きはあるが、横幅はリクライニングチェアに比べると短め。ベッドサイドが多少通りやすい
  • 慣れ親しんだ施術姿勢で作業ができる。
  • リクライニング可能なエステ用ベッドもあり、お客様がリラックスできる角度に調節することもできる。

お客様目線

  • 真横になって寝たい人には快適な寝姿勢で施術が行える。
  • ベッド特有の硬めの質感により、長時間の施術で頭部に痛みを覚える人もいる。
  • 個室ではないサロンでベッドを用いると、ズラリと並んだ様子がマッサージ店のように見えてしまい、サロンのイメージを損なう可能性もある。
  • 個室の場合はベッドでもラグジュアリー感がある。
  • 妊娠中や腰痛のあるお客様は、長時間の施術が難しい。ベッドであることでサロン選択時の候補から外れてしまう可能性もある。

 

エステ用ベッドはアイリスト目線での大きなデメリットはないものの、お客様目線ではいくつかのデメリットがありました。
硬めのベッドの場合、枕をプラスすることで痛みが和らげられることがあります。その場合、単に枕だけをプラスすると、デザイン的に不具合が生じることも…。そのためサロンの内装や小物と枕のデザインに統一感を持たせるなどの工夫が必要です。
また妊娠中など、特定の姿勢を長時間取ることが難しいお客様に対しては、施術中に声かけを実施し、随時姿勢に無理がないかどうかを確認しながら施術を行うことも大切です。

以下の過去記事でおすすめのエステ用ベッドを紹介しています。ぜひ参考にしてください。

まとめ

今回は「エステ用ベッド」と「リクライニングチェア」のメリットとデメリットを洗い出してみました。施術ベッドに対して、お客様がどのようなイメージを持っているかを考える良い機会になったのではないでしょうか?お客様は私たちが考える以上に、ベッドの寝心地を重視しています。施術ベッドは簡単に変更できるものではありませんが、全てのお客様に快適に過ごしていただくためのひと手間を忘れないアイリストを目指しましょう。180918Euk

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