意外な盲点!?「オイルシャンプー」でマツエクは劣化するの?

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オイルクレンジングとマツエクの相性。これまで便宜上「相性は悪い」とされてきましたが、「マツエクOK」を謳うオイルクレンジングも多数登場し、業界内の考え方も見直されつつあります。では、「オイルシャンプー」だとどうでしょうか。オイルシャンプーはマツエクに影響があるかどうか、今回はこの答えに迫ります。

オイルシャンプーとは?

アルガンオイル、バオバブオイル、ホホバ油などの美容に良さそうなオイルの名前を、みなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
これらが配合されたオイルシャンプーは人気が高く、お客様だけでなくアイリスト自身も愛用している人が多いことでしょう。このオイルシャンプーとは何か、をここではご紹介していきます。

実は「オイルシャンプー」に規定はない

結論から言うと、「これがオイルシャンプー」という明確な規定は決まっていません。つまり先ほど例に挙げたアルガンオイルやバオバブオイル、ホホバ油など、これらオイルが少しでも配合されていれば「オイルシャンプー」と表記しても間違いではないのです。
では、オイルシャンプーではないシャンプーにはオイルが一滴も入っていないのでしょうか?調べたところ、オイル配合のシャンプーは多数存在し、現在流通するほとんどのシャンプーにオイルが含まれているといっても過言ではありません。

一般的な「オイルシャンプー」とは

とはいえ、オイルシャンプーを他シャンプーと敢えて区別するとしたら、

オイルシャンプー=オイルを洗浄成分として配合しているシャンプー

という認識が一般的です。
普通のシャンプーは界面活性剤を洗浄成分としています。これをオイルに替えることで、オイルシャンプーと名付けられているのでしょう。
ではオイルシャンプー=界面活性剤が入っていないシャンプーかというと、これは少し違います。オイルクレンジングを使用する人なら分かりますが、オイルはほとんど泡立ちませんよね。しかしシャンプーには「泡立ち」を期待する人がほとんど。そこで、界面活性剤の持つ起泡性を活用すべく、現在オイルシャンプーと呼ばれているもののほとんどの商品には、界面活性剤が少量でも配合されています。

オイルシャンプーのメリット・デメリット

次はオイルシャンプーのメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット:汚れが落ちやすく頭皮や髪に優しい

オイルは皮脂になじむと、汚れを浮き立たせる効果が期待できます。オイルクレンジングを使ったことのある人は分かるかもしれませんが、メイク汚れや皮脂汚れがしっかりと落ちる実感がありますよね。同様に、オイルシャンプーもしっかりと汚れが落とせるメリットがあります。
また、ゴシゴシ擦るなどの余計な力なく洗浄できるのもオイルシャンプーのメリット。頭皮や髪に優しく洗うことができます。

デメリット:泡立ちの悪さやゴワつきが気になることも

界面活性剤を主成分とするシャンプーに比べると、オイルシャンプーは泡立ちが悪く、使用する人によっては「物足りない」と感じることもあるかもしれません。
また、一般的なシャンプーに比べて保湿成分が少なめになるため、洗い上がりがゴワつく感じがすることもオイルシャンプーの特徴。このゴワつきを感じるのは使い始めだけで、次第に髪になじんでいきます。

以上がオイルシャンプーの特徴やメリット・デメリットです。オイルシャンプーがどんなものかを知った後で、次はマツエクとの相性を考えていきます。

オイルシャンプーとマツエクとの相性は?

「オイルクレンジングはマツエクと相性が良くない」。業界で良く聞かれることですが、しかし中には「オイルクレンジングなのにマツエクOK」と謳う商品もあります。
そこでBeautéでは過去にオイルクレンジングとマツエクの相性の本当のところについて、真相を究明しました。

この記事の内容をおさらいすると、

オイルクレンジングに含まれる“界面活性剤”がマツエクのモチに影響するのではないか
オイル自体がマツエクのモチに影響するかどうかは定かではない

ことがわかりました。では、オイルシャンプーにも同様のことが言えるのでしょうか。考えていきましょう。

オイルシャンプーに含まれる界面活性剤とマツエクの相性

結論として、オイルクレンジングにせよオイルシャンプーにせよ、「界面活性剤とマツエクの相性は悪い可能性がある。ただし、マツエクに触れる量に気を使えば、そこまで過剰に気にする必要はない」というのが、Beautéの見解です。
界面活性剤の“界面”とは、異なった性質を持つ2つの物質間に存在する境界面のこと。オイルシャンプーでいう界面とは、油と水の境界面を指します。界面活性剤は、本来混ざらない油と水が混じり合うために配合されるものです。
もし、界面活性剤がまったく入っていないオイルシャンプーであれば、純粋なオイルに近いものになるでしょう。しかし、それでは髪の毛に付着した油はシャワーで流しても水を弾き、洗い落とすことが困難になります。
そして界面活性剤には起泡性もあります。簡単に言うと、界面活性剤を入れると泡立ちがよくなるのです。また油性の汚れを落としやすくなるのも界面活性剤の特徴。

これら特徴を見る限り、オイルシャンプーに限らずシャンプー全般に界面活性剤が含まれる理由は十分分かりますよね。そして、オイルシャンプーには界面活性剤が少なからず配合されているものがほとんどです。
ただし、通常のシャンプーと違ってオイルシャンプーの中には含まれる界面活性剤が少ないもの、中には全く含まれないものもあります。そのため、一概にはオイルシャンプーがマツエクと相性が悪いかどうかは断言できません。

Beauté的答えと対策方法

ここまでオイルシャンプーとマツエクの相性を考えてきました。オイルシャンプーの主な成分となる「オイル」と「界面活性剤」。どちらもマツエクと相性が良いのか、と言えば、「良い影響は少ない」と考えられます。
ただし、シャンプーはクレンジングと異なり「本来目元に使用するもの」ではありません。そのため「シャンプーを目元に流れないように使用する」のであれば、マツエクへの影響を最小限に抑えられるでしょう。

正しい洗い方を身に付けよう

界面活性剤だけの観点で言えば、現在流通するほとんどのシャンプーに含まれています。そのため、オイルシャンプーでなくても、お客様には「シャンプーが目元に流れないように」とアドバイスするのが親切です。

おすすめの洗い方

まず、シャンプーは目元に流れないように真っすぐ前を向いたまま頭上で洗い、流すときは天井(上)を向き、頭頂部から後ろにかけてシャワーを当てましょう。

この方法だと、シャンプーがエクステに付くことなく洗い流せます。万が一エクステにシャンプーが付いた場合は、目元に直接シャワーを当てることは絶対にNG。必ずお湯を手に取りゆすぐようにしましょう。

マツエクのモチに影響していると考えられるときは?

オイルシャンプーは現在人気の高いシャンプーです。お客様の中にもユーザーは多数いるはず。もし、他に何の原因も見当たらないのにマツエクのモチが悪く、お客様が悩んでいるときは「もしかしてオイルシャンプーが原因かもしれない」と疑うことも必要です。
しかし、マツエクのモチが悪いのは、装着技術の問題も考えられます。そのときは、オフやリペアの際にエクステが取れる感触の違いを見て、原因を追究しましょう。

こちらの記事では、エクステをツイザーで弾き、弾いたときの感触で「何らかの原因でグルーが軟化している」「装着技術の不足によりグルーが劣化している」どちらかを判定する方法をご紹介しています。
実際にオイルシャンプーが原因だと分かれば、先ほどご紹介した洗い方をぜひ提案してください。
マツエクの経験があるお客様なら「シャンプーは目元に流れないように」という意識が働きますが、マツエク初心者のお客様は扱いにも慣れていません。マツエクのモチを長く保つ的確なアドバイスをしましょう。

まとめ

いかがでしょうか。最近人気の「オイルシャンプー」。“オイル”と名が付いているため「マツエクに影響があるのでは?」と不安になるお客様、アイリストも多いでしょう。ただし、厳密に言えば「オイル自体がマツエクのモチに影響するのかどうか」は未だ推測の域を出ません。そしてクレンジングと違い、シャンプーは目元ではなく、頭に使うもの。洗い方さえ気を付けていれば、マツエクに対して影響を最小限に留めることができるでしょう。クレンジングには「種類を選ぶ」「洗い方に気を付ける」意識は自然と働きますが、シャンプーは意外と忘れられがちです。ぜひこの記事を参考に、シャンプーに関しても洗い方のアドバイスなどをお客様にお伝えしてくださいね。190205E3s

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