【リアルオーダー事例】「本数は80本で、ナチュラル&目がきつく見えないようにできますか?」そんなざっくり質問、どう答える?

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お客様に「ナチュラルな感じ希望なので、80本でお試ししたいです。目がきつく見えないナチュラルな目元はできますか?」というような、ざっくりとした質問をされたことはないでしょうか?一般的にはナチュラルな本数だと感じる人が多い80本ですが、お客様の目の幅や大きさによってその印象は大きく変わります。また、アイデザインの表現でよく使われる”ナチュラル”ですが、こちらもお客様の言うナチュラルと、アイリストが思っているナチュラルは違っていることも…。今回は、お客様の「80本で目がきつく見えないナチュラルな目元はできますか?」の問いにどう答えていくか、「本数」「デザイン」「カウンセリング」の視点から、詳しく解説していきます。

本数について

マツエク80本は、マツエクが初めてのお客様やナチュラルな目元を希望するお客様から選ばれる、本数が少なめのメニューです。ナチュラルかナチュラルでないかと聞かれれば、答えは「ナチュラルに見える」で間違いありません。

一般的に“ナチュラルな目元”とは、自まつげに近いエクステで作ります。日本人女性の自まつげは、平均6.8mm の長さで、太さは0.1 と言われており、欧米人女性よりもカールが緩やかです。
そのため、ナチュラルな目元を作るエクステの長さは、自まつげより少し9mm~11mm、太さは自まつげに合わせて0.12mmか0.15mm、カールも自まつげのカール感と合わせてJカールを選ぶことが多いでしょう。

しかし、これは一般的な話であって、すべてのお客様に当てはまる訳ではありません。なぜなら、ナチュラルという印象は、お客様によって違いがあるからです。自まつげに近い目元がナチュラルなのか、ビューラーとマスカラをした目元がナチュラルなのかは、お客様の頭の中にあります。
自分が思うナチュラルな目元で提案・施術をしてしまうと、お客様の希望の目元から外れてしまい、ご満足していただくことができないかもしれません。お客様にご満足していただける施術をするためには、カウンセリングでお客様と“ナチュラルについて”のすり合わせをしっかり行うことが大切です。

次に、「きつく見えない目元にできますか?」の部分ですが、これは「お客様の目元の形による」が前提といえます。
両目で80本という少ない本数で、目の印象を変えられるかどうかはお客様の目の形や大きさによる部分が大きいです。目の幅が狭いお客様なら、80本でもデザイン次第で希望の目元にすることができるでしょう。しかし、目の幅が広いお客様にとって、80本という少ない本数では満足のいく目元にならないかもしれません。
お客様の目元をしっかり見極め、希望する目元の印象とお悩みをしっかり解決できる提案ができるよう、カウンセリングを行うことが大切です。

デザインについて

目元がきつく見える人は、「目力が強い」「切れ長」「つり目」などの特徴があります。そのため、目元のきつさを和らげるためには、デザインできつく見えるポイントを和らげてあげることが大切です。

目力が強すぎてきつく見えてしまう人には、ナチュラルなデザインが効果的。

画像元:トランプアイラッシュアカデミー

自まつげより少し長いエクステを全体に使うことで、自然でありながら、自まつげよりも印象深い目元を作ることができます。

目元が切れ長の人は、目の縦幅を出すことで横幅の長さを中和しましょう。

画像元:トランプアイラッシュアカデミー

黒目の上のエクステを長くすることで、目の縦幅を強調し、切れ長の目を丸く見せ、きつさを和らげることができます。カールを強くしても目の縦幅を出すことができますが、カールの強いエクステは目元がきつく見える可能性もあるので、長さで縦幅を出す方がおすすめです。しかし、長すぎるエクステは目元に存在感を与え、きつさも出てしまうため、適度な長さをご提案しましょう。

つり目を和らげるためには、目尻を下げて見せるタレ目デザインが効果的です。

画像元:トランプアイラッシュアカデミー

黒目の端から目尻にかけて、カールを落としエクステの長さを長くすることで、やわらかい印象のタレ目に見せることができます。

また、デザインとともに覚えておいて欲しいのが、カラエクの存在です。マスカラやアイラインと同じように、黒よりもブラウンのエクステを使う方が目元の印象を優しくすることができます。

【イエベ】 オレンジブラウン×チェリーブラウン

出典:@eyeplus.design

ブラウンのカラーバリエーションはとても豊富です。また、マツエクメーカーによっても色味が違うので、商品知識をつけて、よりお客様の目元に合わせた提案を心掛けましょう。

▼イエベ・ブルベについては、こちらもチェック!

カウンセリングの重要性

技術や商品知識も大切ですが、お客様にご満足いただくためにはカウンセリングの重要性を忘れてはいけません。どんなに技術や商品知識があっても、お客様の希望とする目元が分かっていなければ、ご満足にはつながらないからです。

カウンセリングで大切なことは、「お客様の要望」と「お顔が美しくみえるバランス」を合わせたデザインを提案すること。
まずは、お客様の要望を深く掘り下げていきましょう。
お客様の「80本で目がきつく見えないナチュラルな目元はできますか?」という問いの中には、「ナチュラルな印象」と「目がきつく見えないようにしたい」という要望が示されています。
では、お客様の言う「ナチュラル」とはどのようなものでしょうか?自まつげと変わらないくらいなのか、マスカラを塗った後のまつげなのか、答えはお客様の中にしかありません。
しっかりと“お客様の思うナチュラル”についてお聞きし、ときには画像を見せながら、お客様とナチュラルについてのすり合わせを行いましょう。

次に、「きつく見えないようにしたい」という要望には、お客様の目元のコンプレックスが隠されています。コンプレックスを和らげるデザインを提案するためには、まず目元のどこがきついと思っているのか、目元の悩みはどこなのかを明確にすることが重要です。
 お客様の悩みを明確にしないことには、解決するアイデザインを提案することはできません。
カウンセリングでは、客観的に見ては分からないコンプレックスを聞き出すことが大切です。

お客様の要望を理解できたら、目の形やバランスなどを見極め、要望を踏まえた上で「お顔が美しくみえるバランス」を考えた提案を行いましょう。
お顔が美しくみえるバランスは、「目の黄金比率」「顔の形」が鍵を握っています。

▼目の黄金比率については、こちらもチェック!

▼顔の形については、こちらもチェック!

目の黄金比率とは一般的に、

 ・顔全体と目のバランス 顔の横幅=目幅の5倍

・両目の位置 目頭から目尻までの幅=両目の間隔

・目の縦横バランス 縦:横=1:5

 と言われています。
目の黄金比に近づけるようなデザインにすると、美しい目元に近づけるでしょう。

次に顔の形です。
顔の形は、「丸顔」「面長」「ベース」「逆三角形」の4種類で、それぞれに似合うアイデザインがあります。例えば、面長の人は顔の長さをカバーできるキュート&セクシーなデザイン、きつく見えがちな逆三角形の人は、かわいらしさをプラスできるキュートデザインやタレ目デザインが似合います。

お客様の

  ・顔の面積に対する目のサイズ

・目の形

・自まつげの長さや角度


 の3つを、正面と横からしっかりとチェックし、お顔が美しく見えるデザインを提案できるようになりましょう。

お客様の要望とお顔のバランスに合わせたデザイン提案ができるのとできないのとでは、満足度に大きく差ができてしまいます。一般的なナチュラルなデザインやタレ目デザインという、平均値だけの知識だけでは不十分なのです。
お客様のご満足につながるカウンセリングをするためには、経験値が何より大切です。「この目元でこの本数なら、こんな目元になる」という知識は、経験で培われていきます。毎回、お客様の目元と提案したデザインで、どのような印象の目元が作れるかをしっかり意識しながら、コツコツと経験を積んでよりお客様に喜んでもらえるアイリストを目指しましょう。

 

「80本でナチュラル&きつく見えない目元にしたい」への回答は、現状のお客様の目元次第で回答が変わる

「80本で目がきつく見えないナチュラルな目元はできますか?」の質問の答えは、お客様の目の大きさや形によるところが大きいです。この質問に限らず、「ざっくりとした抽象的な質問」の場合、ご満足いただける施術にするために、お客様の言うナチュラルと目元のどこを変えたいのかをしっかり落とし込むことが大切です。一般的な知識を踏まえて、どこまでお客様の要望に沿いながら魅力的な目元にできるかが、アイリストの腕の見せ所になるでしょう。200602Ekm

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