最新技術「3Dボリュームラッシュ」とは。これまでのエクステとどう違うの?

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一部のサロンで取り入れられている「3Dボリュームラッシュ」。シングルラッシュよりもさらに華やかな目元を実現してくれる、新技術です。少し価格が高いため、なかなか手が出ないお客様も多く、サロンとしても導入に慎重になるメニューかもしれませんが、その注目度は高め!
今回の記事では、これまでのエクステとどう違うのかについて、メリット・デメリットとともに学んでいきましょう。

「3Dボリュームラッシュ」とは?

まずは、3Dボリュームラッシュを知ることから始めていきましょう。
3Dボリュームラッシュとは、3本の細いエクステを1つの束にして、1本の自まつげに装着する技術のこと。シングルラッシュにはない、マツエクの密集度とボリューム感が魅力です。
実は、日本に広がり始めたばかりの頃のマツエクも、3~10本の毛束を自まつげにつける方法が主流でした。これを「フレアマツエク」と呼びます。
「これだけ技術が進化したにも関わらず、初期の施術方法へ戻るの?」
という疑問の声が聞こえてきそうですが、そうではありません。当時との違いは、自まつげの量。マツエク技術がまだ発達していない頃は、3~10本の毛束を2~3本の自まつげにつけていました。当時のエクステは、毛が太く、自まつげへの負担が大きかったためでしょう。結果、マツエクが抜ける際、自まつげも2~3本一緒に抜ける事態が多く発生。さらに、そのすき間を埋めるためにマツエクを再度つけようとしても、自まつげの量が確保できない場所にはマツエクもつけられないため、悪循環となっていったのです。
一方、3Dボリュームラッシュの場合は、3本の毛束を1本の自まつげに装着します。現在のエクステは毛が細く進化しているため、1本の自まつげに乗せられるようになりました。発症当時のエクステは0.15mm程度でしたが、現在のシングルラッシュでは0.10~0.25㎜まで幅広く選択でき、ボリュームラッシュに至っては、0.03㎜~0.07mmと驚きの細さとなっています。重量も軽いため、自まつげへの負担はフレアマツエクよりも少なく、ナチュラルにボリュームアップできると好評です。
なお、3Dボリュームラッシュの場合は、3本のエクステから毛束が作られますが、本数に決まりはありません。2本の毛束を使う場合は2Dボリュームラッシュ、4本の毛束を使う場合は4Dボリュームラッシュという形で、変化していきます。

「ボリュームラッシュ」のメリット・デメリット

次にボリュームラッシュのメリット・デメリットについて整理していきましょう。


【メリット】
・少ない本数でもボリュームアップ
・自まつげが細くても装着可能
・人工毛にもかかわらず、柔らかな質感
・密着度のある仕上がりで目力UP
・実はシングルラッシュよりも軽い

ボリュームラッシュを施術するメリットには、上記5点が挙げられます。
まず、お客様がボリュームラッシュに魅力を感じる大きなポイントとして、そのボリューム感があるのではないでしょうか。1つの毛束に3本のエクステがまとまっているため、少ない本数の施術でも満足できるほどです。目元に立体感を演出したいお客様には、特におすすめしたいですね。
たとえ自まつげの量が少なかったり、自まつげが細いためボリュームが少なく見えるというお客様でも、そのボリューム感を実現できます。今まで思い通りの目元にならなかった…と諦めているお客様がいたら、ボリュームラッシュをご提案してみましょう。
さらに驚きは、その質感。人工毛を使って増やしたボリュームであるにも関わらず、柔らかな質感で、自まつげのような仕上がりを実現してくれます。ナチュラルかつ、華やかな目元にしたいというワガママも、ボリュームラッシュがあれば叶えられそうですね。
また、マツエクならではの目力ももちろん健在。シングルラッシュよりもマツエク同士の密集度が高いため、より強い目力を発揮してくれます。アイラインや濃いアイシャドウはもう必要ありません。今トレンドの単色アイシャドウで、奥行きのある目元をアピールしてもらいましょう。
最後に驚きの事実をひとつ。3本のエクステが束になっている3Dボリュームラッシュですが、その重さはシングルラッシュ1本よりも軽いと言われています。量が多いのに軽いつけ心地!お客様の自まつげを守りながら、ボリュームたっぷりの目元も楽しんでもらえそうですね。

美意識が高い女性にとってのメリットが多いボリュームラッシュではありますが、もちろん、デメリットもあるのです。

【デメリット】
・価格帯が高め
・アイリストの高い技術が必要
・装着に時間がかかる
・密度が高い分、目元に汚れが残りやすい
・マツエクの束が取れるとすき間が目立つ

大きなデメリットは、上記5点と言えるでしょう。
実は原価が高めのボリュームラッシュ。どうしても施術メニューの価格帯が高くなってしまいます。サロンとしては単価アップにつながるかもしれませんが、お客様にとっては大きな負担。その価格帯の高さから躊躇しているお客様が多いことも事実なのです。
また、ボリュームラッシュの種類にもよりますが、タイプによっては、アイリスト自身がツイーザーで毛束を作りながら施術を進める必要も出てきます。通常の施術だけでなく、キレイな毛束を作る技術も必須であるため、高い技術が求められるでしょう。施術が難しいということは、リペアの難易度ももちろん高め。サロンのメニューに取り入れるためには、少しハードルが高いかもしれません。しかし中には、未熟なアイリストが施術を担当しているサロンもあるのだとか。マツエク業界全体の信頼を確保するためにも、しっかりとした基盤づくりが必要となりそうです。
メリットの部分で、「高価格帯であるため、サロンとしての単価アップが望めるかも」とご紹介しましたが、実は一概にそうとはいえないケースもあります。毛束を作りながら施術を進めるタイプの場合、シングルラッシュよりも長い時間がかかるでしょう。アイリストの施術スピードにもよりますが、1時間当たりの単価で考えると、逆に生産性が下がっている場合もあるのです。
さらに重要なデメリットが、目元の汚れを落としきれない恐れがあること。シングルラッシュでさえ、まつげの根元まで洗浄しきれていない人もいますよね。ボリュームラッシュの場合は密度が高いため、さらに汚れが残りやすくなっているのです。カウンセリング時にきちんと説明し、ご理解いただきたいですね。
最後に見た目の問題です。シングルラッシュの場合は、1本取れてもすき間が小さく目立ちにくいのですが、ボリュームラッシュの場合は3本まとめて取れるため、すき間が目立つ傾向にあります。特にリペア直前になると、多くのお客様が気になってくるでしょう。早めにリペアに来ていただく必要があります。
なお、マツエク専用であっても、マスカラを使用すると細かい毛束がくっついてシングルラッシュのようになってしまうので、使用しないようにしたほうがいいでしょう。

「ボリュームラッシュ」の装着方法と注意点

最後にボリュームラッシュの装着方法と注意点について、簡単に確認していきましょう。

1. 3本の毛束を作る
まずはシングルラッシュと同じくエクステの準備をし、前処理を実施。施術開始のタイミングで、最初の毛束を作ります。3本のエクステを取り、放射状に広げたらグルーで自まつげに装着します。
※すでに3本の毛束になった状態の商品もあります。

2. 健康な自まつげ1本ずつに装着
この部分は、普段の施術と変わりません。健康な自まつげを選定したら、1本に対して1束のボリュームラッシュをつけていきましょう。

3. 毛束の角度を調整
最後に毛束の角度を調整したら、また1からスタートしていきます。この際、毛束がまとまりすぎても広がり過ぎてもNG。中心の1本を基準として、左右それぞれ45度ずつぐらいの角度を意識したいですね。綺麗な放射状であるか確認したら、また1~3の流れを繰り返していきましょう。

 

注意点!毛束の角度を狭めすぎないこと

毛束の角度をチェックする際、狭まりすぎていないか確認しておきましょう。理由は2つあります。
1つ目は、1本の太い毛のように見えるため。せっかくの細くてふわふわとしたボリュームラッシュの魅力が半減してしまいます。適度な角度に広げるようにしましょう。
2つ目は、付けているうちに毛束は閉じてくるため。汚れや油分が付着することで、次第に角度が狭まってしまいます。長い期間、キレイな仕上がりを維持してもらうためにも、丁寧なチェックが必要です。
なお、広げ過ぎてもバサバサとした仕上がりになるためNG。適度な角度を把握できるように、練習を重ねていきましょう。

まとめ

今注目のボリュームラッシュ。全国のマツエクサロンが、続々と取り入れていっています。しかし、この記事で取り上げたように、高い技術力が必要であるという施術者のスキルの問題や、経営観点での生産性の低下など、気になる点も多いです。未熟な状態での導入は、お客様の満足度の低下にもつながってしまいがち。もしサロンのメニューに導入する場合には、メリットだけでなくデメリットもきちんと把握した上で、実施していきたいですね。

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