「マツエクがすぐ取れる」何をやってもモチが悪いのはなぜ?原因と改善方法

お客様の中で、なぜかいつもマツエク施術後1~2週間でエクステがすぐ取れる方はいませんか?その原因をきちんと追究せず、放置したままでは危険です。「マツエク施術後すぐ取れた」「1週間で取れた…カウンセリングで聞いていた期間より、モチが悪い」と大きなクレームに発展したり、最悪の場合は「あのサロンはマツエクがすぐ取れる、下手!」と失客につながったりするでしょう。今回の記事では、マツエク施術後にすぐ取れる理由を再確認し、原因追究のポイントと改善方法について解説します。しっかり頭に入れて、モチが悪いお客様へ的確に対処できるようにしておきましょう!
毎回エクステがすぐ取れる方。なぜ?
マツエク施術後にエクステがすぐ取れる方は、一部分が取れる・全体的に取れる・自まつげといっしょに抜けてしまう、に大別されます。それぞれ、考えられる原因を挙げてみましょう。
一部分のエクステのみが取れてしまう場合
① 寝姿勢が横向き
横向きで寝るクセがあると、枕や寝具と擦れて目尻のエクステが取れやすくなります。マツエクがすぐ取れるという方の中でも、片目だけ取れるという方は、決まった方向で横向きに寝ている可能性があります。
また、髪の毛が当たり、エクステに物理的な刺激が加わることも取れやすくなる原因のひとつです。
②自まつげが細い・少ない
一般的に、目頭は自まつげが細く毛量も少ない部分です。自まつげが細いと、接着面が狭いことからエクステも取れやすいでしょう。また、毛量が少ないとエクステが取れたときに目立ちやすいという側面も。無意識に触ってしまうことで取れやすくなってしまう場合もあります。
③自まつげの選定ミス
本来なら選ぶべきではない自まつげにエクステを装着していることも、モチを悪くする原因のひとつ。施術では、クセのある毛や産毛、成長期の毛などは選ばないことが鉄則です。
④触りグセがある
目頭や目尻など、目の特定の部分に触るクセがある場合は、物理的な刺激が原因。目元の摩擦により、どうしてもエクステが取れやすくなってしまうでしょう。
⑤自まつげにまぶたが触れる
眼球の中央に高さがあると、自まつげがまぶたと接触しやすくなります。また、目尻は、笑ったときにまぶたに押される場合も考えられます。
全体的にエクステが取れてしまう場合
①洗顔・入浴後に水分をオフしきれていない
洗顔・入浴後、まつげが濡れたままの状態は絶対にNG!まつげにも髪の毛と同じようにキューティクルがあり、濡れたままにしておくと傷みやすくなります。結果、傷んだまつげのマツエクはモチも悪くなってしまうのです。また、水分の重さがエクステの負担になる可能性もあります。
②オイルクレンジングを使用している
基本的に、グルーと油分は相性が良くありません。クレンジング剤の油分でエクステのグルーが分解されるため、モチが悪くなってしまいます。
③寝姿勢がうつ伏せ
うつ伏せで寝るクセがあると、枕や寝具に目元が押し付けられますよね。そのため、エクステに負荷が掛かってしまい、全体的に取れやすくなるのです。
④擦りグセがある
目元全体を指や手で擦ってしまうことも、マツエク施術後は絶対にNGです。物理的な刺激となり、やはり全体的にマツエクのモチが悪くなってしまいます。
⑤アイデザイナーの技術面に問題がある
マツエクに使用するグルーの量が適正でない、グルーの硬化速度と施術スピードが合っていないなど、アイデザイナーの技術がエクステの取れやすさに影響することも。自まつげのコンディションをきちんと見極め、状態によってはエクステの太さ・長さを調整するといった判断・技術も求められます。
自まつげごと抜け落ちてしまう場合
①セルフマツエク・セルフオフをしたことがある
Beautéでも再三に渡りその危険性をお伝えしている、セルフマツエクやセルフオフ。自まつげの健康が回復しないまま施術を繰り返すと、当然マツエクのモチは悪くなります。
②セルフケアが不十分
せっかく美容液やコーティング剤を使用していても、頻度・使い方が正しくないと自まつげの傷みを十分にケアできません。また、ビューラーやマツエク専用ではないマスカラを使うと、メイクや洗顔のときに物理的な刺激を与えてしまいます。
「これまでマツエクのモチに問題がなかったけれど、最近になってすぐ取れるようになった」という方は、セルフケア不足や使用アイテムの変化の可能性も考えられるでしょう。
原因を追究しよう
エクステのモチが悪い原因を把握できたら、次は実際にお客様ごとの原因を追究しましょう。まずは、エクステのみ外れているのか、自まつげごと抜け落ちているのかをチェック!その後で、原因を追究するための手順をそれぞれ解説します。
エクステのみ取れているお客様
【Step①】グルーをチェック
エクステのみ外れていることが確認できたら、まずはエクステに残ったグルーの状態をチェックします。
お客様のエクステをツイザーで触り、「パリッ」という質感でエクステが取れるようであれば、グルーの劣化が考えられます。
【Step②】自まつげの質感をチェック
自まつげに触れてオイリーな感じがする場合は、油分がグルーの持続力を低下させているおそれがあります。オイルクレンジングの他にも、スキンケア用品やヘアケア用品に含まれる油分が自まつげに付着しているかもしれません。
マツエク専用ではないオイルクレンジングの使用は避け、他のアイテムも自まつげに付けないよう注意を促しましょう。
【Step③】まぶたとマツエクの関係をチェック
まばたきや笑ったときなど、まぶたに触れているエクステがないかチェックしましょう。お客様に自覚がなくても、エクステの毛先がどこかに当たっている場合もあります。
まぶたに接触している部分は、カールが弱いものや短いものにチェンジ。エクステに掛かる物理的な刺激を軽くしてあげましょう。
また、肌質がオイリーなタイプの方は、エクステがまぶたに触れるたび、常に皮脂が付着してしまいます。お客様の肌状態に応じて、オイルコントロールのアドバイスも行うと良いでしょう。
自まつげごと抜け落ちているお客様
【Step①】自まつげのダメージ度合いをチェック
自まつげごと抜け落ちていることが多い方は、自まつげ自体にダメージがある場合がほとんど。お客様の中には、もともとダメージを受けやすい自まつげの方もいるかもしれません。
触ってみて乾燥気味だったり、見た目にもハリやコシが失われていたりしないかチェックしてみましょう。全体的には健康的に見えても、一部分だけにダメージが及んでいる場合もあります。
【Step②】触りグセ・寝姿勢などをチェック
自まつげに物理的な刺激を与える習慣がないか、お客様にヒアリングしましょう。目元を無意識に触るクセや、横向き・うつ伏せで寝るクセのある方には、それらがマツエクにとってマイナスとなることを伝えましょう。
過去のセルフエクステ・セルフオフの経験や、妊娠・出産によるホルモンの影響で、自まつげに強いダメージを負っているお客様もいます。その場合は、マツエクのお休み期間を提案する必要もあるかもしれません。
【Step③】前処理剤(プライマー)やグルーなどの変更を検討
もともと自まつげが細い・弱いお客様には、施術で使う前処理剤やグルーなどが強すぎることも考えられます。その場合は、自まつげにやさしい成分が含まれる前処理剤や、医療グレードのマイルドなグルーなど、商材の変更が必要になるかもしれません。
また、健やかな自まつげへ導くために、美容液やコーティング剤などによるホームケアをおすすめすることも重要です。
原因追究のポイントとは?
お客様が「マツエク施術後にすぐ取れる」とお申し出になった場合は、個々の状態に応じたアドバイスが大切です。そのためには、次のポイントに沿って対応を進めましょう。
カウンセリングでしっかりヒアリング
まずは、自まつげや残っているエクステの状態をチェックしたり、お客様の生活環境をヒアリングしたりしましょう。
今回挙げたような原因で当てはまるものがチェックできたら、お客様へお伝えし、セルフで改善が見込める点は改善方法もお伝えしましょう。このとき、アイデザイナー側でできる対策と対処法も併せてお伝えすると、お客様に安心してもらいやすいでしょう。
ベストな来店サイクルの提案
ベストな来店サイクルとして、3~4週間ごとにお越しいただくよう提案してみましょう。そして、原因追究のために最低でも4回ほどサロンへ通っていただくのがおすすめです。その理由は、まつげの毛周期とグルーの持続力が関係しています。
毛周期は30~90日と個人差がある一方で、グルーのモチは一般的に3~4週間。最低4回ほどご来店いただければ、約90日間が経過し、ほとんどのお客様が毛周期を1サイクルすると考えられます。来店のたびにヒアリングを重ねることで、マツエクのモチを悪くしている原因の追究と対策が進められるでしょう。
マツエクがすぐ取れてスカスカ!応急処置は?
原因を追究している段階で「スカスカな目元をどうにかしたい」という要望があった場合には、つけまつげとマツエク専用のマスカラを提案してみましょう。
つけまつげは、スカスカ具合によって通常のつけまつげをカットしたり、部分用つけまつげを選んだりできます。そこにマスカラを塗ると、残りのエクステともなじんでスカスカが目立ちにくくなるでしょう。
本来であればリペアが良いですが、1~2週間で取れてしまうたびに来店してもらうのは難しいため、あくまでも応急処置として提案してみましょう。
まとめ
マツエクがすぐ取れるお客様への、原因と対処法を紹介してきました。「何をやっても、1~2週間でマツエクが取れる!」というお客様と出会っても、プロとして冷静に原因を探ることから始めましょう。そのためには、マツエクのモチを悪くする原因について、しっかり理解しておくことが必要です。まずは、お客様の目元を観察して、取れているのはエクステのみor自まつげごとなのか、部分的or全体的かをチェックしましょう。その後、考えられる原因に該当するものはないか、1つずつ探っていきます。根気のいる作業になるかもしれませんが、モチが改善されたときの喜びは大きいはず。お客様の満足度を高め、アイデザイナーとしてのやりがいも感じられることでしょう。
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