人と人をつなぐ架け橋に|アイラッシュ施術者の集うコミュニティDAIYOKUJO運営徳元ゆうこ氏インタビュー

この記事をシェアする

今回お話しをお伺いするのは、アイラッシュ施術者が集うコミュニティDAIYOKUJOを運営している徳元ゆうこさん。沖縄で4人の子どもを育てながら、サロン経営とDAIYOKUJO、WEBショップの運営と、休むことなく活動を続けています。DAIYOKUJOがスタートしたきっかけやSNSの活用方法などについて教えてもらいました。

【経営者プロフィール】徳元ゆうこさんとは

【経歴】
美容専門学校卒業後に双子を妊娠、美容室に勤務するも、出産のため3ヶ月ほどで退職
2014年 友人と3人でマンションの1室でサロンをオープン
2016年 法人化し沖縄県内で6店舗を展開
2019年 12月にInstagramで30日間連続ライブ配信
2020年 アイリストコミュニティDAIYOKUJOをスタート
2020年 5月からDAIYOKUJOをLINEチャットルームに移行


沖縄県内に6店舗のマツエクサロンを展開。それに加えて、アイラッシュ施術者が集うコミュニティDAIYOKUJOとWEBショップの運営を行う。

DAIYOKUJOがスタートしたきっかけはインスタライブチャレンジから

はじめに、DAIYOKUJOを始めたきっかけを教えてください。

双子を育てながら時間拘束の長い美容師は難しい、けれども美容の仕事はしたいということで、3人目を出産したタイミングで、友だち3人とマンションの1室を借りてマツエクサロンをオープンしたのが、アイラッシュ施術者としての第一歩です。はじめてのマツエクはまばたきするたびに痛くて、もう絶対やらないと思っていたのですが、子どもを産んだあとにマツエクを装着し、1時間で目元が変わり、自分がかわいくなっていることに感動!さらに翌日の朝もすっぴんなのに目元がばっちりで、さらに感動!マツエクって最悪という印象から何これ最高!と大きなふり幅があり、沖縄のママ全員にマツエクを紹介したい!思いました。

積極的に店舗を増やそうと考えていたわけではありませんが、スタッフの移動時間がかかるのがもったいないという理由から、スタッフの家の近くにサロンを出していたら、いつの間にか6店舗に。経営は順調でしたが、沖縄ではマツエクの技術を学べる場所がなく、東京や大阪に足を運んで講習を受けるも、学び続けるのは大変で、なかなか技術に自信が持てませんでした。

転機となったのは、4人目の出産後。子育てもあり仕事が制限されていたときです。そのときはサロン運営のみしかしておらず、私はどこを目指しているのだろう、技術面でももっとできることがあるのではとモヤモヤしていました。何ができるかわからないけど、とりあえず何かやってみよう!と、現状を打破するために考えたのが、30日連続インスタライブチャレンジ。このライブ配信が、DAIYOKUJOのきっかけになりました。

30日ライブ配信チャレンジ!すごいですね!やってみてどうでしたか?

ライブ配信をやってみよう!と考えたものの、現状が何か変わるかな?くらいの心持ちで、内容も何も決めてはいませんでした。インスタライブチャレンジをスタートしたのは、2019年12月1日。マツエク技術や商材について話したり、有名な先生とインスタライブしたりといった内容を、夜な夜なライブ配信しました。

ちょうどラッシュリフトが流行っている時期で、ライブ中に技術の悩みを話していたら、全く知らないアイラッシュ施術者がコツを教えてくれ、そのコメントを見た同じ悩みを持つアイラッシュ施術者の学びにもなるという現象が起きました。「じゃあ明日は実際にやってみた報告会をします!」みたいな感じで、インスタライブの内容が決まることも。スタート時には8人だった閲覧数も、数十人が見てくれるようになりました。私と同じママアイラッシュ施術者や応援してくれる人たちなど、コメントをくれる人たちのおかげで、無事30日チャレンジを達成することができました。

ライブ配信で印象に残っていることはありますか?

1人でしゃべり続けるのは大変だったので、一緒にライブ配信をしてくれる人を募集したところ、たくさんの商品をバズらせていることで有名な、長崎でサロン経営と美容サロン向け講座をされていた大石佳奈さんが手を挙げてくれました。店販のコツについての話をしてもらったところ、翌日から全国のサロンでラッシュアディクトが売れまくるという事態に発展!私のインスタライブは残さないことにしていたのですが、またやって欲しいとリクエストがくるほどで、知る人ぞ知る伝説のライブ配信になりました。

怒涛の30日だったのですね!そこからDAIYOKUJOになったのは、どういう経緯なのでしょうか。

30日チャレンジを無事達成でき、ライブ配信を終わろうとしたら、「終わらないでください!」というありがたい声をいただいて、せっかくなのでLINEを使って80人くらいのアイラッシュ施術者がつながることになりました。この80人が、DAIYOKUJOの初期メンバー。

はじめは80人以上増やす予定もなかったのですが、アイラッシュ施術者というだけでこんなに仲良くなれる場所なのに、人数制限をかける意味はあるのかな?美容師免許を持っている人が自由に入れる場所にしたい!と思い、5,000人まで入ることのできるLINEチャットルームに移行しました。これが、DAIYOKUJOの始まりです。

たった8人だけだった閲覧数から、今や4,000人弱のアイラッシュ施術者が集うコミュニティになったのですね!DAIYOKUJOについて詳しく教えてください。

美容師免許を保有していれば無料で入ることのできるDAIYOKUJOには、3つのルールがあります。1つめは、ネガティブな発言はしないこと。2つめは、チャットルームなので匿名はOKだけど、インスタのアカウント名もしくは都道府県をつけた名前にすること。3つめは、やりとりはトークにすると通知がきてしまうため、必要以上に通知が来ないようノートですること。匿名だからこそ悪い面もあるコミュニティにおいて、誰も嫌な思いをすることがないように考えた、ポジティブな規制です。DAIYOKUJOは、誰かしらの悩みをみんなが共有する場所。悩みを相談したり情報を共有したりできる、アイラッシュ施術者にとって心地よい環境であれば良いなと思っています。

DAIYOKUJOという名前は、ライブ配信中に決まりました。大浴場に入るときは恥ずかしいけど、入ったら気持ち良くて頑張る気持ちをもらえますよね。コミュニティも同じで、入るときはいろんなことを考えるけど、入ってしまえば心地良くて頑張る気持ちをもらえる場所。大浴場のイメージとコミュニティのイメージがマッチして、この名前になりました。

DAIYOKUJO運営徳元ゆうこ氏インタビュー

DAIYOKUJO はオンラインのつながりなので、みんな直接顔を合わせたことはありません。直接顔を合わせる場となったのは、2020年のbeautyworldJAPAN。出展を悩んでいたのですが、メンバーの直接会いたいという声を受け、待ち合わせの場所を提供するつもりで参加してみると、ありがたいことに行列になりました。

DAIYOKUJOが始まったのが、ちょうど新型コロナウイルス感染症が広まってきたタイミング。大石佳奈さんとのインスタライブを見ていた仲間は、コロナ禍でサロンが営業できないという苦しい状況を店販に力を入れることで生き残るなど、DAIYOKUJOのみんなが協力してコロナ禍を乗り越えることができました。コロナ禍の辛い時期にDAIYOKUJOのメンバーとともに頑張れたことも、仲が密になった理由のひとつだと思います。私自身、DAIYOKUJOがなかったら、コロナ禍の孤独にやられていたと思う!こんなに優しい人がいっぱいいるということを、DAIYOKUJOを通して知ることができました。今思うと、アイラッシュ施術者としてのスランプを、30日チャレンジが救ってくれたのかも。

商材を売り始めたのも、きっかけはコロナ禍のマスク不足から。マスクが全国的に不足しており困っている中、メンバーのひとりがマスクを仕入れてメンバーに売ることができるということで、それをDAIYOKUJOが仲介したことが、WEBショップを運営する始まりになりました。

徳元さんの考えるSNSの活用法

徳元さんはSNSを上手く活用されている印象なのですが、SNSの活用法について教えてください。

以前、モヤモヤしている最中にたくさんの本を読みました。その中で印象に残っているのは、自分自身をブランディングする重要性や、自分のために時間を使う大切さ。影響されやすいため、本を読んで良いと思ったことは取り入れてみることにしています。自分自身のブランディングとして活用したのが、Instagramです。よくあるサロン名+名前ではなく、本名でやっているのは、自分の価値を挙げて可能性を広げたかったから。

たくさんの投稿があるSNSでは、自分らしさを出さないと埋もれてしまいます。でも、では自分らしさは何なのかと言われると難しいですよね。SNSはブランディングや統一感といった戦略もあり、それが向いている人であればその戦略で自分らしさも出せるのだと思いますが、変に考えすぎると更新できなくなることもあります。発信しないことには何も生まれないので、いろいろな情報に惑わされすぎず考えすぎずにとりあえずアップすれば、そこから何かしら汲み取ってくれる人はいるはず。自分が発信したいことを発信し続けていくことが大切かなと思います。

私が大切にしているのは、誰かの役に立つ情報を発信していくこと。どこかで悩んでいるアイラッシュ施術者さんの役に立つような情報を発信し続けたいと思っています。

徳元さんが今後展開していきたいことは

徳元さんの今後の展開について教えてください。

DAIYOKUJOをきっかけとして、現在計画していることが2つあります。1つめは、DAIYOKUJOメンバーが運営する教育サロンを47都道府県に作って展開していくこと「きちんと基礎を学べる場所がないと、今後アイラッシュ施術者が増えず、マツエク業界自体が衰退してしまうのではないか」ということは、学びの場が少ない沖縄のいちアイラッシュ施術者としてずっと思ってきたことです。今現在、実際に愛知と大阪に教育サロンができる予定になっています。

そして2つめは、DAIYOKUJOの集客サイトを作ること。全国に個人事業主で頑張るサロンはたくさんあるのですが、ホットペッパービューティーではどうしても埋もれてしまいますよね。そんなサロンの熱い思いを伝えて、そこからホットペッパービューティーにつながるようなサイトを展開することで、どんな形態のサロンも頑張っていけるのではないかと考えています。こちらは2021年12月末にスタートする予定。どちらもDAIYOKUJOのコミュニティの中の意見からスタートし、クラウドファンディングを募って資金を集めて実現したものです。

徳元さんの大切にしていること

コミュニティ発信の事業とは新しいですね!しかももうすぐスタート予定とは、今後が楽しみです!最後に、徳元さんが仕事をするうえで、大切にしていることを教えてください。

私が大事にしているのは人ですね。DAIYOKUJOでもbeautyworldJAPANでもそうですが、新しいことが生まれるのは、人と人が出会ったときに起きる化学反応から。みんながつながってお互いを知れば喧嘩は起きないし、人を通じてつながっていけばアイラッシュ業界みんなが知り合いになれるとも思っています。同じ業界で頑張っている人同士、お互いを高め合える良いライバルのような間柄になれるのが理想ですね。これからも、人と人とをつなぐきっかけを与えられる、そんな存在になれたら良いなと思っています。

まとめ

アイラッシュ施術者が集うコミュニティDAIYOKUJOは、サロンを越えてサポートし合う優しい世界と話してくれた徳元さん。30日インスタライブチャレンジからDAIYOKUJOが誕生したのも、ひとえに徳元さんの人柄あってこそという背景を垣間見ることができました。DAIYOKUJO発信で展開していく事業が、マツエク業界に新しい風をもたらす予感!徳元さんとDAIYOKUJOの今後の動向に、ワクワクが止まりません。211116Ess

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

この記事をシェアする