マツエクの「テープ」の違いって何?優肌絆やスキナゲートが多く使われている理由とは

この記事をシェアする

テープワーク術については、これまでのBeautéで幾度となく取り上げてきましたが、今回は「テープ」の種類や特徴について掘り下げてみましょう。施術に使用するテープといえば、「優肌絆(ゆうきばん)」や「スキナゲート」などがメジャーどころ。「自サロンでも使っている!」という方も多いのではないでしょうか。これらの製品がマツエクの施術に用いられるようになった理由がわかれば、今後のテープ選定の際に重要視すべきポイントが見えてくるはずです。

マツエクの施術に用いるテープの種類

“テープ”は、マツエクの施術をより安全に、そして効率よく進めるために必要不可欠なアイテムです。しかし現状では、マツエクの施術専用のテープはほとんど販売されておらず、医療用のサージカルテープを用いている場合がほとんどです。
そもそもサージカルテープとは、患部(ケガなどをしている部分)に包帯やガーゼなどを固定するために用いるテープの総称。粘着包帯や伸縮性粘着包帯と共にテープ絆創膏に分類される医療用製品です。この医療用製品というのが、マツエクの施術にサージカルテープを用いている理由のひとつ。

ヒトのまぶたの皮膚は手や足の皮膚に比べて薄く、接触性皮膚炎などのトラブルの置きやすい場所として知られています。ご存知のとおり、マツエクの施術に用いるテープはお客様のまぶたに直接貼り付けるものなので、テープをまぶたから剥がすときの物理的な刺激やテープの粘着剤の成分による科学的な刺激などによって皮膚炎が起きる場合があります。つまり、マツエクの施術に用いるテープは、必然的に品質が高い医療用レベルのものが選ばれているのです。

医療用のサージカルテープは品質が高いので、どの製品であっても安心してマツエクの施術に用いることできそうですよね。しかし、多数の製品の中でも、「優肌絆」や「スキナゲート」など特定の製品が高く支持される理由はどこにあるのでしょうか。

マツエクの施術に適したテープの特徴

マツエクの施術では、施術を安全かつスムーズに行う目的でテープを使用します。そのため、数多くの医療用のサージカルテープの中から、マツエクの施術にマッチした製品が選ばれています。では具体的に、施術にはどのような商品が適しているのでしょうか?その特徴を4つご紹介します。自ずと、優肌絆やスキナゲートが多く使われている理由がわかるでしょう。

特徴1:基材

<サージカルテープの基本構造>

画像元:3M サージカルテープの特性

基材(きざい)とは、文字通り製品の基礎(土台)となる材料のこと。サージカルテープにおいては、和紙不織布プラスチックフィルムなどが基材として使われています。基材がプラスチックフィルム製のテープは、和紙や不織布のテープに比べ伸縮性に富んでいるのが特長です。

施術にはどのタイプも用いられますが、特にアッパーテープは伸縮性のあるプラスチックフィルム製のテープが好まれます。テープに伸縮性があることにより、まぶたの皮膚を引っ張り上げながら貼っても皮膚に負荷がかかりにくく、お客様も違和感を覚えにくいというワケ。
ただし、一般的にプラスチックフィルム製のテープに比べ、和紙や不織布タイプの方が通気性ややわらかさに優れているので、施術にも用いられています。

特徴2:粘着剤

サージカルテープには、主にアクリル系合成粘着剤が用いられています。アクリル系合成粘着剤のテープは低刺激なので、まぶたなどの皮膚が薄い部分に使用してもダメージを与えにくいのがメリット。
最近では、粘着剤をゲルタイプに進化させ、より肌にやさしくなったアクリル系ゲル状粘着剤やアクリル系粘着剤に比べ皮膚刺激の少ないといわれるシリコーン粘着剤なども登場しています。
肌が特に敏感なお客様には、アクリル系ゲル状粘着剤の「優肌絆」やシリコーン粘着剤の「3M やさしくはがせる シリコーンテープ」などを用いると安心でしょう。

特徴3:カラー

画像元:EYELASH GARAGE

医療の現場では、テープが目立たないよう皮膚の色と同化するスキンカラー(肌色)のサージカルテープが用いられることも多いのですが、マツエクの施術では肌色よりは白色のテープが断然好まれます。なぜなら、テープの白とまつげの黒とのコントラストが強く、見やすいから。

画像元:EYELASH GARAGE

また肌色や白色のほか、半透明や白ベースにメッシュ(通気孔)が入ったものなども販売されています。施術ではどちらのタイプも使われますが、白よりはまつげが見えにくくなってしまうようです。そのため、半透明やメッシュタイプのテープの上から白色のテープを重ねて、見えやすくする工夫などもされています。

特徴4:切れ目加工

お客様の目の特徴やオーダーされたデザインによって、テープワークに必要なテープの長さや枚数は異なりますよね。その都度、テープを必要な長さにカットしながら施術を進めるのが一般的です。しかしながら、このカットの工程が意外と大変ではありませんか?
ハサミを使えば、必要な長さのテープを正確に切り出すことができますが、手でカットするより手間がかかってしまいます。とはいえ、手でカットすると、切断面が汚くなってしまったり、正確な長さにカットできなかったりという失敗もあるでしょう。

そんなときに役立つのが、切れ目加工が施してあるテープです。切れ目加工のあるテープは、手でも簡単にまっすぐ切ることができるので大変便利!以前は、切れ目加工のあるテープのほとんどがプラスチックフィルム製でしたが、最近では不織布タイプで切れ目加工がある「優肌絆 GS」や「スキナゲートスパット」なども登場しています。

施術に使うテープの商品紹介

マツエクの施術におすすめのテープをピックアップしました。ぜひテープ選びの参考にしてください!

ニチバン:スキナゲート 12mm

画像元:EYELASH GARAGE

『ニチバン』は絆創膏をはじめ、日常のさまざまなテープ剤の製造販売を手掛ける、いわばテープ専門メーカーです。そんなニチバンの「スキナゲート」は、多くのマツエクサロンで使われている定番商品。
やわらかく、適度に伸縮するポリオレフィン系フィルム製のテープなので、目のカーブにもしっかりフィットさせることができます。またテープが白いので見やすさもGOOD!

ニトムズ:優肌絆 GS

画像元:EYELASH GARAGE

「優肌絆」は、ゲルタイプの粘着剤が使われており、はがすときの皮膚刺激を軽減できると人気のシリーズです。特に「優肌絆GS」はミシン目が入っているので、手でも切りやすく操作性バツグン!ハサミでテープをカットする手間を省きたい方におすすめの商品です。

ニトムズ:優肌絆 プラスチック

画像元:EYELASH GARAGE

「優肌絆 プラスチック」はレギュラータイプ同様、ゲル状の粘着剤がもたらす低刺激性とプラスチック製テープ特有の手切れのよさを併せ持った商品です。サクッと簡単に切れる感覚が心地よいと好評。またしっかりと粘着するので、アッパーテープ(上まぶたのつり上げ)用に適したテープといえるでしょう。

3M:マイクロポア

画像元:EYELASH GARAGE

『3M』は、工業用だけでなく医療用のサージカルテープも数多く販売しています。中でも施術用として人気なのが「マイクロポア」。不織布タイプなので通気性に富んでおり、かぶれにくいのが特長です。下まつげの巻き込み防止用にぴったり!またメッシュタイプのテープの上に貼ると、まつげやエクステがより見えやすくなります

まとめ

マツエクの施術用テープの種類や特徴、おすすめの商品を学びました。1種類のテープしか使っていないサロンも多いかもしれませんが、アッパーorアンダーやお客様の目の特徴・体質などに合わせて、いくつかのテープを使いわけるのもおすすめです。またテープ選びは大変重要なので、新しいテープを導入する際には、まぶたに貼ったとき・はがしたときの感覚をスタッフ全員で実際に試しみて、納得できるものを採用しましょう。190903Euk

この記事をシェアする