マツエクのテープワーク知識講座!トラブルを起こさないために知っておきたいこととは?

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マツエクの施術において、お客様の目元にトラブルを起こさないことはなによりも大切なことです。しかしどうしても起きてしまうことも。マツエク施術によるトラブルのなかから、今回はテープワークによるトラブルについて解説していきましょう。テープが原因のトラブルにはどのようなものがあるのか、起こさないためにはどのようにすれば良いのかなど、知っておきたいことばかり。テープオフのコツも画像付きでレクチャーしているので、しっかりと学んでいきましょう。

テープによるトラブルとは?

テープワークをテーマとした記事は、これまでBeautéで何度も取り上げてきました。マツエク技術のなかでわずか数分しか要しないテープワークを、Beautéがこれほど重要視してきたのには訳があるのです。
テープを目元に貼ることは、施術ではじめてお客様の目元に触れることになりますよね。そのファーストタッチで、お客様はあなたのマツエク施術の技術力を判断しているかもしれません。さらにマツエク施術のトラブルのなかでも、テープワークが原因によるトラブルがたくさんあるのです。
テープによるトラブル
①接触性皮膚炎
②目の乾燥
③目元の違和感
これらのトラブルがどのような原因で起こるのか、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

①接触性皮膚炎

テープがお客様の肌や体質に合わないことにより起こる皮膚トラブルが、接触性皮膚炎です。すぐに反応が出ず、しばらくたってから、もしかしたら帰宅後に皮膚症状が出てくることも。テープによって引き起こされる接触性皮膚炎の原因は、

機械的刺激(物理的なもの)

化学物質による刺激

アレルゲンによる刺激 

このなかで最も多いのが、機械的刺激によるもの。しかし機械的刺激によるテープのトラブルは、テープの選択や使用方法で回避できるのです。
皮膚トラブルを引き起こす具体的な機械的刺激には、次のようなものがあります。

テープの素材や粘着力によるもの

たとえば粘着力が高いテープの場合、下まつげをしっかりとホールドできますが、その分はがすときに下まつげが抜けてしまったり、皮膚を傷めてしまったりする原因になります。さらに蒸れやすい素材のテープでは、テープがはがれやすくなってしまう、グルーの硬化に影響を及ぼすといった可能性があります。

敏感肌やスキンケア不足によるもの

お客様の目元の皮膚の状態は、施術前に確認したいポイント。目元は特に皮膚が薄い部分です。肌が荒れ気味の場合、それだけテープによる負荷がかかりやすくなってしまいます。

こちらの記事では、肌が弱いお客様へのテープ貼りについて解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。

テープを引っ張りすぎて貼っている、はがす力が強い

テープを引っ張りすぎて貼ることは、お客様が痛みを感じたり違和感を覚えたりするだけでなく、肌荒れの原因にもなります。テープワークに不安がある人は、過去記事でおさらいしてみてくださいね。

テープのはがし方については、この記事の最後に画像付きで説明していきます。最後までチェックしてみてくださいね。

②目の乾燥

マツエクの施術では、約1時間、お客様に目を閉じた状態でいてもらわなくてはなりません。瞬きにより目に潤いを保っているため、閉じたままでは涙が供給されず、目の乾燥を感じることも。特にドライアイやコンタクトをしているお客様では、目の乾燥を感じやすそうです。
少しでも目の乾燥を軽減するには、テープの貼り方が大切です。テープワークが終わったら、目がわずかでも開いた状態になっていないか確認するようにしましょう。毛穴が見えている状態が正解ですが、粘膜まで見えているなら引っ張りすぎです。施術中に涙が流れてきてしまう、グルーにより発生するホルムアルデヒドが目に染みるなどのトラブルが起きてしまうので、貼り直すようにしましょう。

③目元の違和感

テープの端が粘膜に当たっている、引っ張りすぎて引きつる感じがするなど、正しくないテープワークにより、お客様が目元に違和感を抱くことがあります。違和感を抱いたまま1時間もの施術を耐えないといけないとすると、お客様が気の毒でなりません。そしてアイリストとしての評価も下がってしまうことでしょう。
何度もリピートしていただいているお客様なら、自分から違和感を訴えるかもしれませんが、はじめて来店されるお客様なら、自分からは言い出しにいくかもしれません。またマツエク自体がはじめてというお客様では、「少し痛いけど、これが普通なのかな」と思う可能性もあります。テープを貼り終わったら、目元に違和感がないかお客様に確認するようにしましょう。「気になるところが少しでもあれば、おっしゃってくださいね」と伝えやすい言葉をかけることも大切です。

テープの素材選びについて

お客様の肌トラブルをできるだけ少なくするためには、テープの素材選びが重要となります。ぴったりと貼りつけるなら粘着力の強力なものが良いですが、マツエクの施術では強力なものは必要ありませんよね。肌当たりが柔らかい、粘着力が弱いものを選ぶのが正解です。特に肌が薄い下まぶたに直接貼るテープには、スキナゲートがおすすめ。

スキナゲートの特徴

引用元:técnico

柔軟性に優れたポリオレフィン系フィルムと透湿性が良いアクリル系粘着剤素材
低刺激で柔らかく通気性が良いため、かぶれにくい
柔軟性が高いため、良く伸び貼りやすく、小さな動きにも順応する
メッシュになっているため、上まつげが確認しにくい

目元の肌ストレスを軽減するには、スキナゲートは最適のテープ。ただ施術中に上まつげが確認しにくいと困ってしまいますよね。見えやすくするため、スキナゲートの上からサージカルテープを貼りましょう。サージカルテープにはいくつか種類がありますが、子ども用や介護用といった肌に優しいものがおすすめです。

特にアイリストの中で人気があるのは、優肌絆という商品。

優肌絆の特徴

引用元:フーラ

ゲルタイプの不織布
敏感肌用のため肌に優しい
毛羽立ちが少なく、角質層をほぼ剥離せずにはがせる


優肌絆はスキナゲートの上から貼るアンダーテープとしてだけでなく、上まぶたを持ち上げるために貼るアッパーテープにもおすすめですよ。

ちなみに、肌が弱いお客様には目元パックもおすすめでしたよね。オプションメニューとして導入すれば、施術にプラス時間はかからず、売り上げをアップすることができますよ。さらにお客様にとっても、目元のハリアップでうれしいことばかり。目元パックについては、こちらの記事で紹介しているので、参考にしてみてくださいね。

テープオフの仕方

せっかく素敵なマツエクデザインに仕上がっても、最後のテープオフでお客様に痛い思いをさせてしまっては、残念な結果に。そうなってしまわないために、痛みが起きにくいテープのはがし方をレクチャーしましょう。

テープオフのポイント

肌と平行にはがす
毛流れに沿う
皮膚を抑えながら
スピードはゆっくり
精製水をつけて湿らす

先端が丸いツイザーを使って、ゆっくりとはがずのがポイントです。

 

引用元:松風

グラフのように、はがすスピードは遅いほど、はがす角度は大きいほど、痛みは少なくてすみます。

引用元:松風

図のように、180度傾けた状態でゆっくりとテープをはがすようにしましょう。はがれにくい場合には、精製水をつけた綿棒で、接着面を少しずつ湿らせながらはがすと良いですよ。

またテープを貼る前に接着力を弱めておくのも、有効な方法です。指や手の甲にぺたぺたと貼りつけて粘着力を弱めてから、お客様の目元に貼るようにしてみてくださいね。

まとめ

デリケートな目元は、皮膚トラブルが起きやすい部位。施術中お客様に快適に過ごしてもらうためにも、テープワークが上手になっておくことは大切です。またはがすときに痛みを感じると、どんなにマツエクの仕上がりが良くても、お客様にとってはいい施術にはなりません。肌に優しいテープ選びと、痛くないテープオフを心掛けてくださいね。

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