アイテープやアイプチをしている方のマツエクの仕上がり例・ご提案方法とは

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ぱっちりとした大きな目に見せてくれるという点では、アイプチもマツエクも目的は同じ。美意識の高いお客様の中には、併用している方も少なくありません。アイリストの中には、アイプチをしている方であっても「二重の方と同様に対応すれば問題ないはず」と考えている人もいますよね。しかし、本当にそうでしょうか?今回はアイプチをしている方へのご提案の際に気をつけたいポイントについて解説します。

アイプチについておさらいしよう

「ぱっちりとした二重になりたい」「目を大きく見せたい」、そんな女性の願いを叶えてくれるアイプチ。価格もリーズナブルなため、愛用する女性も多いです。ただ、自まつげの角度やまぶたの厚みを変化させるアイテムでもあるため、マツエクとの併用にはやや注意が必要。アイプチについては、過去のBeautéでも解説しています。

アイプチには大きく分けて、次の2種類があります。

リキッドタイプ

出典:Amazon

専用の液体ノリを使う。二重幅の調節が効きやすく、自然な目元を作りやすい。

アイテープタイプ

出典:Amazon

テープを食い込ませて二重幅を作る。リキッドよりもくっきりとクセがつきやすい。
(アイテープの代わりに絆創膏を使うという人もいる)

リキッドタイプはナチュラルに仕上がるため、マツエクをつけても派手すぎる印象になりにくいというところがメリット。一方、アイテープはまぶたをしっかりと持ち上げるため自まつげの角度は上がりやすいものの、リキッドのようにまつげにノリがつくことはないというメリットがあります。

アイプチによって普段のまぶたからどの程度変化するかは、人それぞれ。ナチュラルな仕上がりが好みの方やもともと二重に近い目の方は、まぶたの厚みやまつげの角度にそれほど変化は見られないでしょう。一方、くっきりと変化をつけたい方やまぶたにかなりの厚みがある方は、アイプチをしているときとしていないときで全く目の印象が異なります。アイリストがマツエクとの併用で気をつけなければならないのは、アイプチそのものではなく、つけていないときとの変化の度合い。アイプチによって大きく目の印象が変わる方は、「どの状態に合わせるのか」を詳しくヒアリングし、いただいた要望をデザインに落とし込んでいく必要があります。

見え方の違いとは?写真で検証

では、アイプチによってどのようにまぶたやまつげに変化が生まれるのでしょうか?実際に、写真を見ながら比較してみましょう。今回はモデルとして【まぶたが薄めで一重の女性】に協力していただきました。

横から見た場合

まずは、横から見たところです。Beforeに比べるとAfterの方がマツエクの根元まではっきりと見せることができる分、長さが長くなったように感じますね。カールも美しく見えています。

正面から見た場合

次は、正面から見てみましょう。横から見たときと同様に、長さがしっかりと出ています。一重や奥二重のお客様の場合、まつげの根元にまぶたが覆いかぶさってしまうため、どうしても短く見えてしまいます。そのため、やや長めの毛をあえて装着することで長さの見え方を調節するという対策がよくとられますよね。ただ、長さの調節を誤るとご要望のイメージから微妙にずれてしまうことも

一方、アイプチによって二重幅を作っている方の場合には、長さの調節が必要ありません。一重幅や奥二重の方でもカールや長さをしっかりと出すことができます。実際の仕上がりと要望されるイメージとの間にギャップも生まれにくいでしょう。

まぶたを閉じた場合

最後は、まぶたを閉じたところです。こちらの例ではあまり違いがないように見受けられますが、しっかりとクセづけをしている方であればあるほどその差は歴然。目を閉じたときにまつげの角度もかなり上がっていることでしょう。場合によっては、施術がしにくいほど自まつげの角度が立ちすぎていることもあります。このことについては、次で詳しく解説しますね。

アイプチをしていてエクステが装着しにくい方の場合

アイプチをしているお客様を対応する際には、いくつかの注意点があります。場合によっては、サロン内でアイプチをつけてもらう、または外してもらうように促さなくてはならないケースも。どのようなお客様がそのケースに当てはまるのか、またどのような対応をすべきなのか、一緒に考えてみましょう。

来店時にアイプチを装着している方への対応

アイプチ自体がマツエクに影響を及ぼすことはありません。アイプチによって二重を作っている方であっても、通常の二重の方への施術を行えば大丈夫です。

ただしアイプチによって

① 自まつげの角度が立ちすぎている
② 目がしっかりと閉じきらない

といった方の場合は注意が必要。まず、①の場合は「アイリストが装着しづらい」ということが最大の問題です。まつげの一本一本が見極めづらいため、正確な仕分けや装着が困難になってしまうでしょう。また、②の場合は言うまでもなく危険な状態。眼球や粘膜にグルーの刺激がダイレクトに伝わることで、充血やかゆみ、痛みなどの症状を引き起こしやすくなってしまいます。
これらの理由から、①や②のようなお客様に対しては施術中にアイプチを外してもらうようお声がけすることをおすすめします。特に②の場合には、お客様の安全を脅かすことになるため、必ず外していただかなくてはならないでしょう

ただ、お客様にとってアイプチを外すことはあまり気の進むことではないですよね。その後に別の予定が控えている方であれば、「このままやってもらえたらいいのに…」と残念に思われるかもしれません。そのため、お声がけの仕方にも配慮が必要。「綺麗にマツエクをおつけするために」や「エクステのモチをよくするために」といったように、お客様側にメリットがあるような言い回しを心がけてみてくださいね。

来店時にアイプチを装着していない方への対応

先ほど「施術中にはアイプチを外してもらうこともある」とお伝えしましたが、それはあくまでマツエクの仕上がりやお客様の安全性に影響を及ぼしてしまう場合に限った話。もし、アイプチをしたままでも施術ができる状態だとしたら外さない方が賢明です。なぜなら、普段アイプチを日常的につけられる方であれば、それに合わせたデザインのご提案や施術をする必要があるから。そのため、アイプチを外した状態で来店された場合には一度装着いただき、目元の特徴を丁寧にチェックする必要があるでしょう。特に初めて来店される方、アイプチをつける頻度が増えてきた方の場合には、外した状態の目からデザインを判断することはトラブルの元です。ただし、アイプチを外してもらうときと同様に、つけてもらう場合にも、お客様の立場に寄り添ったお声がけをすることが大切。「普段の目に合わせたデザインをご提案させていただきたいので…」といったようにお伝えすると丁寧ですね。

アイリストの中には、お客様にアイプチをつけてもらう、または外してもらうというのを「言いにくい」「面倒くさいと嫌がられるかも」と躊躇する人もいることでしょう。しかし、アイプチをつけることによって目の印象が大きく変わる方の場合には、それだけデザインのギャップが生まれやすいというリスクがあります。そのため、お客様に不快感を与えないように気を配りつつ、臨機応変にお声がけすることが重要なのです。

アイプチの取り外しに便利な「精製水」

多くのサロンで使われている精製水。みなさんはうまく活用できているでしょうか?
主な用途としては、コットンや綿棒に含ませてテープ跡をケアしたり、メイク崩れを馴染ませたりなど。ときには、より丁寧に汚れを落とすために前処理のプレケアとして使われることもあるようです。敏感肌のお客様に安心して使えるところも便利ですよね。デリケートな目元を扱うアイリストは、お客様の肌トラブルに細心の注意を払わなくてはなりません。
お客様にアイプチを外してもらう際にも、精製水を浸した綿棒でふき取りながら行ってもらうと肌への負担を軽減させることができるでしょう。特に肌が弱いお客様の場合には、このひと手間を徹底することをおすすめします。

まとめ

アイプチをしているときの目は、二重と同じように見えて全く異なるもの。その大きな違いは、つける度に二重幅やまつげの角度に微妙な変化が生まれることにあります。この誤差は、マツエクにとってはかなり重要な問題。お客様によっては、後日「イメージと違うので直してほしい」とクレームを伝える方もいるかもしれません。そうならないためには、今回ご紹介したような丁寧なカウンセリングやお声がけはもちろん、「アイプチの仕方によって多少見え方は変化しますのでご了承ください」と事前にお伝えしておくといいでしょう。今後、アイプチをされる方を対応する際には、ぜひ今回の内容を意識してみてくださいね。

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