多くのマツエクサロンが導入するオプションサービス。一番の目的は「お客様に喜んでいただくこと」ではありますが、サロンの売上アップという意味でも重要な”商品”のひとつです。今回は、「オプションサービスの最適化」がテーマ。お客様にとってもサロンにとっても嬉しいサービスとはどのようなものなのか、一緒に考えていきましょう。

マツエクサロンでオプションサービスが売上に占める割合とは

オプションサービスとは、通常の施術メニューにプラスすることで付加価値を高めることができるメニューのこと。おそらくほとんどのサロンが何らかのオプションサービスを導入している中で、気になるのは「生産性」ですよね。つまり、「スタッフの作業量や所要時間に対して、元がとれているのか」ということ。これは、新たにオプションメニューを導入検討する際の判断基準としても重要なポイントです。

サロンの売上全体に対してオプションサービスの売上が占める割合というのは、どのメニューを”オプション”の範囲に含めるかによって変動します。また、オプションの提供価格はサロンによって異なるため、一般的な適正値を出すことは難しいと言わざるを得ません。

しかし、どのサロンにも「オプションサービスでこれくらいの売上を見込みたい」という目標値はありますよね。サロンが新たなサービス提供する際には、その生産性を推し量る必要があるため、何の売上目標もなく闇雲に導入しているところは少ないはずです。そして、その目標値に対して実際の売上が低いようであれば、オプションサービスの見直しが必要であると判断できるでしょう。  あなたのサロンは、いかがでしょうか？

オプションサービスのセット率が低いサロンが見直すべきポイントとは

ここからは、オプションサービスの売上をもっと上げたいというアイリストに向けて、見直すべきポイントをお伝えしましょう。

オプションサービスの種類が少ない

これは、当然といえば当然の話。オプションサービスの種類が少なければ、売上への貢献も少なくなってしまうでしょう。オプションサービスというのは他サロンと差別化を図れる大切なチャンス。種類が多ければいいというわけではありませんが、「数多くのサービスの中から自由に選べる」ということ自体が、サロンの強みとなることもあります。そのためには、サービスの拡充に向けて定期的な見直しを図ることも必要となるでしょう。

お客様のニーズを把握していない

先程の「オプションサービスの種類」にも関わることですが、サービスの拡充を進めるためには「お客様のニーズを把握すること」も欠かせないポイント。オプションサービスの中にも、トレンドは存在します。何年もの間同じサービスで固定化してはいませんか？他サロンのメニューを見てみると、自分のサロンだけ時代の流れに取り残されてしまっていた…ということもあるかもしれません。定期的にオプションサービスの利用率を分析し、ニーズの低そうなものはないかチェックしてみましょう。人気サロンや近隣サロンのメニューを研究することも時には必要なこと。また、来店されたお客様にアンケートをとり、その意見を柔軟に取り入れるというのも大切なことですね。Beautéでは過去に、マツエクをする方を対象に「サロンに求めるサービス」についてのアンケートを実施しました。こちらの記事で詳しくお伝えしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

スタッフの接客力・販売力が低い

「オプションメニューの内容には特に問題がなさそうなのに、売上が伸びない…」と悩むサロンは、スタッフの提案の質に目を向けてみましょう。オプションメニューの売上が高いスタッフに共通するのは、サービス提案のアプローチが何通りもあるという点。つまり、そのサービスのメリットやデメリット、ターゲットについて深い知識を持ったうえで、その伝え方をお客様によって変えられるというということです。テクニックとしては、まずお客様の悩みを聞き出してから「どんな風に伝えたら魅力的に聞こえるか」を考えます。意識するのは、お客様に「確かに！」と思わせること。具体的なポイントについては、こちらの記事を参考にしてみてください。

また、スタッフ一人一人が「オプションメニューの売上」に対して高いモチベーションを持つということも大切なこと。例えば、閑散時期を”オプションメニュー強化月間”として、お客様へのご紹介特典や無料お試しサービスを実施しているサロンもあります。

さらに、オプションサービスの幅を拡げられるような資格を取得したアイリストには、サロン側から特別報酬を贈呈するというのも一つの方法。例えば、アロマセラピスト、アイコーディネーターなどの資格は業務に活かしやすくおすすめです。

施術に時間がかかりご提案の時間が持てていない

これは、アイリストスキルに関わるポイントですね。ベテランのアイリストであれば、限られた施術時間の中で、プラスアルファのサービスを行う余裕もあるかもしれません。しかし、新人アイリストは予定の時間をおさないように施術することだけで精一杯。オプションメニューのために時間を残すということは難しいでしょう。新人アイリストが多いサロンや、次の予約までのインターバルが少ないサロンの場合には、施術と同時に行えるメニューが最適でしょう。具体的なおすすめメニューについては、次でご紹介します。

おすすめのオプションサービス例

オプションメニューを新たに導入する際には、冒頭でもお伝えしたように「生産性」を上げられるかどうかが重要なポイント。サロンによっても最適なメニューはさまざまですが、導入のヒントとなるおすすめのオプションサービスをご紹介しましょう。

目元パック

施術中にアンダーテープの代わりとして使用できるだけでなく、目元の乾燥やクマなどのケアにもなる目元パック。テープかぶれを起こしやすい方やメイク崩れを防ぎたい方にもおすすめです。一般的には300～500円という低価格で提供することが多く、お客様にも試していただきやすいメニュー。追加の施術時間がかからないうえに装着も簡単なため、新人アイリストにも扱いやすいアイテムです。

アイシャンプー

まつげについた皮脂やメイク汚れ、余分な油分を洗い流すアイシャンプー。ホームケアアイテムとして使用する方もいますが、サロンで施術前のオプションとして導入すれば、マツエクのモチを高める効果もあります。提供価格は、500～1,000円が一般的。所要時間は5～15分とされています。アイシャンプーをすることで美容液の浸透を高めることもできるため、トリートメントとの併用もおすすめです。

施術後のコーティング・トリートメント

施術後のアフターケアとして人気のメニュー。サロン専売品のコーティング剤を塗ることで、マツエクのモチを高めたり、自まつげへのダメージを最小限に抑える効果があります。価格は500～1,000程度が一般的。所要時間もほとんどかかかりません。ホームケアアイテムとしてコーティング効果のある美容液も販売されてはいますが、サロン専売品の方がより強力。モチが悪いと悩むお客様にはぜひおすすめしてみてくださいね。

施術中のマッサージ

目元やハンド、フットのマッサージサービスを導入しているサロンは、それほど多くはありません。しかし、Beautéが過去に行ったアンケートによると、マツエクをするお客様の中でマッサージに対するニーズが高いという結果に。そのため、導入できれば他サロンとの差別化が図れる可能性が高いです。ただし、導入するとなるとそれ相応のテクニックも必要。例えば、人の手を必要としないフットマッサージャーなどを利用すれば、お客様にとってもアイリストにとっても嬉しいメニューとなるかもしれません。

ネイルとの同時施術

仕事でなかなか休みが取れない方や子育て中の方は、自分のために使える時間が限られています。マツエクと同時にネイルができるサービスは、そんな方々に喜ばれるサービス。ただし、ネイリストとしてのスキル（ネイリスト資格は国家資格ではないため必須ではありません）やそのための設備も必要となるため、オプションとして導入するためには準備が必要となるメニューです。

カラーマツエク

カラーマツエクも、施術時間を追加する必要のないメニューのひとつ。よりトレンド感のあるマツエクをしたい方、個性を楽しみたい方にはおすすめです。ただし、カラーマツエクには、通常のマツエクとは異なるテクニックが必要となることも。過去にBeautéでは、カラーマツエクとまつげの層の関係について解説しました。ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。

まとめ

サロンにとってもお客様にとっても嬉しいオプションサービスにするためには、今回ご紹介したさまざまなポイントについて検討しなくてはなりません。そして、利用状況や生産性について継続的な分析も必要となるでしょう。大切なことは、サロンにとって最適なサービスとなっているかどうかを常に意識するということ。「人気のメニューだから」「他サロンが導入しているから」というのももちろん検討のきっかけにはなりますが、それだけでは不十分です。今回のテーマをヒントに、ぜひ自サロンのオプションサービスについて見直しを行ってみてくださいね。

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