時間を合わせてでも実施すべき?「店舗内ミーティング」の意味や役割とは

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今回は、読者様からいただいた「店舗内ミーティング」のお悩みがテーマです。サロンによって、スタッフ人数やシフトの組み方はさまざま。当然、ミーティングについて「時間帯は?」「進め方は?」と悩みはつきものですよね。今回はそんな悩みにお応えして、店舗内ミーティングの効率化に役立つポイントをご紹介しましょう。

店内ミーティングの種類や役割とは?どんなものがある?

今回、読者様から次のようなお悩み相談をいただきました。

「規模の小さなマツエクサロンの店長をしています。早番、遅番などのシフトの入れ替わりがあり、全員揃ってミーティングすることが難しいのですが、店舗内ミーティングは全員でやる必要はあるのでしょうか。また、具体的にどんなことを話し合ったりするべきでしょうか。」

今回頂いたお悩みについて、おそらく共感していただけるサロンも多いはず。スタッフの貴重な時間を使って行うため、できるだけ効率的、かつ有意義に行いたいですよね。まずは、店舗内ミーティングとは、どういったものなのか簡単にまとめましょう。

店舗内ミーティングとは?

店舗内ミーティングは、大まかに日次・週次・月次に分けられます。
日次では朝礼や終礼、週次では「目標に対する進捗報告」、月次では「目標達成度合いと月間の振り返り」などが一般的な内容。さらに、これらの全体ミーティングとは別に、面談などの個人ミーティングを設けているサロンも多いです。

店舗内ミーティングの目的とは?

店舗内ミーティングの主な目的は、

1.伝達事項を共有する
2.スタッフのモチベーションを高める

といった2つ。どちらの目的により重きを置くのかは、サロンによっても異なるでしょう。

例えば、何店舗も系列店を持つ大規模サロンの場合は、会社全体での共有事項があるため、どうしても「①伝達事項を共有する」といった意味合いが強い傾向にあるようです。

ただ、本当に大切なのは、「②スタッフのモチベーションを高める」の方。伝達事項をただ伝えるだけのミーティングであれば、その場に全員が集まる必要はありません。サロンが導入するグループチャットやLINEなどのツールを使って、スタッフ全員に一斉広報すれば済みますよね。サロンによっては、休憩室に連絡ノートを置いて、誰でも自由に閲覧・書き込みできるようにしているところもあります。

多くのサロンから聞こえてくる、「ミーティングは必要だとは思うけれど、何を話し合ったらいいのか分からない…」という意見は、まさに②の目的が果たせていないと感じるからこその悩み。明確なビジョンを持たないまま続けていては、いつしか「ミーティングを開催すること」自体が目的にすり替わってしまうことにもなりかねません。

店舗内ミーティングとは、スタッフが集まり意見交換することのできる貴重な機会。サロンが活気のある店舗となるために必要な時間であることは、多くのサロンが感じているはずです。ただ、現状の店舗ミーティングに対しては特に必要性を感じられないというサロンは、その進め方や内容に改善の余地があるかもしれません。ここからは、店舗内ミーティングの必要性、重要性についてさらに詳しく掘り下げてみましょう。

店舗内ミーティングのススメ

現在、店舗内ミーティングを取り入れていないというサロンは、「スタッフ同士の意思疎通が図れているか」「スタッフ同士でサロンの今後について話し合うことがあるか」を思い返してみましょう。空き時間で他愛のない世間話をする機会はあっても、日々の忙しい業務に追われて、なかなか深く話し合う時間が取れずにいるのではないでしょうか。
店舗内ミーティングとは、まさに「スタッフ同士の意思疎通」「サロンの将来について話し合う」ためには絶好の機会。普段は、お客様と1対1で働いているアイリストだからこそ、定期的に他のスタッフと意見を交換しあうミーティングが活きてくるのです。

ここで、とあるサロンの例をご紹介しましょう。

私たちのサロンでは、月に一回「褒め会」を開催しています。褒め会とは、ほんの些細なことでもいいので、スタッフのいいところを見つけて褒め合うというもの。褒め会を始めてから、スタッフのモチベーションが高まってきたように感じます。サロン内の雰囲気も明るく、活き活きとしてきました。

ミーティング最大の効果は、冒頭でもお伝えした通り、「スタッフのモチベーションを高める」といったところにあります。スタッフ全員で意見を出し合い、方向性を一致させることでチームワークも高まるでしょう。スタッフの心の中にある想いを声に出して伝えることは、従業員満足度を高めることにもつながるはず。元気なスタッフが働くサロンなら、きっとお客様満足度も高まることでしょう。

ミーティングの際に用意すべきこと・注意点

ここからは、ミーティングをより効率化するための注意点について、具体的に解説していきましょう。

ミーティングの事前準備をしっかりと!

ただ、だらだらと明確なゴールを決めずに進めるのはNG。当日までに、しっかりと事前準備をしておきましょう。必要な準備としては、

  • 話し合う内容をレジュメに起こしておく
  • ミーティングのタイムライン(時間配分)を大まかに決めておく

といったことが挙げられます。目標への進捗状況や課題に対してのアプローチなど、ミーティングのアジェンダが大きく変わることはおすすめしません。大まかな枠を決めて、毎月運用していくのが、ミーティングをスムーズに進めるポイントです。

ミーティングの進め方としては、「連絡事項を簡単に伝える→前回のミーティングからの振り返り→本日のテーマについて議論」といった流れが一般的。ミーティングの中で最も重要なのは、「本日のテーマについて議論」の部分のため、しっかりと時間配分を守るようにしましょう。

連絡事項などは、長くなりそうな場合は紙を配布し、要点を口頭で伝えるようにするのがおすすめです。

テーマ収集を普段から心がける

サロン店長などミーティングの司会進行を務める立場にとっては、「話し合うテーマが見つからない」「何を話し合ったらいいのか分からない」といった悩みが大きいはず。特に小規模サロンの場合は、大規模サロンのように過去事例が少ないため、「何から手を付けたらいいのか分からない」といった状況にも陥りやすい傾向にあります。

まずは、普段から気付いたことをメモにとる習慣を心がけてみましょう。どんな些細なことでも書き留めておけば、ミーティングのテーマにつながるかもしれません。また、個人ミーティングもスタッフが内に秘めている想いを聞き出す大切な場。スタッフ全員の前では言い出しにくいことの中に、サロン全体に関わるような重要な気づきが含まれていることもあります。

店舗内ミーティングでの議題は、「売上を伸ばすにはどうするべきか?」などのような堅いテーマである必要は全くありません。例えば、先ほどご紹介したような「褒め会」や、笑顔(接客)の練習といった、ライトなテーマでもいいのです。あまり形式を決めることなく、「サロンにとって必要なことは?」というシンプルな観点からテーマを発掘してみましょう。

スタッフに無理のない時間設定を考える

今回のご相談内容にもあった、「早番、遅番などのシフトの入れ替わりがあり、全員揃ってミーティングすることが難しい」といった問題。これは、多くのサロンに共通する状況ですよね。まずは、営業時間外にするのか、営業時間内にするのかを決めましょう。どちらにするのかは、サロンのスタッフ人数、ベッドの台数、スタッフ一人一人の生活スタイルなどによって変わります。

例えば、営業時間外にミーティングを設けるケース
スタッフのシフトを調整して、営業時間前、または営業時間後にミーティング時間を設定すれば、参加人数は確保できそうですね。ただ、子育て中や既婚のアイリストにとっては、朝の早い時間、または遅い時間のミーティングは難しいでしょう。

一方、昼休憩中など営業時間内にミーティングを設けるケースはどうでしょうか。
この場合もシフトを調整して、ミーティングの日に全員出勤とすれば、参加人数を確保することはできます。しかし、ベッド台数には限りがあるため、出勤スタッフ全員が施術に入れるわけではありません。そのため、ミーティングのある時間だけ残業代を支払う形で出勤してもらう、系列店舗の空きベッドを使って施術に入ってもらうなどの対応が必要となるでしょう。
さらに、営業時間内でのミーティングの場合は、その時間に予約を受け付けられないというデメリットも発生します。ただ、ミーティングを設けることで、サロン全体のモチベーションが上がり、売上アップも見込めるのであれば、予約よりもミーティングを優先した意味はあったと捉えることもできますね。ミーティングの開催時間を決めるためには、サロンにどれだけプラスになるかどうかも、考える必要がありそうです。

意見を出しやすい雰囲気づくりを大切に

いよいよ、ミーティングの日。いざスタートしてみたら、思ったより意見が出なかったという経験はありませんか?先ほどお伝えした日頃からのテーマ収集も大切ですが、ミーティングの場での雰囲気づくりも重要なこと。 まずは、いきなり議題に入るのではなく、スタッフの近況など他愛ない話からスタートしてみましょう。ただし、ここでのトークはあくまでも「場を暖める」ためのもの。程よく肩の力が抜けたと感じたら、サッと本題に切り替えることも大切です。

スタッフ全員で決めたサロン指標でやる気もアップ!

ミーティングの際に話し合われる「目標」とは、大きく分けて2パターンあります。

それは、

  • 経営的な観点からの数字的な目標(売上、集客人数など)
  • スタッフたちが決めた目指すべきサロンの姿(スローガン、コンセプト)

といったもの。数字目標は、達成率が見えやすく、進捗も図りやすいです。そのため、年単位の長期的な目標をさらに月単位に割り振り、ミーティングの場でその進捗状況を共有することになるでしょう。一方、2つ目の「目指すべきサロンの姿」は、スタッフ一人一人のモチベーションに直結する目標。ミーティングの場で意見を出し合い、全員で決めた指針であれば、方向性も定まります。何か大きなコンセプトを掲げ、それに向けて近づくために小さな目標を積み重ねていってもいいですね。ミーティングで話し合う議題が見つからないというサロンは、まずサロンの目指すべき姿について話し合ってみてはいかがでしょうか?

まとめ

店舗内ミーティングが必要か、不要かと言えば、「必要」というのがBeautéの結論です。頻度や時間設定、話し合う内容については、それぞれのサロンに合わせて考える必要がありますが、スタッフ全員で意見を出し合うことは決して無駄にはなりません。ただ、それは効率的に、明確な意図をもって進められた場合のこと。今回お伝えした内容をヒントに、サロンをより良くステップアップできるような店舗内ミーティングを目指していきましょう。

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