「あっ、地震!」そんな時どうする?お客様へのお声掛け・サロンでの対処法を学んでおこう

この記事をシェアする

6月に起きた、大阪北部の地震。実際に現地で被災された読者の方からリクエストを受け、サロンでの地震対策について、考えてみたいと思います。マツエクサロンで対処すべきこと、また目を閉じたままのお客様へのお声かけなど、いざという時にアイリストができることとは何なのでしょうか。いつ自分の身に降りかかるかわからないのが、地震の怖さ。もしもの時に備えて、しっかりと学んでおきましょう。

地震の際、マツエクサロンにはどんな危険があるか?

“地震大国”と呼ばれるほど、全国各地で地震が起きている日本。防災意識を持たないといけないとわかっていながらも、地震が起きたときに、どのような対処をすればいいか答えられるアイリストは多くないと思います。マツエクサロンでは、お客様の繊細な目元に触れている時間が多いもの。そんな場所で地震が起きた際、どんな危険があるのかを、まずは確認しておきましょう。

1.照明や飾り棚などの落下物 

マツエクサロンに限らず、地震が起きたときに注意しなければいけないのは、照明や収納など高いところにあるものが落ちてくること。サロンの雰囲気作りをするために、小さいシャンデリアなどを置いているお店もあるかと思います。施術中に地震が起きるということは、お客様の視界は遮られており、すぐに動ける状態ではないということ。まずはお客様の近くに、落下物がないかどうかを確認しないといけません。吊り下げタイプの照明 は、大きな地震が起きるとブラブラと揺れて落下してしまう可能性も。日頃から照明の真下にベッドを置かないことや、高い場所にある照明などの強度を確認しましょう。また、施術前にお客様の近くで何か落下しそうなものがないかも、きちんと確認をしておきましょう。

2.慌てたお客様がベッドから転落 

施術を受けているお客様は、目を閉じている状態なので、地震が起きてもどういう状態にあるのかすぐに確認することができません。そのため、本能的にその場から逃げようと、動き出してしまう可能性があるのです。そんな時は、ベッドの高さや幅について考える余裕もないもの。いきなり動いてしまって、ベッドからそのまま落ちてしまうことも考えられます。お客様をケガさせることなくお帰りいただくためにも、お客様の動きに注目することは重要です。

3.地震の恐怖からいきなり目を開けてしまう 

施術前の注意喚起で、施術中に目を開けないようお願いするのは当然のこと。しかし、施術途中で地震が起きると、恐怖のあまり思わず目を開けてしまうケースも考えらます。お客様は地震の恐怖だけでなく、目を開けたことによって、目の痛みにも襲われることに。経験したことのない痛みに襲われ、目をこすってしまうなんてこともあるかもしれません。もしもの時には、通常では考えられないような行動が起きることを、想定しておくことも重要です。「地震が起きたら、お客様が目を開けてしまうかもしれない」ということを頭の隅におきながら、施術を行うようにしましょう。もし、地震が起きてお客様が目を開けてしまった場合は、すぐに施術の手をストップ。器具などが目に触れることのないよう、お客様の目元から手を離すようにしましょう。

 

 

地震に備え、事前にサロンですべきこととは?

ニュースで地震の被害が報告されていても、ついつい他人事ととらえてしまっているケースがほとんど。地震が起きた時に、お客様とアイリストの安全を確保するには、日頃からきちんと備えておくことが重要です。

1.避難経路確認の徹底 

地震が起きたとき、人はパニックに陥るもの。お客様を迎える立場であるアイリストも、地震発生時にはあたふたしてしまうことかと思います。自分の身を守ることももちろん大切ですが、施術を受けているお客様も、安全な場所に移動していただかないといけません。そのためには、日頃から避難経路を確認しておくことが重要です。幼稚園や保育園などでも、今や月に1回程度は避難訓練を行っているほど。避難経路をしっかりと頭に叩き込むためには、常に避難する時をイメージしておかなければいけません。非常階段や非常口などの場所をチェックするとともに、いろいろなケースを想定して、避難経路を確認するこが大切です。サロン全体で状況に合わせた避難経路の確認を行い、もしもの時には全員がお客様とともに行動できるよう、心掛けておきましょう。

2.安全確保行動を確認

避難経路とともに確認しておかなければいけないのが、“安全確保”をするための行動。基本的なもので言うと、「机の下に身を隠す」などの行動が挙げられますが、マツエクサロンではすぐに机の下に潜り込むことは難しいと考えられます。施術代の近くにヘルメットを置いたり、懐中電灯をおくなどして、すぐに身を守れるよう準備をしておきましょう。ネットでは、サロン向けの防災グッズ を販売しているところもあります。施術ベッドの数だけ、このような防災グッズを用意しておくのも、安全確保につながる行動のひとつです。

アイリストが出来ること・対処法

お客様の一番近くにいるアイリストは、地震の時、お客様を守るために何ができるのかを知っておかなければいけません。

1.物理的な危険からお客様を守る 

施術中に地震が来たときは、まずお客様がケガなどをされないよう、行動を起こさ なければいけません。真っ先に遠ざけたいのが、手元を照らすために設置しているライト。お客様の顔付近に置いて、手元を照らしているケースがほとんどなので、まずはこのライトがお客様の顔へ向けて倒れないように気をつけないといけません。お客様の位置からずらしたり、施術台 の下へ降ろすなどして、安全を確保しましょう。

次に重要なのが、お客様をベッドから降ろすこと。「地震の時に起こりうる危険」についての見出しでもご説明したように、地震が起きたときにお客様がベッドから落ちてしまうケースも想定されます。お客様のケガを防ぐためには、アイリストがお客様をベッドの下へと誘導しなければいけません。「降りてください」と伝えるだけではなく、まぶたに貼っているテープもはがす必要があります。状況によっても変わってきますが、お客様の不安を取り除くためにも、お客様の視界確保は必須。「安全確保のため、ベッドから降りていただきます」など、お声がけをしながらお客様を誘導しましょう。

 

2.普段からツイザーの向きを意識する 

地震が来た時のためにも、普段からお客さまの目元に対してツイザーの角度がどうなっているのかを、確認しておきましょう。

NG例:こんな角度になっていたら要注意! 

デザインの出来栄えにも影響すると言われている、ツイザーの角度。防災意識を持つためだけでなく、技術向上のためにも、普段からツイザーの角度については意識しておきたいものです。NGなのは、写真のようにまつげに対して立ち 鋭角になっている状態。写真のような角度では、マツエクがきれいにつかめないだけでなく、手元がブレたときに先端がまぶたに当たってしまいかねません。もしこの角度で施術しているときに地震が来たら…想像するだけでもゾッとしませんか?どんな状況でも、お客様の目元を守らないといけないのが、アイリストの使命です。自分がツイザーを使用する際、どのような角度になっているか、改めて確認をしておきましょう。

OK例:顔と平行になっているのが正解

ツイザーの角度は、刃先が目に向かないよう顔と平行にしておくのが正解です。

角度が上がりすぎないように注意していれば、もし施術中に地震が来ても、お客様の目元を傷つけるようなことにはつながりません。顔と平行にツイザーを持っていれば、自まつげとマツエクも合わせやすくなります。基本中の基本であるツイザーの角度ですが、地震の二次被害につなげないためにも、きちんと見直しておきましょう。

3.装着の毛量を左右対称にしながら装着していく 

普段エクステを装着していくとき、どんな風に量を増やしていますか?地震の場合だけでなく、お客様に何かあった時のためにも、左右均等に装着していくことをおすすめします。地震が起きた時には、途中で施術を止めて、場合によっては避難をしなければいけません。途中で施術がストップした場合、その時点で装着している本数で一旦終了することとなります。もし、片目ずつ施術をしていた場合はどうなるでしょうか。お客様は、片目だけまつげフサフサの状態で帰らなければいけません。見た目にはっきりと違いがわかってしまうので、お客様に 嫌な思いをさせることとなってしまいます。そんな事態を招かないためにも、片目ずつ交互に施術を行うのがベスト。もし施術が途中になっても、左右がまんべんなく装着できているので、とりあえずお帰りいただいても問題はありません。地震などの緊急事態が起こっても問題ないように、普段の施術から意識しておきましょう。

まとめ

いつ起きるかわからない地震には、普段からきちんと対策を練っておくことが重要です。一般的な地震対策にプラスして、マツエクサロン・アイリストならではの地震対策を考えておかなければいけません。本当の意味で安心できるサロンになるためにも、地震への備えを強化しておきましょう。180701Eue

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

この記事をシェアする