どの仕上がりが好み?毛質によってこんなに違った!

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お客様によって仕上がりの好みはさまざま。素顔のようなナチュラルさを好むお客様もいれば、マスカラのような仕上がりを求めるお客様もいます。そのニーズに応えるためには、毛質を使い分ける必要があるでしょう。毛質によって同じ太さやカールでも仕上がりに差が出るためです。今回の記事では、その差について詳しく勉強していきます。また、毛質には「なぜ」違いが出るのかも知っておきましょう!

【画像比較】まずは、毛質の違いによる印象の差を体感して。

現在、マツエクサロンで使われている毛は、主に3つ。ミンクとセーブル、そしてシルクです。ミンクやシルクなどという名前になってはいますが、素材はナイロン。あくまでミンク“タッチ”、シルク“タッチ”、セーブル“タッチ”であり、実際に動物の毛が使用されているわけではない場合がほとんどです。
※まれに「リアルミンクラッシュ」と呼ばれる、本物の動物の毛を使用したラッシュや、「ヒューマンラッシュ」と呼ばれる人毛のラッシュもあります。
では、仕上がりにはどのくらい差があるのでしょうか。実際の写真で見比べてみましょう。
【ミンク】

【セーブル】

【シルク】

いかがでしょうか?
シルクが最も自まつげに近く、高級感のある印象ですよね。こちらの撮影にご協力いただいたサロン様の中では、シルクが最も上質で、セーブルが2番目、次にミンクという位置づけとのこと。
「シルクって、リーズナブルだけれど自まつげに馴染みにくいのでは?」
「セーブルが1番柔らかくて、高級だと聞いたけれど…」
と疑問に思った人もいますよね。一般的には、シルクよりもミンクの方が上質で、セーブルはそのミンクを上回る、自まつげに近い質感であると言われています。しかし、あくまでも、シルクエクステやミンクエクステ、セーブルエクステとは毛質の呼称。シルク=硬い質感、セーブル=自まつげに近い質感などと明言できません。シルクエクステの中にも、写真のように上質な毛もある一方、一般的に“最高級”と表現されることもあるセーブルでも、硬くて違和感の残る仕上がりになる毛もあるのです。
では、毛質の違いは何から生まれるのでしょうか?

毛質の違いは「柔軟性」「耐久性」、そして「先端のカット方法」にあり

冒頭でご紹介した通り、マツエクの毛はどれもナイロンで作られています。しかし、なぜ同じナイロンからできているにもかかわらず、毛質に違いが生まれるのでしょうか?その理由は、柔軟性と耐久性、そして先端のカット方法にあるようです。詳しく見ていきましょう。

<柔軟性>
製品によって、自まつげのように柔らかいタイプから硬いタイプまでさまざま。これは後述する毛先のカット方法や原糸の質などに関わりがあり、マツエクの加工方法次第で、柔軟性に差が生まれます毛の呼称に限らず、しなやかかつ芯があり、自まつげに近い質感の毛が、アイリストにもお客様にも人気ですよね。
マツエクの仕上がりを左右する柔軟性。柔らかい毛質は自まつげに馴染みやすく、ナチュラルな目元に仕上がります。一方、硬い毛質はツヤがあり、ゴージャスな目元に。つけまつげのような、ハッキリとした印象を求めるお客様に好まれるでしょう。

<耐久性>
毛質の良さを求めるなら、耐久性にも注目しましょう。マツエクは摩擦や水、皮脂や菌などに注意が必要。しかし、毛の耐久性次第で、同じ生活をしていても違いが出てくるのです。
例えば、上質でモチが良いとされる毛は、加工段階で念入りにコーティングされています。もちろん極力摩擦や水などの負担は避けたいところですが、コーティングによりマツエクにかかるダメージを軽減。カールのモチが良くなるため、お客様に長く楽しんでいただけるでしょう。また、商品によっては抗菌機能を持つ糸を使用しているタイプもあります。
一方で、あまり良くない毛質の場合、カールが下がってきてしまったり、すぐに取れてしまいがちです。一般的に質が良いと言われているセーブルでも、商品によってはこういったトラブルが発生。きちんと見極めて購入したいですね。

<先端のカット方法>
エクステは、自まつげの形に近づけるため、先端にかけて細くなるようカットされています。しかし、手持ちのエクステを数種類見比べてみてください。同じ太さの毛でも、種類によって細くなり始める位置に微妙な差がありますよね。
自まつげに近い質感の場合、その位置は根元に近いはずです。反対に、硬い毛質の場合は、毛先近くからカットが始まっているのでは?
その毛が0.15mmだと想定してみましょう。
根元近くからカットが始まっている毛は、全体で見たときに0.15mmよりも細い部分が多いですよね。装着時には、0.15mmよりも細く感じることでしょう。また、細い毛は柔らかさも増すため、自まつげに近い質感に仕上がるのです。
反対に、同じ0.15mmの毛でも、毛先近くからカットが始まっている場合は、毛の大部分が0.15mm。先ほどの毛と比較すると太く見え、硬く感じるはずです。こちらは、装着本数が少なくてもボリュームを出せるメリットがあります。

なりたいイメージに合わせて毛質を選ぼう

同じ長さや太さ、カールを選んだとしても、毛質によって仕上がりに違いが出てしまいます。お客様の“なりたいイメージ”に合った毛を提案したいですね。最後に、イメージ別のおすすめ毛質をご紹介します。

【ナチュラルな仕上がり】
自然な形でまつげをボリュームアップさせたいお客様には、自まつげに近い質感の毛をおすすめすると良いでしょう。冒頭で紹介したサロン様の「シルク」が、イメージに近いのかもしれません。自まつげのように細く、柔らかいため、まるで自まつげが増えたかのような仕上がりが楽しめます。

【マスカラのような仕上がり】
派手過ぎず、適度な華やかさを求めるお客様には、ほどよく硬さの残った毛をおすすめしましょう。一般的に、「ミンク」と呼ばれている毛を装着すると、マスカラを塗った目元のように仕上がると言われています。

【つけまつげのような仕上がり】
つけまつげを付けたような、ハッキリとした仕上がりを好まれるお客様もいます。ツヤと硬さのある毛を選ぶと良いでしょう。少しの本数でも装着感があり、ツヤのおかげで華やかな目元が演出できます。

POINT
たとえば、冒頭で紹介したサロン様は、お客様のニーズを網羅できるような毛を導入されていますが、どの毛を使用し、どういった呼称にするかはサロンによって異なります。
ほかのサロンへ通った経験のあるお客様は戸惑われるかもしれないため、「自店の場合、シルクが最も自まつげに近い質感です」と、カウンセリングでお伝えしたいですね。

まとめ

知れば知るほど奥が深い、マツエクの毛質。同じ呼称の中でも、商品によって質感に差があるため、アイリストとしても選びがいがありますね。価格帯やモチの良さ、仕上がりの自然さなど、さまざまな観点から選んでいきましょう。商材研究は、顧客満足度向上に直結します。自信を持ってお客様に提案できる毛が、“最高級”なのです。納得できるまで、とことんマツエクの毛と向き合ってみてくださいね。

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