【できれば避けたいけれど…】まつげパーマとエクステを併用希望、またはパーマのダメージが残ったお客様へのマツエク施術。エクステ選定時のコツは?

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理想の目元に近づけるには、まつげパーマやマツエクなどの方法があります。「目元をぱっちり見せるために自まつげをカールさせたい」「まつげをボリュームアップさせて目元の印象を強くしたい」など、お客様ひとりひとりに違った要望があるものです。昔は絶対にNGとされていましたが、最近ではパーマの種類やサロンによる考え方によってはマツエクとの併用をOKとしている場合もあり、“パーマ+マツエク”を希望されるお客様もめずらしくありません。今回は、マツエクを希望するお客様がパーマをしていたときに、アイリストとしてきれいな仕上がりを目指すための知識を学んでいきましょう。

自まつげの状態をしっかりチェック!

パーマが残っているまつげにマツエクをつけなくてはいけないシーンに出会った場合、まずはお客様の自まつげをしっかりチェックすることからはじめましょう。カールの残り具合や自まつげのダメージ状態が注目ポイントです。

パーマはどの程度残っている?ダメージの状態は?

専用の薬剤で自まつげにカールをクセづけるまつげパーマ。ビューラーなしでもまつげがカールした状態になるので、メイクを時短できる、すっぴんに自信がつく、などのメリットが挙げられます。

ビューラー式

メイク用のビューラーに似た器具を使い、自まつげを挟んだ状態で薬剤を塗布します。

ナチュラルなカールが好みの人向け。

ロッド式

自まつげの長さ、まぶたの形に合わせたロッドを使い、1本ずつ自まつげを巻き付けて薬剤を塗布します。

ビューラー式よりも強めのカールになり、仕上がりも比較的きれいなのが特徴。

まつげカール

シリコン状のロッドを使い、自まつげを根元から80度立ち上げる施術。

ロッド式よりもさらにカールが強くなり、自まつげを最大限に長く見せられることから、“次世代まつげパーマ”と呼ばれます。

まつげパーマには薬剤やロッドの種類により大きく3種類あり、それぞれ施術方法や仕上がり、モチが違います。

中でも、これからマツエクをしようとするお客様においてはカールの残り具合と状態のチェックが欠かせません。最後にパーマの施術を受けてからどれくらい時間が経っているかをヒアリングしたうえで、現在の自まつげの状態を確認しましょう。

<パーマ後の自まつげの状態の差>

  • 自まつげ全体にカールがしっかり残っている
  • 自まつげによっては若干のカールが残っている
  • カールが取れて自然な状態の自まつげになっている


まつげパーマの施術を受けたお客様の自まつげは、このように自まつげの状態に差があります。
まつげパーマ後に自まつげにバラつきが出る原因は、施術時に使う薬剤によるダメージ。髪の毛のパーマをイメージすると分かりやすいのですが、パーマをかけることで「髪の毛がパサつくようになった」「切れ毛が増えた」と感じるお客様も少なくありません。まつげパーマも同じで、ダメージを受けることで自まつげが傷み、カールの残り具合に差が出るということです。

まつげパーマとマツエクの併用がNGとされる理由

まつげパーマ+マツエクがOKとされる場合もありますが、サロンによってはNGなことも。ここではなぜ併用NGとされるのか、理由を見ていきましょう。

エクステの接着面がしっかり取れない

平らなエクステの接着面とカールの残る自まつげを合わせると、角度に差が出るため接着面を広く取れません。接着面が取れないとそのぶんエクステが取れやすくなることに。

併用することでマツエクのモチが悪くなる

接着面の確保に関係して、マツエクが取れやすくなる=モチが悪くなります。また、パーマの薬剤によってダメージを受けた自まつげにエクステをつけると、通常よりも取れやすくなります。

きれいに仕上がりにくい

パーマの残る自まつげのカールと、エクステによるカールに差が出て、仕上がりが均一にならずまばらに見えることも。アイリストのエクステのカーブを見極める能力による部分もありますが、通常よりもきれいに仕上がりにくくなるでしょう。

まつげパーマのモチにはパーマの種類やお客様の日頃のケアも影響しますが、だいたい3週間から1か月半くらいです。自まつげへの負担を考えたうえでマツエクの施術を受けられるタイミングは、3か月空けるとしているサロンが多くあります。
まつげパーマ+マツエクを希望するお客様を担当する場合は、これらの理由もふまえたうえでエクステを選定していき、デメリットについてもきちんと説明しておくことが大切です。

エクステ選定時の“提案のコツ”と“施術のコツ”

「まだ少しカールは残っているけどマツエクをつけたい」と希望するお客様には、提案と施術のコツをふまえたうえでのエクステ選定が必要になります。

【提案のコツ】カールの弱いエクステをおすすめする

まつげパーマが残っている自まつげの状態は、カールがついていることからエクステのカールを弱めにすることが基本。カールの強いエクステほど接着面を取りにくいため、少しでも接着面を確保できるようカールの弱いエクステを提案しましょう。
それでもお客様から「カールの強いエクステで目元をぱっちり見せたい」との希望があったら、さきほどのまつげパーマ+マツエクがNGとされる理由を合わせて説明し、エクステをつけてもお客様の希望に添えない可能性を説明しましょう。理由を含めてきちんと説明すればお客様の理解を得ることにつながり、カールの弱いエクステでもなるべく目元をぱっちり見せられるデザインの提案も可能になります。

【施術のコツ】パーマの残っていない自まつげを見極める

お客様がまつげパーマ+マツエクのデメリットに納得したうえで、自まつげの状態にも問題がなければ、マツエクの施術に入ります。施術時のポイントとなるのは、パーマの残っていない自まつげをすばやく選定すること。その自まつげにエクステを装着し、パーマの残っている自まつげのカールと合わせるように施術を進めていきます。エクステのカールと残ったパーマのカールに差が出るほど仕上がりが不自然に見えるので、お客様の自まつげの状態を見たうえでどの程度のカール感が実現できるか事前に説明しておきましょう。
大半の自まつげにパーマが残っていなければ均等にエクステを装着できますが、そうでなければお客様のイメージするボリューム感を実現できないかもしれません。本数がじゅうぶんに確保できない場合はボリュームラッシュを提案するなど、カール感だけでなくボリューム感にも注目して、なるべくお客様の理想に近づけるよう工夫しましょう。

施術前の段階で「お客様の理想に近づけるのは難しい」「きれいにそろえるのは難しい」と判断した場合は、その旨をお客様に伝え、納得いただいたうえで施術に入るようにしましょう。あまりにも難しいようであれば、勇気を出してお断りするのもひとつの方法です。お客様のまつげにさらなる負担をかけてしまうことはもちろんのこと、施術を受けたお客様が仕上がりに納得できなければ、アイリストとしての信頼を失ってしまいます。お客様が不快にならないことを念頭に、納得のいく答えを探しましょう。

まとめ

お客様の希望をすべて叶えるのは難しくても、アイリストとしてなるべく叶えようと工夫することはできます。まつげパーマ+エクステを希望するお客様へは、併用NGとされる場合の理由も含めて説明し、提案と施術のコツを生かしたエクステ選定が必要です。「不快な気持ちになっていないか」「きちんと納得してもらえているか」とお客様の様子をしっかり確認し、マツエクの施術をスタートするようにしましょう。200908Ehn

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