絶対に避けたいからこそ、知っておこう!マツエクの施術、どんなトラブルが起こる?

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デリケートな目元に行うマツエク施術は、常にトラブルと背中合わせ。特に施術中に使用するグルーは、取り扱いに注意が必要です。扱い方によって、さまざまなトラブルの原因になってしまいます。プロとして、「起こりうるトラブル」を事前に知っておき、その対処法を心得ておきましょう!

トラブルの種類とは

マツエクのグルーで考えられる主なトラブルには、
1.グルーアレルギー
2.グルーが目にしみて、充血
3.お客様の肌や髪の毛、服にグルーが付着
4.グルーが目に入る
以上の4つがあります。
中でも特に怖いトラブルが、1のグルーアレルギー。体質的にグルーが合わず、まぶたが赤くなったり、腫れるなどの症状が見られます。施術中より、帰宅後や翌日の朝に目が腫れるケースが多いようです。元々アレルギー体質がない人でも、突然発症する場合もあるため、アイリストが常に注意しておかなければならないトラブルのひとつと言えるでしょう、もしトラブルが発生した場合、アイリストはどのような対処法が取れるのでしょうか。

トラブル別、正しい対処法

先ほど紹介した4つのトラブルにおける対処法を、詳しく見ていきましょう。

<グルーアレルギー>
グルーアレルギーを発症すると、つい慌ててオフしたくなりますが、実はすぐにオフすると危険な場合もあります。アレルギー反応を起こしているまぶたは、敏感な状態。オフするためには、その敏感な肌にテープを貼り、リムーバーを付ける必要があるため、刺激を与えることとなるでしょう。症状にもよっては、悪化させてしまう可能性もあるのです。
また、アレルギーの中には、グルーの硬化時に発生する「ホルムアルデヒド」などの揮発成分が原因のケースもあるようです。その場合、グルーが硬化し終わるにつれて、症状は治まってくるでしょう。
このように、グルーアレルギーと言っても、さまざまな原因や症状がみられるため、アイリストは、すぐにオフする必要があるのか、一旦様子を見るのかを見極めなければなりません。しかし、医療関係者ではないため、確実な判断は難しいでしょう。そこで、まずは眼科医の指示を仰ぐようにしてください。間違った判断は、お客様の目元をより危険にさらすことになります。
こういったトラブルにも迅速かつ的確な対応ができるよう、医療提携できていると安心ですね。

<グルーが目にしみて、充血>
グルーが目にしみる=グルーの硬化時に発生する揮発成分が目に入り、充血や痛みなどを引き起こしている状態です。アイリストとしては、エアコンプレッサーやエアポンプを使い、揮発成分を十分に飛ばすよう気をつけなければいけません。揮発成分は目に滞留しやすいため、症状が落ち着くまで目を閉じて様子を見てもらうことがベストです。アレルギー反応でなければ、翌日には落ち着くケースがほとんど。もし不安であれば、眼科医の受診をおすすめしましょう。

<お客様の肌や髪の毛、服にグルーが付着>
お客様の「肌」にグルーは付着してしまった場合は、ぬるま湯や精製水をつけた綿棒で優しく拭きとりましょう。
「グルーが付着したなら、リムーバーを使った方が良いのでは?」
と思われるかもしれません。しかし、肌にリムーバーを直接つけると、皮膚が腫れたりただれたりなどの二次被害を招く危険性があります。安全なぬるま湯や精製水で丁寧に落としましょう。少し時間を置くことで、パリッとはがせる場合もありますが、肌が弱いお客様の場合、誤って皮膚も一緒にはがれてしまうケースもあります。注意してください。
一方、「髪の毛」に付着した場合は、リムーバーを使います。しかし、まれにリムーバーで取れないケースも。もしオフできなければ、付着部分の髪の毛を切ることになります。
もし服に付着した場合は、対処法がありません。黒い点となって残ってしまうでしょう。
いずれにしても、お客様には多大なご迷惑をおかけすることとなります。グルーの取り扱いには、細心の注意を払わなければいけません。

<グルーが目に入る>
絶対にあってはならないミスですが、起きてしまったらすぐに流水で15分以上洗い流します。その後、できるだけすぐに眼科を受診してもらいましょう。

トラブルを起こさないためにできること

マツエクは、トラブルと背中合わせだからこそ、可能な限りトラブルを発生させない予防策を実施する必要があります。最後に、先ほど紹介した4つのトラブルの予防策をご紹介しましょう。

<グルーアレルギー>
グルーアレルギーに関しては、施術前のヒアリングが重要となってきます。過去のマツエク施術で、まぶたが赤くなったり腫れたり、かゆみが出たりなどのトラブルを経験していないか、必ず確認しましょう。マツエク施術自体が初めてのお客様には、アレルギー体質であるか、つけまつげ用の接着剤でまぶたがかぶれた経験はないか?などを確認します。もし該当する場合には必ずパッチテストをご案内し、アレルギー反応が出ていないか確認後、施術に入ると安心ですね。
もしも、「前マツエクを付けた後、ずっと目がかゆかった気がする…でも、どうしてもマツエクは手放せないので、気にせずつけてください」
とお客様からお願いされたとしても、プロとして、時にはお断りする勇気も必要です。

<グルーが目にしみて、充血>
揮発成分が目に染みている場合、アイリストはまずテープ貼りを見直してください。お客様の白目が見えている状態はNGです。揮発成分が目に入りやすくなってしまいます。テープに問題がなければ、揮発成分が問題かもしれません。エアコンプレッサーやエアポンプでしっかりと揮発成分を飛ばしていきましょう。それでも落ち着かなければ、一旦日を改めてもらうことも必要かもしれません。そのまま施術を続けても、お客様につらい思いをさせてしまいます。
できれば、施術前にその危険性を察知しておきたいですね。カウンセリング時に、お客様の目をさりげなく観察してみましょう。もし目が充血していたら、眼球が敏感になっている証拠。揮発成分が目にしみやすいと言えるでしょう。リスクをご説明し、可能であれば別の日の施術をおすすめします。

<お客様の肌や髪の毛、服にグルーが付着>
施術中、お客様の額にアイリストの手が直接当たらないよう、お客様の頭にタオルなどをセットしますよね。その上にグループレートを置いていませんか?また、ベッドの上に置くことも要注意!お客様とグルーの距離が近く、付着するリスクが高まってしまいます。グループレートはワゴンなどの上に配置するようにしましょう。また、グルーは使用する直前に出し、終わり次第すぐに片づけることが大切です。

<グルーが目に入る>
グルーには増粘剤が入っていて、ある程度の粘り気があります。そのため、直接垂れることは考えにくいでしょう。しかし、お客様の目が開いた状態でテープを貼ってしまったり、装着するマツエクの位置が根元に近すぎた場合は、グルーが流れ込むかもしれません。また、自分の施術技術に合ったグルーを選ぶことも大切。上級者向けのグルーは速乾性がありますが、サラサラとしたテクスチャーであるため、技術が伴っていなければ誤って目にグルーが入る可能性があります。安全な施術を行うためにも、グルー選定は慎重に行いましょう。
何より、グルーが目に入るトラブルはあってはならないミス。場合によっては、失明も考えられるほど重大な事態なのです。大切なお客様を自らのミスで危険な目に合わせないよう、プロのアイリストとして確かな技術を身につけなければなりません。

まとめ

マツエクのグルーにかかわるトラブルについて、詳しくご紹介しました。お客様は大切な目をアイリストの私たちに預けてくださっています。当たり前ではありますが、改めてトラブルのリスクと予防策を見直し、日々の施術に活かしていきましょう。

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