アイリストの新卒採用事情。学生に選ばれるサロンとは?

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マツエクサロンの店舗数が一気に増えたこともあり、アイリスト業界は慢性的な人手不足になっていると言われています。実際にサロンの経営者や採用担当者の中には「新卒をいかにして獲得するか」ということに頭を悩ませている人も少なくないでしょう。

そこで今回は、就職先選びで重視したポイントについて、新卒でサロンに就職したアイリスト数名にインタビューをしてみました。新卒のアイリストを獲得するためには、一体どんなことが大切なのかを見てみましょう。

新卒アイリストがサロン選びで重視していることとは?

まずは、新卒アイリストが就職活動の際に重視しているポイントについて、意見を聞いてみました。

Q.就活時に重視したことはなんですか?

◇お給料や休みの日数などの条件 

◇アイリストとして全くの初心者だったので、研修などがしっかりしているかどうか

◇いちばんはスタッフとお店の雰囲気。毎日楽しく働きたいというのが、何よりもの希望だったから

給与額や休日の日数、勤務時間などの現実的な条件は、やはり就職先選びでもっとも重要視されるポイントです。これから長く続けていく仕事なので、これは当然と言えるでしょう。

また、アイリストとしての現場経験がない新卒者にとって、就職後の研修がしっかりしているかどうかも大きなポイントです。そのため、就職後の研修期間や研修の内容などをもっとも重視する人も少なくありません。新卒者に向けての情報提供では、こうした研修制度の強みをしっかりとアピールするのもおすすめです。

その他、サロンの雰囲気や人間関係など、実際に働く際の環境面を重視しているという意見も聞かれました。このことから、就職活動中の新卒者に「ここで働きたい」と思われるようなサロンの雰囲気作りも、新卒者獲得につなげるための大きなカギと言えます。

なおBeautéでは、転職経験者を対象にした同様のアンケートも過去に実施しています。こちらも参考になるので、チェックしてみてください。

続いての質問を見てみましょう。

Q.最終的に現在のサロンを選んだ決め手はなんですか?

◇実際にお店にいった際に活気がすごく伝わってきて、自分自身もそこで働くスタッフのようになりたいと思ったから

◇一度お店を利用したときに、素晴らしい接客に感動し、働くならここだと最初から決めていたから

◇HPなどから、スタッフの育成に対してしっかりしている会社だと思ったから

◇HotpepperBeautyで口コミ件数が圧倒的に多く、スタッフの仲も良さそうで、自分が理想としているお店そのものだと感じたから

アイリスト不足の影響もあり、良い人材に出会い採用決定しても、結局辞退されてしまうケースがありますよね。そこで就職を辞退されず「選ばれるサロン」になるためには、新卒者が就職先のサロンを選ぶ際の、最終的な決め手も知っておくことが大切です。

上のインタビューの内容から、最終的な就職先の決定では、「実際にサロンの現場で感じたこと」が大きく影響していることが分かります。スタッフから感じられる活気など、お店の全体的な雰囲気はもちろんのこと、なかには「お店を実際に利用してみて、接客に感動したから」という意見も挙げられました。

これらのポイントとあわせて、「会社としての考えがしっかりしていること」「口コミなどの客観的評価が良いこと」なども、決め手のひとつになっているようです。

新卒アイリストは何で情報収集をしているの?

新卒のアイリストに就職先として選ばれるためには、サロンの情報発信も重要になります。そこで、新卒アイリストの情報収集の方法についても理解しておきましょう。

新卒者が情報収集をする方法は多様化している

新卒者の情報収集の方法は、多様化してきているのが現状です。主な方法としては、次のようなものが挙げられます。

  • 新卒者向けの情報サイト
  • 就職セミナー
  • 求人情報誌
  • 学校が提供する求人情報
  • サロンのHPやSNS
  • サロン代表者やスタッフのブログ
  • サロン訪問

アイリストに限らず、新卒の就活では新卒者向けの就活情報サイト就職セミナーの利用は定番です。その他一般的な求人情報誌や求人サイト、HotpepperBeautyや美プロといった美容業界専門の求人サイト、学校に集まる求人情報などを参考にする人もいます。

アイリストが就活で活用する求人サイトについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

このような一般的な求人情報に加えて、アイリストの場合は、サロンの公式HPやSNSなどを参考にしている人も少なくありません。なかには、サロン代表者やスタッフのブログをチェックしているケースもあります。就活生はこれらのさまざまな種類のツールを、主に次のように使い分けていると考えましょう。

  • 就活情報サイト・就職セミナー・求人情報誌など→サロンの名前を知る
  • サロンHP・SNS→サロンの特徴や雰囲気を知る
  • 代表者やスタッフのブログ→どんな人が働いているのかを知る
  • サロン訪問→よりリアルな雰囲気を知る

このように、新卒者は就活情報サイトなどに限らず、あらゆる方向からサロンの情報を収集しているということを、アイリストを採用する側も意識する必要があります。

なお、就活での情報収集について、新卒アイリストに次のような質問もしてみました。

Q.就活時、情報がなく困ったことなどはありましたか? 

◇学校の就職ガイダンスなどにマツエクサロンの会社が来なくて困った

◇学校に美容師志望者しかいなくてアイリスト希望者がいなかったので、学校にもマツエク業界の情報がなかった。そのため自力で情報収集や申し込みなどをして、お店の雰囲気についてもHotpepperBeautyのブログなどをとにかくたくさん見てリサーチした

今でこそ、アイリストコースがある専門学校も増えてはいるものの、学校によってはアイリスト募集の情報自体が少なかったり、来なかったりするケースもあります。これは、アイリスト特有の就活事情とも言えるでしょう。

このことからも、さまざまな方面からアプローチすることが、新卒アイリストに認識され、選ばれるために必要であることが分かります。

入社後について考えておくことも、選ばれるサロンになる近道

ただ採用するだけではなく、新卒者が入社したあとについてもしっかりと考えておく必要があります。具体的には、

  • 給与や勤務時間、福利厚生などの勤務形態
  • アイリストとしてデビューするまでのプロセス

などの基本情報をきちんと伝え、意識のすり合わせをすることが大切です。そのほかに、サロンの実際の雰囲気や、サロンで働く先輩スタッフの様子なども伝えておくことで、入社してから「イメージと違った」と思われるのを防ぐことができます。

採用時にこれらのポイントをきちんと伝えることは、早期退職の予防になるだけではありません。新卒者に「安心して就職できる会社」だと認識され、信頼を得ることで、結果的に「選ばれるサロン」になるための近道にもなります。

まとめ

新卒アイリストを獲得するためには、勤務条件はもちろんのこと、研修制度やサロンの雰囲気など、就活生が重視するポイントを強化することが大切です。また、新卒者が情報収集に使っているツールを知り、多方面からアプローチすることも忘れてはなりません。

そのうえで、「どういう職場か」を丁寧に伝えることが、新卒者に選ばれるだけでなく、就職後の早期退職を防ぐうえでも重要になります。お客様はもちろんのこと、お店で働くアイリストにも選ばれるサロン作りを目指して、人材獲得をスムーズに進めていきましょう。200105Ena

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