太さをミックス…モチがいいのはどっち!?「細くて接着面が少ない」VS「太くて接着面が多い」

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今回は、Beauté読者から寄せられたご相談にお応えして、太さミックスのときの持続性の謎に迫ります。質問をいただいたアイリスト様いわく、「太さをミックスさせた場合に、太いエクステよりも細いエクステの方が取れやすい。自まつげに負担のかかりやすい太いエクステよりも、グルー量が少ない細いエクステの方が取れやすいのでしょうか?」とのこと。太さミックスの必要性をおさらいするとともに、真相を解明していきましょう!

まずはMIXの理由を再確認

今回の本題でもある、Beauté読者の方から頂いたご相談は、次のような内容です。

「例えば、太いまつげには0.15mmをつけて、細いまつげには0.1mmをつける太さミックスデザインをした場合、リペアで残っているのは0.15mmの割合が多い気がします。太いエクステだと負担が大きいため抜け落ちやすいと思っていたのですが、グルーの量が少なくなる細いエクステの方が取れやすいということでしょうか?それとも他に何か原因があるのでしょうか?」

 

「太いエクステの方が取れやすい」というのは、アイリストのみなさんにとって、違和感のない事実のはず。ただ、実際に今回のご相談内容のように、イレギュラーな経験をした方もいるのではないでしょうか?
このような現象が起こるため、太さとモチの良さについて一概に言うことはできません。ただ、長くマツエクを楽しみたいお客様のためにも、太さミックスデザインのモチを良くする秘訣について知っておきたいですよね。

まずは、なぜ太さの異なる2種類のエクステをミックスさせるのか、その理由について考えてみましょう。
お客様が太さミックスデザインを選ぶ主な理由は、

① 本数は欲しいけれど、濃くなりすぎるのは避けたい
② 太いエクステでボリュームを出したいけれど、自まつげが細くてつけられそうにない

といった、2パターンがあります。

①本数は欲しいけれど、濃くなりすぎるのは避けたい

①は、最近増えてきているケース。以前は、華やかでボリュームのあるマツエクが人気でしたが、最近では「自まつげが増えたように見せたい」「ナチュラルに見せたい」という要望も多いです。そのような方には、太い健康毛にもあえて細いエクステをつけて、本数だけ増やすというデザインがおすすめ。このときに、すべての毛に細いエクステを付けるのではなく、太いエクステとミックスさせることで、より自まつげのように見せることができます。

ただ、この方法を選ぶ際に気になるのが、自まつげの太さに対するグルー量のこと。仮に、太い健康毛に見合う太さのエクステを使うとしたら、1本のエクステにとれるグルーも自まつげに対して適切な量となるはずです。しかし、あえて細いエクステを使うとなると、グルーの量は当然少なくなってしまいますよね。グルーの量を考えると、同じ健康毛につけたとしても、太いエクステの方が、細いエクステよりもしっかりと接着できるはずです。このようなケースであれば、今回のような現象が起きることも、想定できますね。

一方、②のケースはどうでしょうか。

②太いエクステでボリュームを出したいけれど、自まつげが細くてつけられそうにない

これは、「お客様の要望」と「自まつげの健康」の両方を叶えようとする、アイリストとして正しい選択。太い自まつげには、要望通り太いエクステを装着し、 細く元気のない自まつげには細いエクステを付けるという方法は、モチの面からみても問題のないように思われます。もし、この方法で今回のような現象が起きてしまった場合は、太さの違いそのものよりも、装着の仕方に何か問題があるかもしれません。太さをミックスする際の注意点について、さらに詳しく掘り下げる必要がありそうですね。次は、太さが違うときの施術方法と持続性について、考えてみましょう。

▼太さミックスの装着方法についてはこちらもチェック!

長持ちと太さの関係

アイリストの世界では、「自まつげと同じくらいの太さのエクステを付けるとモチがいい」というのが基本的な考え方。ただし、モチの良さには、当然、アイリスト自身の施術スキルも関係します。もし、自まつげに対してエクステの太さが適切であるにもかかわらず、太さによってモチに差が出てしまうのであれば、次のような原因を疑ってみましょう。

グルーの量が適切かどうか

エクステの太さが違うということは、グルードームからとるグルーの量も違っていなくてはなりません。ただ、太さをミックスさせるときには、その使い分けが上手く行われていないことがあります。グルーを適量とるということは、マツエクを長持ちさせるためには必要なこと。多すぎると硬化に時間がかかり、少なすぎるとしっかりと固定できません。太さに応じたグルー量の見極めをできるようになりましょう。

グルーの量の違いに応じた装着方法ができているかどうか

太さに応じてグルー量を調節できたら、「グルー量の違いによる硬化スピードの差」についても注意しなくてはなりません。グルーの初期硬化速度は2~3秒とされていますが、グルーの量が少なければこれよりも早く硬化が始まってしまいます。グルー量が違うにもかかわらず、同じ装着スピードで施術を進めていたら、エクステの接着度合いにも差が生じてしまうでしょう。細いエクステの時は、いつもよりも早めに装着するように気をつけてみてくださいね。

もし、施術方法に問題があれば、以上のような方法で多少は改善できるはず。ただ、細すぎる自まつげにとっては細いエクステであっても負担となり、取れやすくなってしまうこともあるため、一概には言えません。お客様の自まつげの状態を見ながら、その都度原因を探っていく必要があるでしょう。
太さミックスという方法は、全体のバランスを整えるのに高いスキルが必要な方法。そのため、施術後のばらつきも通常のデザインより目立ちやすくなることがあります。だからこそ、太さによってモチの良さに差が出ることは、出来る限り避けなくてはなりません。太さによってグルーの量や装着スピードを使い分けられる、繊細な施術ができるアイリストを目指しましょう。

タイトルへのアンサー

今回のテーマである「細くて接着面が少ないエクステと太くて接着面が多いエクステ、どちらのモチが良いのか?」という問題。この答えは、「自まつげの太さに応じて、最適なエクステの太さ・グルー量・装着スピードを選択することで、太さに関係なくモチを良くすることができる」であるとBeautéは考えます。つまり、エクステの太さによって持続性に差が出ているのではなく、自まつげに対して丁寧な使い分けの判断ができているかどうかということ。太い自まつげに太いエクステをつけたときよりも、細いエクステをつけた時の方が、モチが悪くなるというのも、このような理由が関係しているのではないでしょうか。

もし、お客様から「ナチュラルに見せたいから、あえて細いエクステをつけてほしい」という要望を受けたとしたら、とれやすくなってしまう可能性についてしっかりとお伝えしなくてはならないでしょう。例え、結果は同じだとしても、事前に説明を受けていたのと、いないのでは、サロンへの印象も違いますよね。イレギュラーな現象が起こった際に深く原因を探ることは、お客様からの信頼を得ることにもつながるのです。

まとめ

マツエクが長く持つかどうかは、太さの違いだけで決まるわけではありません。太さが違うエクステを使う際には、「グルーの量は適切かどうか」や「装着スピードが正しいかどうか」についても、意識を向けなくてはならないでしょう。今回いただいたご相談内容のように、マツエクには、教科書の知識だけでは対処できない例外的な事例もあります。大切なのは、あらゆる視点から、原因を疑ってみること。原因を探る中で、何か別の大切な気付きがあることもあります。普段から、些細なことにも疑問をもち、追及していくことが大切ですね!

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